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変貌と出会い2
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2年後
ユリウスが学園に入学して2年たち、アレクサンドリアも学園入学の歳になっていた。
ユリウスが女装をやめてから、アレクサンドリアは愛しの婚約者の希望もあり渋々令嬢の格好をする事にした。
アレクサンドリアは男装するにあたり、両親から令嬢としての教育も受けるならと言われていた為、令嬢の格好をしても困ることはなかった。
転生にいたり、1番困らなかったのは令嬢としても令息としてもダンスだった。理由としては、転生前が社交ダンスのプロとしてダンス講師をしていた事もあった。
異世界転生で、転生前の知識活かして無双とか出来たらカッコいいのになんて思ってはいたが…役にたったならいいかとアレクサンドリアは思う事にした。
学園入学も無事に終えて数ヶ月が過ぎた。
何人かと婚約者のいる令嬢が婚約者からのドタキャンで逢瀬が無くなっていると令嬢同の噂が出ていた。
お茶会と称してアレクサンドリアは招待を受けていた。
お茶会には、同じクラスの令嬢アマリア・キャンベルは第1王子王太子の婚約者、騎士家三男王太子護衛の婚約者をもつ1つ上の商家の令嬢スザンヌ・ホワイト、王家相談役長男の婚約者1つ上の騎士団長の令嬢イリーエ・ロックベリーとアレクサンドリアのお茶会だった。
アレクサンドリアは騎士団に紛れて、男装姿で鍛錬に混ざっていた為、騎士団長の令嬢イリーエとは顔見知りで会えば話す程度の仲だった。
アマリアも商家スザンヌとは買い物をよくするからと親しくしていた。
そして、スザンヌとイリーエが親関連で繋がっていた為、入学間もない、アレクサンドリアとアマリアとのお茶会という流れだった。
「婚約者なんですが、1つ上のミア・キサラギ令嬢との逢瀬の為に婚約者から逢瀬が急にお断りされるんです…皆さんの婚約者と同学年ですから皆さんはお困りではないかとお声かけさせていただきました」
それに対して、アマリアは王太子妃教育の合間に親しくなる為の約束を断られたり、
スザンヌもイリーエも約束を断られたと話した。
アレクサンドリアは婚約者が学園に入学してからは手紙のやり取りしかしていなく、入学してからも頻繁に会う訳でもなかったが、約束を断られることはなかったと首を横に振った。
「アレクサンドリア様は婚約者と過ごす事はありませんの?」
アマリアに尋ねられたが、婚約者のユリウスが王太子補佐として将来的次期宰相として多忙なのは知っていたから、無理に誘うこともなかった事と誘えば疲れていようが会おうとする婚約者を思うと誘えないと答えた。
「グランチェス様がミア・キサラギ令嬢と逢瀬の噂は聞きませんが、学園内ではよく話しているというのは聞きます。心配になりませんか?」
イリーエに言われ、アレクサンドリアはミア・キサラギの事を詳しく教えて貰うことにした。
ミア・キサラギは異世界より召喚された類まれな魔法属性を持っている為、男爵家の養女となり召喚されてすぐに異世界の事を学ぶならと学園入学が決まり、優秀な王太子、次期宰相、騎士団、王太子補佐関係の令息か世話をするという事になった事を話してくれた。
「そうなのですね。それで、どうして婚約者との逢瀬が急にお断りになるんですの?」
アレクサンドリアが首を傾げると、3人の令嬢は表情を曇らせた。
「急にミア・キサラギ令嬢が殿方を城下散策にお誘いするんです。それをお断りも出来ずに私達との約束をお断りされるんです。散策でしたら、1人の殿方でもよろしいのではと私とスザンヌ様が婚約者にお伝えしましたが、ミア・キサラギ令嬢が皆様でと望むからと言われてしまうので…。異世界召喚によって召喚される方は聖女候補としてお守りし導くのが国の使命の様ですが…。私達も婚約者と学園卒業しましたら国の為もしくは家の為の婚姻なので友好な関係をと伝えましたが駄目でしたわ」
「そうなのですね?では、皆様は明日の学園お休みは予定はないのですか?私と皆様で城下に行きませんか?私がエスコートしますわ」
アレクサンドリアは城下散策中の婚約者達に出会えるかもしれないと目論見つつ誘った。
「アレクサンドリア様…もしかして、あの姿でエスコートなさるつもりですか?学園入学されたらお辞めになるかと思っていましたけど?」
アレクサンドリアは華麗な笑みを浮かべて答えた。
「もちろんですわ。愛くるしい令嬢をエスコートするなら当たり前ですから。ユーリもお忙しくて約束もしていませんから、皆様のエスコートはお任せ下さい」
イリーエだけはアレクサンドリアの男装姿を知っていたが、アマリアとスザンヌはわからないながらも4人での城下に行くのは楽しみだと、お茶会は終えた。
ユリウスが学園に入学して2年たち、アレクサンドリアも学園入学の歳になっていた。
ユリウスが女装をやめてから、アレクサンドリアは愛しの婚約者の希望もあり渋々令嬢の格好をする事にした。
アレクサンドリアは男装するにあたり、両親から令嬢としての教育も受けるならと言われていた為、令嬢の格好をしても困ることはなかった。
転生にいたり、1番困らなかったのは令嬢としても令息としてもダンスだった。理由としては、転生前が社交ダンスのプロとしてダンス講師をしていた事もあった。
異世界転生で、転生前の知識活かして無双とか出来たらカッコいいのになんて思ってはいたが…役にたったならいいかとアレクサンドリアは思う事にした。
学園入学も無事に終えて数ヶ月が過ぎた。
何人かと婚約者のいる令嬢が婚約者からのドタキャンで逢瀬が無くなっていると令嬢同の噂が出ていた。
お茶会と称してアレクサンドリアは招待を受けていた。
お茶会には、同じクラスの令嬢アマリア・キャンベルは第1王子王太子の婚約者、騎士家三男王太子護衛の婚約者をもつ1つ上の商家の令嬢スザンヌ・ホワイト、王家相談役長男の婚約者1つ上の騎士団長の令嬢イリーエ・ロックベリーとアレクサンドリアのお茶会だった。
アレクサンドリアは騎士団に紛れて、男装姿で鍛錬に混ざっていた為、騎士団長の令嬢イリーエとは顔見知りで会えば話す程度の仲だった。
アマリアも商家スザンヌとは買い物をよくするからと親しくしていた。
そして、スザンヌとイリーエが親関連で繋がっていた為、入学間もない、アレクサンドリアとアマリアとのお茶会という流れだった。
「婚約者なんですが、1つ上のミア・キサラギ令嬢との逢瀬の為に婚約者から逢瀬が急にお断りされるんです…皆さんの婚約者と同学年ですから皆さんはお困りではないかとお声かけさせていただきました」
それに対して、アマリアは王太子妃教育の合間に親しくなる為の約束を断られたり、
スザンヌもイリーエも約束を断られたと話した。
アレクサンドリアは婚約者が学園に入学してからは手紙のやり取りしかしていなく、入学してからも頻繁に会う訳でもなかったが、約束を断られることはなかったと首を横に振った。
「アレクサンドリア様は婚約者と過ごす事はありませんの?」
アマリアに尋ねられたが、婚約者のユリウスが王太子補佐として将来的次期宰相として多忙なのは知っていたから、無理に誘うこともなかった事と誘えば疲れていようが会おうとする婚約者を思うと誘えないと答えた。
「グランチェス様がミア・キサラギ令嬢と逢瀬の噂は聞きませんが、学園内ではよく話しているというのは聞きます。心配になりませんか?」
イリーエに言われ、アレクサンドリアはミア・キサラギの事を詳しく教えて貰うことにした。
ミア・キサラギは異世界より召喚された類まれな魔法属性を持っている為、男爵家の養女となり召喚されてすぐに異世界の事を学ぶならと学園入学が決まり、優秀な王太子、次期宰相、騎士団、王太子補佐関係の令息か世話をするという事になった事を話してくれた。
「そうなのですね。それで、どうして婚約者との逢瀬が急にお断りになるんですの?」
アレクサンドリアが首を傾げると、3人の令嬢は表情を曇らせた。
「急にミア・キサラギ令嬢が殿方を城下散策にお誘いするんです。それをお断りも出来ずに私達との約束をお断りされるんです。散策でしたら、1人の殿方でもよろしいのではと私とスザンヌ様が婚約者にお伝えしましたが、ミア・キサラギ令嬢が皆様でと望むからと言われてしまうので…。異世界召喚によって召喚される方は聖女候補としてお守りし導くのが国の使命の様ですが…。私達も婚約者と学園卒業しましたら国の為もしくは家の為の婚姻なので友好な関係をと伝えましたが駄目でしたわ」
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