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突然の非日常の始まり
第九話 救出②
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ゴブリンの巣に辿りつくまでに数匹のゴブリンと出会ったが、その中でクリシュとレストについて分かったことがある。
まずクリシュ、トリッキーな動きで敵を撹乱することで隙を突き、的確に攻撃を当てる事でゴブリンを圧倒していた。
そしてレストはどうかと言えば、一言で言うなればすげぇ!だった。ゴブリンが棍棒も持って飛び掛って来たら精神を集中しているのか剣を横に構えたまま動かず、あと数センチで当たる所で剣を振ったかと思えばゴブリンは真っ二つになっていた。
今の俺の気持ちを言うと、…こいつら絶対普通の新人じゃねえ!!
「…コウヤさん、どうしました?」
「あぁ、気にするな、ちょっとな」
今は目の前に集中だ、現在の状況は俺達の居る場所はゴブリンの巣の近くにある草むらでゴブリン達の様子を伺っている。ゴブリンの巣は洞穴みたいなもので、監視していると出入り口を何匹ものゴブリンが出入りしていた。目視出来る範囲だと入り口に見張りはおらず簡単に中に入れるが、シュースが内部を索敵すると、なんと百五十匹ものゴブリンが居る事が分かった、その後、さらに索敵をしてもらうと数十人の人間の気配がある場所も見つけたと言われた。
「さて、必要な情報は大体揃ったし行くか」
「ちょっ、ちょっと待って下さい!」
「ん?」
俺が立ち上がろうとすると小声でレストが引き止めた。
「どうした?」
「いや、相手はゴブリンと言えど百五十匹くらい居るんですよね?なら作戦とかは…」
「あー、考えてなかったな…」
俺には命の危険なんかなかったから気づかなかった。それにしても作戦か…うーむ、まあ適当なのでいいか。
「俺がレストを連れて人間が監禁されている所へ行って全員解放してここまで連れてくる、シュースとクリシュは俺達より先に入って敵を引き寄せつつ殲滅…って感じでいいか?」
「えっ、クリシュとシュースさんに敵を全部倒させるんですか!?」
「え?そうだけど、大丈夫だよなシュース?」
「はい、あの程度なら手加減しても余裕ですよ?」
レストとクリシュはシュース達にゴブリンを丸投げする事に驚いたみたいだがシュースがキョトンとした顔で余裕発言をした事で軽く硬直したがすぐに正気に戻った。
「…えっと、シュースさん、クリシュをお願いします」
「じゃ、準備も出来たしいってらっしゃい、引きつける事が出来たら何か合図してくれ」
「分かりました、では!」
「えっ、ちょおぉぉぉぉ!?」
洞穴へ走って行くシュースと腕を引っ張られて連れて行かれるクリシュ、二人が中へ入ってから暫くすると、ドタバタと音がすると同時に「聖槍ー!」や「うぎゃぁぁあ!?」などの悲鳴やバコーンと中を破壊する音が聞こえた。
「これ、本当に大丈夫…なんですよね?」
「大丈夫だ、問題ない」
ん?フラグ?知るかそんなもん、拒否だ拒否。
そんな事を話して待っていると、脳内に昨日と似たような感じで声が聞こえた。
『聞こえますかー!』
『ん?あー、こっちも聞こえてる?』
『大丈夫ですよ、一応大体のゴブリンは引きつけたので入って下さい!』
「よし、もう行けるみたいだから行くぞ」
「あ、はい」
レストと共に洞穴へと侵入するとそこは薄暗く、何か古びたランタンの様な物で何本もアリの巣の様に枝分かれした道が照らされていた。
その光景を見て俺達はひとつの問題にぶち当たった。
「そういや道聞いてなかった」
「え…」
レストは「えっ?知ってるんじゃなかったの?」と言いたげな顔でこっちを向いてきた。いや俺だって教えて貰ってないから、聞いてないから。
「どうします、コウヤさん?」
「仕方ないし戦闘音が聞こえない方向に行くか」
俺達は戦闘音が遠くから聞こえる中、洞穴の真っ直ぐな道を歩き続けた。
暫く歩いていると、運が良かったのか随分奥まで来る事が出来た。しかし、目の前は行き止まりで左右に数本の道があった。
「さて、どっちへ行くか」
「うーん…」
二人で悩んでいると、微かにだが泣き声らしき音が聞こえた。
「っ!聞こえたか?」
「はい、確かに聞こえました」
静かにして音の出所を探る。静寂の中小さな泣き声が洞穴内に響く。
「右の二つ目の道だ!」
「行きましょう!」
俺達は声の方向に向かって走りだした。そのまま狭い道を通り抜けると少し大きな部屋へと出た。そして、その真ん中には手足を縛られている十数人の女性が居た。女性達は部屋へと入って来た俺達へ視線を向けると、その内の一人が確かめるかの様に声を出した。
「人、間…?」
「あぁ、そうだ、お前達を助けに来た」
その言葉を聞いた女性達は救世主が来た事により安堵したのか声を出して泣きだした。
レストは女性達の間を通り抜けて行くと、レストと同じ灰色の髪の女性の前で止まった。
「姉さん…」
「本当に…レスト、なの?」
その問いにレストは首を縦に振る。するとレストの姉は泣きじゃくり、レストは涙目になりながらその姉を抱きしめて再開の喜びを分かち合っていた。
俺はというと感動の再開を邪魔するのは野暮なので黙々と縄に触れて「消えろ」と言って女性達の拘束を解いていた。
「ありがとうございます、ありがとうございます…」
「礼ならあいつにしておけ」
そんなこんなで全員の拘束を解き終わった頃には二人は泣き止んでいたので、レストに話しかける。
「ほら、再開も出来たしさっさと脱出するぞ」
「あ、何もしてなくてすいません…」
「あれ、レストこちらの方は?」
「この人はコウヤさんだよ、姉さんを助けるのに協力してくれたんだ」
レストがそう言うと、レストの姉はこちらを向き、頭を下げた。
「そうなの?…コウヤさん、私達を助けて下さり本当に、ありがとうございました…!」
「ゴブリンを倒すついでだったからな、気にするな」
俺は全員を見回してからレストに指示する。
「俺が先に行くから後から女達を誘導して来てくれ」
「了解です!」
生存者や奇襲に気を配りながらレスト達を連れて元の道を戻っていく。
そのまま出口の近くまで戻ると、周りが鉄臭い真っ赤な液体で染まっており、地面には頭や胴体が真っ二つになっているゴブリンの死体が大量に転がっていた。
それを見て全員が顔を歪ませていると、出口付近から声が聞こえた。
「紅夜さーん、レストさーん!」
「おーい!」
この声はシュースとクリシュか…
ゴブリン達の死体を出来るだけ避けながら出口に向かって歩いて行く。大量の死体を越えると二人の姿を確認した、しかし、シュースとクリシュの姿が真っ赤に染まっているのを見て立ち止まった。
「汚っ!?」
「「ひどいっ!?」」
とこんな感じで合流し、全員負傷もなく…まあ返り血がやばかったけど、それ以外は何事も無くゴブリンの巣攻略と救出は終了したのであった。
まずクリシュ、トリッキーな動きで敵を撹乱することで隙を突き、的確に攻撃を当てる事でゴブリンを圧倒していた。
そしてレストはどうかと言えば、一言で言うなればすげぇ!だった。ゴブリンが棍棒も持って飛び掛って来たら精神を集中しているのか剣を横に構えたまま動かず、あと数センチで当たる所で剣を振ったかと思えばゴブリンは真っ二つになっていた。
今の俺の気持ちを言うと、…こいつら絶対普通の新人じゃねえ!!
「…コウヤさん、どうしました?」
「あぁ、気にするな、ちょっとな」
今は目の前に集中だ、現在の状況は俺達の居る場所はゴブリンの巣の近くにある草むらでゴブリン達の様子を伺っている。ゴブリンの巣は洞穴みたいなもので、監視していると出入り口を何匹ものゴブリンが出入りしていた。目視出来る範囲だと入り口に見張りはおらず簡単に中に入れるが、シュースが内部を索敵すると、なんと百五十匹ものゴブリンが居る事が分かった、その後、さらに索敵をしてもらうと数十人の人間の気配がある場所も見つけたと言われた。
「さて、必要な情報は大体揃ったし行くか」
「ちょっ、ちょっと待って下さい!」
「ん?」
俺が立ち上がろうとすると小声でレストが引き止めた。
「どうした?」
「いや、相手はゴブリンと言えど百五十匹くらい居るんですよね?なら作戦とかは…」
「あー、考えてなかったな…」
俺には命の危険なんかなかったから気づかなかった。それにしても作戦か…うーむ、まあ適当なのでいいか。
「俺がレストを連れて人間が監禁されている所へ行って全員解放してここまで連れてくる、シュースとクリシュは俺達より先に入って敵を引き寄せつつ殲滅…って感じでいいか?」
「えっ、クリシュとシュースさんに敵を全部倒させるんですか!?」
「え?そうだけど、大丈夫だよなシュース?」
「はい、あの程度なら手加減しても余裕ですよ?」
レストとクリシュはシュース達にゴブリンを丸投げする事に驚いたみたいだがシュースがキョトンとした顔で余裕発言をした事で軽く硬直したがすぐに正気に戻った。
「…えっと、シュースさん、クリシュをお願いします」
「じゃ、準備も出来たしいってらっしゃい、引きつける事が出来たら何か合図してくれ」
「分かりました、では!」
「えっ、ちょおぉぉぉぉ!?」
洞穴へ走って行くシュースと腕を引っ張られて連れて行かれるクリシュ、二人が中へ入ってから暫くすると、ドタバタと音がすると同時に「聖槍ー!」や「うぎゃぁぁあ!?」などの悲鳴やバコーンと中を破壊する音が聞こえた。
「これ、本当に大丈夫…なんですよね?」
「大丈夫だ、問題ない」
ん?フラグ?知るかそんなもん、拒否だ拒否。
そんな事を話して待っていると、脳内に昨日と似たような感じで声が聞こえた。
『聞こえますかー!』
『ん?あー、こっちも聞こえてる?』
『大丈夫ですよ、一応大体のゴブリンは引きつけたので入って下さい!』
「よし、もう行けるみたいだから行くぞ」
「あ、はい」
レストと共に洞穴へと侵入するとそこは薄暗く、何か古びたランタンの様な物で何本もアリの巣の様に枝分かれした道が照らされていた。
その光景を見て俺達はひとつの問題にぶち当たった。
「そういや道聞いてなかった」
「え…」
レストは「えっ?知ってるんじゃなかったの?」と言いたげな顔でこっちを向いてきた。いや俺だって教えて貰ってないから、聞いてないから。
「どうします、コウヤさん?」
「仕方ないし戦闘音が聞こえない方向に行くか」
俺達は戦闘音が遠くから聞こえる中、洞穴の真っ直ぐな道を歩き続けた。
暫く歩いていると、運が良かったのか随分奥まで来る事が出来た。しかし、目の前は行き止まりで左右に数本の道があった。
「さて、どっちへ行くか」
「うーん…」
二人で悩んでいると、微かにだが泣き声らしき音が聞こえた。
「っ!聞こえたか?」
「はい、確かに聞こえました」
静かにして音の出所を探る。静寂の中小さな泣き声が洞穴内に響く。
「右の二つ目の道だ!」
「行きましょう!」
俺達は声の方向に向かって走りだした。そのまま狭い道を通り抜けると少し大きな部屋へと出た。そして、その真ん中には手足を縛られている十数人の女性が居た。女性達は部屋へと入って来た俺達へ視線を向けると、その内の一人が確かめるかの様に声を出した。
「人、間…?」
「あぁ、そうだ、お前達を助けに来た」
その言葉を聞いた女性達は救世主が来た事により安堵したのか声を出して泣きだした。
レストは女性達の間を通り抜けて行くと、レストと同じ灰色の髪の女性の前で止まった。
「姉さん…」
「本当に…レスト、なの?」
その問いにレストは首を縦に振る。するとレストの姉は泣きじゃくり、レストは涙目になりながらその姉を抱きしめて再開の喜びを分かち合っていた。
俺はというと感動の再開を邪魔するのは野暮なので黙々と縄に触れて「消えろ」と言って女性達の拘束を解いていた。
「ありがとうございます、ありがとうございます…」
「礼ならあいつにしておけ」
そんなこんなで全員の拘束を解き終わった頃には二人は泣き止んでいたので、レストに話しかける。
「ほら、再開も出来たしさっさと脱出するぞ」
「あ、何もしてなくてすいません…」
「あれ、レストこちらの方は?」
「この人はコウヤさんだよ、姉さんを助けるのに協力してくれたんだ」
レストがそう言うと、レストの姉はこちらを向き、頭を下げた。
「そうなの?…コウヤさん、私達を助けて下さり本当に、ありがとうございました…!」
「ゴブリンを倒すついでだったからな、気にするな」
俺は全員を見回してからレストに指示する。
「俺が先に行くから後から女達を誘導して来てくれ」
「了解です!」
生存者や奇襲に気を配りながらレスト達を連れて元の道を戻っていく。
そのまま出口の近くまで戻ると、周りが鉄臭い真っ赤な液体で染まっており、地面には頭や胴体が真っ二つになっているゴブリンの死体が大量に転がっていた。
それを見て全員が顔を歪ませていると、出口付近から声が聞こえた。
「紅夜さーん、レストさーん!」
「おーい!」
この声はシュースとクリシュか…
ゴブリン達の死体を出来るだけ避けながら出口に向かって歩いて行く。大量の死体を越えると二人の姿を確認した、しかし、シュースとクリシュの姿が真っ赤に染まっているのを見て立ち止まった。
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