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第四章 ルインズガル大陸
第四十一話 アルサレム③
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「ツヴァイ様お久しぶりですね」
「エルエス....」
ツヴァイとクァンタムが玉座に入ると待っていたかのようにエルエスが迎えた。そして玉座の後ろからアルスも姿を現した。
「ツヴァイ、酷いじゃないか僕にジーニ坊やの事を言わないなんて...」
「アルス...違うんだ。わざとでは、まさかあんなに元気だった王がこんなに早く体を壊していたなんて知らなかったんだ。知っているだろう?俺がどれだけアルサレム王の事を」
「うるさい!!父の名を呼ぶな!穢らわしい!!、こんなにあんたを超える日が早くこようとはな」
キン!
アルスの[瞬歩]に反応したツヴァイはアルスとかち合い、ツインディアとグラディアが火花を散らした。
クァンタムとエルエスも同様に戦闘に入っていく。こちらはエルエスの長剣とクァンタムの大剣が音を奏でる。
しばらくは剣と剣で語らいあう両者だったが埒が明かない事に苛立ちアルスが懐から水晶を取り出した。
「これでお前達はお終いだ!砕けて我に力を!」
アルスが水晶を握りつぶした。途端に水晶はアルスの体へと入っていき。辺りは激しい光に包まれる。
そして、
「お~、アルス様なんと美しい!!」
「誰だ!!」
柱の後ろから覗いていたトゥルースが姿を現した。
「ぐあ!」
「クァンタム大丈夫か?」
「少し腕が鈍りましたかクァンタム?面白くもない、ぬくぬくと王都で暮らし過ぎましたね」
「チィ!」
クァンタムは歯噛みした。エルエスの言う通りクァンタムは王を守る為に王都で暮らしていた。しかし訓練はかかさなかった。しかしエルエスとこれほどまで離されているとは思いもよらなかった。
ああ見えてエルエスは戦闘が好きなのだ。ソフィアが追われていたオークの群れの100匹はエルエスが排除した。好んで戦闘に身を置くエルエスは日に日に強くなっていった。
そしてそれはアルスも同じであった。トゥルースと会ってからは毎日のように王の墓へ訪れ死の縁を何度も経験し強くなっていった。しかしツヴァイはそれを凌駕している。アルスはツヴァイが強い事に嫉妬していく。
そして光の中からアルスは変貌を遂げて出てきた。
「これが魔人化....何とも心地いい!!」
「アルス様!!」
辺りに圧をまき散らすアルスへエルエスが駆け寄る。エルエスが跪くとアルスはエルエスの肩へ手を置く。
「お~...力が湧いてきます」
ただでさえ強かったエルエスとアルス、その両者が力を増したのだ。ツヴァイはクァンタムに目配せをして後退する。
「待て!逃がすわけがないだろう!!」
「バカ野郎が!、回り込ませるかよ」
[瞬歩]で先回りしようとしたアルスをツヴァイは牽制して止める。クァンタムとツヴァイは目線で会話をしツヴァイは後退しながらアルスの剣を受けクァンタムは仲間達へと駆けていった。
「良いですね良いですね~。燃えてきました。ジーニ様がいないのは計算違いでしたが」
「トゥルース、早くサクリファイスキメラを結界からだしてクァンタムを始末しろ」
「あ~そうでしたそうでした。ではでは....」
エルエスの要請にトゥルースは微笑み指を鳴らした。この時トゥルースは気付いていなかった。壮絶な戦いの末30は居たサクリファイスキメラが全員屠られている事に。
「ダ~ダ~ダ~?」
ジャンヌがサクリファイスキメラだった肉片をペシペシと叩く。何とものほほんとしているが今はそんな時ではない。
しかしくしくもトゥルースの思惑を早々にぶち壊したジャンヌはお手柄である。
「アダダ?」
ジャンヌは墓の奥を指さすと風の女神が頷く。墓に何があるというのか。ジャンヌは一人違う目的へとハイハイで進んでいくのだった。
「どうだツヴァイ?僕は強いんだ。お前よりな」
アルスの剣がツヴァイの体を傷つけていく。先ほどよりも数段早くなった剣は軽々とツヴァイを傷つけていく。
早々に決着がつかないのはアルスが弄んでいることが容易にわかる。
「ははは」
「何がおかしい!!」
ツヴァイは頬や腕に傷をつけられて笑う。アルスは激昂して更に傷を作っていくがツヴァイの笑いは止まらなかった。
「何がおかしいってお前だよアルス。おかしいったらないさ。そんなに強くなっているのに俺の教えた剣術を使ってる憎んでいるはずの俺の剣術をな」
「!?」
アルスの剣が止まった。そしてアルスは自分の剣グラディアを見やるのだった。
アルスはツヴァイに憧れ日々訓練に励んだ。才能はあるがツヴァイほどではない自分を鍛えぬいてきたのだ。しかしツヴァイには届かなかった。
ツヴァイに教わった剣術は体に染み込んでいる。今更この染みは拭えない。アルスは下唇を噛み激昂する。
「黙れ黙れ黙れ!!!」
「黙るさ。お前を取り戻したらな!![ツインディアリベレーション]!!」
ツヴァイがツインディアを掲げる。激しく光り出すツヴァイ、それは見ていられないほどの光の波動であった。
「まさか、ツヴァイはツインディアをものにしていたのか。おのれ!!」
更にツヴァイへの殺意を強くするアルス。自分はグラディアをものにできていないのに何故ツヴァイはと憤るのだった。
ツヴァイの光が治まるとツインディアを構えるツヴァイの両肩に小さな二頭の竜が。
「おうおう、生きてたかわれ~」
「なんだなんだ、今度の相手は魔人かわれ~」
金と銀の竜はツヴァイへとメンチをきっている。口調もチンピラなそれだ。
「ああ、かなりやばい状況だ。力を貸してくれ」
「おうおう、任せろ兄弟」
「兄弟、癒してやるよ[ハイパワーヒール]」
「サンキュー、いっちょ弟子をもんでやるか」
二人は壮絶な戦いを繰り広げていく。
「エルエス....」
ツヴァイとクァンタムが玉座に入ると待っていたかのようにエルエスが迎えた。そして玉座の後ろからアルスも姿を現した。
「ツヴァイ、酷いじゃないか僕にジーニ坊やの事を言わないなんて...」
「アルス...違うんだ。わざとでは、まさかあんなに元気だった王がこんなに早く体を壊していたなんて知らなかったんだ。知っているだろう?俺がどれだけアルサレム王の事を」
「うるさい!!父の名を呼ぶな!穢らわしい!!、こんなにあんたを超える日が早くこようとはな」
キン!
アルスの[瞬歩]に反応したツヴァイはアルスとかち合い、ツインディアとグラディアが火花を散らした。
クァンタムとエルエスも同様に戦闘に入っていく。こちらはエルエスの長剣とクァンタムの大剣が音を奏でる。
しばらくは剣と剣で語らいあう両者だったが埒が明かない事に苛立ちアルスが懐から水晶を取り出した。
「これでお前達はお終いだ!砕けて我に力を!」
アルスが水晶を握りつぶした。途端に水晶はアルスの体へと入っていき。辺りは激しい光に包まれる。
そして、
「お~、アルス様なんと美しい!!」
「誰だ!!」
柱の後ろから覗いていたトゥルースが姿を現した。
「ぐあ!」
「クァンタム大丈夫か?」
「少し腕が鈍りましたかクァンタム?面白くもない、ぬくぬくと王都で暮らし過ぎましたね」
「チィ!」
クァンタムは歯噛みした。エルエスの言う通りクァンタムは王を守る為に王都で暮らしていた。しかし訓練はかかさなかった。しかしエルエスとこれほどまで離されているとは思いもよらなかった。
ああ見えてエルエスは戦闘が好きなのだ。ソフィアが追われていたオークの群れの100匹はエルエスが排除した。好んで戦闘に身を置くエルエスは日に日に強くなっていった。
そしてそれはアルスも同じであった。トゥルースと会ってからは毎日のように王の墓へ訪れ死の縁を何度も経験し強くなっていった。しかしツヴァイはそれを凌駕している。アルスはツヴァイが強い事に嫉妬していく。
そして光の中からアルスは変貌を遂げて出てきた。
「これが魔人化....何とも心地いい!!」
「アルス様!!」
辺りに圧をまき散らすアルスへエルエスが駆け寄る。エルエスが跪くとアルスはエルエスの肩へ手を置く。
「お~...力が湧いてきます」
ただでさえ強かったエルエスとアルス、その両者が力を増したのだ。ツヴァイはクァンタムに目配せをして後退する。
「待て!逃がすわけがないだろう!!」
「バカ野郎が!、回り込ませるかよ」
[瞬歩]で先回りしようとしたアルスをツヴァイは牽制して止める。クァンタムとツヴァイは目線で会話をしツヴァイは後退しながらアルスの剣を受けクァンタムは仲間達へと駆けていった。
「良いですね良いですね~。燃えてきました。ジーニ様がいないのは計算違いでしたが」
「トゥルース、早くサクリファイスキメラを結界からだしてクァンタムを始末しろ」
「あ~そうでしたそうでした。ではでは....」
エルエスの要請にトゥルースは微笑み指を鳴らした。この時トゥルースは気付いていなかった。壮絶な戦いの末30は居たサクリファイスキメラが全員屠られている事に。
「ダ~ダ~ダ~?」
ジャンヌがサクリファイスキメラだった肉片をペシペシと叩く。何とものほほんとしているが今はそんな時ではない。
しかしくしくもトゥルースの思惑を早々にぶち壊したジャンヌはお手柄である。
「アダダ?」
ジャンヌは墓の奥を指さすと風の女神が頷く。墓に何があるというのか。ジャンヌは一人違う目的へとハイハイで進んでいくのだった。
「どうだツヴァイ?僕は強いんだ。お前よりな」
アルスの剣がツヴァイの体を傷つけていく。先ほどよりも数段早くなった剣は軽々とツヴァイを傷つけていく。
早々に決着がつかないのはアルスが弄んでいることが容易にわかる。
「ははは」
「何がおかしい!!」
ツヴァイは頬や腕に傷をつけられて笑う。アルスは激昂して更に傷を作っていくがツヴァイの笑いは止まらなかった。
「何がおかしいってお前だよアルス。おかしいったらないさ。そんなに強くなっているのに俺の教えた剣術を使ってる憎んでいるはずの俺の剣術をな」
「!?」
アルスの剣が止まった。そしてアルスは自分の剣グラディアを見やるのだった。
アルスはツヴァイに憧れ日々訓練に励んだ。才能はあるがツヴァイほどではない自分を鍛えぬいてきたのだ。しかしツヴァイには届かなかった。
ツヴァイに教わった剣術は体に染み込んでいる。今更この染みは拭えない。アルスは下唇を噛み激昂する。
「黙れ黙れ黙れ!!!」
「黙るさ。お前を取り戻したらな!![ツインディアリベレーション]!!」
ツヴァイがツインディアを掲げる。激しく光り出すツヴァイ、それは見ていられないほどの光の波動であった。
「まさか、ツヴァイはツインディアをものにしていたのか。おのれ!!」
更にツヴァイへの殺意を強くするアルス。自分はグラディアをものにできていないのに何故ツヴァイはと憤るのだった。
ツヴァイの光が治まるとツインディアを構えるツヴァイの両肩に小さな二頭の竜が。
「おうおう、生きてたかわれ~」
「なんだなんだ、今度の相手は魔人かわれ~」
金と銀の竜はツヴァイへとメンチをきっている。口調もチンピラなそれだ。
「ああ、かなりやばい状況だ。力を貸してくれ」
「おうおう、任せろ兄弟」
「兄弟、癒してやるよ[ハイパワーヒール]」
「サンキュー、いっちょ弟子をもんでやるか」
二人は壮絶な戦いを繰り広げていく。
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