37 / 77
37話 祖国の訪問者(3)(ざまぁ回)
しおりを挟む
「陛下。発言よろしいでしょうか?」
「よい。申せ」
ザイルはアリサへと向き直る。
「先程から黙って聞いておれば虚言の数々。魔女の言葉は聞くに堪えんな」
「本当の事しか言ってないけど?」
ザイルは明らかに喧嘩腰だ。
「貴方の父親がライル君を斬ったんだよね? ライル君は一度死んじゃったから、掃除失敗のペナルティを受けるはずよ。そうなったら本来の力を完全には取り戻せないだろうし」
「愚弟の弱さは元からだ」
しかしアリサは、ザイルの言葉に耳を貸さない。
「『ろ過』の途中で死んじゃったから、瘴気は世界中に散っちゃってるし。とんでもない事をしてくれたわね」
「まだ言うか!」
「全工程が終了しないと、箱の再使用も出来ないのよ。どうしてくれんの?」
「どうもこうもあるか! 魔女の虚言など聞く必要はない!」
アリサは「フーン」と言って、ザイルをじっくりと見る。
「どうした? 俺に惚れたか?」
「惚れるわけないでしょうが! 貴方って、ライル君のお兄さんでしょ? だったらもの凄く強かったんじゃない?」
「俺は、この国で近衛騎士団の副団長をやっているからな」
ザイルは誇らし気に答えるが、アリサの目は冷めていた。
「へぇ。まだ副団長の身分でいられるんだ?」
「どういう意味だ?」
「そのままの意味だけど? 分からないなら教えてあげよっか?」
「言ってみろ」
「さっきからすっごい上から目線ね。超偉そうにさぁ。私、俺様男って大嫌い」
アリサは嫌悪の目を向ける。
「貴方さぁ。どうして自分が強かったのか考えた事ない?」
「誇りあるグローツ子爵家の男だからだ」
「その誇りあるグローツ子爵家は、どうしてそんなに強い男ばかりいたの?」
「血統と才能に決まってるだろ。俺の強さが国内最強なのが何よりの証だ」
「自信過剰にナル男属性とか、最悪のダブルコンボね。寒気がしてくるから、そういうの勘弁してよ」
「口の減らない魔女が!」
青筋を立てるザイルから目を逸らし、アリサは「寒い寒い」と言いながら自身の腕をさする。
「大体さぁ。貴方の隣にいる人って、貴方の上役じゃないの? そんな状況で『俺が最強だ!』なんて良く言えるわね。もっと目上の人を立てないと駄目でしょ」
「いらん世話だ」
「そうね。もうすぐ退団するもんね?」
「何だと?」
「貴方が大事にしてる血統、つまり貴方の祖先について、良かったら教えてあげましょうか?」
「ふん。言ってみろ」
アリサは中空に魔法陣を描き、腕を振り下ろした。
すると、空間一杯に様々な情報が表示される。
「これは?」
「貴方の家の家系図に、個人の魔力量とか主な職業なんかも併せて表示した物よ。気が済むまで見てみるといいわ」
鼻で笑っていたザイルは、やがて瞬きすら忘れて凝視する。
「どう? それが貴方が大事にしている血統よ」
「馬鹿な……」
「200年も遡れば、貴方の家系が高貴な血筋でもなければ特別な血統でもないのが分かるでしょ? グローツ子爵家の祖先は普通の小作人みたいだし。名門貴族と違って、貴方の家には古い家系図なんて置いてないんじゃないの?」
「馬鹿な! そんなはずはない!」
ザイルは叫ぶ。何度も何度もラインを辿ってみるが、自身に近い系譜には間違いがない。ゆえに、遠い祖先の系譜も間違っているとは思えなかった。
遠い祖先の系譜だけを書き換えるなど、この場においては無意味な事でしかないからだ。
「私のオリジナル魔法なんだけどね。この魔法は過去の情報を辿る事が出来るの。色々知れて便利でしょう?」
ザイルは何も答えない。突き付けられた衝撃が大き過ぎて、言葉を発せられないからだ。
それなりに力のある武人の家系は、血筋を辿れば名のある人物に行き着く。多少の例外はあるが、普通の小作人が武人として成り上がるのは至難の業だろう。
「グローツ子爵家の男達は強かったんでしょうね」
アリサは「強かった」と過去形で告げて、ザイルに厳しい目を向ける。
「貴方達グローツ子爵家の男が強者だったのは、血筋が良かったからでも才能があったからでもないわ。ライル君を守る為に加護が与えられていたからよ」
アリサは厳しい表情で話を続ける。
「ライル君は弱かったでしょう? その弱い彼を守れるように、彼が生まれてくるはずの家には、何代にも渡って絶大な加護が与えられていたのよ。それなのに貴方達は何をやったの? ライル君を『殺した』『廃籍した』ってさ」
ザイルは唇を噛んでアリサを睨む。
「睨みたいのは私の方よ。御門違いもいいところね」
アリサは何かを唱えて、魔法で木の枝を出現させる。右手を振ると、宙に浮いた木の枝は瞬時に加工されて2本の木剣となった。
「はい。どうぞ」
木剣は浮遊しながら、ザイルと若い近衛騎士の手元へ移動した。
「ライル君を守る為に絶大な加護が与えられていた。それがグローツ子爵家よ。そのライル君にした仕打ちを考えれば、貴方達に与えられていた加護がどうなるかなんて、言われなくても分かるよね?」
ザイルは狼狽えているが、隣にいる近衛騎士団長は冷静だった。急激に弱体化した最近のザイルについて、納得がいったからだ。
「貴方も薄々気付いてたんじゃない? 隣の上役さんも分かってるみたいだし。せっかくだから、そこの若い騎士さんと木剣で打ち合ってみなさい。加護を無くした貴方の、本当の実力がハッキリするはずだから」
「ザイル。やってみろ」
「陛下!?」
国王の言葉に逆らえるはずもなく、ザイルと若い近衛騎士は、木剣を構えて向かい合った。
「始めい!」
勝負は即刻終わった。一合すら剣を合わせず、ザイルの脇腹に木剣がメリ込んだからだ。若い近衛騎士は、ザイルの余りの弱さに目を丸くしている。
「分かったでしょ? これが嘘偽りのない貴方の実力よ」
アリサは容赦なく真実を告げた。
「よい。申せ」
ザイルはアリサへと向き直る。
「先程から黙って聞いておれば虚言の数々。魔女の言葉は聞くに堪えんな」
「本当の事しか言ってないけど?」
ザイルは明らかに喧嘩腰だ。
「貴方の父親がライル君を斬ったんだよね? ライル君は一度死んじゃったから、掃除失敗のペナルティを受けるはずよ。そうなったら本来の力を完全には取り戻せないだろうし」
「愚弟の弱さは元からだ」
しかしアリサは、ザイルの言葉に耳を貸さない。
「『ろ過』の途中で死んじゃったから、瘴気は世界中に散っちゃってるし。とんでもない事をしてくれたわね」
「まだ言うか!」
「全工程が終了しないと、箱の再使用も出来ないのよ。どうしてくれんの?」
「どうもこうもあるか! 魔女の虚言など聞く必要はない!」
アリサは「フーン」と言って、ザイルをじっくりと見る。
「どうした? 俺に惚れたか?」
「惚れるわけないでしょうが! 貴方って、ライル君のお兄さんでしょ? だったらもの凄く強かったんじゃない?」
「俺は、この国で近衛騎士団の副団長をやっているからな」
ザイルは誇らし気に答えるが、アリサの目は冷めていた。
「へぇ。まだ副団長の身分でいられるんだ?」
「どういう意味だ?」
「そのままの意味だけど? 分からないなら教えてあげよっか?」
「言ってみろ」
「さっきからすっごい上から目線ね。超偉そうにさぁ。私、俺様男って大嫌い」
アリサは嫌悪の目を向ける。
「貴方さぁ。どうして自分が強かったのか考えた事ない?」
「誇りあるグローツ子爵家の男だからだ」
「その誇りあるグローツ子爵家は、どうしてそんなに強い男ばかりいたの?」
「血統と才能に決まってるだろ。俺の強さが国内最強なのが何よりの証だ」
「自信過剰にナル男属性とか、最悪のダブルコンボね。寒気がしてくるから、そういうの勘弁してよ」
「口の減らない魔女が!」
青筋を立てるザイルから目を逸らし、アリサは「寒い寒い」と言いながら自身の腕をさする。
「大体さぁ。貴方の隣にいる人って、貴方の上役じゃないの? そんな状況で『俺が最強だ!』なんて良く言えるわね。もっと目上の人を立てないと駄目でしょ」
「いらん世話だ」
「そうね。もうすぐ退団するもんね?」
「何だと?」
「貴方が大事にしてる血統、つまり貴方の祖先について、良かったら教えてあげましょうか?」
「ふん。言ってみろ」
アリサは中空に魔法陣を描き、腕を振り下ろした。
すると、空間一杯に様々な情報が表示される。
「これは?」
「貴方の家の家系図に、個人の魔力量とか主な職業なんかも併せて表示した物よ。気が済むまで見てみるといいわ」
鼻で笑っていたザイルは、やがて瞬きすら忘れて凝視する。
「どう? それが貴方が大事にしている血統よ」
「馬鹿な……」
「200年も遡れば、貴方の家系が高貴な血筋でもなければ特別な血統でもないのが分かるでしょ? グローツ子爵家の祖先は普通の小作人みたいだし。名門貴族と違って、貴方の家には古い家系図なんて置いてないんじゃないの?」
「馬鹿な! そんなはずはない!」
ザイルは叫ぶ。何度も何度もラインを辿ってみるが、自身に近い系譜には間違いがない。ゆえに、遠い祖先の系譜も間違っているとは思えなかった。
遠い祖先の系譜だけを書き換えるなど、この場においては無意味な事でしかないからだ。
「私のオリジナル魔法なんだけどね。この魔法は過去の情報を辿る事が出来るの。色々知れて便利でしょう?」
ザイルは何も答えない。突き付けられた衝撃が大き過ぎて、言葉を発せられないからだ。
それなりに力のある武人の家系は、血筋を辿れば名のある人物に行き着く。多少の例外はあるが、普通の小作人が武人として成り上がるのは至難の業だろう。
「グローツ子爵家の男達は強かったんでしょうね」
アリサは「強かった」と過去形で告げて、ザイルに厳しい目を向ける。
「貴方達グローツ子爵家の男が強者だったのは、血筋が良かったからでも才能があったからでもないわ。ライル君を守る為に加護が与えられていたからよ」
アリサは厳しい表情で話を続ける。
「ライル君は弱かったでしょう? その弱い彼を守れるように、彼が生まれてくるはずの家には、何代にも渡って絶大な加護が与えられていたのよ。それなのに貴方達は何をやったの? ライル君を『殺した』『廃籍した』ってさ」
ザイルは唇を噛んでアリサを睨む。
「睨みたいのは私の方よ。御門違いもいいところね」
アリサは何かを唱えて、魔法で木の枝を出現させる。右手を振ると、宙に浮いた木の枝は瞬時に加工されて2本の木剣となった。
「はい。どうぞ」
木剣は浮遊しながら、ザイルと若い近衛騎士の手元へ移動した。
「ライル君を守る為に絶大な加護が与えられていた。それがグローツ子爵家よ。そのライル君にした仕打ちを考えれば、貴方達に与えられていた加護がどうなるかなんて、言われなくても分かるよね?」
ザイルは狼狽えているが、隣にいる近衛騎士団長は冷静だった。急激に弱体化した最近のザイルについて、納得がいったからだ。
「貴方も薄々気付いてたんじゃない? 隣の上役さんも分かってるみたいだし。せっかくだから、そこの若い騎士さんと木剣で打ち合ってみなさい。加護を無くした貴方の、本当の実力がハッキリするはずだから」
「ザイル。やってみろ」
「陛下!?」
国王の言葉に逆らえるはずもなく、ザイルと若い近衛騎士は、木剣を構えて向かい合った。
「始めい!」
勝負は即刻終わった。一合すら剣を合わせず、ザイルの脇腹に木剣がメリ込んだからだ。若い近衛騎士は、ザイルの余りの弱さに目を丸くしている。
「分かったでしょ? これが嘘偽りのない貴方の実力よ」
アリサは容赦なく真実を告げた。
0
あなたにおすすめの小説
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
【完結】ひとつだけ、ご褒美いただけますか?――没落令嬢、氷の王子にお願いしたら溺愛されました。
猫屋敷 むぎ
恋愛
没落伯爵家の娘の私、ノエル・カスティーユにとっては少し眩しすぎる学院の舞踏会で――
私の願いは一瞬にして踏みにじられました。
母が苦労して買ってくれた唯一の白いドレスは赤ワインに染められ、
婚約者ジルベールは私を見下ろしてこう言ったのです。
「君は、僕に恥をかかせたいのかい?」
まさか――あの優しい彼が?
そんなはずはない。そう信じていた私に、現実は冷たく突きつけられました。
子爵令嬢カトリーヌの冷笑と取り巻きの嘲笑。
でも、私には、味方など誰もいませんでした。
ただ一人、“氷の王子”カスパル殿下だけが。
白いハンカチを差し出し――その瞬間、止まっていた時間が静かに動き出したのです。
「……ひとつだけ、ご褒美いただけますか?」
やがて、勇気を振り絞って願った、小さな言葉。
それは、水底に沈んでいた私の人生をすくい上げ、
冷たい王子の心をそっと溶かしていく――最初の奇跡でした。
没落令嬢ノエルと、孤独な氷の王子カスパル。
これは、そんなじれじれなふたりが“本当の幸せを掴むまで”のお話です。
※全10話+番外編・約2.5万字の短編。一気読みもどうぞ
※わんこが繋ぐ恋物語です
※因果応報ざまぁ。最後は甘く、後味スッキリ
はっきり言ってカケラも興味はございません
みおな
恋愛
私の婚約者様は、王女殿下の騎士をしている。
病弱でお美しい王女殿下に常に付き従い、婚約者としての交流も、マトモにしたことがない。
まぁ、好きになさればよろしいわ。
私には関係ないことですから。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
旦那様には愛人がいますが気にしません。
りつ
恋愛
イレーナの夫には愛人がいた。名はマリアンヌ。子どものように可愛らしい彼女のお腹にはすでに子どもまでいた。けれどイレーナは別に気にしなかった。彼女は子どもが嫌いだったから。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」様で作成しました。
【完結】辺境に飛ばされた子爵令嬢、前世の経営知識で大商会を作ったら王都がひれ伏したし、隣国のハイスペ王子とも結婚できました
いっぺいちゃん
ファンタジー
婚約破棄、そして辺境送り――。
子爵令嬢マリエールの運命は、結婚式直前に無惨にも断ち切られた。
「辺境の館で余生を送れ。もうお前は必要ない」
冷酷に告げた婚約者により、社交界から追放された彼女。
しかし、マリエールには秘密があった。
――前世の彼女は、一流企業で辣腕を振るった経営コンサルタント。
未開拓の農産物、眠る鉱山資源、誠実で働き者の人々。
「必要ない」と切り捨てられた辺境には、未来を切り拓く力があった。
物流網を整え、作物をブランド化し、やがて「大商会」を設立!
数年で辺境は“商業帝国”と呼ばれるまでに発展していく。
さらに隣国の完璧王子から熱烈な求婚を受け、愛も手に入れるマリエール。
一方で、税収激減に苦しむ王都は彼女に救いを求めて――
「必要ないとおっしゃったのは、そちらでしょう?」
これは、追放令嬢が“経営知識”で国を動かし、
ざまぁと恋と繁栄を手に入れる逆転サクセスストーリー!
※表紙のイラストは画像生成AIによって作られたものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる