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四冊目 りんごあめと白雪王子 ~絶対恋愛関係にならない二人の最後の夏休み
君の顔に「花火」……③
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黙りこくった勝行と、おでこをコツン、と重ね合いながら、光は切ない声を漏らした。
「なあ……もっかい、キスしてもいい?」
――さっきまで完全に無許可だったくせに、何をいまさら。
「……あと一回だけだぞ」
「えー、ケチ」
拗ねたり、甘えたり、強引に人を振り回したり。光のそのしぐさがどれもこれも可愛すぎて、誰にも見せたくない。今すぐにでも押し倒して、真夏の夜の森の中で、どろどろに溶かしてしまいたい。
喘ぎ泣きながら、快楽に溺れて、目の前にいる自分だけに縋り付いてくるような、甘くて激しい、恋人同士がやるような行為を。
(ほら……お前の欲しがるキスと……俺のしたいキスは、きっと同じじゃ、ない……)
どうせ懐いている相手となら、誰とでもするくせに……。
この息が詰まるほどに胸が苦しくなる切ない気持ちは、どう処理したらいいのだろうか。
親愛のキス……? そんなのじゃない。
教科書を読んでも、参考書を広げても、どこにもそんなことは書いてくれていない。
気持ちに余裕がなさ過ぎて、思わず意地悪なことを言ってしまったが、光は後生大事にそうに優しくゆっくりと口づけながら、煌めく夜空のショータイム終演を堪能した。
それもまるで、恋人同士のような、甘いりんご味だった。
「なあ……もっかい、キスしてもいい?」
――さっきまで完全に無許可だったくせに、何をいまさら。
「……あと一回だけだぞ」
「えー、ケチ」
拗ねたり、甘えたり、強引に人を振り回したり。光のそのしぐさがどれもこれも可愛すぎて、誰にも見せたくない。今すぐにでも押し倒して、真夏の夜の森の中で、どろどろに溶かしてしまいたい。
喘ぎ泣きながら、快楽に溺れて、目の前にいる自分だけに縋り付いてくるような、甘くて激しい、恋人同士がやるような行為を。
(ほら……お前の欲しがるキスと……俺のしたいキスは、きっと同じじゃ、ない……)
どうせ懐いている相手となら、誰とでもするくせに……。
この息が詰まるほどに胸が苦しくなる切ない気持ちは、どう処理したらいいのだろうか。
親愛のキス……? そんなのじゃない。
教科書を読んでも、参考書を広げても、どこにもそんなことは書いてくれていない。
気持ちに余裕がなさ過ぎて、思わず意地悪なことを言ってしまったが、光は後生大事にそうに優しくゆっくりと口づけながら、煌めく夜空のショータイム終演を堪能した。
それもまるで、恋人同士のような、甘いりんご味だった。
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