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知らない方が良かった雑学もある
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勇者みたいにみんなから好かれるのも悪くない。
格好良いし、なにより主人公。
必ずハッピーエンドが約束されてるじゃないか。
いいや、大魔王も決して悪いもんじゃないぞ。
みんなから嫌われる悪役だけど、期待という重りに縛られない。
もちろん、無駄に命をとらない方がいい。
僕は銃専門店のオーナーかな。
銃は好きだし、お金入るし。
幸せな生活を過ごしたいなら、まずはお金を貯えることだね。
………。
佐藤「いやいやいや、大魔王はないよ。ない、絶対ない。あり得ない」
工藤「アリエールだろふざけんな。大魔王なめんなよお前。こう、ほら、キラキラじゃねーか」
遠藤「何をどうしたらキラキラになるのか逆に聞きたいよ」
遠藤は呆れ顔でサラダを皿に盛り始めた。
佐藤は笑顔で朝食にでてきたパンにかじりついた。
工藤は未だに何か反論はできないかと考えている。
遠藤は工藤の様子を見て、真顔になった。
遠藤「いや、工藤、お前何考えても無駄だから」
流石に精神的ダメージを負った工藤は、牛乳をチビチビと飲み始めた。
佐藤「またかよ工藤~、こりないねぇ」
遠藤「ざまぁ」
佐藤と遠藤は嘲笑した。
工藤は2人を横目で見て、小さくため息をついた。
しかし、工藤は急に目を輝かせ、椅子の上に片足を上げた。
工藤「笑ってられるのも今のうちだぜ2人共!」
遠藤「行儀悪い、座れ」
工藤「あっ、はい」
工藤は椅子に行儀良く座って、2人の顔を交互に見た。
工藤の腹黒いニヤけ顔に、佐藤と遠藤は少したじろぐ。
佐藤「なんだよ、言いたいことあるなら早く言え」
工藤「まぁまぁそう急かすな佐藤君」
佐藤「腹立つなこいつ」
遠藤「どうせまた、くだらないことだろ」
工藤「いーや、毎度毎度2人が俺を罵るから俺の心はボロボロだ。だから俺は今から2人を罵る!」
バーン。という効果音が一番合っていると思う、この恥ずかしいくらいのドヤ顔。
少しの沈黙。
遠藤「…キャー、罵られるぅ」
工藤「そうだ、罵る」
佐藤「いや、ディスられてんだよ気づけよ!」
佐藤の冷たい目に、工藤はちょっと眉毛が下がった。
工藤「な、なんでディスるんだ。どこにそんな要素があったんだ!」
佐藤「要素てんこ盛りだったわ!ちゃんこ鍋美味しく頂けるくらいの盛り盛りだったわ!」
遠藤「美味そうだな」
佐藤「空気読め遠藤」
工藤「空気は読めん!」
佐藤「そこ張り合うところ?」
佐藤と工藤のやりとりをしばらく聞いていた遠藤は、手を二回軽く叩いた。
その音に反応した佐藤と工藤は、動きを止めて、遠藤を見た。
遠藤「馬鹿2人組が喋っても何も無い。んで、結局工藤は何が言いたかったんだよ」
遠藤の言葉にハッとした工藤は、咳払いをして、話を戻した。
工藤「2人は、ある事を隠してる」
遠藤「なんだそれ」
佐藤「わけわかめ」
工藤「この名探偵工藤が、この事件を解決させる。真実はいつも一つ!」
佐藤「よっ、名探偵。いいぞー!」
遠藤「アニメの見過ぎだな」
遠藤は盛ったサラダにドバドバと和風ドレッシングをたっぷりかけた。
佐藤と工藤はいつもの事だと見て見ぬふりをした。
工藤「まず、容疑者佐藤」
佐藤「勝手に人殺しにするな」
工藤「君は確か…勇者になりたいと言っていたね」
佐藤「あっ、無視ですか。俺なんか眼中に入らなかったというわけですか」
工藤は話し方も仕草も、名探偵になりきろうと頑張っている。
佐藤は少し言葉遣いが酷いが、今の状況をかなり楽しんでいる様だ。
遠藤は…もはやサラダスープですかとツッコミたいくらいのサラダらしきものを手を止めずに食べ続けている。
工藤「しかぁし。佐藤君、君は嘘をついているね」
佐藤「はぁ?」
工藤「君は女の子にモテたいから勇者になりたいんだろ!」
佐藤「グハッ」
佐藤も工藤も完全にスイッチが入った。
佐藤は胸を片手で強く押さえ、倒れこんだ。
佐藤「そ、そんなの…嘘だ…」
工藤「嘘じゃない。君の部屋はなんの本で溢れかえっているか。自分でも分かってるはずだ」
佐藤「やめてください、それだけは!」
工藤「そう。健全な男なら誰でも興味を惹かれただろう…」
そして工藤は佐藤の元へ歩み寄り、耳元で何か囁いた。
すると、みるみるうちに佐藤は真っ赤になった。
佐藤「ま、待て。リアルに待って。なんでソレのこと知ってる」
工藤「さぁ~てねぇ」
佐藤「工藤サン?え、嘘だよな。えっ、なんで」
工藤「現行犯逮捕」
佐藤「いやぁあぁぁああぁ」
佐藤は奇声を発し、真っ青になった。
工藤はそんな佐藤を見て心から笑っている。
遠藤「ごちそうさまでした」
遠藤は食器を台所の流しへ持っていった。
遠藤は2人を見て、
遠藤「やっぱり、馬鹿だな」
と少し笑った。
遠藤「なぁ、ソレってなんだ」
工藤「何言ってんの。ソレって言ったら「相撲のロマン」に決まってるじゃん。佐藤は、女の子にモテたいからって言って相撲に関する本かなり買い込んでるからよ」
遠藤「うっわキショ」
工藤「だよな」
佐藤「泣くぞ」
格好良いし、なにより主人公。
必ずハッピーエンドが約束されてるじゃないか。
いいや、大魔王も決して悪いもんじゃないぞ。
みんなから嫌われる悪役だけど、期待という重りに縛られない。
もちろん、無駄に命をとらない方がいい。
僕は銃専門店のオーナーかな。
銃は好きだし、お金入るし。
幸せな生活を過ごしたいなら、まずはお金を貯えることだね。
………。
佐藤「いやいやいや、大魔王はないよ。ない、絶対ない。あり得ない」
工藤「アリエールだろふざけんな。大魔王なめんなよお前。こう、ほら、キラキラじゃねーか」
遠藤「何をどうしたらキラキラになるのか逆に聞きたいよ」
遠藤は呆れ顔でサラダを皿に盛り始めた。
佐藤は笑顔で朝食にでてきたパンにかじりついた。
工藤は未だに何か反論はできないかと考えている。
遠藤は工藤の様子を見て、真顔になった。
遠藤「いや、工藤、お前何考えても無駄だから」
流石に精神的ダメージを負った工藤は、牛乳をチビチビと飲み始めた。
佐藤「またかよ工藤~、こりないねぇ」
遠藤「ざまぁ」
佐藤と遠藤は嘲笑した。
工藤は2人を横目で見て、小さくため息をついた。
しかし、工藤は急に目を輝かせ、椅子の上に片足を上げた。
工藤「笑ってられるのも今のうちだぜ2人共!」
遠藤「行儀悪い、座れ」
工藤「あっ、はい」
工藤は椅子に行儀良く座って、2人の顔を交互に見た。
工藤の腹黒いニヤけ顔に、佐藤と遠藤は少したじろぐ。
佐藤「なんだよ、言いたいことあるなら早く言え」
工藤「まぁまぁそう急かすな佐藤君」
佐藤「腹立つなこいつ」
遠藤「どうせまた、くだらないことだろ」
工藤「いーや、毎度毎度2人が俺を罵るから俺の心はボロボロだ。だから俺は今から2人を罵る!」
バーン。という効果音が一番合っていると思う、この恥ずかしいくらいのドヤ顔。
少しの沈黙。
遠藤「…キャー、罵られるぅ」
工藤「そうだ、罵る」
佐藤「いや、ディスられてんだよ気づけよ!」
佐藤の冷たい目に、工藤はちょっと眉毛が下がった。
工藤「な、なんでディスるんだ。どこにそんな要素があったんだ!」
佐藤「要素てんこ盛りだったわ!ちゃんこ鍋美味しく頂けるくらいの盛り盛りだったわ!」
遠藤「美味そうだな」
佐藤「空気読め遠藤」
工藤「空気は読めん!」
佐藤「そこ張り合うところ?」
佐藤と工藤のやりとりをしばらく聞いていた遠藤は、手を二回軽く叩いた。
その音に反応した佐藤と工藤は、動きを止めて、遠藤を見た。
遠藤「馬鹿2人組が喋っても何も無い。んで、結局工藤は何が言いたかったんだよ」
遠藤の言葉にハッとした工藤は、咳払いをして、話を戻した。
工藤「2人は、ある事を隠してる」
遠藤「なんだそれ」
佐藤「わけわかめ」
工藤「この名探偵工藤が、この事件を解決させる。真実はいつも一つ!」
佐藤「よっ、名探偵。いいぞー!」
遠藤「アニメの見過ぎだな」
遠藤は盛ったサラダにドバドバと和風ドレッシングをたっぷりかけた。
佐藤と工藤はいつもの事だと見て見ぬふりをした。
工藤「まず、容疑者佐藤」
佐藤「勝手に人殺しにするな」
工藤「君は確か…勇者になりたいと言っていたね」
佐藤「あっ、無視ですか。俺なんか眼中に入らなかったというわけですか」
工藤は話し方も仕草も、名探偵になりきろうと頑張っている。
佐藤は少し言葉遣いが酷いが、今の状況をかなり楽しんでいる様だ。
遠藤は…もはやサラダスープですかとツッコミたいくらいのサラダらしきものを手を止めずに食べ続けている。
工藤「しかぁし。佐藤君、君は嘘をついているね」
佐藤「はぁ?」
工藤「君は女の子にモテたいから勇者になりたいんだろ!」
佐藤「グハッ」
佐藤も工藤も完全にスイッチが入った。
佐藤は胸を片手で強く押さえ、倒れこんだ。
佐藤「そ、そんなの…嘘だ…」
工藤「嘘じゃない。君の部屋はなんの本で溢れかえっているか。自分でも分かってるはずだ」
佐藤「やめてください、それだけは!」
工藤「そう。健全な男なら誰でも興味を惹かれただろう…」
そして工藤は佐藤の元へ歩み寄り、耳元で何か囁いた。
すると、みるみるうちに佐藤は真っ赤になった。
佐藤「ま、待て。リアルに待って。なんでソレのこと知ってる」
工藤「さぁ~てねぇ」
佐藤「工藤サン?え、嘘だよな。えっ、なんで」
工藤「現行犯逮捕」
佐藤「いやぁあぁぁああぁ」
佐藤は奇声を発し、真っ青になった。
工藤はそんな佐藤を見て心から笑っている。
遠藤「ごちそうさまでした」
遠藤は食器を台所の流しへ持っていった。
遠藤は2人を見て、
遠藤「やっぱり、馬鹿だな」
と少し笑った。
遠藤「なぁ、ソレってなんだ」
工藤「何言ってんの。ソレって言ったら「相撲のロマン」に決まってるじゃん。佐藤は、女の子にモテたいからって言って相撲に関する本かなり買い込んでるからよ」
遠藤「うっわキショ」
工藤「だよな」
佐藤「泣くぞ」
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