異世界転生!ハイハイからの倍人生

カムイイムカ(神威異夢華)

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第四章 ルインズガル大陸

第三十六話 かくれんぼ

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 クァンタムがやって来てすぐにツヴァイは馬車に乗り込む。

「じゃあ、行ってくるがもし何かあったらすぐに連絡するんだぞ」
「ええ、大丈夫よ。こっちの事は心配しないで、それよりもアルス様との事を第一に考えて」

「ああ、わかってるよ」

 ツヴァイはアルサレムへと赴く。護衛には[薔薇]のフッティアとマリーそれにキーファが付く。アステリアにはガルドと残りの[薔薇]の兵士達が残ることになる。

 通常ならばツヴァイ達だけでも過剰戦力になるのだがアルサレムが今、異常な状況なのをクァンタムに聞いているので過剰だとは思っていない。

「アルス王がおかしくなってからしばらくした時、王城の一部が結界によって入れないようになったのです。そしてそこから夜な夜な気味の悪い声が....」

 クァンタムは王を守るものとして逃げるわけにもいかない。なのでその気味の悪い通路を見張っていたのだ。そしてそこで見えたものは、

「サクリファイスキメラだと思われます。生贄にされて魂を食われたモノの肉体の成れの果てが集まった魔物です。肉体が集まりそこに悪霊がたまるのです。そうならないように墓地には僧侶が定期的に足を運び天に送るのですが....」
「王城にそんな場所が..」

 サクリファイスキメラは伝説クラスの魔物である。死んだ者達が埋葬されずに放置され、更に魔力だまりによって強化された魔物である。その強さは動物が魔物になったそれとは次元が違う。この世の物とは思えない声を発し他者を恐怖の縁に追いやる。そして恐怖した者を食すために攻撃を加えてくるのだ。彼らに言葉は通じない。ただあるのは食欲、しかしサクリファイスキメラは魔法でしか倒せない。

 それを聞いた時、ツヴァイはツインディアを見た。ジーニに直してもらったツインディア、それはとても清らかで聖なる波動を発していた。もともとあった聖属性のツインディアはジーニの魔力によって強化されていたようだ。これならば闇の者達にもダメージを与えられるだろうと思ったのだ。ツヴァイはジーニに感謝するのだった。

「そろそろ行きましょう」
「ああ、こっちも準備万端だ」
「これで最後だよっと」

「ダブ....」
「ん?何か言ったか?」
「何も言ってないよ....フッティアおならしたんじゃないの?」

「おい!、マリー何言ってんだ」
「え?フッティアさんがおなら?」
「してないしてない....マリ~~!!」

 フッティアはマリーに揶揄われて怒りだした。最終的にはくすぐりの刑をマリーにして収まったが終始キーファを気にしていた。彼女はその姿からは想像もできないほどの乙女なのだ。キーファはそんなこと気にしないのだが。

 そしておかしな声の主は密かに荷物に紛れるのだった。

「ダ~ダ~....」

 馬車は動き出しアルサレムへと走っていく。

「あら?ジャンヌはどこに行ったの?」
「え?先ほどそこに..」
「おかしいですな....」
「ん、さっき城門の外に行くのを見たよ」

 みんながジャンヌの心配をしている中冷静にララさんが城門の外に行った事を報告する。みんなはその言葉に安心して屋敷へと入っていった。普通の赤子ならば心配する報告だがメリア達はいつもの事と決めてかかり安心してしまったのだ。最近のジャンヌの行動を鑑みるとしょうがないとしか言いようがない。

「あの方々は何故、城にいかないんだ?」

 ガルドは唖然としている。そう、ツヴァイ達は何故かずっと屋敷から城へと移らない。愛着もあるのだがやはり城はガラに合わないようなのだ。貴族としてもそれほど屋敷は大きくはない、なので今の屋敷で十分ゆったりと暮らせているのだ。お城なんて入ってしまったら広すぎて落ち着かない。もちろん一度は移ったのだったがやはり落ち着かない。そして今に至る。

「まあ城よりもこちらの方が面積がすくないから護衛も少なくてすむがな」

 屋敷はそれほど大きくないとは言うものの普通の日本の家屋の5倍はある。だが城に兵を置くよりははるかに少なくて済むのだった。

 アステリアは犯罪が発生しない国なのでどうしても平和ボケしてしまうのだがガルドはそれをさせないように日々訓練させている。狩りにも積極的にいかせているのでなまってはいない。彼らは隙なく警備していくのだった。

 
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