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第1章 成長
第56話 お食事会
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「ファム! 皆さん! ようこそ! 【オルブス城】へ!」
パーティーに誘われて次の日。私達はみんな迎えの馬車に乗ってお城へとやってきた。馬車にはみんなの服が用意されていて着替えながらお城に到着。
メリナとレナリスさんも綺麗に着飾って迎えてくれる。
「内壁の門に守られたお城。とても綺麗」
お城を見上げて呟く。
街並みのように黒と白のコントラストを意識しているお城。とても綺麗、だけど少し威圧的に感じる。それもお城としての役割の一つかな。
「すげぇ~。遠くから見ることしかできなかったお城に入れる。これもファムのおかげだな」
「喜んでくれて嬉しいけど、用心してよ。メリナは暗殺されかけたんだから、私達を利用する人もいるんだからね」
お城を見上げて感嘆の声を上げるラッドに忠告する。みんなにも言っておいたからわかってはいると思う。
「ファム。今日はそう言うの気にしないで楽しんでほしいな。例え私が死ぬようなことになってもね」
「メリナ様。そんな縁起でもないことを言ってはいけません」
「だって、楽しいパーティーなのよ。みんなには楽しんでほしいもの」
メリナがそう言って嬉しそうに話す。自分よりもみんなが楽しんでほしいか。なんだか彼女らしい言葉。
「おお~、この方々が姫様のお友達のご家族ですかな?」
楽しそうなメリナを見ているとお城の扉が勢いよく開いて豪華な服を着たおじさんが出てきた。王冠をかぶっていないから王様じゃないよね。
「ムロク大臣。そうよ! この方々が私のお友達。私も家族だと思ってるほどの人達」
「ほ~、それは凄い。こんなにも御兄弟が増えると将来安泰ですな」
ムロク大臣と言われたおじさんは顎髭を撫でながら私達を見回す。私達はとりあえず、お辞儀をして答える。
「私はムロクと申します。ブルース様がお待ちです。中へどうぞ」
ムロクさんは自己紹介をするとすぐに私達をお城に案内してくれる。
お城の扉をくぐると、両端にフルプレートの鎧を着た兵士が並ぶ赤い絨毯を歩いていく。長い長い絨毯。凄い人数の兵士達。
いくつもの扉の前を通り、まっすぐ進むと大きな扉の前にたどり着く。
みんなの顔を見ると緊張してるのがわかる。私も小市民だから緊張しちゃう。
「ファ、ファム。手を握ってくれ」
「ちょ、ちょっとラッド?」
「ファム様。私も」
「レイブンまで……。仕方ないわね」
ラッドとレイブンが手を握ってくる。よく見るとみんなも隣の人と手をつないでる。なぜかメリナは私に後ろから抱き着いてきてる。その後ろにいたレナリスさんは呆れて頭を抱えていた。彼女にメリナを止めることはできないみたい。まあ、いいけど。
「お、おお~! そなたたちがメリナのお友達か~。こちらに来なさい」
扉がゆっくりと開くと玉座に鎮座する王様が声を上げる。少し緊張しているような声。何かあったんだろうか?
「跪かなくてもよい。立ったままで、顔を見せておくれ」
ネネさんとトトさんが跪くと私達も続いて跪こうとする。すると王様が声を上げる。
言われたまま顔を上げると王様は玉座から立ち上がって近づいてくる。
「あなた方がこの子達を保護している。トトさんとネネさんだね。話はメリナから聞いているよ」
「あ、ありがとうございます」
「もう、家族みたいなもので。そんな大層なものじゃないのですが。私達こそ、救われたようなそんな気持ちで」
王様はまずネネさんとトトさんに声をかける。握手を求める王様に両手で握手をする二人。とても嬉しそうに答える二人。少しは親孝行ができたのかな。私は。
「お父様! 紹介するね。この子がファム! ラッドにレイブンにユマ。それからムムちゃんとナナちゃんとネーナちゃんとドンタとドロップ。ドロップ君は口が聞けないからお父様が嫌いなわけじゃないからね」
「ん?」
メリナが紹介してくれるとドロップ君が首を傾げた。口がきけないのを紹介するのはわかるけど、嫌いじゃないとかってどういうことだろう?
「おっと、立たせていては嫌われてしまうね。奥の部屋に行こう。既に食事は準備しているんだ。おっと、儂も名乗らなくてはいけないね。【オルブス・メイノ・ブルース】。この国の王をさせてもらっている」
王様はドロップ君ににっこりと微笑むと彼を抱き上げて奥の部屋へと歩く。
とても大きな王様。病気にかかっていたと聞いたけど、とても元気な様子。やっぱり私の魔法で元気になっちゃったのかな? それなら嬉しいな。助けることができたみたいだから。
「わぁ~……」
「すげぇ……」
ネーナちゃんとドンタ君の感嘆の声がこだまする。白いパーティールームに長机が四つ並ぶ。その机に所狭しと料理が並んでいる。
ミルフィーユのように並べられたハムとパン。ステーキにケーキ。並んだ姿も意識したような料理達。町を見た時から思ったけど、美意識が高い。用意してもらったみんなの服もカッコいいし、感嘆の声しか上げられないわ。
「礼儀作法は気にせずに好きなものにかぶりつきなさい」
「え!? いいの?」
「やった~」
ブルース様の声にムムちゃんとナナちゃんが答えて料理へと駆けていく。私も思わずかけていきたくなっちゃった。
でも、ここは年長者として振舞わないとね。
「ファム姉さん。緊張してお腹が」
「ふふ、なんだかユマ君らしい」
ゆっくりと歩いて料理へと向かっているとユマ君が服を引っ張ってくる。思わず笑ってしまうと頬を膨らまして怒ってくる。
「椅子に座っていなさい。あったかいスープをもってきてあげる」
「ありがとうファム姉さん」
ユマ君を席に座らせてスープの席に向かう。スープはメイドさんが入れてくれるみたい。ビュッフェみたいな形式なのかな?
「君がメリナの騎士になる予定の子だね」
スープを受け取るとニカッと笑って声をかけてくるブルース様。私も笑ってお辞儀をする。
「騎士になる素質は十分だと聞いているよ。とても優秀みたいだ」
「えっと、騎士とかはまだ考えていなくて」
「おや? そうなのか。ではメリナが一方的に言っているだけなのか。これは失礼した。忘れてくれ。嫌わないでね」
「え? あ、はい。嫌うことはないですよ」
ブルース様はささっと話して遠ざかっていく。メリナとレナリスさんのところへ行ってコソコソと話をしてる。
なんだか思ったよりも気が弱そうな王様。少し安心する。
パーティーに誘われて次の日。私達はみんな迎えの馬車に乗ってお城へとやってきた。馬車にはみんなの服が用意されていて着替えながらお城に到着。
メリナとレナリスさんも綺麗に着飾って迎えてくれる。
「内壁の門に守られたお城。とても綺麗」
お城を見上げて呟く。
街並みのように黒と白のコントラストを意識しているお城。とても綺麗、だけど少し威圧的に感じる。それもお城としての役割の一つかな。
「すげぇ~。遠くから見ることしかできなかったお城に入れる。これもファムのおかげだな」
「喜んでくれて嬉しいけど、用心してよ。メリナは暗殺されかけたんだから、私達を利用する人もいるんだからね」
お城を見上げて感嘆の声を上げるラッドに忠告する。みんなにも言っておいたからわかってはいると思う。
「ファム。今日はそう言うの気にしないで楽しんでほしいな。例え私が死ぬようなことになってもね」
「メリナ様。そんな縁起でもないことを言ってはいけません」
「だって、楽しいパーティーなのよ。みんなには楽しんでほしいもの」
メリナがそう言って嬉しそうに話す。自分よりもみんなが楽しんでほしいか。なんだか彼女らしい言葉。
「おお~、この方々が姫様のお友達のご家族ですかな?」
楽しそうなメリナを見ているとお城の扉が勢いよく開いて豪華な服を着たおじさんが出てきた。王冠をかぶっていないから王様じゃないよね。
「ムロク大臣。そうよ! この方々が私のお友達。私も家族だと思ってるほどの人達」
「ほ~、それは凄い。こんなにも御兄弟が増えると将来安泰ですな」
ムロク大臣と言われたおじさんは顎髭を撫でながら私達を見回す。私達はとりあえず、お辞儀をして答える。
「私はムロクと申します。ブルース様がお待ちです。中へどうぞ」
ムロクさんは自己紹介をするとすぐに私達をお城に案内してくれる。
お城の扉をくぐると、両端にフルプレートの鎧を着た兵士が並ぶ赤い絨毯を歩いていく。長い長い絨毯。凄い人数の兵士達。
いくつもの扉の前を通り、まっすぐ進むと大きな扉の前にたどり着く。
みんなの顔を見ると緊張してるのがわかる。私も小市民だから緊張しちゃう。
「ファ、ファム。手を握ってくれ」
「ちょ、ちょっとラッド?」
「ファム様。私も」
「レイブンまで……。仕方ないわね」
ラッドとレイブンが手を握ってくる。よく見るとみんなも隣の人と手をつないでる。なぜかメリナは私に後ろから抱き着いてきてる。その後ろにいたレナリスさんは呆れて頭を抱えていた。彼女にメリナを止めることはできないみたい。まあ、いいけど。
「お、おお~! そなたたちがメリナのお友達か~。こちらに来なさい」
扉がゆっくりと開くと玉座に鎮座する王様が声を上げる。少し緊張しているような声。何かあったんだろうか?
「跪かなくてもよい。立ったままで、顔を見せておくれ」
ネネさんとトトさんが跪くと私達も続いて跪こうとする。すると王様が声を上げる。
言われたまま顔を上げると王様は玉座から立ち上がって近づいてくる。
「あなた方がこの子達を保護している。トトさんとネネさんだね。話はメリナから聞いているよ」
「あ、ありがとうございます」
「もう、家族みたいなもので。そんな大層なものじゃないのですが。私達こそ、救われたようなそんな気持ちで」
王様はまずネネさんとトトさんに声をかける。握手を求める王様に両手で握手をする二人。とても嬉しそうに答える二人。少しは親孝行ができたのかな。私は。
「お父様! 紹介するね。この子がファム! ラッドにレイブンにユマ。それからムムちゃんとナナちゃんとネーナちゃんとドンタとドロップ。ドロップ君は口が聞けないからお父様が嫌いなわけじゃないからね」
「ん?」
メリナが紹介してくれるとドロップ君が首を傾げた。口がきけないのを紹介するのはわかるけど、嫌いじゃないとかってどういうことだろう?
「おっと、立たせていては嫌われてしまうね。奥の部屋に行こう。既に食事は準備しているんだ。おっと、儂も名乗らなくてはいけないね。【オルブス・メイノ・ブルース】。この国の王をさせてもらっている」
王様はドロップ君ににっこりと微笑むと彼を抱き上げて奥の部屋へと歩く。
とても大きな王様。病気にかかっていたと聞いたけど、とても元気な様子。やっぱり私の魔法で元気になっちゃったのかな? それなら嬉しいな。助けることができたみたいだから。
「わぁ~……」
「すげぇ……」
ネーナちゃんとドンタ君の感嘆の声がこだまする。白いパーティールームに長机が四つ並ぶ。その机に所狭しと料理が並んでいる。
ミルフィーユのように並べられたハムとパン。ステーキにケーキ。並んだ姿も意識したような料理達。町を見た時から思ったけど、美意識が高い。用意してもらったみんなの服もカッコいいし、感嘆の声しか上げられないわ。
「礼儀作法は気にせずに好きなものにかぶりつきなさい」
「え!? いいの?」
「やった~」
ブルース様の声にムムちゃんとナナちゃんが答えて料理へと駆けていく。私も思わずかけていきたくなっちゃった。
でも、ここは年長者として振舞わないとね。
「ファム姉さん。緊張してお腹が」
「ふふ、なんだかユマ君らしい」
ゆっくりと歩いて料理へと向かっているとユマ君が服を引っ張ってくる。思わず笑ってしまうと頬を膨らまして怒ってくる。
「椅子に座っていなさい。あったかいスープをもってきてあげる」
「ありがとうファム姉さん」
ユマ君を席に座らせてスープの席に向かう。スープはメイドさんが入れてくれるみたい。ビュッフェみたいな形式なのかな?
「君がメリナの騎士になる予定の子だね」
スープを受け取るとニカッと笑って声をかけてくるブルース様。私も笑ってお辞儀をする。
「騎士になる素質は十分だと聞いているよ。とても優秀みたいだ」
「えっと、騎士とかはまだ考えていなくて」
「おや? そうなのか。ではメリナが一方的に言っているだけなのか。これは失礼した。忘れてくれ。嫌わないでね」
「え? あ、はい。嫌うことはないですよ」
ブルース様はささっと話して遠ざかっていく。メリナとレナリスさんのところへ行ってコソコソと話をしてる。
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