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第27話 夏美との海 その1
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夏美と初デートをした後、二人の仲はどんどん深まっていた。ラインも毎日やりとりをしている。
沙希と由紀からも会おうというラインが来ているが、今はとてもそんな気分になれないので、色々忙しいからと断っていた。
あの後、別れ際にお互いに愛を告白し合い、二人は恋人同士になった。
カラオケから帰って来た俺達は、夏美の家の近くのコンビニに車を停めた。
暫く沈黙が続く・・・俺は夏美と離れ難かった。夏美も同じ気持ちだったと思う。
その沈黙を破って、俺は夏美に話しかけた。
「夏美、俺は君を本気で愛してしまった。こんな気持ちは初めてだと思う。俺達は歳も離れているし、実際に会ったのは今日が初めてだ。でも、俺は君を、心から愛してしまった」
「拓さん、私も同じ気持ちだよ。私は拓也さんを愛してしまいました。私ね、拓也さんとは運命の出会いとだと思うの。これからも、ずっと一緒にいてほしい・・・。
「夏美、俺達、正式に付き合おう。歳の差なんて関係ない。俺は夏美と離れたくない」
「私も、拓也と出会えた事に感謝しています。これからも、よろしくお願いします」
夏美は頬を赤らめながら、俺に精一杯の言葉で応えてくれた。
俺と夏美との愛はより深く、より強くなっており、夏美は俺にとっては、初めて本当に愛した女性と言えるだろう。
◇
とある日の夕方近く、俺が暇つぶしにスマホを弄っていると、夏美からライン通話が入った。
いつものように、二人で愛を語り合い、ラブラブイチャイチャ通話をしていた。
他人がこの会話を聞いたら、いわゆるバカップルだと思われるような、二人の甘い言葉が飛び交っていた。
すると夏美が突然こう話しかけてきた。
「拓也さん、私、海が見たい」
「海か、いいね。でも栃木県は海がないよ」
「だよねえ、栃木にも海があればいいのにい」
「それは無理でしょ。そうだなあ、ここから一番近い海だと、茨城県の海かなあ、茨城の、旭海岸とか」
「ああ、私そこに行きたい、お願い、連れて行って」
「いいけど、そうなると、朝から夕方、下手すると帰りは夜になっちゃうかもよ、大丈夫?」
「うん、大丈夫。今度の土曜日に行こうよ」
夏美はかなり乗り気になっている。どうしても海が見たいようだ。
夏美によると、海を見たのは彼女が小学校3年生の時、母親と彼女が小学6年生の時に病気で亡くなった父親と三人で行ったきりだそうだ。
海には、亡くなったお父さんの思い出も詰まっているのかもしれない。
そうだな、夏美を海に連れて行ってやろう。
夏美は新しい水着を買うと言って張り切っている。
俺もその日、日よけ用のテントや海水パンツ、日焼け止めローション、浮き輪などを買い込み、夏美との海デートに備えた。
7月のとある土曜日、午前6時半。
俺は夏美の家の近くのコンビニの駐車場に車を停めた。
約束の時間は午前7時。少し早く着いてしまったな。
ふと周りを見渡すと、コンビニから約100メートルの辺りに、寂れた小さな公園があった。
俺は何の気無しに、その公園に歩いて言った。
その公園は非常に小さく、ブランコと、砂場と鉄棒、そして年代物のすべり台が設置してあった。
ああ、ブランコか、何か幼い頃を思い出すなあ。
俺はブランコに座り、ゆらりと軽く揺らしながらボーッとしていた。
この小さな公園が、やがて二人の忘れられない思い出の公園となってしまうことは、今の俺には当然知る由もなかった。
そうしていると、やがて道路の方から大きな声が聞こえた。
「拓也さん!何してるの!」
夏美が公園の前を自転車で通りかかったのだ。俺は夏美に近づいて言き、挨拶をした。
「やあ、夏美おはよう」
「拓也さん、公園で何してるのよ?」
「いや、少し早く着きすぎちゃって、それで公園を見つけて、何となく来てみたんだ」
「そう、この公園小さいでしょ?でも、私が小さい頃は、ここで遊んだこともあったんだよ。お父さんとも・・・それより、早く行こうよ」
そっか、この小さな公園にも、夏美と、亡くなられたお父さんとの大切な思い出があるんだろうな。
「拓也さん、ボーっとしてないで、早く!」
「そうだね、じゃあ行こう」
夏美は自転車をおして、俺はその隣を歩いてコンビニに着いた。
「ああ、暑いね、早く車の中に入りたい」
そう言いながら夏美はコンビニの目立たない所に自転車をとめ、フェンスに鍵で自転車をくくり付けた。
「夏美、家近いのに、何でわざわざ自転車で来たのよ」
「だって、今日は友達と遊ぶことになっているから、自転車で行かないとおかしいでしょう?」
「ああ、そっか、そうだね」
「それより早く行こうよ、海」
「うん、出発しよう」
俺と夏美は車に乗り込んだ。車の中にエアコンが効き始めると、夏美の火照った体も冷されてきたようだ。
「あ、ちょっと待ってて」
俺はコンビニの中に入り二人分のドリンクを買い、車内に戻ってきた。
夏美にドリンクを渡すと、一口飲み、俺を急かすように言う。
「拓也さん、早く出ようよ。時間がどんどん過ぎちゃうよお」
「そうだね、じゃあ、走るよ?」
「あ、高速道路も乗るんでしょ?遠いから安全運転でね」
「わかってるよ。さあ、行こう」
夏美は用意してきた沢山の袋を後部座席に置いていた。その中には俺のお待ちかねのビキニも・・・
今日の夏美は白いプリントTシャツにミニスカートというラフな格好だ。足には既にビーチサンダルを履いており、気合十分と言ったところか。
今日は快晴で、日差しはかなり強かった。
「さあ、行くよ」
「うん!しゅっぱーつ!」
俺は愛車のRX-7を走らせた。
恋崎市から茨城県の旭海岸へのルートは、途中まで国道を走り、そして北関東自動車道に乗る。片道約2時間弱くらいだろうか。
夏美は終始笑顔で、キラキラと目を輝かせている。海に行く期待とワクワク感が俺にも伝わってくる。
「拓也さん、私早起きしてお弁当作ったんだ。お料理けっこう得意なんだよ」
夏美が胸を張って言う。そうか、弁当を作ってくれたのか。それじゃあ、かなり早く起きたんだろうな。
「そっか、お弁当作ってくれたんだね。ありがとう。海で一緒にたべようね」
「うん!」
そうして二人で会話を楽しんでいると、夏美が急に静かになったようだ。横を見ると、夏美は目を閉じて寝息をたてているようだった。
なんだ、眠ってしまったのか。きっと、早起きして疲れたんだね。夏美の寝顔はとても可愛かった。
俺は夏美を起こさないように気をつけながら、夏美の頭を軽く撫でた。まるで子どものような無垢な寝顔だな。
車は一般道からインターを通り、高速道路へと入って行く。俺の愛車は高速道を軽やかに走って行く。マフラーには事前にサイレンサーを装着しておいたので、排気音は小さめに抑えられている。
高速道路を1時間程走ると、やがて旭海岸付近のインターに到着した。そこで高速道を降り、また一般道を走る。
夏美はまだ眠っているようだ。俺は時折夏美の寝顔を眺めながら車を走らせた。
そろそろ海が見えてくる頃だ。俺は夏美の肩を軽く揺すり、優しく話しかけた。
「夏美、そろそろ起きて。海が見えてくるよ」
「ふにゃ?海、どこ?」
「もう少しで見えてくるから」
「ああ、私寝ちゃったんだ、ごめんね」
「いいんだよ、夏美の寝顔、可愛かったよ」
「ええ、ずっと見てたの?恥ずかしい。拓也さんの意地悪」
そう言って夏美は頬を赤らめ、少し頬をふくらませた。夏美はどんな表情をしても可愛いな。
そして海岸線を走る道路が見えてきた。海岸線に近づいていくと、やがて目の前に海が見えてきた。
「ほら、夏美、海だよ、海!」
「ほんとだ、すごーい!」
夏美は久しぶりに海を見て興奮してきたようだ。俺は車の両窓を開ける。すると夏美が窓からヤッホーと叫ぶ。
夏美・・・ここは山じゃないよ。海だよ・・・
車はT字路を右折し、海岸線の道路を走る。助手席側には青い空と広い海が広がり、海面がキラキラと輝いている。
「わあ、海だ!海!すごーい!」
夏美は窓から身を乗り出して大声をあげる。
「おい夏美、そんなに乗り出したら危ないよ」
「だって海だもん!拓也、海だよ!」
夏美は俺に振り向き、満面の笑顔でそう言った。
やがて車は旭海岸に到着した。
俺はニッコリ笑顔で入り口に立って客引きをしているオバサンのいる海の家に車を停めた。海水浴客はそこそこ多いみたいだ。俺は駐車料を支払い、車のフロントウインドウにシェードをかぶせた。
「夏美、着いたよ」
「うんうん、海だ海だ。ぜーんぶ海だ」
俺達は車を降り、着替えを持って海の家に入って行く。
「今日は私ビキニだよ。拓也、期待していてね」
「はいはい、楽しみにしてますよ」
そうして二人はそれぞれの更衣室に入って行く。先に着がえを済ませた俺は、外にある自動空気入れで浮き輪を膨らませた。
夏美に使ってもらおうと思って買ってきたのだ。
「拓也、おまたせ」
「おおーーー!!」
そこにはビキニ姿の夏美が手を後ろに組んで、少し恥ずかしそうに立っていた。
少しはにかんでいるようだ。
はぁ、なんて可愛いんだ。
夏美の水着は上下共に鮮やかなピンク色で、白い小さなハート柄が全面にプリントされていた。
夏美の肌は既に少し日焼けしていた。
「夏美って、ちょっと日焼けしてるんだね。」
「うん、友達と何回かプール行ったからかな」
俺は胸元に目を移すと、小柄な夏美には少し不釣り合いな豊満な双丘をビキニが覆っている。
これって、泳いでる時に取れたりしないだろうか。少し心配だ。
そして腰下には白いレース状のショートパレオが巻きつけてある。
「拓也、そんなにじっと見ないでよ。恥ずかしいじゃない」
夏美はそう言いながら、少し身体を揺さぶった。
いやいや、今更恥ずかしいはないだろう。
「拓也、私、どうかな?」
「うん、可愛いよ。とっても可愛い」
「ほんと?嬉しい」
そういいながら夏美は俺に抱きついてきた。
ビキニ姿の夏美に抱きつかれた俺は、股間にテントが張りそうだった。
いや、ここでテントはまずい。テントは砂浜に立てる予定だ。
夏美はなおも俺に抱きついてくる。俺の身体に、夏美の胸が密着する。
ああ、至福の時間。このまま時間よ止まってくれ。
俺が股間にテントを張りながらデレデレしていると、夏美は俺から離れて、ニコニコしながら言った。
「拓也さん、大きくなってるよ?」
わかっていますよ。そうです、私がエロいおじさんです。
「えへへ、拓也の、エッチ」
そう言いながら夏美は悪戯っぽく笑った。もう可愛すぎるよ、君は。
俺は気を取り直して夏美に言った。
「さあ夏美、海へ行こう。」
「うん、拓也、はやくはやく!」
「あそうだ、ごめんちょ待って、荷物運ばなきゃ」
俺は浮き輪を夏美に預け、車からテントやクーラーボックス、夏美の持ち物などを持ち出した。
さあ、いよいよ海に行こう。海が俺達を待っている。
沙希と由紀からも会おうというラインが来ているが、今はとてもそんな気分になれないので、色々忙しいからと断っていた。
あの後、別れ際にお互いに愛を告白し合い、二人は恋人同士になった。
カラオケから帰って来た俺達は、夏美の家の近くのコンビニに車を停めた。
暫く沈黙が続く・・・俺は夏美と離れ難かった。夏美も同じ気持ちだったと思う。
その沈黙を破って、俺は夏美に話しかけた。
「夏美、俺は君を本気で愛してしまった。こんな気持ちは初めてだと思う。俺達は歳も離れているし、実際に会ったのは今日が初めてだ。でも、俺は君を、心から愛してしまった」
「拓さん、私も同じ気持ちだよ。私は拓也さんを愛してしまいました。私ね、拓也さんとは運命の出会いとだと思うの。これからも、ずっと一緒にいてほしい・・・。
「夏美、俺達、正式に付き合おう。歳の差なんて関係ない。俺は夏美と離れたくない」
「私も、拓也と出会えた事に感謝しています。これからも、よろしくお願いします」
夏美は頬を赤らめながら、俺に精一杯の言葉で応えてくれた。
俺と夏美との愛はより深く、より強くなっており、夏美は俺にとっては、初めて本当に愛した女性と言えるだろう。
◇
とある日の夕方近く、俺が暇つぶしにスマホを弄っていると、夏美からライン通話が入った。
いつものように、二人で愛を語り合い、ラブラブイチャイチャ通話をしていた。
他人がこの会話を聞いたら、いわゆるバカップルだと思われるような、二人の甘い言葉が飛び交っていた。
すると夏美が突然こう話しかけてきた。
「拓也さん、私、海が見たい」
「海か、いいね。でも栃木県は海がないよ」
「だよねえ、栃木にも海があればいいのにい」
「それは無理でしょ。そうだなあ、ここから一番近い海だと、茨城県の海かなあ、茨城の、旭海岸とか」
「ああ、私そこに行きたい、お願い、連れて行って」
「いいけど、そうなると、朝から夕方、下手すると帰りは夜になっちゃうかもよ、大丈夫?」
「うん、大丈夫。今度の土曜日に行こうよ」
夏美はかなり乗り気になっている。どうしても海が見たいようだ。
夏美によると、海を見たのは彼女が小学校3年生の時、母親と彼女が小学6年生の時に病気で亡くなった父親と三人で行ったきりだそうだ。
海には、亡くなったお父さんの思い出も詰まっているのかもしれない。
そうだな、夏美を海に連れて行ってやろう。
夏美は新しい水着を買うと言って張り切っている。
俺もその日、日よけ用のテントや海水パンツ、日焼け止めローション、浮き輪などを買い込み、夏美との海デートに備えた。
7月のとある土曜日、午前6時半。
俺は夏美の家の近くのコンビニの駐車場に車を停めた。
約束の時間は午前7時。少し早く着いてしまったな。
ふと周りを見渡すと、コンビニから約100メートルの辺りに、寂れた小さな公園があった。
俺は何の気無しに、その公園に歩いて言った。
その公園は非常に小さく、ブランコと、砂場と鉄棒、そして年代物のすべり台が設置してあった。
ああ、ブランコか、何か幼い頃を思い出すなあ。
俺はブランコに座り、ゆらりと軽く揺らしながらボーッとしていた。
この小さな公園が、やがて二人の忘れられない思い出の公園となってしまうことは、今の俺には当然知る由もなかった。
そうしていると、やがて道路の方から大きな声が聞こえた。
「拓也さん!何してるの!」
夏美が公園の前を自転車で通りかかったのだ。俺は夏美に近づいて言き、挨拶をした。
「やあ、夏美おはよう」
「拓也さん、公園で何してるのよ?」
「いや、少し早く着きすぎちゃって、それで公園を見つけて、何となく来てみたんだ」
「そう、この公園小さいでしょ?でも、私が小さい頃は、ここで遊んだこともあったんだよ。お父さんとも・・・それより、早く行こうよ」
そっか、この小さな公園にも、夏美と、亡くなられたお父さんとの大切な思い出があるんだろうな。
「拓也さん、ボーっとしてないで、早く!」
「そうだね、じゃあ行こう」
夏美は自転車をおして、俺はその隣を歩いてコンビニに着いた。
「ああ、暑いね、早く車の中に入りたい」
そう言いながら夏美はコンビニの目立たない所に自転車をとめ、フェンスに鍵で自転車をくくり付けた。
「夏美、家近いのに、何でわざわざ自転車で来たのよ」
「だって、今日は友達と遊ぶことになっているから、自転車で行かないとおかしいでしょう?」
「ああ、そっか、そうだね」
「それより早く行こうよ、海」
「うん、出発しよう」
俺と夏美は車に乗り込んだ。車の中にエアコンが効き始めると、夏美の火照った体も冷されてきたようだ。
「あ、ちょっと待ってて」
俺はコンビニの中に入り二人分のドリンクを買い、車内に戻ってきた。
夏美にドリンクを渡すと、一口飲み、俺を急かすように言う。
「拓也さん、早く出ようよ。時間がどんどん過ぎちゃうよお」
「そうだね、じゃあ、走るよ?」
「あ、高速道路も乗るんでしょ?遠いから安全運転でね」
「わかってるよ。さあ、行こう」
夏美は用意してきた沢山の袋を後部座席に置いていた。その中には俺のお待ちかねのビキニも・・・
今日の夏美は白いプリントTシャツにミニスカートというラフな格好だ。足には既にビーチサンダルを履いており、気合十分と言ったところか。
今日は快晴で、日差しはかなり強かった。
「さあ、行くよ」
「うん!しゅっぱーつ!」
俺は愛車のRX-7を走らせた。
恋崎市から茨城県の旭海岸へのルートは、途中まで国道を走り、そして北関東自動車道に乗る。片道約2時間弱くらいだろうか。
夏美は終始笑顔で、キラキラと目を輝かせている。海に行く期待とワクワク感が俺にも伝わってくる。
「拓也さん、私早起きしてお弁当作ったんだ。お料理けっこう得意なんだよ」
夏美が胸を張って言う。そうか、弁当を作ってくれたのか。それじゃあ、かなり早く起きたんだろうな。
「そっか、お弁当作ってくれたんだね。ありがとう。海で一緒にたべようね」
「うん!」
そうして二人で会話を楽しんでいると、夏美が急に静かになったようだ。横を見ると、夏美は目を閉じて寝息をたてているようだった。
なんだ、眠ってしまったのか。きっと、早起きして疲れたんだね。夏美の寝顔はとても可愛かった。
俺は夏美を起こさないように気をつけながら、夏美の頭を軽く撫でた。まるで子どものような無垢な寝顔だな。
車は一般道からインターを通り、高速道路へと入って行く。俺の愛車は高速道を軽やかに走って行く。マフラーには事前にサイレンサーを装着しておいたので、排気音は小さめに抑えられている。
高速道路を1時間程走ると、やがて旭海岸付近のインターに到着した。そこで高速道を降り、また一般道を走る。
夏美はまだ眠っているようだ。俺は時折夏美の寝顔を眺めながら車を走らせた。
そろそろ海が見えてくる頃だ。俺は夏美の肩を軽く揺すり、優しく話しかけた。
「夏美、そろそろ起きて。海が見えてくるよ」
「ふにゃ?海、どこ?」
「もう少しで見えてくるから」
「ああ、私寝ちゃったんだ、ごめんね」
「いいんだよ、夏美の寝顔、可愛かったよ」
「ええ、ずっと見てたの?恥ずかしい。拓也さんの意地悪」
そう言って夏美は頬を赤らめ、少し頬をふくらませた。夏美はどんな表情をしても可愛いな。
そして海岸線を走る道路が見えてきた。海岸線に近づいていくと、やがて目の前に海が見えてきた。
「ほら、夏美、海だよ、海!」
「ほんとだ、すごーい!」
夏美は久しぶりに海を見て興奮してきたようだ。俺は車の両窓を開ける。すると夏美が窓からヤッホーと叫ぶ。
夏美・・・ここは山じゃないよ。海だよ・・・
車はT字路を右折し、海岸線の道路を走る。助手席側には青い空と広い海が広がり、海面がキラキラと輝いている。
「わあ、海だ!海!すごーい!」
夏美は窓から身を乗り出して大声をあげる。
「おい夏美、そんなに乗り出したら危ないよ」
「だって海だもん!拓也、海だよ!」
夏美は俺に振り向き、満面の笑顔でそう言った。
やがて車は旭海岸に到着した。
俺はニッコリ笑顔で入り口に立って客引きをしているオバサンのいる海の家に車を停めた。海水浴客はそこそこ多いみたいだ。俺は駐車料を支払い、車のフロントウインドウにシェードをかぶせた。
「夏美、着いたよ」
「うんうん、海だ海だ。ぜーんぶ海だ」
俺達は車を降り、着替えを持って海の家に入って行く。
「今日は私ビキニだよ。拓也、期待していてね」
「はいはい、楽しみにしてますよ」
そうして二人はそれぞれの更衣室に入って行く。先に着がえを済ませた俺は、外にある自動空気入れで浮き輪を膨らませた。
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「拓也、おまたせ」
「おおーーー!!」
そこにはビキニ姿の夏美が手を後ろに組んで、少し恥ずかしそうに立っていた。
少しはにかんでいるようだ。
はぁ、なんて可愛いんだ。
夏美の水着は上下共に鮮やかなピンク色で、白い小さなハート柄が全面にプリントされていた。
夏美の肌は既に少し日焼けしていた。
「夏美って、ちょっと日焼けしてるんだね。」
「うん、友達と何回かプール行ったからかな」
俺は胸元に目を移すと、小柄な夏美には少し不釣り合いな豊満な双丘をビキニが覆っている。
これって、泳いでる時に取れたりしないだろうか。少し心配だ。
そして腰下には白いレース状のショートパレオが巻きつけてある。
「拓也、そんなにじっと見ないでよ。恥ずかしいじゃない」
夏美はそう言いながら、少し身体を揺さぶった。
いやいや、今更恥ずかしいはないだろう。
「拓也、私、どうかな?」
「うん、可愛いよ。とっても可愛い」
「ほんと?嬉しい」
そういいながら夏美は俺に抱きついてきた。
ビキニ姿の夏美に抱きつかれた俺は、股間にテントが張りそうだった。
いや、ここでテントはまずい。テントは砂浜に立てる予定だ。
夏美はなおも俺に抱きついてくる。俺の身体に、夏美の胸が密着する。
ああ、至福の時間。このまま時間よ止まってくれ。
俺が股間にテントを張りながらデレデレしていると、夏美は俺から離れて、ニコニコしながら言った。
「拓也さん、大きくなってるよ?」
わかっていますよ。そうです、私がエロいおじさんです。
「えへへ、拓也の、エッチ」
そう言いながら夏美は悪戯っぽく笑った。もう可愛すぎるよ、君は。
俺は気を取り直して夏美に言った。
「さあ夏美、海へ行こう。」
「うん、拓也、はやくはやく!」
「あそうだ、ごめんちょ待って、荷物運ばなきゃ」
俺は浮き輪を夏美に預け、車からテントやクーラーボックス、夏美の持ち物などを持ち出した。
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