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1 統計学
確率の定義
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1994年9月15日、暑さもだいぶ落ち着いてきた頃合いだった。
今から緊急手術に入る。
オペを開始する。
母子の状態は!
母子ともに不安定!
集中治療室に運ばれてから8時間。
お父様!
手術はなんとか成功しました。
今は母子ともに安定していますがしばらくはそっとしておいて下さい。
今後は母子の回復次第といくつかの検診を済ませれば退院となります。
先生本当にありがとうございました
深々と頭を下げた。背中が見えるくらいに。
2人にとって待望の第一子がこれほどまで難産になるとは思いもしなかった。
先生曰く死産の可能性もあったと話す。
もちろん母親にもなんらかの後遺症が残るとも術中に言われたほどだ。
産まれてくる子の生きようとする思いが強かったのか、
はたまた神のままごとで産まれたのか、
1800gの未熟児ではあったが泣き声だけは人一倍大きかった。猿とも例えれないまるで蝉時雨のようか。
秋分の日を迎えようという時季にもかかわらず夏に逆戻りしたような感じだったことを今でも覚えている。はっきりと、、。
未熟児だということもあり、元気に強くがっしりとした大樹のようにという意味で元樹と名付けた。
とにかくやんちゃでいたずら好きな子だった。それでも人懐っこくて誰にでも愛される性格で、、とにかくかわいらしかった。
1998年8月の末
元樹はいつも通り保育園に行っていつも通り保育士さんに叱られて友達と泥んこになってサルのような鳴き声で走り回った。
家に帰るまでもいつもなら母ちゃん今日は亮太と泥相撲したんだ~って言ってくるけどその日は一言も発さなかった。というか発せなかったんだろうか。
その日はご飯もほとんど食べずに寝るまでの行動全てに無駄なく、寝てほしい時間にはすっかり布団に入っていた。
その時はよっぽど疲れたのだろうと思った。
翌日にはいつも通り母ちゃん母ちゃんと馬鹿の一つ覚えのように大声を出して走り回っていた。やっぱり元樹といえども疲れるんだと夫と話したのを覚えている。
その1週間後にはまた同じような目をしていた。無気力の目だ。なにかを失ったようにも見えた。熱を計ってみても平熱、しんどい?と聞いてもううん大丈夫と応えた。
また1週間後にも同じ症状が出たのでかかりつけ医に相談したところ一応大病院で診察してくださいとのことだった。その日じゅうに走ったことを昨日のように覚えている。大学病院で最新の検査を受けさせてもらった。
医者からこんなことを言われると思ってなかった。お母様、元樹君の脳に血栓ができて血が伝わりにくい症状とのことだった。幸い早期の発見のため手術をすれば後遺症もなくとこことだった。成功率も99%と高く、後遺症もないとのこと。
元樹には虫さん退治のために病院にいるんだよって伝え入院させた。
今では懐かしく思う。院内では走り回ってよく注意を受けた。ご飯は残さずペロリと食べていたのも思い出す。
手術の準備が揃い正直私は神に祈った。
この世の不幸を全部背負ってでも成功してほしいと…
手術は成功です。
最高の喜びだった。
やっと退院して家で暮らせる。
そんなふうに思っていた。
それから1ヶ月後の霜がきれいな日の朝、元樹は突然の嘔吐した。
声をかけても返事すらなかった。
なんで?なんで?
急いで救急車を呼んで大学病院へ向かった。
緊急手術へと入った。なんとか一命を取り留め医者からは後少し遅いと…と言われた。
不幸中の幸いとはこのことか。
もちろん入院した。今回は個室の部屋でしかも部屋に入る時は菌が入らないようにしなければならない。我が子を見るのに何枚もの重壁を越えなければならない。目の前にいるのにこんなに悲しいことはないよと。
当初は99%治ると言われ、99%ってなんなんだろうか、今までは残りの1%の気持ちにはなれなかった。今では逆でしか考えれない。
その後に80、60、50、20と段階的に確立が下がった。
よくあるじゃないか自販機のジュースが当たる系のそれ、私は1度も当たったことなんてない。なのに今回は…
今から緊急手術に入る。
オペを開始する。
母子の状態は!
母子ともに不安定!
集中治療室に運ばれてから8時間。
お父様!
手術はなんとか成功しました。
今は母子ともに安定していますがしばらくはそっとしておいて下さい。
今後は母子の回復次第といくつかの検診を済ませれば退院となります。
先生本当にありがとうございました
深々と頭を下げた。背中が見えるくらいに。
2人にとって待望の第一子がこれほどまで難産になるとは思いもしなかった。
先生曰く死産の可能性もあったと話す。
もちろん母親にもなんらかの後遺症が残るとも術中に言われたほどだ。
産まれてくる子の生きようとする思いが強かったのか、
はたまた神のままごとで産まれたのか、
1800gの未熟児ではあったが泣き声だけは人一倍大きかった。猿とも例えれないまるで蝉時雨のようか。
秋分の日を迎えようという時季にもかかわらず夏に逆戻りしたような感じだったことを今でも覚えている。はっきりと、、。
未熟児だということもあり、元気に強くがっしりとした大樹のようにという意味で元樹と名付けた。
とにかくやんちゃでいたずら好きな子だった。それでも人懐っこくて誰にでも愛される性格で、、とにかくかわいらしかった。
1998年8月の末
元樹はいつも通り保育園に行っていつも通り保育士さんに叱られて友達と泥んこになってサルのような鳴き声で走り回った。
家に帰るまでもいつもなら母ちゃん今日は亮太と泥相撲したんだ~って言ってくるけどその日は一言も発さなかった。というか発せなかったんだろうか。
その日はご飯もほとんど食べずに寝るまでの行動全てに無駄なく、寝てほしい時間にはすっかり布団に入っていた。
その時はよっぽど疲れたのだろうと思った。
翌日にはいつも通り母ちゃん母ちゃんと馬鹿の一つ覚えのように大声を出して走り回っていた。やっぱり元樹といえども疲れるんだと夫と話したのを覚えている。
その1週間後にはまた同じような目をしていた。無気力の目だ。なにかを失ったようにも見えた。熱を計ってみても平熱、しんどい?と聞いてもううん大丈夫と応えた。
また1週間後にも同じ症状が出たのでかかりつけ医に相談したところ一応大病院で診察してくださいとのことだった。その日じゅうに走ったことを昨日のように覚えている。大学病院で最新の検査を受けさせてもらった。
医者からこんなことを言われると思ってなかった。お母様、元樹君の脳に血栓ができて血が伝わりにくい症状とのことだった。幸い早期の発見のため手術をすれば後遺症もなくとこことだった。成功率も99%と高く、後遺症もないとのこと。
元樹には虫さん退治のために病院にいるんだよって伝え入院させた。
今では懐かしく思う。院内では走り回ってよく注意を受けた。ご飯は残さずペロリと食べていたのも思い出す。
手術の準備が揃い正直私は神に祈った。
この世の不幸を全部背負ってでも成功してほしいと…
手術は成功です。
最高の喜びだった。
やっと退院して家で暮らせる。
そんなふうに思っていた。
それから1ヶ月後の霜がきれいな日の朝、元樹は突然の嘔吐した。
声をかけても返事すらなかった。
なんで?なんで?
急いで救急車を呼んで大学病院へ向かった。
緊急手術へと入った。なんとか一命を取り留め医者からは後少し遅いと…と言われた。
不幸中の幸いとはこのことか。
もちろん入院した。今回は個室の部屋でしかも部屋に入る時は菌が入らないようにしなければならない。我が子を見るのに何枚もの重壁を越えなければならない。目の前にいるのにこんなに悲しいことはないよと。
当初は99%治ると言われ、99%ってなんなんだろうか、今までは残りの1%の気持ちにはなれなかった。今では逆でしか考えれない。
その後に80、60、50、20と段階的に確立が下がった。
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