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少しだけ、前へ。
愛華side
今日は黒崎先生の治療の日。
またこの前みたいな感じなのかな……
あと何回治療しなきゃいけないんだろう。
本当に治るんだよね…?
信じていいんだよね、先生。
黒「信じていいに決まってるだろ。」
「わっ!………びっくりした……」
あれ?もしかして私、声に出してた……?^^;
黒「声には出てなかった。
その顔は考えてること図星だったんだな。」
「……なんで分かるの?こわっ。」
黒「昔からの付き合いだからな。
よし、じゃあ早速治療の話してもいいか?」
そっか。
小さい時からよく入院してお世話になってたからそれはそうか。
……いやいや、普通の人は分かんないでしょ。
「……あ、うん、いいよ。」
黒「……検査結果、出たぞ。」
また悪くなってるのかな……
黒崎先生、いつもより真面目な顔。
黒「ーーー数値が前より良くなってた。
頑張ったな、愛華。」
「っ………!」
この前頑張ったから、良くなってきてるんだ…!
良かった、諦めずに頑張って。
「黒崎先生と佐倉先生のおかげ。」
黒「いや、俺は治療しただけだ。
礼を言うなら佐倉先生に。」
……目を逸らされた。
黒崎先生らしいな。
黒「でも"良くなった"わけじゃないからな。
まだまだ無理は禁物、いいな?」
「はーい。」
黒「よし、じゃあ今日はこれで終わり。」
「治療は……?」
黒「今のところ薬で様子見でいい。
……なんだ、また治療したかったのか?」
「っ…そんなわけないでしょ。」
黒「ん、元気だな。」
黒崎先生は少し笑ってそう言うと帰っていった。
………良かったぁ。
一気に身体の力が抜けた。
由「お姉ちゃん、入ってもいい?」
あれ?由来ちゃん?
「うん、いいよ。どうしたの?」
由「お姉ちゃん、良かったね^^
やっぱりお姉ちゃんはすごいね。
私も頑張らなきゃ!」
由来ちゃん……全部聞こえてたんだ。
「ありがとう。
でも、由来ちゃんはもう十分頑張ってるよ?」
由「でも、もっと頑張らなきゃ。
遊園地行かなきゃだもん。」
佐「由来ちゃーん、検査行くよー!」
「あ、佐倉先生が呼んでるよ?」
由「しー。見つかっちゃう。」
カーテン開いてるからもうバレバレだと思うよ?(笑)
ほんとは隠れに来たんだね(笑)
佐「由来ちゃん、みーつけた。
検査、行こっか。」
由「行きたくない……」
もう……可愛いなぁ。
「検査室に行くまで私が一緒だったら頑張れそう?」
由「え……いいの……?」
「うん、いいよ。
だから、頑張ろう?」
由「うん!お姉ちゃんありがとう^^」
佐「愛華ちゃんありがとうね。」
由来ちゃんを検査室まで送っていき、病室に帰ってきた。
ひと息つこうとペットボトルを手に取ったんだけど、落としてしまった。
………あれ?
その音に気付いた颯がびっくりして見に来てくれたみたいでドアのところに立っていた。
「あ、大丈夫だよ、ペットボトル落としただけだから。」
颯「……無理するなよ。」
心配、してくれたのかな。
「……してないよ。」
なんで私、素直にありがとうって言えなかったんだろう。
颯「じゃあな。」
颯はそれだけ言うと帰っていった。
たったそれだけ。
それだけなんだけど、どこかホッとしている私がいた。
今日は黒崎先生の治療の日。
またこの前みたいな感じなのかな……
あと何回治療しなきゃいけないんだろう。
本当に治るんだよね…?
信じていいんだよね、先生。
黒「信じていいに決まってるだろ。」
「わっ!………びっくりした……」
あれ?もしかして私、声に出してた……?^^;
黒「声には出てなかった。
その顔は考えてること図星だったんだな。」
「……なんで分かるの?こわっ。」
黒「昔からの付き合いだからな。
よし、じゃあ早速治療の話してもいいか?」
そっか。
小さい時からよく入院してお世話になってたからそれはそうか。
……いやいや、普通の人は分かんないでしょ。
「……あ、うん、いいよ。」
黒「……検査結果、出たぞ。」
また悪くなってるのかな……
黒崎先生、いつもより真面目な顔。
黒「ーーー数値が前より良くなってた。
頑張ったな、愛華。」
「っ………!」
この前頑張ったから、良くなってきてるんだ…!
良かった、諦めずに頑張って。
「黒崎先生と佐倉先生のおかげ。」
黒「いや、俺は治療しただけだ。
礼を言うなら佐倉先生に。」
……目を逸らされた。
黒崎先生らしいな。
黒「でも"良くなった"わけじゃないからな。
まだまだ無理は禁物、いいな?」
「はーい。」
黒「よし、じゃあ今日はこれで終わり。」
「治療は……?」
黒「今のところ薬で様子見でいい。
……なんだ、また治療したかったのか?」
「っ…そんなわけないでしょ。」
黒「ん、元気だな。」
黒崎先生は少し笑ってそう言うと帰っていった。
………良かったぁ。
一気に身体の力が抜けた。
由「お姉ちゃん、入ってもいい?」
あれ?由来ちゃん?
「うん、いいよ。どうしたの?」
由「お姉ちゃん、良かったね^^
やっぱりお姉ちゃんはすごいね。
私も頑張らなきゃ!」
由来ちゃん……全部聞こえてたんだ。
「ありがとう。
でも、由来ちゃんはもう十分頑張ってるよ?」
由「でも、もっと頑張らなきゃ。
遊園地行かなきゃだもん。」
佐「由来ちゃーん、検査行くよー!」
「あ、佐倉先生が呼んでるよ?」
由「しー。見つかっちゃう。」
カーテン開いてるからもうバレバレだと思うよ?(笑)
ほんとは隠れに来たんだね(笑)
佐「由来ちゃん、みーつけた。
検査、行こっか。」
由「行きたくない……」
もう……可愛いなぁ。
「検査室に行くまで私が一緒だったら頑張れそう?」
由「え……いいの……?」
「うん、いいよ。
だから、頑張ろう?」
由「うん!お姉ちゃんありがとう^^」
佐「愛華ちゃんありがとうね。」
由来ちゃんを検査室まで送っていき、病室に帰ってきた。
ひと息つこうとペットボトルを手に取ったんだけど、落としてしまった。
………あれ?
その音に気付いた颯がびっくりして見に来てくれたみたいでドアのところに立っていた。
「あ、大丈夫だよ、ペットボトル落としただけだから。」
颯「……無理するなよ。」
心配、してくれたのかな。
「……してないよ。」
なんで私、素直にありがとうって言えなかったんだろう。
颯「じゃあな。」
颯はそれだけ言うと帰っていった。
たったそれだけ。
それだけなんだけど、どこかホッとしている私がいた。
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