196 / 215
番外編
15. 《タンジー殿下・オレガノ殿下のその後》+フェル
しおりを挟む
※ フェルが成人を迎えた頃の話なのでまだ子供は生まれてません。
今日はタンジー殿下の定期健診の為、僕は王宮に足を運んでいた。
10歳になる前、僕をタンジー殿下の専属医とする約束をしてから早5年…タンジー殿下は僕が成人するまで成長を見守り、やっと成人を迎えた僕を主治医とした。
しかし、僕は10歳から婚約し、タジェット兄様やカラマス君、サックルさんと共に暮らしていたので主治医になった今も王宮には住まず、こうやって定期的に足を運ぶ形をとっている。
流石にタンジー殿下の体調の悪い時は王宮の部屋に泊まり込み、付きっ切りの看病になるが、タンジー殿下はあまり僕を縛り付けるようなことはせず寛大な措置をとってくれていた。
「タンジー殿下、最近の体調は如何ですか?」
「そうだねぇ…前に比べたら大分良くなったと思うよ。これもフェルのお陰だね。」
「いえ…そんな…僕は出来る限りをしているだけなので…。それに本当はもっと早く殿下の病状を良くしたいのですが、僕の知識では徐々にしか出来ないことが歯痒くて申し訳ないです…。
(そうなんだよねぇ…いくら医学的知識を入れても現代の医療には到底追い付けてない…僕が医学部とか目指してたら良かったけど只の男子高校生だったしね…。)」
「そんな謙遜しなくても。フェルは十分やってくれているよ、この国でフェルほど光魔法の上級者はいない。そんな人に診察してもらってる私は幸せ者だよ。」
そう言ってタンジー殿下は微笑む。
僕はそれに苦笑いで返しながら内心落ち込んでいた。
そのまま僕は殿下に夕食を誘われ、お言葉に甘えて夕食を共にしている。そこには年の離れたオレガノ殿下も同席しており、久しぶりの再会に花を咲かせていた。
「オレガノ殿下、学業は如何ですか?」
オレガノ殿下は今年で12歳、僕と3歳も歳が違うのだが身長は既に僕を抜かし、さらに今は魔術学校でその才能を発揮していた。しかし、それでも尚、未だに僕のマジックに感動する純粋な一面も持っている。
「うーん…相変わらずかな…学年のテストは簡単過ぎるし、変に発揮しすぎると先輩にいい顔されないし…只でさえ殿下ってだけで遠巻きに見られてるのにさ。」と愚痴を零している。
僕はそれにフフッと笑うと「殿下も大変ですね。」と答える。
「それより、フェルの学院時代は大変じゃなかったのか?だって2つの能力持ちだろう?」
「いえ…私は能力を隠してましたから。水魔法の能力者として学院には通ってましたし、能力以上に身体能力の無さが目立って殆ど埋もれてましたよ。ただ、侯爵家とタジェット兄様の弟ということで目立ってましたけど。」
「(…いや、その容姿じゃ目立ってたと思うけど…。)
そうなんだ…僕は皆に合わせてるからちょっと物足りないかなぁ…一回でいいから思いっきり魔力を使ってみたいと思うけど今は難しいし…。」
「…それなら私が防御壁を張るのでその中でなら思いっきり出来ますよ?なさいますか?」
「えっ!?いいの!?やってみたい!是非お願いするよ!」とオレガノ殿下はウキウキとはしゃぐ。
「タンジー殿下、宜しいですか…?」と僕が窺うと
「うん、いいよ。でもオレガノ、必ず防御壁内で行うって約束してね?」とオレガノ殿下に約束を取り付けていた。
数日後、タジェット兄様が休みの日を利用して再び王宮を訪れる。
行きすがら僕はタジェット兄様とこんな話をしていた。
「フェル…相手はオレガノ殿下なんだよね…?ある程度、手加減した方がいいかな。」
「うーん…そうだね…でもオレガノ殿下は本気でやりたいって言ってたし、変に手加減したら怒るんじゃないかな?」
「まぁ…そうだね…程々、本気を出すことにするよ。それよりフェル…私の貴重な休みをオレガノ殿下に費やすんだから、それなりにご褒美ちょうだいね?」
「えっ…?」
「だって、フェルとのデートを邪魔されたんだよ?それくらいしてもらわないと割に合わない!」と兄様は拗ねている。
「えぇー…そうなの?…じゃあ今夜は兄様の言う事、なんでも聞くから…ね?」と答えるとそれに気を良くした兄様は「オレガノ殿下のこと任せて!」と気合いを入れていた。
「フェルー!待ってたよ!」とオレガノ殿下とタンジー殿下が僕達を出迎えてくれる。
僕は挨拶をそこそこに王宮の広い庭の一部を借り、そこに防御壁を張った。
「はい、これで大丈夫です。タジェット兄様がお相手をしますので全力でお願いします。万が一、何かあっても私が治療しますのでご安心下さい。」
「タジェット様、宜しくお願い致します!」
「こちらこそ、宜しくお願い致します。」
「では、参ります!」
そう気合いを入れたオレガノ殿下は早速、水魔法を使って初級魔法を繰り出す。タジェット兄様は火なのでどちらかといえばオレガノ殿下の方が有利だが、火力が強いと水を蒸発させることも出来るので一概には言えない。
兄様はオレガノ殿下の魔法を受けたが、片手でガードするとその水を消滅させる。
「よし!次はこれだ!」
そう構えたオレガノ殿下は中級魔法を繰り出す。
しかし、兄様はそれを素早く弾き飛ばすとオレガノ殿下に近付いた。事前に兄様には攻撃魔法を禁止していたので、きっと接近戦だろう。
兄様は殿下の実力を測るように拳を繰り出し、殿下はそれを防御しながら隙を探しているようだった。
僕とタンジー殿下はそれをハラハラしながら見、拳を握り締める。
暫くすると兄様が殿下から距離を取った。
「殿下、全力でどうぞ。」
「では、行きます!」
殿下はその言葉と共に上級魔法を生成する。
兄様はニヤッと笑いながら、その攻撃をマトモに受けた。爆風と共に一瞬兄様の姿が消え、その衝撃を物語る。
僕達が兄様の姿を確認する頃には、兄様は其処には居らず、オレガノ殿下の後ろで殿下の肩に手を置いていた。
僕とタンジー殿下は何が起こったのか分からず放心していると兄様が「オレガノ殿下、後ろがガラ空きですよ。」と笑顔で告げる。
オレガノ殿下は「はぁ~…。」と溜息を吐くと「参りました。」と言って座り込んだ。
僕はハッとして「殿下!大丈夫ですか!?」と近付くと「大丈夫、ただ魔力切れだよ。」と兄様が答える。
僕は兄様を驚いた顔で見つめ「兄様、さっき何が起こったの?」と聞いた。
兄様曰く先程、上級魔法を繰り出したことで既に殿下の魔力は底を尽き、新たに攻撃することは出来なかったそうだ。そういう意味では殿下の希望は叶ったかもしれない。
そして、殿下の上級魔法を受けた兄様は再び防御を行なった後、殿下の後ろに回り込み、肩を叩いて勝負の終わりを告げたということだ。
「タジェット様、お付き合い頂きましてありがとうございました。また機会があれば次回もよろしくお願い致します。」
「ええ、構いませんよ。フェル次第ですが…。」と兄様は僕をニコニコしながら見つめてきたが僕は冷や汗をかく羽目となった。
今日はタンジー殿下の定期健診の為、僕は王宮に足を運んでいた。
10歳になる前、僕をタンジー殿下の専属医とする約束をしてから早5年…タンジー殿下は僕が成人するまで成長を見守り、やっと成人を迎えた僕を主治医とした。
しかし、僕は10歳から婚約し、タジェット兄様やカラマス君、サックルさんと共に暮らしていたので主治医になった今も王宮には住まず、こうやって定期的に足を運ぶ形をとっている。
流石にタンジー殿下の体調の悪い時は王宮の部屋に泊まり込み、付きっ切りの看病になるが、タンジー殿下はあまり僕を縛り付けるようなことはせず寛大な措置をとってくれていた。
「タンジー殿下、最近の体調は如何ですか?」
「そうだねぇ…前に比べたら大分良くなったと思うよ。これもフェルのお陰だね。」
「いえ…そんな…僕は出来る限りをしているだけなので…。それに本当はもっと早く殿下の病状を良くしたいのですが、僕の知識では徐々にしか出来ないことが歯痒くて申し訳ないです…。
(そうなんだよねぇ…いくら医学的知識を入れても現代の医療には到底追い付けてない…僕が医学部とか目指してたら良かったけど只の男子高校生だったしね…。)」
「そんな謙遜しなくても。フェルは十分やってくれているよ、この国でフェルほど光魔法の上級者はいない。そんな人に診察してもらってる私は幸せ者だよ。」
そう言ってタンジー殿下は微笑む。
僕はそれに苦笑いで返しながら内心落ち込んでいた。
そのまま僕は殿下に夕食を誘われ、お言葉に甘えて夕食を共にしている。そこには年の離れたオレガノ殿下も同席しており、久しぶりの再会に花を咲かせていた。
「オレガノ殿下、学業は如何ですか?」
オレガノ殿下は今年で12歳、僕と3歳も歳が違うのだが身長は既に僕を抜かし、さらに今は魔術学校でその才能を発揮していた。しかし、それでも尚、未だに僕のマジックに感動する純粋な一面も持っている。
「うーん…相変わらずかな…学年のテストは簡単過ぎるし、変に発揮しすぎると先輩にいい顔されないし…只でさえ殿下ってだけで遠巻きに見られてるのにさ。」と愚痴を零している。
僕はそれにフフッと笑うと「殿下も大変ですね。」と答える。
「それより、フェルの学院時代は大変じゃなかったのか?だって2つの能力持ちだろう?」
「いえ…私は能力を隠してましたから。水魔法の能力者として学院には通ってましたし、能力以上に身体能力の無さが目立って殆ど埋もれてましたよ。ただ、侯爵家とタジェット兄様の弟ということで目立ってましたけど。」
「(…いや、その容姿じゃ目立ってたと思うけど…。)
そうなんだ…僕は皆に合わせてるからちょっと物足りないかなぁ…一回でいいから思いっきり魔力を使ってみたいと思うけど今は難しいし…。」
「…それなら私が防御壁を張るのでその中でなら思いっきり出来ますよ?なさいますか?」
「えっ!?いいの!?やってみたい!是非お願いするよ!」とオレガノ殿下はウキウキとはしゃぐ。
「タンジー殿下、宜しいですか…?」と僕が窺うと
「うん、いいよ。でもオレガノ、必ず防御壁内で行うって約束してね?」とオレガノ殿下に約束を取り付けていた。
数日後、タジェット兄様が休みの日を利用して再び王宮を訪れる。
行きすがら僕はタジェット兄様とこんな話をしていた。
「フェル…相手はオレガノ殿下なんだよね…?ある程度、手加減した方がいいかな。」
「うーん…そうだね…でもオレガノ殿下は本気でやりたいって言ってたし、変に手加減したら怒るんじゃないかな?」
「まぁ…そうだね…程々、本気を出すことにするよ。それよりフェル…私の貴重な休みをオレガノ殿下に費やすんだから、それなりにご褒美ちょうだいね?」
「えっ…?」
「だって、フェルとのデートを邪魔されたんだよ?それくらいしてもらわないと割に合わない!」と兄様は拗ねている。
「えぇー…そうなの?…じゃあ今夜は兄様の言う事、なんでも聞くから…ね?」と答えるとそれに気を良くした兄様は「オレガノ殿下のこと任せて!」と気合いを入れていた。
「フェルー!待ってたよ!」とオレガノ殿下とタンジー殿下が僕達を出迎えてくれる。
僕は挨拶をそこそこに王宮の広い庭の一部を借り、そこに防御壁を張った。
「はい、これで大丈夫です。タジェット兄様がお相手をしますので全力でお願いします。万が一、何かあっても私が治療しますのでご安心下さい。」
「タジェット様、宜しくお願い致します!」
「こちらこそ、宜しくお願い致します。」
「では、参ります!」
そう気合いを入れたオレガノ殿下は早速、水魔法を使って初級魔法を繰り出す。タジェット兄様は火なのでどちらかといえばオレガノ殿下の方が有利だが、火力が強いと水を蒸発させることも出来るので一概には言えない。
兄様はオレガノ殿下の魔法を受けたが、片手でガードするとその水を消滅させる。
「よし!次はこれだ!」
そう構えたオレガノ殿下は中級魔法を繰り出す。
しかし、兄様はそれを素早く弾き飛ばすとオレガノ殿下に近付いた。事前に兄様には攻撃魔法を禁止していたので、きっと接近戦だろう。
兄様は殿下の実力を測るように拳を繰り出し、殿下はそれを防御しながら隙を探しているようだった。
僕とタンジー殿下はそれをハラハラしながら見、拳を握り締める。
暫くすると兄様が殿下から距離を取った。
「殿下、全力でどうぞ。」
「では、行きます!」
殿下はその言葉と共に上級魔法を生成する。
兄様はニヤッと笑いながら、その攻撃をマトモに受けた。爆風と共に一瞬兄様の姿が消え、その衝撃を物語る。
僕達が兄様の姿を確認する頃には、兄様は其処には居らず、オレガノ殿下の後ろで殿下の肩に手を置いていた。
僕とタンジー殿下は何が起こったのか分からず放心していると兄様が「オレガノ殿下、後ろがガラ空きですよ。」と笑顔で告げる。
オレガノ殿下は「はぁ~…。」と溜息を吐くと「参りました。」と言って座り込んだ。
僕はハッとして「殿下!大丈夫ですか!?」と近付くと「大丈夫、ただ魔力切れだよ。」と兄様が答える。
僕は兄様を驚いた顔で見つめ「兄様、さっき何が起こったの?」と聞いた。
兄様曰く先程、上級魔法を繰り出したことで既に殿下の魔力は底を尽き、新たに攻撃することは出来なかったそうだ。そういう意味では殿下の希望は叶ったかもしれない。
そして、殿下の上級魔法を受けた兄様は再び防御を行なった後、殿下の後ろに回り込み、肩を叩いて勝負の終わりを告げたということだ。
「タジェット様、お付き合い頂きましてありがとうございました。また機会があれば次回もよろしくお願い致します。」
「ええ、構いませんよ。フェル次第ですが…。」と兄様は僕をニコニコしながら見つめてきたが僕は冷や汗をかく羽目となった。
34
あなたにおすすめの小説
俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード
中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。
目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。
しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。
転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。
だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。
そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。
弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。
そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。
颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。
「お前といると、楽だ」
次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。
「お前、俺から逃げるな」
颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。
転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。
これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。
続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』
かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、
転生した高校時代を経て、無事に大学生になった――
恋人である藤崎颯斗と共に。
だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。
「付き合ってるけど、誰にも言っていない」
その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。
モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、
そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。
甘えたくても甘えられない――
そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。
過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの
じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。
今度こそ、言葉にする。
「好きだよ」って、ちゃんと。
美少年に転生したらヤンデレ婚約者が出来ました
SEKISUI
BL
ブラック企業に勤めていたOLが寝てそのまま永眠したら美少年に転生していた
見た目は勝ち組
中身は社畜
斜めな思考の持ち主
なのでもう働くのは嫌なので怠惰に生きようと思う
そんな主人公はやばい公爵令息に目を付けられて翻弄される
最弱白魔導士(♂)ですが最強魔王の奥様になりました。
はやしかわともえ
BL
のんびり書いていきます。
2023.04.03
閲覧、お気に入り、栞、ありがとうございます。m(_ _)m
お待たせしています。
お待ちくださると幸いです。
2023.04.15
閲覧、栞、お気に入りありがとうございます。
m(_ _)m
更新頻度が遅く、申し訳ないです。
今月中には完結できたらと思っています。
2023.04.17
完結しました。
閲覧、栞、お気に入りありがとうございます!
すずり様にてこの物語の短編を0円配信しています。よろしければご覧下さい。
穏やかに生きたい(隠れ)夢魔の俺が、癖強イケメンたちに執着されてます。〜平穏な学園生活はどこにありますか?〜
春凪アラシ
BL
「平穏に生きたい」だけなのに、
癖強イケメンたちが俺を狙ってくるのは、なぜ!?
夢魔の血を隠して学園生活を送るフレン(2年)は、見た目は天使、でも本人はごく平凡に過ごしたい派。
なのに、登校初日から出会ったのは最凶の邪竜後輩(1年)!?
幼馴染で完璧すぎる優等生騎士(3年)に、不良ワーウルフの悪友(同級生)まで……なぜかイケメンたちが次々と接近してきて――
運命の2人を繋ぐ「刻印制度」なんて知らない!恋愛感情もまだわからない!
それでも、騒がしい日々の中で、少しずつ何かが変わっていく。
個性バラバラな異種族イケメンたちに囲まれて、フレンの学園生活は今日も波乱の予感!?
甘くて可笑しい、異世界学園BLラブコメディ!
毎日更新予定!(番外編は更新とは別枠で不定期更新)
基本的にフレン視点、他キャラ視点の話はside〇〇って表記にしてます!
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
僕、天使に転生したようです!
神代天音
BL
トラックに轢かれそうだった猫……ではなく鳥を助けたら、転生をしていたアンジュ。新しい家族は最低で、世話は最低限。そんなある日、自分が売られることを知って……。
天使のような羽を持って生まれてしまったアンジュが、周りのみんなに愛されるお話です。
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる