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3章 不識と無情
7話
歌姫ベルリア
戦争時に彼女の歌声を聞いたものは剣をおき彼女の歌の素晴らしさに心打たれ戦争が終わり
彼女の描く絵画はその神々しさから奪い合いとなり国同士の戦争を引き起こすほど
そのため彼女には歌姫ベルリアの他に堕姫ベルリアとまことしやかに呼ばれている。
「本当失礼しちゃうわ!こんな愛くるしい私を堕姫なんて!フラン兄様もそう思いません?」
「えっと、、、うん」
ぷりぷりと怒りながらケーキを頬張るのはその本人であるベルリアだ。前までフランには怖がって近づこうとしなかったが、最近のフランの様子に何か察したのか全く怖がっている様子はない。まだ子供特有のもっちりとした頬いっぱいにケーキを詰め込む姿は全くと言っていいほど噂の彼女には見えないだろう。今日から1週間ほどはベルリアの元にいるが何かするということはない。彼女の仕事は彼女にしかできないのだから、ある意味話し相手のようなものだろう。歌姫と呼ばれているとしてもまだ13歳の子供なのだから。
ベルリアが才能を開花させたのはまだ5歳の時だった。
もともと絵を見ることや歌を聞く好きであったが5歳の時に唐突に自分で絵を描き歌を歌い始めたのだ。初めてであろう絵画や歌声は今ほど美しいとはいえなかったがまだなんの教えも受けていないただの幼子が描く、歌うにはあり得ない出来だった。
そして才能を見た父、陛下はすぐに教師を呼び習いさせるとすぐに誰よりも上手くなり気付けば大陸一の才能の持ち主となったのだ。
「私のしてること見たいっていうけど、、、フラン兄様、絵とか描いたことある?歌は?」
「ない、、、かな」
「知ってる~、フラン兄様私の絵見てもなんともなさそうだし、歌もそう、まぁそれはそれで面白い反応だからいいけどね?」
「、、、違う」
「?なにが?」
「とても綺麗だと思ってた、、、ただ言えなかった」
「!そ、そう?ふふ、話し相手になってくれるお礼に絵を描いてあげる!」
「!いいの?」
彼女は歌姫と言われるほど歌を歌っており、絵を描くことは稀だ。だからこそ戦争がおきるほどなのだが、その彼女が描いてくれるというのだ、これほど珍しいことはないだろう。
「いいの、いいの、歌はいつでも歌えるけど絵は描きたいって思った時に描くようにしているの!最近はあんまり思ってなかったから落書きしかしてなかったけど久しぶりに本気で描きたくなった!あんまり描いてるところは人に見せないけど特別に見せてあげる!こっち!」
引っ張られながらついていくと、広くない部屋、彼女のアトリエに招かれた。そこには多くの絵が雑に散らばっているがそのほとんどが素晴らしい出来だ。彼女が落書きだと言ったものだろう。このように素晴らしい絵画を落書きというなんて、本気でかいたへはどれほどのものなのか、、、。
椅子に座っていてと言われ大人しく座っていると先ほどの子供っぽいよすから真剣な眼差しで筆を動かしている彼女はまさしく姫に相応しいかもしれない。実際に姫だけれど、、、。
真っ白だったキャンバスがたくさんの色によって完成されていく。数分か数時間か気づけば絵は完成されておりフランはその絵に見入ってしまっていた。
「よし!さすが私ね!」
「、、、、これは、、、」
「フラン兄様よ!前の兄様は怖かったけどそれでもやっぱり美しかった。描いて見たいと思わなかったこともないけどでもなんか違うって思ってかけなかったの。でも最近の兄様はさらに美しさが増したわ!今日あって兄様を描きたいって思ったの人はあまり描かないのだけど兄様だから特別よ!」
そう言って渡される絵画は芸術のわからない自分でも素晴らしいものだとわかるがこれをフランは貰ってもいいのか悩んでしまう。
「こんな素晴らしいの、、、俺何かに、、、」
「なにを言っているの?これはフラン兄様のために描いたのよ?もらってくれなきゃ意味ないわ。部屋にでも飾ってちょうだい。返品は不可よ」
「ベルリア、、、ありがとう」
「ふふ、どういたしまして!」
妹の久しぶりの邂逅はなんとも穏やかに終わったのであった。
そしてフランの部屋には美しい自画像が飾られ部屋を初めて訪れたものたちはその絵と部屋の主人の美しさに目を奪われることになるのはまだ先の話。
戦争時に彼女の歌声を聞いたものは剣をおき彼女の歌の素晴らしさに心打たれ戦争が終わり
彼女の描く絵画はその神々しさから奪い合いとなり国同士の戦争を引き起こすほど
そのため彼女には歌姫ベルリアの他に堕姫ベルリアとまことしやかに呼ばれている。
「本当失礼しちゃうわ!こんな愛くるしい私を堕姫なんて!フラン兄様もそう思いません?」
「えっと、、、うん」
ぷりぷりと怒りながらケーキを頬張るのはその本人であるベルリアだ。前までフランには怖がって近づこうとしなかったが、最近のフランの様子に何か察したのか全く怖がっている様子はない。まだ子供特有のもっちりとした頬いっぱいにケーキを詰め込む姿は全くと言っていいほど噂の彼女には見えないだろう。今日から1週間ほどはベルリアの元にいるが何かするということはない。彼女の仕事は彼女にしかできないのだから、ある意味話し相手のようなものだろう。歌姫と呼ばれているとしてもまだ13歳の子供なのだから。
ベルリアが才能を開花させたのはまだ5歳の時だった。
もともと絵を見ることや歌を聞く好きであったが5歳の時に唐突に自分で絵を描き歌を歌い始めたのだ。初めてであろう絵画や歌声は今ほど美しいとはいえなかったがまだなんの教えも受けていないただの幼子が描く、歌うにはあり得ない出来だった。
そして才能を見た父、陛下はすぐに教師を呼び習いさせるとすぐに誰よりも上手くなり気付けば大陸一の才能の持ち主となったのだ。
「私のしてること見たいっていうけど、、、フラン兄様、絵とか描いたことある?歌は?」
「ない、、、かな」
「知ってる~、フラン兄様私の絵見てもなんともなさそうだし、歌もそう、まぁそれはそれで面白い反応だからいいけどね?」
「、、、違う」
「?なにが?」
「とても綺麗だと思ってた、、、ただ言えなかった」
「!そ、そう?ふふ、話し相手になってくれるお礼に絵を描いてあげる!」
「!いいの?」
彼女は歌姫と言われるほど歌を歌っており、絵を描くことは稀だ。だからこそ戦争がおきるほどなのだが、その彼女が描いてくれるというのだ、これほど珍しいことはないだろう。
「いいの、いいの、歌はいつでも歌えるけど絵は描きたいって思った時に描くようにしているの!最近はあんまり思ってなかったから落書きしかしてなかったけど久しぶりに本気で描きたくなった!あんまり描いてるところは人に見せないけど特別に見せてあげる!こっち!」
引っ張られながらついていくと、広くない部屋、彼女のアトリエに招かれた。そこには多くの絵が雑に散らばっているがそのほとんどが素晴らしい出来だ。彼女が落書きだと言ったものだろう。このように素晴らしい絵画を落書きというなんて、本気でかいたへはどれほどのものなのか、、、。
椅子に座っていてと言われ大人しく座っていると先ほどの子供っぽいよすから真剣な眼差しで筆を動かしている彼女はまさしく姫に相応しいかもしれない。実際に姫だけれど、、、。
真っ白だったキャンバスがたくさんの色によって完成されていく。数分か数時間か気づけば絵は完成されておりフランはその絵に見入ってしまっていた。
「よし!さすが私ね!」
「、、、、これは、、、」
「フラン兄様よ!前の兄様は怖かったけどそれでもやっぱり美しかった。描いて見たいと思わなかったこともないけどでもなんか違うって思ってかけなかったの。でも最近の兄様はさらに美しさが増したわ!今日あって兄様を描きたいって思ったの人はあまり描かないのだけど兄様だから特別よ!」
そう言って渡される絵画は芸術のわからない自分でも素晴らしいものだとわかるがこれをフランは貰ってもいいのか悩んでしまう。
「こんな素晴らしいの、、、俺何かに、、、」
「なにを言っているの?これはフラン兄様のために描いたのよ?もらってくれなきゃ意味ないわ。部屋にでも飾ってちょうだい。返品は不可よ」
「ベルリア、、、ありがとう」
「ふふ、どういたしまして!」
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