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第四章 ルインズガル大陸

第三話 新しい命

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 ローズさん達[薔薇]が移住してきてアステリアにまた移住者達がやってきた。

「ここは獣人や加護なしも平等に扱ってくれると聞いてきたのですが」

 そんな人たちがたくさんやってきた。更に、

「私は元奴隷なのですが。アステリアでは元奴隷でも職に就けると聞いて」

 更に更に、

「おいらはドワーフのワンジじゃが。ここでは魔石を加工できると聞いて」

 とまあ~いろんな事情のある人達がやってきた。ワンジさん達はたぶん趣味がこうじてだと思うけど。どこから魔石の話を聞いたのかわからないけどたぶんウィーリーさんが噂を流したのかな?。あの人商売の為なら何でもしそうだからな~。

 鉱山の奴隷達の噂も流れていたみたいだね。元盗賊のあの人達は今まで碌な暮らしをしていなかったみたいで毎回手作りのご飯を食べられるだけでも感動して涙を流していた。

 更に僕は鉱山の近くに家を建ててあげたんだ。簡単な石の家なんだけど。一言で説明すると鉄格子のない刑務所のようなその施設に大変満足しているみたい。

 鉱山の仕事はとても大変だけど衣食住ありで休みあり夜はもちろん寝てよし。この世界の奴隷は気絶するまで働いて気絶したら寝るみたいな感じらしいのでここは天国みたい。みんな笑顔で働いてくれてる。

 たまに労いに行くととても崇められる。どうやらゴブリン討伐を見ていたみたい。いい特効薬だったかも。

 どんどんアステリアは発展していくよ。ワンジさん達も来たので建物も強化していく。

 そうそう、ワンジさんが来た事で城の建設が始まった。本当はアドスバーンの職人を派遣してもらってたんだけどヘンダークの動きが怪しくなったから街道があまり安定しないみたいで派遣されなかった。

 ワンジさん達が来てくれてよかったよ。このままじゃ城なしの王とかあだ名がつきそうだもの。

 そして皆さんにとてもおめでたいニュースが....。

「ジーニ、ジーニ」
「どうしたのメリアお母様?」
「ちょっとジャンヌを見ていてくれる?」
「は~い!、わかった~」

 ふふふ、この可愛い子ジャンヌは誰でしょう....。

 なんと僕の妹だよ~ん。とても可愛らしい。プニプニの頬に白く艶のある肌~。そして極めつけはこの金髪に青い瞳。可愛すぎる。

 僕は妹を抱き上げてベビーベッドへと降ろす。

「つんつ~ん」

 ベビーベッドに横になっているジャンヌの頬をつつくとその指を握ってきて笑みをうかべてる。

 うは~可愛いよ~。

「ふふ、ジャンヌ様はとても可愛らしいですね」

 そんな様子の僕を見てシリカさんが話す。僕は頭を掻いて照れているとシリカさんは僕を抱き上げた、そして頬をつつく。

「ジーニ様も可愛いですよ」
「えへへ」

 シリカさんに褒められて僕は更に顔を赤くする。ジャンヌを見るとそんな僕らを見てキャッキャと笑うのだった。

「守るものが増えましたね。頑張ってくださいね王子様」
「うん!、頑張るよ」

 そう話しているとメリアお母様とフローラちゃんが部屋に入ってきた。

 みんなジャンヌの話で盛り上がった。

 僕はお兄さんになりました。守るものが増えると幸せが増えるんだね。僕は妹を見て微笑むのだった。

 

 待ちに待ったプールがやってきました。

「わ~、想像以上にいい感じ」

 東門を出てすぐの、堀が見渡せる丘に登る。そこから見る景色は少し前よりもかなり雰囲気が変わっています。

 透き通った水が堀いっぱいに流れている。僕は水門を閉めてプール堀の流れを止めた。

「やっほ~」

 ドボン!

 僕は丘から飛び降りてプール堀へとダイブした。

 水はとても透き通っていてプールの端まで見通せた。プールから顔を出すとそこにはみんながいた。

「ジーニ様、どうですか?」
「うん、冷たくて気持ちい。寒かったら言ってね。いくらか魔法で温度上げるから」

 僕の答えにみんな手を上げて返事を返した。

 僕は鼻の下が伸びています。だってみんな水着なんだもの。この世界には水着はないみたいだったんだけど、僕が作るように指示をだしました。褒めてもよろしくてよ。

 とても薄い生地を3枚重ねたような布でビキニやスクール水着、更にフリフリのフリルのついた水着。う~ん、トレビア~ン。

 折角だったからベンジャミンさん親子も呼ぼうと思ったんだけど最近世の中物騒になってきてるみたいで簡単に外には出れないみたい。

 シュミット付近で人が襲われたらしいんだけどその人は行方不明になったんだってさ。それとは関係ないかもしてないけどロクーデを国外追放にしたんだって。僕の手に入れた裏帳簿がやっぱりやばいものだったみたい。

「ジーニちゃん遊ぼ~」
「よーし。じゃああっちまで競争だね」

 僕はみんなと和気あいあいとやっていました。でもその時、

「あ!?ジャンヌ!」

 メリアお母様が椅子に座ってジャンヌを抱いていたんだけどお母様が寝ちゃってジャンヌがハイハイをしてプールに落ちそうになってた。

 僕は瞬時にジャンヌへと飛び込んだ。その勢いはまるで300キロの相撲取りが飛び込んだようなしぶきを上げた。

 僕はあと少しの所でジャンヌをキャッチできそうだったんだけど間に合わなかった。だけど、

「キャッ!キャッ!」
「「「「「ええ!?」」」」」

 水に浮かんだまま微笑んでいるジャンヌ。浮かんでいるというよりも何だか水に支えられているようにも見える。どうやらジャンヌはかなりの加護をもらっているみたい。

 しばらくその様子を見ていると水が手の形になり持ち上がる。そのままジャンヌはプールから出てキャッキャと笑っている。

「ジャンヌちゃん凄いね」
「ええ、さすがはジーニ様の妹さんですね」
「ふふ、ツヴァイ様のお子だもの当たり前よ」

「まだまだ力を持ってるかも。まだ生まれたばかりでこれなんだからね」

 それぞれジャンヌの才能を褒める。そして僕のジャンヌにいだいた感想を聞いてみんなは頷く。

 僕がそうだったようにジャンヌもこれから他の追従を許さないほどの魔法使いになれるかもしてない。

 みんなジャンヌへと暖かい視線を向ける。 
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