異世界転生!ハイハイからの倍人生

カムイイムカ(神威異夢華)

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第三章 建国

第十五話 夢は叶う

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「あ~、ジーニ様!夢のようです」
「くっつきすぎだよデシウス」

 僕はデシウスと一緒のベッドで寝ている。デシウスは僕を後ろから抱く形で抱き枕のように寝ている。更にデシウスはとても薄い布地の服を着ていて僕はドギマギしちゃう。

 僕の背中にはデシウスの胸がぴったりとくっついてとても顔が緩んでしまう状況だ。僕の中にはあの埼玉の幼稚園児が潜んでいるのだ。仕方ない。

「これで私はシリカの一歩。いや二歩は前進していますよね」
「そうだね。シリカさんと....」

 僕はデシウスに抱きしめられながらシリカさんと一緒に寝る想像をした。顔が緩み、にやけてしまう。

「む!、今シリカを想いましたね。させませんよ」
「ウブッ、くるちい」

 デシウスは僕の顔に胸を押し当ててきた。気持ちいんだけどとても苦しいよ。

「うふふ、今夜は私だけのジーニさま」
「そんなことさせない!」

 ガタン!

 ベッドがひっくり返された。

「あう、フローラちゃん...」
「ちょっと様子身に来てみればやっぱりジーニちゃんをいじめてる」
「いじめてなどいないだろう。私の胸でマッサージをしていたんだ」

 デシウスの苦し紛れの言い訳にフローラちゃんは頬を膨らませて怒った。「そんなの聞いた事ないもん!」といって怒るフローラちゃん。だがデシウスは大人なのだろうフローラちゃんを懐柔していく。

「フローラはまだまだ子供だからね。知らなくて当たり前さ。....フローラもやってごらん。ジーニ様も喜んでくれるよ」
「ちょ!デシウス!」

 フローラちゃんは自分の胸を見てから僕を見た。気のせいか顔が赤くなっているような気がする。

「私もやる!」
「あう」
「ふふふ、三人で仲良く寝よう」

 デシウスはうまくフローラを懐柔したが少し後悔が滲む。こんな時でもなければジーニを一人占めできないのだから。

 だが今回これは正解である。あのままフローラと対峙した場合、高い確率で外での喧嘩に発展するだろう。その場合ジーニと寝る事すら叶わずにフローラに倒されて夜を過ごすことになっていたのだ。

 うまくフローラを操りデシウスはジーニとフローラを抱きしめて寝るのだった。

「う、甘い匂いでクラクラしゅる」

 僕は二人の甘い匂いで目を回してそのまま夢の世界へと入っていった。






「ふふふ、フローラもやるわね。これからも期待しているわよ」
「おいおい、盗み聞きか?」
「ベンジャミン様うるさいですよ」

 フェリアが喜んでいるのをベンジャミンが声をかけるとその横で同じように壁に耳を当てて聞いていたソーアに怒られた。

 ベンジャミンはジェイラに言われた通りジーニに助けてもらっている。だが同時にジェイラに言われた子供をめとらせて自分の物にするという所も同時進行している事を少し心配している。ただジーニが勝手に好かれているので仕方ないのだが顔がにやけてしまうベンジャミンであった。

「できればフローラには幸せになってほしいが、まずが魔人化の解除の仕方を、なれるのであれば元に戻る方法もあるはずだ。」

 ベンジャミンの言葉に二人も頷いた。ちなみにソフィアはもうぐっすりと眠っている。ソフィアはあのバカげた魔力を見ている為ジーニを好きになる耐性が出来ている。

 だがそれはジーニが赤ん坊だからである。ジーニが成長した暁にはなびいてしまうかもしれない。

「ほんと馬鹿ばっか」

 ソフィアは寝言を呟き寝息をかいた。

 シュミットは今日も平和であった。





 次の日僕はある事に気が付いた。

「ベンジャミンは四か国会議に行くんだよね?」
「ん?ああ~いくさ。何て言っても四か国の王が集まるのだからね。恥ずかしながら私もその一人なのだが」

 ベンジャミンは自分を情けない王と思っているようで頭を掻いて俯く。

「今までは今までですよ。もう過去の事です」
「だが」
「加護なしの子供達ももう保護しています」
「そうよ。償いは長い時間で何とか返すの。私達だって頑張るんだから。しっかりしてよ父さん」

 フェリア、ソーア、ソフィアに慰められるベンジャミン。それでも俯くベンジャミンに僕も言葉をかける。

「これからはこのルインズガル大陸の平和の環を築くんですよ。これを一歩目にこの世界を平和にしていくんです。しっかりしてくださいね」
「...わかった。しかし改めて君は聡明だな。まるで世界を見てきたような重みを感じる」

 ベンジャミンさんは僕の言葉にびっくりして目をまん丸くする。僕も本などの知識によるものだけど平和って国と国が手を結んで初めて得られるんだよね。特にこの世界は通信技術が確立されてないから兵士などの忠誠心で成り立ってるところがある。不正する兵士もいれば忠実な兵士もいる。その不正する人達によって平和は覆されるんだよね。

 覆されないように国と国の固い絆で結べばいいんだよ。...核のような抑止力が出来るようになる前に固い地盤を作っていく。作らなければ使えないってね。

「それで今からじゃアステリアへは馬車でも20日はかかるんじゃないかな?」
「へ?ジーニ君が連れて行ってくれるんじゃ?」
「え?」

 僕の疑問にベンジャミンは首を傾げた。確かに僕が連れて行けば一番安全かな...。

「ダメなのか?」
「そうか~、そうだよね、じゃあ前日くらいに迎えにくるね」

 僕がそういうとベンジャミンは「よかった。よろしく頼むよ」といって胸を撫でおろした。

「じゃ、ジーニちゃんいこ~、コクエンも待ってると思うし」
「そうだね。そろそろ堀を全部固められたと思うしね。早くプールも作らなきゃ」
「「「「プール?」」」」

 デシウスとベンジャミン家族が首を傾げた。でも僕はみんなをびっくりさせる為に笑顔で答えて、何も言わずにそのままテラスから飛んでアステリアへと向かった。

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