双葉病院小児病棟

moa

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抗がん剤治療開始

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由来side



今日は湊くんの退院の日。



今は皆で湊くんの部屋にいるんだ。



最後まで話したいからね。



あ、お迎え来たかな。



湊「あっ、ママー!」



普段は親は入って来れないんだけど、湊くんまだ小さいし、もう退院だから特別に許可されたみたい。



湊くん、お母さんと会えてすごく嬉しそう^^


湊母「どうもお世話になりました。
みんなも仲良くしてくれてありがとうね。」



湊「嬉しいけど…やっぱり寂しいな…」



愛「みーくん、おめでとう(*^^*)
寂しくないよ、約束したもんね?」



颯「ほら、またすぐ会えるだろ?
ちゃんと待っててよ?」



秀「俺たちもすぐ退院するから!」



「ふふ、楽しみだね♪
退院おめでとう!」



湊「うんっ、ありがとう!
約束だもんね、待ってるよ♪」



みんなで湊くんをお見送りして病室へ戻ってくると、ベッドのところに点滴を持った背の高い先生が。



えっと……御門先生……だっけ…?



御「由来ちゃん、おかえり。
それじゃ、点滴始めようか。」



「え……あ、あの……;;」



愛「御門先生、由来ちゃん困ってるよ?笑」



愛華お姉ちゃんがそう言うとあれ?って顔して近付いてきた先生。



御「そういえば治療入るのは初めてだったね、ごめんごめん。
御門です、よろしく。」



「あ…よろしくお願いします。」



御「はい、じゃあ早速だけど点滴繋ぐからベッドに寝て腕出して?」



「え、なんで点滴……」



御「え、聞いてないの?
昨日話したって言ってたんだけどな。
今から抗がん剤治療始めていくよ。」



あ、そうだった……



抗がん剤今日からなんだった。



仕方なくベッドへ上がったものの怖くて手が出せない。



だって痛いのも嫌だけどこのお薬身体に入れたら髪の毛抜けちゃうんでしょ?



やだよ……(泣)



御「ここに腕出して。
……どうした、怖くなった?」



愛「点滴も怖いし、抗がん剤も。
怖いんだよね。」



「グスッ……だって髪の毛…抜けちゃう……(泣)」



御「抜けたら帽子かぶったりカツラもあるから心配しなくていいよ。」



愛「はぁ……( ´ㅁ` ;)
大丈夫だよ、ひとりじゃないから。
私もついてるよ。
治療頑張ろう、みーくんも待ってるよ?」



そうだ、早く良くなってみんなで遊園地行かなきゃ。



治療頑張らないと良くならないんだもんね。



分かってるんたけど怖いよ……(泣)



愛「もう、先生デリカシー無さすぎ。
由来ちゃん、御門先生こんな見た目してるけど怖くないからね?
後で怒っとくから。」



御「こんな見た目とは失礼だな。
あ、そういえば、もうすぐ黒崎先生来るから早くしといた方がいいよ?
まぁ黒崎先生にしてもらいたかったら待っててもいいけど(笑)」



「っ……や、やります…グスッ……(泣)」



御「はい、お利口さん(笑)
ちょっとチクッとするよー」



「ビクッ)んっ……(泣)」



御「はーい、終わり。
じゃあそのまま点滴終わるまでベッドでゆっくり休んでね。
また終わるころ見に来るから。
愛華、点滴中安静で暇だろうから話し相手になってあげて?」



愛「はーい。」
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