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地の底の迷い子
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頭が8つある巨大なヘビは、8つの頭を同時に落とさないと際限なく頭も再生させる厄介なヤツだったが、怒りの一撃で8つの頭を切り飛ばして偶然にも討伐できてしまい、そこで野営する事にした。
「ここまで、どのフロアも完全にもれなく見たけど、いなかったな」
カイが嘆息した。
「この下かもな。
まあ、俺達よりもベテランの探索者チームもいるんだ。焦ったらこっちが助けを待つはめになるぞ」
「さ、腹ごしらえだよ。お腹空いたら、碌な事を考えないからね、人間は」
「すまん」
カイは苦笑して、ジンの差し出す丼を受け取った。
大きいトカゲの魔獣の肉を照り焼きにしてごはんに乗せた丼だ。
「いただきます!」
3人は手を合わせてから、箸をつけた。
迷宮に入り、各フロアを見て回って下へと降りる事を繰り返しているが、ここは7階だ。8階への階段の途中という安全地帯で今日は休む事にして、食事にしていた。
これまでに、誰も見付からなかったし、遺留品らしきものもなかった。少なくとも8階以上のところに皆は飛ばされたらしい。
何の情報もなく、事前の予習もなしに迷宮に入ったのは初めてだ。
(これまでは、見た事のあるものや対処できるものばかりだったけど、これからはどうかな)
3人共内心ではそう危惧を抱かなくもないが、それはおくびにも出さない。食べて、念の為に警戒の見張りの順番を決めて、寝た。
カイは目をつぶって横になりながら、焦る気持ちをどうにかなだめていた。
(焦って辿り着けなかったらどうしようもない。大丈夫。エマは運の強いやつだ)
そう言い聞かせているうちに、どうにか眠りについた。
エマ達探索者は、商人達を真ん中にして、警戒をしていた。本当は上を目指したいのだが、ここがたまたま安全地帯と呼ばれるところだったらしく、この外にどんな魔物がいるのかわからない為、偵察にチームを派遣して、ルートを探すところからかかっていた。
護衛の為に雇われていたチームはどれもそこそこのベテランだし、商人達も、怯えて騒ぐような者はいない。
その探索者達を束ねる形になったオッドは、チームメンバーと小声で話していた。
「ここは何階くらいなんだろうな」
「偵察に行ったチームの報告待ちか」
「荷物を放棄して行く事を、賛同してくれるかしら」
まだ、往路だ。ここで終われば、赤字以外の何ものでもない。
「助けは来るかな」
「幸い食べ物はたくさんあるけどな」
食べ物も日用品も衣服も、色々な交易品を積んでいたのだ。
と言っても、いつまでももつわけでもない。脱出は考えなくてはならない。
彼らは一様に、難しい顔で嘆息した。
エマ達虹の鳥は、この探索者達の中では、新人に近かった。それでも、担当になった安全地帯の入り口付近を守っていた。
危険は承知のつもりだったが、エマもライラもユンも、「こわい」と思ってしまっていた。
まあ、人間としてそれは当然だろう。怖い、死にたくない。そういう感情が、生死を分ける事もある。
事実、エマもライラもユンも、後悔しているわけでは無かった。
「ここってどのくらいの迷宮なのかな」
ライラが周囲を警戒しながら言う。
「これまで、それほど化け物じみた魔物はでてきてないもんね。大した事ないのかも」
ユンが言うと、ライラも
「意外とここ、2階くらいだったりして」
と冗談を言って、3人で笑った。笑えば力が出る。そうかつての先輩が教えてくれたことを、今更ながらに思い出した。
「だから、エマ。大丈夫。たかが迷子みたいなものじゃない」
「え」
「ここを出たら、お土産買って帰ろうね」
エマは不覚にも、視界がぼやけそうになった。
「そうね。トカゲジャーキーとか」
それで何だかおかしくなって、3人は明るい声で笑い出した。
その時、偵察に出ていたチームが戻って来た。
「ここまで、どのフロアも完全にもれなく見たけど、いなかったな」
カイが嘆息した。
「この下かもな。
まあ、俺達よりもベテランの探索者チームもいるんだ。焦ったらこっちが助けを待つはめになるぞ」
「さ、腹ごしらえだよ。お腹空いたら、碌な事を考えないからね、人間は」
「すまん」
カイは苦笑して、ジンの差し出す丼を受け取った。
大きいトカゲの魔獣の肉を照り焼きにしてごはんに乗せた丼だ。
「いただきます!」
3人は手を合わせてから、箸をつけた。
迷宮に入り、各フロアを見て回って下へと降りる事を繰り返しているが、ここは7階だ。8階への階段の途中という安全地帯で今日は休む事にして、食事にしていた。
これまでに、誰も見付からなかったし、遺留品らしきものもなかった。少なくとも8階以上のところに皆は飛ばされたらしい。
何の情報もなく、事前の予習もなしに迷宮に入ったのは初めてだ。
(これまでは、見た事のあるものや対処できるものばかりだったけど、これからはどうかな)
3人共内心ではそう危惧を抱かなくもないが、それはおくびにも出さない。食べて、念の為に警戒の見張りの順番を決めて、寝た。
カイは目をつぶって横になりながら、焦る気持ちをどうにかなだめていた。
(焦って辿り着けなかったらどうしようもない。大丈夫。エマは運の強いやつだ)
そう言い聞かせているうちに、どうにか眠りについた。
エマ達探索者は、商人達を真ん中にして、警戒をしていた。本当は上を目指したいのだが、ここがたまたま安全地帯と呼ばれるところだったらしく、この外にどんな魔物がいるのかわからない為、偵察にチームを派遣して、ルートを探すところからかかっていた。
護衛の為に雇われていたチームはどれもそこそこのベテランだし、商人達も、怯えて騒ぐような者はいない。
その探索者達を束ねる形になったオッドは、チームメンバーと小声で話していた。
「ここは何階くらいなんだろうな」
「偵察に行ったチームの報告待ちか」
「荷物を放棄して行く事を、賛同してくれるかしら」
まだ、往路だ。ここで終われば、赤字以外の何ものでもない。
「助けは来るかな」
「幸い食べ物はたくさんあるけどな」
食べ物も日用品も衣服も、色々な交易品を積んでいたのだ。
と言っても、いつまでももつわけでもない。脱出は考えなくてはならない。
彼らは一様に、難しい顔で嘆息した。
エマ達虹の鳥は、この探索者達の中では、新人に近かった。それでも、担当になった安全地帯の入り口付近を守っていた。
危険は承知のつもりだったが、エマもライラもユンも、「こわい」と思ってしまっていた。
まあ、人間としてそれは当然だろう。怖い、死にたくない。そういう感情が、生死を分ける事もある。
事実、エマもライラもユンも、後悔しているわけでは無かった。
「ここってどのくらいの迷宮なのかな」
ライラが周囲を警戒しながら言う。
「これまで、それほど化け物じみた魔物はでてきてないもんね。大した事ないのかも」
ユンが言うと、ライラも
「意外とここ、2階くらいだったりして」
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「だから、エマ。大丈夫。たかが迷子みたいなものじゃない」
「え」
「ここを出たら、お土産買って帰ろうね」
エマは不覚にも、視界がぼやけそうになった。
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それで何だかおかしくなって、3人は明るい声で笑い出した。
その時、偵察に出ていたチームが戻って来た。
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