102 / 252
第四章 ルインズガル大陸
第四十話 アルサレム②
しおりを挟む
「ツヴァイが屋敷に来たようです」
「それでリビングウェポン達はどうなった?」
「それが、ハウンドドック達は屋敷に入る前に全滅、リビングウェポンとアーマーは少し手傷を負わせられましたが全滅です」
「何!?。リビングウェポン達では倒せないとは思っていたがハウンドドック達で一人位は重傷にできなかったのか?」
エルエスの報告にアルスは驚く。確かに全員がツヴァイほどの手練れならば無傷でもおかしくない手勢だったのだが事前の報告では[薔薇]のフッティア、マリーが来ているとだけ聞いていたのだ。
フッティアとマリーは確かに手練れであるがそれも数で押し込めばどうにかなるレベルである、特に建物の中では。しかし今回少しの手傷をつける事しかできなかったと報告が来たので首を傾げるアルスであった。
「どうやら召喚士かゴーレム使いがいるようで。ハウンドドック達はそれにやられたようです」
「召喚士かゴーレム使い....そんなもの遠方の国にいるとしか聞いた事はないぞ」
ジャンヌはこの二つに当てはまらない、彼女は巨人達の意思で守られているのだゴーレムではない、そうゴーレムではないのだ。
エルエスはアルスの指摘に頷き肯定している。
「そうなるとこちらも本気を出すしかないようだな」
「ああ、俺はアルスの為に命をかけてきた、これからもそうだ。俺に迷いはない」
「エルエス、ありがとう」
「ふっふっふ、計画通りあの水晶を使ってくれるようですね...しかし何とも絵になる男達でしょうね~」
トゥルースは柱の陰に隠れて二人をみやる、そしてほくそ笑み闇へと消えていった。
闇夜に紛れてツヴァイ達は王城へと忍び込む。クァンタムがいるので堂々と入っていけるのだがそうなるとアルス達にも報告が言ってしまう。その場合その兵士達とも戦闘しなくてはいけなくなる。出来るだけ兵士達には被害を出したくない優しいツヴァイらしい理由であった。
「私の部下が城の入口の警備に入っているはず。私が先にいこう」
クァンタムが堂々と城の前に歩いて行く。門の兵士達はクァンタムを見ると敬礼している。そしてツヴァイ達を呼びこみ無事に城へと入っていった。
「あの入口は誰も入って来れないように言っておいた。出る時は出れるがな」
「これで今中にいる者達だけをどうにかすれば被害は最小限だな」
「「「了解」」」
「アブ!」
4人と1人はツヴァイに頷く。ジャンヌの返事はとても緊張している場面には似合っていなかったがその気張らないジャンヌのおかげで緊張が和らいでいく。
「俺とクァンタムは玉座に行くぞ。キーファはジャンヌを連れて非戦闘員を外に出してくれ」
「了解しました。ではジャンヌ様....あれ?ジャンヌ様は?」
「「「え?」」」
今さっきまで返事をしていたジャンヌだったが返事をした途端にある場所へとハイハイしていったのだった。ジーニと同じように隠密効果のあるハイハイで移動したためみんなに気付かれないのだった。
「ダ~ダ~ダ~」
ジャンヌは自分の周囲を風の女神でガードしながら不穏なエリアへとやってきた。それは王城の下に築かれた王の墓。ここにサクリファイスキメラがいるのだがジャンヌは知らずに強者の気配を察知して侵入していく。
Giaaaaaa!!!
そんな声のような音がジャンヌへと叫ばれる。結界に入った瞬間にジャンヌを餌と判断したようだ。サクリファイスキメラの走り込んでくる音が聞こえてきた。
「ダブ?」
ガシャン!!
この墓には王の遺体を守る為に複数の鎧が設置してある。その鎧が動き出しサクリファイスキメラへと剣を振り下ろす。
ジャンヌはすべての物質から巨人を出す事が出来る。サイズは巨人でなくても出せるのだ。鎧はジャンヌの魔力によって強化されている為サクリファイスキメラといい勝負を繰り広げる。
「バ~ブ~」
ジャンヌはジェスチャーでやれやれ~と応援をしている。その横では風の女神が微笑ましくジャンヌを観察している。ジャンヌは過保護に警護されているので安心である。
そしてジャンヌを見失ったツヴァイ達は仕方なく当初の役割を遂行していく。
「メイドと執事はすぐに城の外へ。兵士には入口に集まるように言ってください。王が言っていたと」
複数のメイドにそう伝えると瞬く間に城内に残っていた人達が移動を開始していった。そして静まり返るアルサレム城。
「妙に静かだ」
「ええ、全員避難したのでしょう」
「それもあるが...」
ツヴァイとクァンタムは玉座の手前の広間で扉に耳を押しあてて話す。これだけ人が動いていれば焦って外に出てくるのではないかと思っていたツヴァイなのだがそれがなかったため少し不安になっていく。これは罠ではないかと。
「腹をくくるか。ジーニの帰りを待ちたかったがいないものを求めても仕方ないな」
「大丈夫です。エルエスは私が。ツヴァイ様がアルス王を」
「ああ....話て分からなければな....」
ツヴァイはツインディアを見て目頭を熱くさせる。ツインディアはアルサレム王を守る為に授かったのだ。それを成しえなかっただけではなくその王の子を討たなくてはいけないかもしれないのだ。ツヴァイはいたたまれない気持ちでいっぱいになる。
「ツヴァイ様行きますよ」
「ああ、覚悟は決まった!」
玉座への扉が開かれた。
「それでリビングウェポン達はどうなった?」
「それが、ハウンドドック達は屋敷に入る前に全滅、リビングウェポンとアーマーは少し手傷を負わせられましたが全滅です」
「何!?。リビングウェポン達では倒せないとは思っていたがハウンドドック達で一人位は重傷にできなかったのか?」
エルエスの報告にアルスは驚く。確かに全員がツヴァイほどの手練れならば無傷でもおかしくない手勢だったのだが事前の報告では[薔薇]のフッティア、マリーが来ているとだけ聞いていたのだ。
フッティアとマリーは確かに手練れであるがそれも数で押し込めばどうにかなるレベルである、特に建物の中では。しかし今回少しの手傷をつける事しかできなかったと報告が来たので首を傾げるアルスであった。
「どうやら召喚士かゴーレム使いがいるようで。ハウンドドック達はそれにやられたようです」
「召喚士かゴーレム使い....そんなもの遠方の国にいるとしか聞いた事はないぞ」
ジャンヌはこの二つに当てはまらない、彼女は巨人達の意思で守られているのだゴーレムではない、そうゴーレムではないのだ。
エルエスはアルスの指摘に頷き肯定している。
「そうなるとこちらも本気を出すしかないようだな」
「ああ、俺はアルスの為に命をかけてきた、これからもそうだ。俺に迷いはない」
「エルエス、ありがとう」
「ふっふっふ、計画通りあの水晶を使ってくれるようですね...しかし何とも絵になる男達でしょうね~」
トゥルースは柱の陰に隠れて二人をみやる、そしてほくそ笑み闇へと消えていった。
闇夜に紛れてツヴァイ達は王城へと忍び込む。クァンタムがいるので堂々と入っていけるのだがそうなるとアルス達にも報告が言ってしまう。その場合その兵士達とも戦闘しなくてはいけなくなる。出来るだけ兵士達には被害を出したくない優しいツヴァイらしい理由であった。
「私の部下が城の入口の警備に入っているはず。私が先にいこう」
クァンタムが堂々と城の前に歩いて行く。門の兵士達はクァンタムを見ると敬礼している。そしてツヴァイ達を呼びこみ無事に城へと入っていった。
「あの入口は誰も入って来れないように言っておいた。出る時は出れるがな」
「これで今中にいる者達だけをどうにかすれば被害は最小限だな」
「「「了解」」」
「アブ!」
4人と1人はツヴァイに頷く。ジャンヌの返事はとても緊張している場面には似合っていなかったがその気張らないジャンヌのおかげで緊張が和らいでいく。
「俺とクァンタムは玉座に行くぞ。キーファはジャンヌを連れて非戦闘員を外に出してくれ」
「了解しました。ではジャンヌ様....あれ?ジャンヌ様は?」
「「「え?」」」
今さっきまで返事をしていたジャンヌだったが返事をした途端にある場所へとハイハイしていったのだった。ジーニと同じように隠密効果のあるハイハイで移動したためみんなに気付かれないのだった。
「ダ~ダ~ダ~」
ジャンヌは自分の周囲を風の女神でガードしながら不穏なエリアへとやってきた。それは王城の下に築かれた王の墓。ここにサクリファイスキメラがいるのだがジャンヌは知らずに強者の気配を察知して侵入していく。
Giaaaaaa!!!
そんな声のような音がジャンヌへと叫ばれる。結界に入った瞬間にジャンヌを餌と判断したようだ。サクリファイスキメラの走り込んでくる音が聞こえてきた。
「ダブ?」
ガシャン!!
この墓には王の遺体を守る為に複数の鎧が設置してある。その鎧が動き出しサクリファイスキメラへと剣を振り下ろす。
ジャンヌはすべての物質から巨人を出す事が出来る。サイズは巨人でなくても出せるのだ。鎧はジャンヌの魔力によって強化されている為サクリファイスキメラといい勝負を繰り広げる。
「バ~ブ~」
ジャンヌはジェスチャーでやれやれ~と応援をしている。その横では風の女神が微笑ましくジャンヌを観察している。ジャンヌは過保護に警護されているので安心である。
そしてジャンヌを見失ったツヴァイ達は仕方なく当初の役割を遂行していく。
「メイドと執事はすぐに城の外へ。兵士には入口に集まるように言ってください。王が言っていたと」
複数のメイドにそう伝えると瞬く間に城内に残っていた人達が移動を開始していった。そして静まり返るアルサレム城。
「妙に静かだ」
「ええ、全員避難したのでしょう」
「それもあるが...」
ツヴァイとクァンタムは玉座の手前の広間で扉に耳を押しあてて話す。これだけ人が動いていれば焦って外に出てくるのではないかと思っていたツヴァイなのだがそれがなかったため少し不安になっていく。これは罠ではないかと。
「腹をくくるか。ジーニの帰りを待ちたかったがいないものを求めても仕方ないな」
「大丈夫です。エルエスは私が。ツヴァイ様がアルス王を」
「ああ....話て分からなければな....」
ツヴァイはツインディアを見て目頭を熱くさせる。ツインディアはアルサレム王を守る為に授かったのだ。それを成しえなかっただけではなくその王の子を討たなくてはいけないかもしれないのだ。ツヴァイはいたたまれない気持ちでいっぱいになる。
「ツヴァイ様行きますよ」
「ああ、覚悟は決まった!」
玉座への扉が開かれた。
26
あなたにおすすめの小説
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】
のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。
そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。
幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、
“とっておき”のチートで人生を再起動。
剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。
そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。
これは、理想を形にするために動き出した少年の、
少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。
【なろう掲載】
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
俺はクギミヤ タツミ。
今年で33歳の社畜でございます
俺はとても運がない人間だったがこの日をもって異世界に転生しました
しかし、そこは牢屋で見事にくそまみれになってしまう
汚れた囚人服に嫌気がさして、母さんの服を思い出していたのだが、現実を受け止めて抗ってみた。
すると、ステータスウィンドウが開けることに気づく。
そして、チートに気付いて無事にこの世界を気ままに旅することとなる。楽しい旅にしなくちゃな
異世界での異生活
なにがし
ファンタジー
役職定年を迎えた男が事故に巻き込まれケガをする。病院に運ばれ治療をしていたはずなのに、なぜか異世界に。しかも、女性の衣服を身に着け、宿屋の一室に。最低な異世界転移を迎えた男が、異世界で生きるために頑張る物語です。
異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。
【あらすじ】
異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。
それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。
家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。
十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。
だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。
最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。
この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。
そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。
そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。
旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。
☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。
知識スキルで異世界らいふ
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ
神の加護を受けて異世界に
モンド
ファンタジー
親に言われるまま学校や塾に通い、卒業後は親の進める親族の会社に入り、上司や親の進める相手と見合いし、結婚。
その後馬車馬のように働き、特別好きな事をした覚えもないまま定年を迎えようとしている主人公、あとわずか数日の会社員生活でふと、何かに誘われるように会社を無断で休み、海の見える高台にある、神社に立ち寄った。
そこで野良犬に噛み殺されそうになっていた狐を助けたがその際、野良犬に喉笛を噛み切られその命を終えてしまうがその時、神社から不思議な光が放たれ新たな世界に生まれ変わる、そこでは自分の意思で何もかもしなければ生きてはいけない厳しい世界しかし、生きているという実感に震える主人公が、力強く生きるながら信仰と奇跡にに導かれて神に至る物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる