42 / 88
第2幕
守るために
しおりを挟む
アベルとウィリアムは危険を伴う場所にカインとグレンを見送り、魔王の元へアベルとウィリアムは王族として話す為に、ヒロインを別に呼び出し別室で監視をする事にした。
カインとグレンは、どこにいるのか解らない魔王の婚約者と戦う事になっても国に被害の及ばない所へと向かっていた。
何もない所につくと、カインは着いてきてくれている騎士達に身体強化の保護魔法をかけた。
しばらくすると、おおよその数が解らないほどの軍隊が来た。
最初は、カインも剣での戦いをと思っていたが、魔法補助として剣術で戦いながらも前線で共に戦うグレンに魔法補助を優先的にかけていた。
遠くから凄い速さで強い魔力量の相手が接近していることにカインが意識した一瞬に、グレンにかけていた魔法補助は全て解除された。
魔力量が膨大な相手と対面し、グレンは透明な空間に閉じ込められ相手の手の元にいて、カインは攻撃出来ずにいた。
「アタシのフレッドを誑かしたのは誰かしら?」
「説明すると長くなるが、貴女の婚約者はお返し出来る様に助力する」
カインが空間に閉じ込められグレンを気にしながらも相対していると、グレンの様子がおかしい事に気づいた。
「…気づいたか?後、数十分程で中の酸素はなくなる。アタシのフレッドを誑かした償いをするといい」
そう言うと、後方の味方も空間に閉じ込められ始めカインだけが相対していた。
「誤解だ!説明の時間も惜しい。私に出来る償いならするから皆を解放して欲しい!」
「ほぉ、何でもとな?ならば、解放する変わりに貴殿の魔力の籠る瞳を1つ貰おうではないか」
カインは片目を要求され、渡しても戦いは終わらないと考え思考し決断した。
「いいだろう。だが、私からも1つ提案がある!私の両目を譲る変わりに今は撤退して貰いたい。必ず貴女の婚約者はお返しすると約束させて貰う」
空間に閉じ込められていたが、グレンには声が聞こえており苦しそうな表情浮かべながらも首を横にカインを振り止めようとしていた。
「その提案を受け入れよう。説明は時間のある時に必ずして貰う。それでよいな?」
「かまわない」
カインは即答し、自ら瞳を取り出した。瞳以外に傷がつかない様に保護をし両目を差し出した。
「気に入った、人間。名を申せ!」
カインが名乗ると妖艶な笑みを浮かべ頷かれた。
「覚えたぞ、カイン。説明の時はアタシの名を呼べ聞きに参る。アタシの名は魔王アルフレッドから聞くとよい」
それだけ告げると、空間に閉じ込められグレンを始め味方は解放され。攻撃してきていた軍隊は消えていた。
カインは安堵しその場に膝をつき、解放されたグレンは慌ててカインの名を呼び側に駆け寄った。
「カイン!お前、何してんだよ?」
「グレンか。何って国を…ディアとキャシーを守るために被害は最小限にだろ?グレンは大事な友達でディアの大事な兄だ。守るのは当たり前だろ」
カインは声のする方に向き答えていた。目元は瞳がないが、出血は多くないように思えたがグレンはハンカチを取り出し、カインの目元を巻き肩を貸し立たせ、指揮をしていた騎士団長の元へと行った。
グレンの父の騎士団長も、状況は聞こえており理解していて、周囲の負傷者の確認と撤退を指示し、守るべき国へと戻っていった。
カインとグレンは、どこにいるのか解らない魔王の婚約者と戦う事になっても国に被害の及ばない所へと向かっていた。
何もない所につくと、カインは着いてきてくれている騎士達に身体強化の保護魔法をかけた。
しばらくすると、おおよその数が解らないほどの軍隊が来た。
最初は、カインも剣での戦いをと思っていたが、魔法補助として剣術で戦いながらも前線で共に戦うグレンに魔法補助を優先的にかけていた。
遠くから凄い速さで強い魔力量の相手が接近していることにカインが意識した一瞬に、グレンにかけていた魔法補助は全て解除された。
魔力量が膨大な相手と対面し、グレンは透明な空間に閉じ込められ相手の手の元にいて、カインは攻撃出来ずにいた。
「アタシのフレッドを誑かしたのは誰かしら?」
「説明すると長くなるが、貴女の婚約者はお返し出来る様に助力する」
カインが空間に閉じ込められグレンを気にしながらも相対していると、グレンの様子がおかしい事に気づいた。
「…気づいたか?後、数十分程で中の酸素はなくなる。アタシのフレッドを誑かした償いをするといい」
そう言うと、後方の味方も空間に閉じ込められ始めカインだけが相対していた。
「誤解だ!説明の時間も惜しい。私に出来る償いならするから皆を解放して欲しい!」
「ほぉ、何でもとな?ならば、解放する変わりに貴殿の魔力の籠る瞳を1つ貰おうではないか」
カインは片目を要求され、渡しても戦いは終わらないと考え思考し決断した。
「いいだろう。だが、私からも1つ提案がある!私の両目を譲る変わりに今は撤退して貰いたい。必ず貴女の婚約者はお返しすると約束させて貰う」
空間に閉じ込められていたが、グレンには声が聞こえており苦しそうな表情浮かべながらも首を横にカインを振り止めようとしていた。
「その提案を受け入れよう。説明は時間のある時に必ずして貰う。それでよいな?」
「かまわない」
カインは即答し、自ら瞳を取り出した。瞳以外に傷がつかない様に保護をし両目を差し出した。
「気に入った、人間。名を申せ!」
カインが名乗ると妖艶な笑みを浮かべ頷かれた。
「覚えたぞ、カイン。説明の時はアタシの名を呼べ聞きに参る。アタシの名は魔王アルフレッドから聞くとよい」
それだけ告げると、空間に閉じ込められグレンを始め味方は解放され。攻撃してきていた軍隊は消えていた。
カインは安堵しその場に膝をつき、解放されたグレンは慌ててカインの名を呼び側に駆け寄った。
「カイン!お前、何してんだよ?」
「グレンか。何って国を…ディアとキャシーを守るために被害は最小限にだろ?グレンは大事な友達でディアの大事な兄だ。守るのは当たり前だろ」
カインは声のする方に向き答えていた。目元は瞳がないが、出血は多くないように思えたがグレンはハンカチを取り出し、カインの目元を巻き肩を貸し立たせ、指揮をしていた騎士団長の元へと行った。
グレンの父の騎士団長も、状況は聞こえており理解していて、周囲の負傷者の確認と撤退を指示し、守るべき国へと戻っていった。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。 〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜
トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!?
婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。
気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。
美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。
けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。
食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉!
「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」
港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。
気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。
――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談)
*AIと一緒に書いています*
断罪まであと5秒、今すぐ逆転始めます
山河 枝
ファンタジー
聖女が魔物と戦う乙女ゲーム。その聖女につかみかかったせいで処刑される令嬢アナベルに、転生してしまった。
でも私は知っている。実は、アナベルこそが本物の聖女。
それを証明すれば断罪回避できるはず。
幸い、処刑人が味方になりそうだし。モフモフ精霊たちも慕ってくれる。
チート魔法で魔物たちを一掃して、本物アピールしないと。
処刑5秒前だから、今すぐに!
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる