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不安
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偵察に出ていたチームによれば、この階にいたのは、エマ達より少し上くらいのチームが相手にしている魔物だった。なので、守りながら脱出するのは、できない事もないだろうと言う。
「ただ、その階の上とかはわからなかった。安全地帯の大きさも、あるのかどうかも」
それに、息を呑む。
魔素が濃い中、幸いにして動けない程具合を悪くしている人はいない。だが、異動し続ける事ができるかどうかは、難しいところだ。
「ここに留まっていても、魔素酔いが治るわけでもないしな。ゆっくりと進むしかないか。
何か意見はないか」
リーダーが言って皆を見回し、それに皆、何も言わない。
「じゃあ、行こう」
具体的な、役割分担を決める事になった。
ユーリ達は、起きると食事を摂り、すぐに下へ向かった。この階は、森のフロアだった。
「お、いたぜ。今日一番の相手が」
「今日のスタートは植物か」
「食虫植物型だね。魔石以外に獲る物はないね」
「じゃあもう、一気にいくか。凍り付かせるから、叩き割ろう」
蔦を木に絡ませ、おおきなグラスのような花を咲かせている。その花の蜜は動物を寄せ付け、幻覚を見せて酔わせるホルモンを発しており、舐めると甘い。そしてそれに釣られて近付いた獲物は、下のグラス型の花に取り込まれ、花の中に溜まった消化溶液でゆっくりと溶かされていき、夢の中で幸せに死んで行く。
「じゃあ行くぞ」
ユーリは魔銃剣を向けて、魔術を撃った。それで食虫植物が凍り付き、カイ、ジン、ユーリは片っ端からその薄いガラスのようになった食虫植物を割って回り、魔石を取り外していく。
凍り付いた事で匂いもしなくなっているが、普通なら、この花が咲き乱れている森など、危なっかしくて大変だ。魔術師がいなければ、火矢を放って燃やすくらいだろうか。
「これも地図に書き込んでた方がいいな」
ユーリはそう言って、いい音を立てて割れる花の破壊を続けた。
エマ達は、具合の悪い者に肩を貸しながら、商人達をガードして、上の階を目指した。
尻尾の生えたゴリラという感じのゴーレムは、ベテラン達が寄ってたかって攻撃し、その間にエマ達が商人達を万が一からガードする。そういう分担だ。
そしてどうにかゴーレムを倒すと、魔石を拾ってすぐに出発する。
商人ならまず持っている収納バッグだが、容量の差はある。馬という生き物も入らないし、取り敢えずすべての品物は分散してでも入れたが、馬車本体は入らなかった。
ユーリ達のカバンがおかしいのだ。
怯える馬に目隠しをし、なだめながら引いて歩く。そしてその馬の背には、魔素酔いなどで弱っている人を乗せていた。
じりじりとするようなスピードだが、一般人を守りながらだ。仕方がない。
そうわかっていても、ここが何階かもわからないことで、焦り、不安が押し寄せて来た。
「警戒を怠るなよ」
リーダーの掛け声に、全員が気を引き締めた。
3メートル近くもあるカマキリのような魔物や魔術の盾を使いながら風で攻撃してくるタヌキのような魔物を屠屠りながら進み、どうやら次で今日はおしまいかと、下へ向かう階段に入る。
「このフロアもマッピングは終了っと」
交代でしているが、この階はジンが担当だった。
出て来た魔物についても記入し、大きく伸びをしたら、ボキッと音がした。
「腹減ったぜ」
気が急くのを自分でも誤魔化すように、カイが言う。
「今日は何にする?」
持って来た食べ物を思い浮かべて、カバンに手を突っ込みかけた時、叫び声にも聞こえるような、声らしきものが聞こえた。
ハッと顔を上げる。
「下からだ」
「行くぞ!」
ユーリ達は、階段を駆け下りた。
「ただ、その階の上とかはわからなかった。安全地帯の大きさも、あるのかどうかも」
それに、息を呑む。
魔素が濃い中、幸いにして動けない程具合を悪くしている人はいない。だが、異動し続ける事ができるかどうかは、難しいところだ。
「ここに留まっていても、魔素酔いが治るわけでもないしな。ゆっくりと進むしかないか。
何か意見はないか」
リーダーが言って皆を見回し、それに皆、何も言わない。
「じゃあ、行こう」
具体的な、役割分担を決める事になった。
ユーリ達は、起きると食事を摂り、すぐに下へ向かった。この階は、森のフロアだった。
「お、いたぜ。今日一番の相手が」
「今日のスタートは植物か」
「食虫植物型だね。魔石以外に獲る物はないね」
「じゃあもう、一気にいくか。凍り付かせるから、叩き割ろう」
蔦を木に絡ませ、おおきなグラスのような花を咲かせている。その花の蜜は動物を寄せ付け、幻覚を見せて酔わせるホルモンを発しており、舐めると甘い。そしてそれに釣られて近付いた獲物は、下のグラス型の花に取り込まれ、花の中に溜まった消化溶液でゆっくりと溶かされていき、夢の中で幸せに死んで行く。
「じゃあ行くぞ」
ユーリは魔銃剣を向けて、魔術を撃った。それで食虫植物が凍り付き、カイ、ジン、ユーリは片っ端からその薄いガラスのようになった食虫植物を割って回り、魔石を取り外していく。
凍り付いた事で匂いもしなくなっているが、普通なら、この花が咲き乱れている森など、危なっかしくて大変だ。魔術師がいなければ、火矢を放って燃やすくらいだろうか。
「これも地図に書き込んでた方がいいな」
ユーリはそう言って、いい音を立てて割れる花の破壊を続けた。
エマ達は、具合の悪い者に肩を貸しながら、商人達をガードして、上の階を目指した。
尻尾の生えたゴリラという感じのゴーレムは、ベテラン達が寄ってたかって攻撃し、その間にエマ達が商人達を万が一からガードする。そういう分担だ。
そしてどうにかゴーレムを倒すと、魔石を拾ってすぐに出発する。
商人ならまず持っている収納バッグだが、容量の差はある。馬という生き物も入らないし、取り敢えずすべての品物は分散してでも入れたが、馬車本体は入らなかった。
ユーリ達のカバンがおかしいのだ。
怯える馬に目隠しをし、なだめながら引いて歩く。そしてその馬の背には、魔素酔いなどで弱っている人を乗せていた。
じりじりとするようなスピードだが、一般人を守りながらだ。仕方がない。
そうわかっていても、ここが何階かもわからないことで、焦り、不安が押し寄せて来た。
「警戒を怠るなよ」
リーダーの掛け声に、全員が気を引き締めた。
3メートル近くもあるカマキリのような魔物や魔術の盾を使いながら風で攻撃してくるタヌキのような魔物を屠屠りながら進み、どうやら次で今日はおしまいかと、下へ向かう階段に入る。
「このフロアもマッピングは終了っと」
交代でしているが、この階はジンが担当だった。
出て来た魔物についても記入し、大きく伸びをしたら、ボキッと音がした。
「腹減ったぜ」
気が急くのを自分でも誤魔化すように、カイが言う。
「今日は何にする?」
持って来た食べ物を思い浮かべて、カバンに手を突っ込みかけた時、叫び声にも聞こえるような、声らしきものが聞こえた。
ハッと顔を上げる。
「下からだ」
「行くぞ!」
ユーリ達は、階段を駆け下りた。
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