居候は厨二病。

Musk.

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愛しい人、いつまでも。

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「……という訳でアレクが戻ってきた。また宜しく頼む。」

先生の説明が終わるとクラスメイト(主に女子)から歓声が上がった。

「おかえりなさいアレクくん!!」

「良かった寂しかったよぉ!!」

「アレクくん待ってたぁ!!」

「……アレクくんまだ帰ってくるの先でいいのに。」

―――最後に呟いたのは田中くんだ。



「ああ!もう少しでまどかちゃん俺に惚れたのに!!」

「!? そうなのかまどか!?」

「あっアレクくん大丈夫、田中の願望だから。」

私達は変わらず4人でお昼ご飯を食べていた。

「アレクくん居なくなってからまどか大変だったんだよ?いつも心ここに在らずって感じで何も手につかなかったんだから。」

「ちょ!花梨ってば!!」

「本当じゃない。よく先生に怒られてるしよく転ぶし……ヒヤヒヤしたよ。」

ほら膝に擦りむいた後凄いでしょ?と暴露された。恥ずかしい。

「まどかちゃん俺に頼ってくれたら良かったのに。心も身体もたっぷり慰めてあげ……ぶはっ」

「………おい、人の彼女に下ネタ言うな。」

「えっ?彼女って何?えっ?」

「えっ!?まどか!?」

「えへへ………実は………。」

「きゃー!まどかおめでとう!!」

「はぁー!?ふざけんな俺は認めない!!」

田中くんはクリスに詰め寄った。

「意味わかんない一体いつそうなったの!?お母さんの世話からどうしてそうなったの!?」

「……お母さんの世話?ふん、俺達がお互い惚れ合ってたってことだ田中、悪いな。」

「悪いな、じゃない!!俺は認めません!!全力で邪魔するからね!!」

「ほぅ……俺に楯突くとはいい度胸だな。」

あっやばい睨み合いが………

「ちょっと二人とも…「いい加減にしろー!!」

花梨の怒号で平和なランチタイムが戻ってきた。ありがとう。





「まどかちゃん、何かあったら言ってね?相談乗るから。あれだよ?24時間いつでも対応するから。いつでも俺はまどかちゃんを……ぐはっ!」

「おい、まどかアホはほっといて帰るぞ。」

クリスが田中くんを殴ってこっちに来た。あっ田中くん睨んでる。……ふふ、またクリスと帰れる。もうあんな寂しい思いしなくていいんだ。

「まどか?何笑ってるんだ?」

「ううん、帰ろうクリス!!」

私達は田中くんにまたね、と言うと教室を出た。……田中くんそんなに睨まないでお願い。


「………すまなかったな。」

「え?何が!?」

「俺が居なくなってから調子悪かったって……。足大丈夫か?擦り傷凄いが……ちゃんと消毒したのか?」

「いやいやこんなかすり傷だから絆創膏貼っただけだよー。」

「はぁ!?消毒してないのか!?ちゃんと消毒しなきゃダメに決まってるだろ!帰ったらちゃんと消毒するからな!!」

………えっ怒られた…………ごめんなさい。


「~♪」

いきなり私のスマホが鳴った。誰だろ?……春川先輩!?

「おい、どうした?顔色悪いぞ。」

「えっ!?大丈夫!」

春川先輩からメールなんて夏祭り以降無かったのに!!何!?

私が恐る恐る開くと……

【アレクくん帰ってきたみたいだね。良かったです。でもまどかちゃんへの気持ちは本当だから。何かあったら頼ってきて。】と書かれていた。

えっなんか怖い………返さなくていいかな。

「おい、いつまでスマホ見てるんだ。」

クリスが不機嫌そうな顔をした。

「へっ!?あっごめん……ってクリスまさかやきもち……。」

「はぁ!?ふざけんな早く行くぞ!」

そう言ってクリスは私を引っ張って歩いた。ひぃクリス力が強い!!





【お父さんとデートしてきます。先にご飯食べててね!】

帰ったら置き手紙が置いてあった。そうだ今日結婚記念日だ。

「デートか……お母さん達ラブラブだな。」

「おい、まどかそれより消毒するぞ。」

あっ忘れてた、と言うとクリスに睨まれた。すみません。

「クリスは大袈裟だよ。」

「まどかが呑気なんだ。傷口は必ず消毒、それが基本だ。」

クリスはそう言って膝の絆創膏を剥がした。

「痛い!!んもう、本当に大した傷じゃないのに。こんなの舐めときゃ治るー!的な傷だよ。」

私がブツブツ文句言ってるとクリスが静かになった。

「……クリス?怒ったの?ってうわぁ!?」

いきなりクリスが私の膝を持ち上げて傷口を舐め始めた。

「何するの!?変態!!クリス変態!!」

「おい、人聞き悪いこと言うな。まどかが言ったんだろう。」

「消毒!!消毒してお願い!!」

クリスはムスッとしながら消毒液を付け始めた。怖い怖いよクリス!!



「………しかしまどか、戻ってきてから俺達キスしてないぞ?」

「はぁ!?何言ってんの!?」

「と言うかちゃんとキスしたことないじゃないか。」

「えっ林間学校で……「あれは事故だ。」

いやまぁそうだけど………ってえ!?クリス顔が近い!!

「ちょちょっとクリス!!クリス!!」

「………まどか目を閉じろ。」

ええ!!そんなこと……あっクリスめっちゃ不機嫌。

「…………分かったよ…。」

私はそう言うと目を閉じた。瞬間クリスの柔らかい唇が襲ってきた。
やっぱりクリスはキスに慣れてるのか…上手いながらに激しいキス。何度も何度も角度を変えてはキスしてくる………って苦しっ……クリス………苦しっ!!

私がクリスの胸を叩くとクリスは気付いたのか名残惜しそうに離れた。

「はぁ……はぁ……死ぬかと思った…………。」

「ぷっ、まどかは本当にムードが無いな。」

だって本当に苦しかったんだもん!!私がクリスを睨むとそうだ!とクリスがニヤッと笑った。

「そう言えばまどか……ぱふぱふって何か気になってたよな?」

「えっ?あっ……うん…まぁ………えっ!?」

「俺が教えてあげるから。」

いやいやいや!?何か知らないけど嫌な予感がする!

「えっ!?いや、やっぱりいいや!!」

「遠慮するな。大丈夫だまどかに拒否権は無い。」

「ちょっと私の人権無視か!!拒否します拒否!!」

「大丈夫だ、俺に任せろ。」

「任せろってちょ……!どこ触って………クリスー!!」

私の懇親の一撃はクリスの頬に見事に入った。



「ただいま!お土産あるわよ二人とも♪ あら?クリスちゃん頬どうしたの?」

「気にするなお母さん、ちょっと訓練中の事故だ。」

「あら?せっかくの綺麗な顔が……訓練気をつけるのよ?」

おい、訓練中ってなんだ、何の訓練させる気だクリス!!
私がクリスを睨んでると目線に気付いたクリスがニヤッと笑った。

「続きは今度な。頑張って訓練するぞ。」

はぁ!?何小声で呟いてるの!?変態!!変態クリス!!

「まどかのお土産はこれで………ってまどか顔赤いけど大丈夫?」

「大丈夫!!わぁお母さんお土産ありがとう!!」

物凄く棒読みになってしまった。

続きっていつだろう……うう……クリスの暴走が止まらない……。私はこのままクリスに翻弄される日々を過ごすんだろうなぁ…。

「おい、まどか見ろ!このお土産変わってるぞ!キョウリュウと言うのか!?」

…………まぁそんな日々も悪くない……かな。いつまでもこんな日々が続くのも………いいかもね。



「まどか、今度俺を恐竜博物館に連れて行ってくれ。」

「はいはい、しょうがないから連れて行ってあげよう!」

「お礼にぱふぱふを教えてやる。」

「クリスー!!!!」


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