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第三章~新妻扱編~
♀062 切望する心
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あれから激しく抱かれて泣き疲れて眠ってしまった私は、数刻の後ようやくフェルディナンの腕の中で目が覚めた。重い瞼を持ち上げて隣を見ると見慣れた綺麗な顔があることに少しホッとしてしまう。フェルディナンは何時も目覚めると隣にいてくれる。すやすやと穏やかな寝息を立てて静かな眠りに付いている綺麗な顔が愛しくて、フェルディナンの顔に私の長い黒髪が掛からないようにそっと手で押さえながら私はその唇に口づけた。左の眉尻に残る古傷にも唇を静かに落として長く口づける。そうしてゆっくりと唇を離してから頬を撫でてもフェルディナンは起きそうにない。
「貴方はわたしのもの……そうだよね?」
そう言いながらちょっとだけ寂しくなって。私はベッドの上から音を立てないようにそっと下りた。身体にシーツを巻き付けながら部屋の窓辺に立って外の景色を眺める。薄暗い闇夜の中には沢山の明かりが灯っていていつ見ても綺麗な夜景に少し心が震える。国中を一望できるそんな場所に自分が立っていることが未だに信じられなくて、思わず窓に手を当てながら外の景色を覗き込むように見ていたら背中からギュッと抱き締められた。
「また無断で床を離れたのか?」
「あっ……あのっ、ごめんなさいフェルディナン。ちょっと外の景色が見たくなったの」
「そんなものは何時でも見られるぞ? ずっと同じ風景だと飽きるだろう? もし君が望むのなら何か変わった趣向を取り入れてみるが……」
「えっとぉ~あのね? そういうのはしなくていいの。わたしはフェルディナンと一緒にいられればそれだけで幸せだから」
「幸せか。なら今君は何を考えていたんだ?」
「それは……」
「元の世界のことか?」
「…………」
元の世界について考えていた何て言ったらきっとフェルディナンに気を遣わせてしまう。だから言うのを躊躇っていると図星を突かれてしまった。
「この世界に来てフェルディナンに出会って色々なことがあって、今ここにいるのが信じられなくて不思議で。そう思ってたら少しだけ残してきたお姉ちゃんのこと思い出しちゃったの。元気かなって。でもね、大丈夫だよ。わたしにはフェルディナンがいてくれるから。だから大丈夫なの」
「そうか……」
何でも無いことのようにそう言うとフェルディナンが更に力を込めて抱き締めてくれるから。私は抱き締めてくれるフェルディナンの腕をポンポンと軽く叩いて、それから安心させるようにニッコリ笑ってフェルディナンを振り返る。
「本当だよ? うそじゃない。でも元の世界のこと時々思い出しちゃうのは許してね。やっぱりどうしても捨てきれないでいるの。きっと一生、元の世界の思い出を捨てる何てこと出来そうにないけど……」
切なくて、苦しくて。でもどうにも出来ないからこれ以上考えたくない。それでも思い出してしまうのは、本当は元の世界に帰りたいと思っているからなのか。それとも残してきた姉のことを思ってなのか。どちらなのか自分の心が時々分からなくなる。
そんなことを考えてはいけないのに考えてしまう。その罪悪感と後ろめたさに心が沈む。それの繰り返しに心を痛めているとフェルディナンには知られてはいけない。だから極力元の世界の話についてはするのを私は避けるようにしていた。
そんなことを考えて沈みかけていた顔をふっと上げると、フェルディナンが静かな表情で私を見つめていた。まるで私の考えている事を読み取ろうとしているような姿に少し焦りを感じてしまう。こうして黙って考え事をしている間もフェルディナンに監視されていると思うとなかなか油断ができない。
「フェルディナン? どうしたの? あっ! もしかして不安になった?」
「…………」
からかい混じりにふふっと笑って黙っているフェルディナンの頬を撫でるとその掌にチュッと口づけられた。ゆっくりと舌先で指をなぞりながら唇を押し当てて私に熱い視線を送ってくる。そして私もその視線の意味に気付かないほどもう子供ではなくなっていた。
でも少しまだフェルディナンをからかっていたいから気付かないふりをして無邪気に話し掛けることにする。これまではフェルディナンを受け入れるだけで精一杯だったけれど。私はフェルディナンと夫婦になってようやく恋の駆け引きのような事が少しだけ出来るようになった。
「フェルディナンって周りの人達に怖がられてるけど、でもその実ものすっごくモテるでしょ? フェルディナンはそれ言いたがらないけど、わたしちゃんと知ってるんだよ? 何時もフェルディナンの周りを取り巻く人達がフェルディナンに熱い視線を送って夢中になってるの。怖いけど好きなんだろうなぁって何時も思ってた」
「月瑠……」
困った顔をしてフェルディナンが私の名前を呼ぶ。その顔はそれ以上聞きくなと言っているけれど、それに構わず更に追い打ちをかけてしまうのがここ最近の私の楽しみでもあった。
……だって反応が全部可愛いんだもの。
こんなに大柄で誰よりも強い男の身体をしているのに。フェルディナンはすごく可愛い。一回り以上年上の大人の男性が自分の言動に戸惑い困った顔をするのは正直かなり楽しかったりする。
「本当はすごく可愛いのに誰も分かってないから。フェルディナンがこんなに可愛いの知ってるのはわたしだけなのかなって。そう思うと嬉しいの」
「大の男を捕まえて可愛いと言われてもな……」
「フェルディナンはすごく可愛いよ? ずっとそう言ってるじゃない。わたし、フェルディナンが困ってる顔とか戸惑ってる姿とかすっごい好きなんだよ? フェルディナンはわたしより全然大人なのにね。でもそういう姿をもしかしたらフェルディナンの恋人だった人達も……エレン様も知ってるのかなってそう思ったら嫉妬してあんなこと言っちゃったの……」
「それは――」
フェルディナンが何か言いかけたところで私は無理矢理人差し指をフェルディナンの唇に押し当てて続く言葉を遮った。
「……わたしちゃんと我慢する。もう嫉妬して怒ったりしないように努力するから、だからわたしのこと嫌いにならないで」
最後は声を落として嫉妬して酷く当たったことを謝罪した。やっぱりちょっと子供過ぎたと反省しつつフェルディナンを見ると驚いた顔でこちらを見ているからどうしたらいいのか分からなくなる。
「フェルディナン? あの、わたしまた何か変なこと言った?」
「……いいや」
首を横に振ってフェルディナンは小さく溜息を付いた。
「じゃあどうしてそんな驚いた顔してるの?」
「君のことを嫌いになる訳がないとあれほどオレが繰り返し言葉と身体で教え込んでも、全く君に分からせることが出来ていない事に正直驚いている」
「えっとぉ~それは仕方ないかと」
「何故だ?」
「昔よりも少し綺麗になったとは思うんだけどやっぱり元がモブキャラだし、才色兼備なフェルディナン相手にそこまでの自信を持つことなんてできな――」
「君は本当に懲りない人だな……」
私が最後まで言い切る前にフェルディナンが少し怒ったような口調で乱暴に私の手を引いた。
「あっ……! お願いフェルディナンまって! まだわたし……」
「駄目だ待たない」
苛立ちを露にしたフェルディナンに、私はそのままさらわれるようにベッドへ連れて行かれて続きを再開させられた。
*******
ベッドに連れて行かれること数時間。想像以上に激しい行為が待ち受けていた。
「ふぁぁぁぁっ……! んっんっ……んっひぁっあ――っ!」
バックからパンパンと酷く花弁を突かれてその余りの深さに涙目になりながら、刺激の強さにフェルディナンから逃れようと身体がどうしても動いてしまうけれど。背中から覆い被さってくるフェルディナンの身体が抱き締めるように身体を囲っていてとても逃げられない。それどころか獣の交尾のような格好で行われる性交が始まってから既に数時間が経過しようとしている。
せめてもの抵抗に私は必死に太股の内側に力を入れて足を閉じにかかった。するとチッと舌打ちしてフェルディナンが更に膣内の奥へ入ろうと私の股間に強く腰を打ち付けてくる。
「んっ……んぁっひっ……やぁやめてっあぁっ」
そうして一番深いところまで何とか強引に割り入ってからフェルディナンがようやく動きを止めた。愛液と精液が滴り動く度に糸を引くくらいに濡れそぼった入り口は、フェルディナンと一体化したかのように境目が分からなくなるくらい熱くグジュグジュに溶かされている。
熟れて赤くなった股間に深く挿入される度にフェルディナンのそれに吸い付いて締め付けて反射的にもっと欲しいとねだってしまうように、フェルディナンの受け入れ方を抱かれ方を私は徹底的にフェルディナンに教え込まれていたからどうしても逃れる事が出来ない。
滴る愛液に塗れながら反射的にしてしまう私のおねだりに応えて侵入を繰り返すフェルディナンの巨大な一物を、腰を大きく揺らして悲鳴のような声を上げて泣きながら必死に受け入れるとそれが更に膣内で大きくなっていく。フェルディナンも感じてくれていることが分かって嬉しい反面、常にフェルディナンを求め続けてしまう身体に戸惑ってしまう。けれど熱く巨大な一物をくわえ込んでいることが酷く気持ち良くてその快感に飲まれそうになる。
そうして溶かされた入り口を広げていくそれを受け入れることに、身体は喜びを感じているのに私はその快感から逃れたくて嫌々と首を横に振って抵抗した。
「……月瑠もっと足を開いてくれ。そうしないと抱けない」
「やぁっ、そんなっしたら、フェルディナンまだ……どんどんはいってくる、でしょ?」
「嫌なのか? 君のここはこんなに吸い付いて締め付けてくるのに」
「そんなことないものっ! こっ、これ以上無理なの! だからお願いもう離してっ」
「それは出来ない。君はこれが何のためにしている行為なのか分かっていないのか? 子作り以前に君は俺の妻だ。俺の情欲を受け入れる義務がある。たとえ何時間経とうがどれほど長い時間俺が君の中に居続けることになろうが、俺の君への性欲が尽きない限り君が俺を拒否するのを許すことは出来ない」
何だかとても規格外の鬼畜で独占欲に溢れたとんでもないことを言っているフェルディナンに恐怖して私は身を縮めてしまった。
「わ、わたし、フェルディナンのこと拒否なんて……」
「では大人しく足を開いて俺を受け入れるのか?」
「あのっ、それは……フェルディナンお願いもう許して……」
「素直じゃないな。それに相変わらず強情だ……」
「えっえっ? なに? きゃぁぁぁ!」
閉じた足をフェルディナンにこじ開けられてしまう。そしてその先にある散々なぶられて真っ赤に熟した花弁を太く脈打つ巨大なモノものがグチュッと突き破り入ってきた。
後ろから抱き締めながら両手の指と指とをガッチリと絡ませられて四つん這いのポーズでひたすらに突き上げられる。ギシギシとベッドの軋む音が何時もより大きく室内に響いている。激しく揺れるベッドの上で何度イッてもフェルディナンは止めてくれない。それどころかイッた後も容赦無く突き上げるからイキっぱなしのままセックスを続けられてしまうという快感地獄に私は陥ってしまった。
「君は本当に強情だな……そうしたいならそれでもいい。君がそうして強情を貫くなら無理矢理身体を開いて抱くだけだ……」
「ごめっ、なさい……ひっ! やぁぁぁぁっフェルディナンも、ゆるし、ひぁぁぁっ!」
許しを請うのはこれで何度目だろうか。それをフェルディナンは聞き流して獣の雄がするように私の股間に割り入れた巨大なモノを後ろからズッズッと根元まで突き入れる。中に無理矢理入れられた一物が、愛液と精液に塗れて鈍い光沢を放ちながらゆっくりズルズルと引き出されては、完全に抜き取られる直前でまた根元までパンッと乾いた音を立てて一気に入れられてしまう。
かと思えば一定のリズムで早く激しく小刻みに攻めて交尾をする獣のように、ハァハァと苦しそうに荒い息を吐いて興奮とその熱に身体中汗だくになりながら余裕もなくフェルディナンが私を求めてくる。その余裕の無い姿が愛おしくて。与えられる愛撫と下半身への欲情が気持ち良くて。教え込まれた通り反射的にもっと欲しいと自らねだってしまう。
そうして吐き出す否定の言葉に反してセックスを止めずに際限なく行為を続けるよう身体で私から促して嗾けてしまう矛盾に苛まれながら私は抱かれ続けていた。
そうして深い場所まで収まるのが当然というように、その深い場所へ戻ってくるフェルディナンの巨大な一物に貫かれながら私はそろそろ本当に限界で泣き落としの段階に入っていた。
「やぁっフェルディナン……もっやめてぇっやぁぁぁっ」
「……駄目だ。まだ終わらせない」
しかし今回は泣いてもわめいてもなかなかフェルディナンは止めようとしてくれない。何時もならそろそろ許してくれる頃合いで、フェルディナンは行為をゆっくりにしてくれるか、それか行為を止めて眠らせてくれる。
けれど今回はそれどころか絡めた指に力を込めて一層強く後ろから突き上げてくる。強い力で押さえ込まれながら身体を割られて子種を植え付けられる。フェルディナンが繰り返す射精とフェルディナンの巨大なモノがミッチリと入り込むその熱量に、お腹の中がどうにかなってしまいそうなほど熱くて苦しい。
そうして四つん這いの格好で背中から襲われるようにガッチリと身体を固められて。強引に身体を開かせられたままフェルディナンを無防備に受け入れる。そこまで激しく出し入れを繰り返され続けると服従させられているような感覚に目眩がする。けれどもフェルディナンの雄の部分を強く感じてその魅力に戸惑いながら、その強さを結局最後は本能的に受け入れてしまう。
「ひっく、もっ、こわれちゃうからっ」
「まだだ……」
少しだけ突き上げを緩くしてくれたけれどフェルディナンは腰を振るのを止めない。クチクチと股間から聞こえてくる接合の音が他人事に思えるくらいに意識が混濁し始めた。
「おなかのなかフェルディナンでいっぱいで、ひっく、もうはいらないからっひっく」
「……分かった。だが本格的な子作りが始まったらもっと激しくするぞ? それこそ泣き叫んでも離さないし。行為を中断せず君を抱き続ける。そうしないと子供が出来ないからな」
「ほんかくてき……?」
まだ本番ではなかったのかと目をパチパチさせてしまう。十分過ぎる程激しいのにまだこれより上があるのかと驚きに頭がついていかなかった。
「朝食の前と昼食の後、それから夜の時間必ず君を抱く事になる。それも何週間も休み無くな」
「……あのっそれって、ひっく、どういうことなの?」
泣きながら、それもフェルディナンの巨大なモノを股間にくわえ込んだまま質問すると、フェルディナンが動きを止めて優しく頬を撫でてきた。そして四つん這いにさせられてベッドから浮いていた身体をようやく下ろされる。
そうしてベッドの上にぺったりとうつぶせになっても、背中にフェルディナンが覆い被さっている状態なのは変わらず。フェルディナンの熱い体温を背中に感じながら解放された力の入らない両手で弱々しくシーツを掴んで私は顔をフェルディナンの方へ向けた。
「フェルディナン……?」
小さくフェルディナンの名前を呼ぶと、フェルディナンに泣き濡れた頬を舐められて涙を吸われた。フェルディナンの武骨な男の手が、組み敷かれてベッドに押しつぶされている私の胸を掴む。軽くもまれて甘い声を少しだけ上げると愛おしそうに身体中をするすると撫で回されてしまう。そして互いの結合している敏感な部分を太く形の良い綺麗な指先でクチュクチュと弄られてしまった。
「ふぁっ……ぁっ……気持ち、いい……あっ……」
フェルディナンから与えられる愛撫は全て気持ち良くて優しくて。私はシーツを力なく掴みながら涙目でもっとして欲しいと、甘えるような目をフェルディナンに向けてしまう。そうして徐々に甘え始めた私をフェルディナンは何も言わずに受け入れてくれた。
壊れ物を扱うように優しく身体中に手を這わせて、その指先と舌を使って何度も繰り返し私の身体を愛撫しながら、フェルディナンはゆっくりと腰を動かして挿入と射精を繰り返した。そうして私を抱き続けるフェルディナンの動きがあまりにも優し過ぎて心地良過ぎて困る。
「あっ……あっ……んっ……ふぁぁっ」
そのあまりの気持ち良さに。私は思わず私の胸をもんでいるフェルディナンの手を、その腕ごと胸元にキュッと抱きしめて抱え込んでしまった。そしてフェルディナンの指先を口に含めてハムハムと甘噛みするとくすぐったそうにフェルディナンが小さく笑った。
「君は本当に可愛い反応をするな……」
咥えたフェルディナンの指先が口腔内で少し動くから、その動きに合わせて舌を動かすと口の中までフェルディナンの指先が動いて気持ち良くさせられてしまう。
「んっ……ぁっ」
そうして身体の隅々まで愛撫されてその気持ち良さに酔い始めた頃、フェルディナンがようやくその動きを止めて私の身体をギュッと強く抱き締めてきた。
「――先程の話だが、異邦人とこちらの世界の者達は外見こそ似ているが実際は別の種族だというのは知っているだろう? いくら外見が似ていても俺と月瑠は違う種族なんだ」
「うん、なんとなくだけど聞いたことはあるよ」
何故だか遠慮がちで気まずそうな様子のフェルディナンが不思議で、でもその原因が何なのか分からないからとりあえず目を瞬いて、それで? と、先を促した。
「……異種族間での交配は基本的に子供が出来にくい。もし仮に君がこちらの世界の人間だったとしたら、普通あれだけ抱かれれば子供がとっくに出来ているものなんだが……。周りの者達が俺達の夜の営みを耳にしても往々にして寛容な反応を示すのはそのせいもある。寧ろもっと君を抱けと俺はせっつかれているくらいなんだが……」
も、もっと抱けですって――っ!? ただでさえセックスしている時のフェルディナンって鬼畜で激しいのに、それを……もっとしろと?
怯えたように身体を固く強張らせると、フェルディナンがそれに気付いて背中に唇を落としてきた。宥めるように優しく背中に舌を這わせてチュッと軽く吸われる。優しい愛撫のくすぐったさに身体に入った余分な力が直ぐにほぐされてしまう。
ほんわりと火照った身体は汗に塗れているけれど酷く心地よい。互いに密着している濡れた肌の温かさもまた酷く気持ち良くて、少しずつまどろんでいく意識の中で私は必死に言葉を選んだ。
「……あの、フェルディナンは……そんなにわたしとの子供が欲しいの?」
眠気に襲われながらたどたどしい口調でそう聞くと耳元に唇を寄せられて、心地の良い低声で逆に質問を返されてしまう。
「俺が君との子供を切望しないと思うのか?」
チュッと耳を吸われながら耳たぶを甘噛みされる。くすぐったくてビクッと反応しながら身動ぐと今度は首筋に顔を埋められた。何時もと同じ場所に赤い痕を付けられているのだと分かって少し嬉しくなる。少しだけホッとした表情でフェルディナンを見つめるとフェルディナンの巨大なモノが中で増して大きくなった。
「あ……っ! フェルディナンやぁっそんなっおおきくしないでっ」
「無理だと分かっているだろう? それに眠ってもいいがやはり暫くは止まりそうに無い……」
再会された行為にビクビクと身体を反応させながら涙ぐんだ瞳でフェルディナンを振り返ると、後ろからズッズッと花弁を突く腰の動きが更に速くなる。
「っ……あぁっ」
想像していた以上に子供を切望する心が強いフェルディナンに戸惑いながら、その思いに応えたくて私は腰から下を大きく開かせた。そうして最終的に私は自らフェルディナンを受け入れて抱かれ続けることを選択した。
「貴方はわたしのもの……そうだよね?」
そう言いながらちょっとだけ寂しくなって。私はベッドの上から音を立てないようにそっと下りた。身体にシーツを巻き付けながら部屋の窓辺に立って外の景色を眺める。薄暗い闇夜の中には沢山の明かりが灯っていていつ見ても綺麗な夜景に少し心が震える。国中を一望できるそんな場所に自分が立っていることが未だに信じられなくて、思わず窓に手を当てながら外の景色を覗き込むように見ていたら背中からギュッと抱き締められた。
「また無断で床を離れたのか?」
「あっ……あのっ、ごめんなさいフェルディナン。ちょっと外の景色が見たくなったの」
「そんなものは何時でも見られるぞ? ずっと同じ風景だと飽きるだろう? もし君が望むのなら何か変わった趣向を取り入れてみるが……」
「えっとぉ~あのね? そういうのはしなくていいの。わたしはフェルディナンと一緒にいられればそれだけで幸せだから」
「幸せか。なら今君は何を考えていたんだ?」
「それは……」
「元の世界のことか?」
「…………」
元の世界について考えていた何て言ったらきっとフェルディナンに気を遣わせてしまう。だから言うのを躊躇っていると図星を突かれてしまった。
「この世界に来てフェルディナンに出会って色々なことがあって、今ここにいるのが信じられなくて不思議で。そう思ってたら少しだけ残してきたお姉ちゃんのこと思い出しちゃったの。元気かなって。でもね、大丈夫だよ。わたしにはフェルディナンがいてくれるから。だから大丈夫なの」
「そうか……」
何でも無いことのようにそう言うとフェルディナンが更に力を込めて抱き締めてくれるから。私は抱き締めてくれるフェルディナンの腕をポンポンと軽く叩いて、それから安心させるようにニッコリ笑ってフェルディナンを振り返る。
「本当だよ? うそじゃない。でも元の世界のこと時々思い出しちゃうのは許してね。やっぱりどうしても捨てきれないでいるの。きっと一生、元の世界の思い出を捨てる何てこと出来そうにないけど……」
切なくて、苦しくて。でもどうにも出来ないからこれ以上考えたくない。それでも思い出してしまうのは、本当は元の世界に帰りたいと思っているからなのか。それとも残してきた姉のことを思ってなのか。どちらなのか自分の心が時々分からなくなる。
そんなことを考えてはいけないのに考えてしまう。その罪悪感と後ろめたさに心が沈む。それの繰り返しに心を痛めているとフェルディナンには知られてはいけない。だから極力元の世界の話についてはするのを私は避けるようにしていた。
そんなことを考えて沈みかけていた顔をふっと上げると、フェルディナンが静かな表情で私を見つめていた。まるで私の考えている事を読み取ろうとしているような姿に少し焦りを感じてしまう。こうして黙って考え事をしている間もフェルディナンに監視されていると思うとなかなか油断ができない。
「フェルディナン? どうしたの? あっ! もしかして不安になった?」
「…………」
からかい混じりにふふっと笑って黙っているフェルディナンの頬を撫でるとその掌にチュッと口づけられた。ゆっくりと舌先で指をなぞりながら唇を押し当てて私に熱い視線を送ってくる。そして私もその視線の意味に気付かないほどもう子供ではなくなっていた。
でも少しまだフェルディナンをからかっていたいから気付かないふりをして無邪気に話し掛けることにする。これまではフェルディナンを受け入れるだけで精一杯だったけれど。私はフェルディナンと夫婦になってようやく恋の駆け引きのような事が少しだけ出来るようになった。
「フェルディナンって周りの人達に怖がられてるけど、でもその実ものすっごくモテるでしょ? フェルディナンはそれ言いたがらないけど、わたしちゃんと知ってるんだよ? 何時もフェルディナンの周りを取り巻く人達がフェルディナンに熱い視線を送って夢中になってるの。怖いけど好きなんだろうなぁって何時も思ってた」
「月瑠……」
困った顔をしてフェルディナンが私の名前を呼ぶ。その顔はそれ以上聞きくなと言っているけれど、それに構わず更に追い打ちをかけてしまうのがここ最近の私の楽しみでもあった。
……だって反応が全部可愛いんだもの。
こんなに大柄で誰よりも強い男の身体をしているのに。フェルディナンはすごく可愛い。一回り以上年上の大人の男性が自分の言動に戸惑い困った顔をするのは正直かなり楽しかったりする。
「本当はすごく可愛いのに誰も分かってないから。フェルディナンがこんなに可愛いの知ってるのはわたしだけなのかなって。そう思うと嬉しいの」
「大の男を捕まえて可愛いと言われてもな……」
「フェルディナンはすごく可愛いよ? ずっとそう言ってるじゃない。わたし、フェルディナンが困ってる顔とか戸惑ってる姿とかすっごい好きなんだよ? フェルディナンはわたしより全然大人なのにね。でもそういう姿をもしかしたらフェルディナンの恋人だった人達も……エレン様も知ってるのかなってそう思ったら嫉妬してあんなこと言っちゃったの……」
「それは――」
フェルディナンが何か言いかけたところで私は無理矢理人差し指をフェルディナンの唇に押し当てて続く言葉を遮った。
「……わたしちゃんと我慢する。もう嫉妬して怒ったりしないように努力するから、だからわたしのこと嫌いにならないで」
最後は声を落として嫉妬して酷く当たったことを謝罪した。やっぱりちょっと子供過ぎたと反省しつつフェルディナンを見ると驚いた顔でこちらを見ているからどうしたらいいのか分からなくなる。
「フェルディナン? あの、わたしまた何か変なこと言った?」
「……いいや」
首を横に振ってフェルディナンは小さく溜息を付いた。
「じゃあどうしてそんな驚いた顔してるの?」
「君のことを嫌いになる訳がないとあれほどオレが繰り返し言葉と身体で教え込んでも、全く君に分からせることが出来ていない事に正直驚いている」
「えっとぉ~それは仕方ないかと」
「何故だ?」
「昔よりも少し綺麗になったとは思うんだけどやっぱり元がモブキャラだし、才色兼備なフェルディナン相手にそこまでの自信を持つことなんてできな――」
「君は本当に懲りない人だな……」
私が最後まで言い切る前にフェルディナンが少し怒ったような口調で乱暴に私の手を引いた。
「あっ……! お願いフェルディナンまって! まだわたし……」
「駄目だ待たない」
苛立ちを露にしたフェルディナンに、私はそのままさらわれるようにベッドへ連れて行かれて続きを再開させられた。
*******
ベッドに連れて行かれること数時間。想像以上に激しい行為が待ち受けていた。
「ふぁぁぁぁっ……! んっんっ……んっひぁっあ――っ!」
バックからパンパンと酷く花弁を突かれてその余りの深さに涙目になりながら、刺激の強さにフェルディナンから逃れようと身体がどうしても動いてしまうけれど。背中から覆い被さってくるフェルディナンの身体が抱き締めるように身体を囲っていてとても逃げられない。それどころか獣の交尾のような格好で行われる性交が始まってから既に数時間が経過しようとしている。
せめてもの抵抗に私は必死に太股の内側に力を入れて足を閉じにかかった。するとチッと舌打ちしてフェルディナンが更に膣内の奥へ入ろうと私の股間に強く腰を打ち付けてくる。
「んっ……んぁっひっ……やぁやめてっあぁっ」
そうして一番深いところまで何とか強引に割り入ってからフェルディナンがようやく動きを止めた。愛液と精液が滴り動く度に糸を引くくらいに濡れそぼった入り口は、フェルディナンと一体化したかのように境目が分からなくなるくらい熱くグジュグジュに溶かされている。
熟れて赤くなった股間に深く挿入される度にフェルディナンのそれに吸い付いて締め付けて反射的にもっと欲しいとねだってしまうように、フェルディナンの受け入れ方を抱かれ方を私は徹底的にフェルディナンに教え込まれていたからどうしても逃れる事が出来ない。
滴る愛液に塗れながら反射的にしてしまう私のおねだりに応えて侵入を繰り返すフェルディナンの巨大な一物を、腰を大きく揺らして悲鳴のような声を上げて泣きながら必死に受け入れるとそれが更に膣内で大きくなっていく。フェルディナンも感じてくれていることが分かって嬉しい反面、常にフェルディナンを求め続けてしまう身体に戸惑ってしまう。けれど熱く巨大な一物をくわえ込んでいることが酷く気持ち良くてその快感に飲まれそうになる。
そうして溶かされた入り口を広げていくそれを受け入れることに、身体は喜びを感じているのに私はその快感から逃れたくて嫌々と首を横に振って抵抗した。
「……月瑠もっと足を開いてくれ。そうしないと抱けない」
「やぁっ、そんなっしたら、フェルディナンまだ……どんどんはいってくる、でしょ?」
「嫌なのか? 君のここはこんなに吸い付いて締め付けてくるのに」
「そんなことないものっ! こっ、これ以上無理なの! だからお願いもう離してっ」
「それは出来ない。君はこれが何のためにしている行為なのか分かっていないのか? 子作り以前に君は俺の妻だ。俺の情欲を受け入れる義務がある。たとえ何時間経とうがどれほど長い時間俺が君の中に居続けることになろうが、俺の君への性欲が尽きない限り君が俺を拒否するのを許すことは出来ない」
何だかとても規格外の鬼畜で独占欲に溢れたとんでもないことを言っているフェルディナンに恐怖して私は身を縮めてしまった。
「わ、わたし、フェルディナンのこと拒否なんて……」
「では大人しく足を開いて俺を受け入れるのか?」
「あのっ、それは……フェルディナンお願いもう許して……」
「素直じゃないな。それに相変わらず強情だ……」
「えっえっ? なに? きゃぁぁぁ!」
閉じた足をフェルディナンにこじ開けられてしまう。そしてその先にある散々なぶられて真っ赤に熟した花弁を太く脈打つ巨大なモノものがグチュッと突き破り入ってきた。
後ろから抱き締めながら両手の指と指とをガッチリと絡ませられて四つん這いのポーズでひたすらに突き上げられる。ギシギシとベッドの軋む音が何時もより大きく室内に響いている。激しく揺れるベッドの上で何度イッてもフェルディナンは止めてくれない。それどころかイッた後も容赦無く突き上げるからイキっぱなしのままセックスを続けられてしまうという快感地獄に私は陥ってしまった。
「君は本当に強情だな……そうしたいならそれでもいい。君がそうして強情を貫くなら無理矢理身体を開いて抱くだけだ……」
「ごめっ、なさい……ひっ! やぁぁぁぁっフェルディナンも、ゆるし、ひぁぁぁっ!」
許しを請うのはこれで何度目だろうか。それをフェルディナンは聞き流して獣の雄がするように私の股間に割り入れた巨大なモノを後ろからズッズッと根元まで突き入れる。中に無理矢理入れられた一物が、愛液と精液に塗れて鈍い光沢を放ちながらゆっくりズルズルと引き出されては、完全に抜き取られる直前でまた根元までパンッと乾いた音を立てて一気に入れられてしまう。
かと思えば一定のリズムで早く激しく小刻みに攻めて交尾をする獣のように、ハァハァと苦しそうに荒い息を吐いて興奮とその熱に身体中汗だくになりながら余裕もなくフェルディナンが私を求めてくる。その余裕の無い姿が愛おしくて。与えられる愛撫と下半身への欲情が気持ち良くて。教え込まれた通り反射的にもっと欲しいと自らねだってしまう。
そうして吐き出す否定の言葉に反してセックスを止めずに際限なく行為を続けるよう身体で私から促して嗾けてしまう矛盾に苛まれながら私は抱かれ続けていた。
そうして深い場所まで収まるのが当然というように、その深い場所へ戻ってくるフェルディナンの巨大な一物に貫かれながら私はそろそろ本当に限界で泣き落としの段階に入っていた。
「やぁっフェルディナン……もっやめてぇっやぁぁぁっ」
「……駄目だ。まだ終わらせない」
しかし今回は泣いてもわめいてもなかなかフェルディナンは止めようとしてくれない。何時もならそろそろ許してくれる頃合いで、フェルディナンは行為をゆっくりにしてくれるか、それか行為を止めて眠らせてくれる。
けれど今回はそれどころか絡めた指に力を込めて一層強く後ろから突き上げてくる。強い力で押さえ込まれながら身体を割られて子種を植え付けられる。フェルディナンが繰り返す射精とフェルディナンの巨大なモノがミッチリと入り込むその熱量に、お腹の中がどうにかなってしまいそうなほど熱くて苦しい。
そうして四つん這いの格好で背中から襲われるようにガッチリと身体を固められて。強引に身体を開かせられたままフェルディナンを無防備に受け入れる。そこまで激しく出し入れを繰り返され続けると服従させられているような感覚に目眩がする。けれどもフェルディナンの雄の部分を強く感じてその魅力に戸惑いながら、その強さを結局最後は本能的に受け入れてしまう。
「ひっく、もっ、こわれちゃうからっ」
「まだだ……」
少しだけ突き上げを緩くしてくれたけれどフェルディナンは腰を振るのを止めない。クチクチと股間から聞こえてくる接合の音が他人事に思えるくらいに意識が混濁し始めた。
「おなかのなかフェルディナンでいっぱいで、ひっく、もうはいらないからっひっく」
「……分かった。だが本格的な子作りが始まったらもっと激しくするぞ? それこそ泣き叫んでも離さないし。行為を中断せず君を抱き続ける。そうしないと子供が出来ないからな」
「ほんかくてき……?」
まだ本番ではなかったのかと目をパチパチさせてしまう。十分過ぎる程激しいのにまだこれより上があるのかと驚きに頭がついていかなかった。
「朝食の前と昼食の後、それから夜の時間必ず君を抱く事になる。それも何週間も休み無くな」
「……あのっそれって、ひっく、どういうことなの?」
泣きながら、それもフェルディナンの巨大なモノを股間にくわえ込んだまま質問すると、フェルディナンが動きを止めて優しく頬を撫でてきた。そして四つん這いにさせられてベッドから浮いていた身体をようやく下ろされる。
そうしてベッドの上にぺったりとうつぶせになっても、背中にフェルディナンが覆い被さっている状態なのは変わらず。フェルディナンの熱い体温を背中に感じながら解放された力の入らない両手で弱々しくシーツを掴んで私は顔をフェルディナンの方へ向けた。
「フェルディナン……?」
小さくフェルディナンの名前を呼ぶと、フェルディナンに泣き濡れた頬を舐められて涙を吸われた。フェルディナンの武骨な男の手が、組み敷かれてベッドに押しつぶされている私の胸を掴む。軽くもまれて甘い声を少しだけ上げると愛おしそうに身体中をするすると撫で回されてしまう。そして互いの結合している敏感な部分を太く形の良い綺麗な指先でクチュクチュと弄られてしまった。
「ふぁっ……ぁっ……気持ち、いい……あっ……」
フェルディナンから与えられる愛撫は全て気持ち良くて優しくて。私はシーツを力なく掴みながら涙目でもっとして欲しいと、甘えるような目をフェルディナンに向けてしまう。そうして徐々に甘え始めた私をフェルディナンは何も言わずに受け入れてくれた。
壊れ物を扱うように優しく身体中に手を這わせて、その指先と舌を使って何度も繰り返し私の身体を愛撫しながら、フェルディナンはゆっくりと腰を動かして挿入と射精を繰り返した。そうして私を抱き続けるフェルディナンの動きがあまりにも優し過ぎて心地良過ぎて困る。
「あっ……あっ……んっ……ふぁぁっ」
そのあまりの気持ち良さに。私は思わず私の胸をもんでいるフェルディナンの手を、その腕ごと胸元にキュッと抱きしめて抱え込んでしまった。そしてフェルディナンの指先を口に含めてハムハムと甘噛みするとくすぐったそうにフェルディナンが小さく笑った。
「君は本当に可愛い反応をするな……」
咥えたフェルディナンの指先が口腔内で少し動くから、その動きに合わせて舌を動かすと口の中までフェルディナンの指先が動いて気持ち良くさせられてしまう。
「んっ……ぁっ」
そうして身体の隅々まで愛撫されてその気持ち良さに酔い始めた頃、フェルディナンがようやくその動きを止めて私の身体をギュッと強く抱き締めてきた。
「――先程の話だが、異邦人とこちらの世界の者達は外見こそ似ているが実際は別の種族だというのは知っているだろう? いくら外見が似ていても俺と月瑠は違う種族なんだ」
「うん、なんとなくだけど聞いたことはあるよ」
何故だか遠慮がちで気まずそうな様子のフェルディナンが不思議で、でもその原因が何なのか分からないからとりあえず目を瞬いて、それで? と、先を促した。
「……異種族間での交配は基本的に子供が出来にくい。もし仮に君がこちらの世界の人間だったとしたら、普通あれだけ抱かれれば子供がとっくに出来ているものなんだが……。周りの者達が俺達の夜の営みを耳にしても往々にして寛容な反応を示すのはそのせいもある。寧ろもっと君を抱けと俺はせっつかれているくらいなんだが……」
も、もっと抱けですって――っ!? ただでさえセックスしている時のフェルディナンって鬼畜で激しいのに、それを……もっとしろと?
怯えたように身体を固く強張らせると、フェルディナンがそれに気付いて背中に唇を落としてきた。宥めるように優しく背中に舌を這わせてチュッと軽く吸われる。優しい愛撫のくすぐったさに身体に入った余分な力が直ぐにほぐされてしまう。
ほんわりと火照った身体は汗に塗れているけれど酷く心地よい。互いに密着している濡れた肌の温かさもまた酷く気持ち良くて、少しずつまどろんでいく意識の中で私は必死に言葉を選んだ。
「……あの、フェルディナンは……そんなにわたしとの子供が欲しいの?」
眠気に襲われながらたどたどしい口調でそう聞くと耳元に唇を寄せられて、心地の良い低声で逆に質問を返されてしまう。
「俺が君との子供を切望しないと思うのか?」
チュッと耳を吸われながら耳たぶを甘噛みされる。くすぐったくてビクッと反応しながら身動ぐと今度は首筋に顔を埋められた。何時もと同じ場所に赤い痕を付けられているのだと分かって少し嬉しくなる。少しだけホッとした表情でフェルディナンを見つめるとフェルディナンの巨大なモノが中で増して大きくなった。
「あ……っ! フェルディナンやぁっそんなっおおきくしないでっ」
「無理だと分かっているだろう? それに眠ってもいいがやはり暫くは止まりそうに無い……」
再会された行為にビクビクと身体を反応させながら涙ぐんだ瞳でフェルディナンを振り返ると、後ろからズッズッと花弁を突く腰の動きが更に速くなる。
「っ……あぁっ」
想像していた以上に子供を切望する心が強いフェルディナンに戸惑いながら、その思いに応えたくて私は腰から下を大きく開かせた。そうして最終的に私は自らフェルディナンを受け入れて抱かれ続けることを選択した。
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