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第一章 ジーニアスベル
第19話 モテモテ
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「お帰りなさいジークさん」
「やあ、みんな。こちらの方は?」
外から声が聞こえてくる。お父さんが帰ってきたみたいだ。外でデシウスさんが自己紹介してるのが聞こえてくる。すでに彼女の中では僕のメイドになってるみたいだ。外で『メイドになりましたご主人様』と言ってる。戸惑うお父さんの顔が浮かぶな~。
「ただいま。何があったんだエリアス?」
お父さんが家に入ってきて疑問に首を傾げる。お母さんが説明すると僕へと視線を向ける。
「本当なのか、ジーニアス! 凄いな! ヴァンパイアなんて最低でもAランクの魔物だぞ! ははは、流石は俺の息子だ!」
「バブ!」
お父さんは大喜びで僕を抱き上げてクルクル回る。子供のように喜んでくれて僕も嬉しい。
そうか~、ヴァンパイアはAランクの魔物なのか……。ってことはそれが引き金で試練にAランクの魔物が出てきたのか? となるともしかするとAランク以上の魔物を倒すとそれがトリガーになるのかも?
「とても温かいご家庭をお持ちで。流石はジーク様ですね」
「あら? お客様?」
お父さんと話していると知らないおじさんが家に入ってきた。お母さんが疑問を口にするとお父さんが紹介してくれる。
「この人は行商人のトルトさんだ。狩りに行ったときに魔物に襲われてたところを助けたんだ。ついでに鉱石の行商を頼もうと思ってついてきてもらった」
「ほほほ、ジーク様のおかげで命拾いしました。まさか、狼の魔物に襲われるとは」
おお、早速行商人と出会うなんてお父さんは運がいいな。これで、この町の特産品が王都や別の町に知らせられる。
「早速、騎士団の方にお話を伺いました。いや~、ジーク様はかなり信頼にたるかたのようですね。ブランド様の知り合いとは」
ローズさん達が何か言ったみたいだな。トルトさんは何の疑いもなく信じてくれてるみたいだ。まあ、ローズさんが言うんだったら真実なんだろうけどね。
「ジーク様の奥方様もお美しいし、外で待っている方々も美しい。この村は楽園と言っても過言ではありません。ぜひとも取引させていただきます」
トルトさんはそういって紋章の入った木の板を取り出す。
「こちらは商人ギルドの手形です。これを村の入口にでも飾っていただければ行商できるという合図になっております。私の率いる一団はもちろんのこと、別の方々も気軽に寄るようになるでしょう」
「そんな仕組みになっているんですね。ありがとうございます。早速、飾っておきます」
トルトさんは一団のリーダーみたいな人なのかな? お父さんが素直に受け取って手形を見回す。
「礼は要りません。こちらは命を助けられたのですから。改めて、私はトルト商会をまとめさせていただいております。トルトと申します」
「よろしくお願いします。ジーニアスベルの長、ジークです」
トルトさんは社長さんってことか。お父さんと握手を交わすトルトさん。とても優しそうなふくよかなおじさん。笑顔がとっても似合うおじさんだな。
「しかし、凄いですね。鉱石ががっぽがっぽ。ゴールドラッシュといっても過言ではないでしょう」
トルトさんはそういって手に握る鉱石を眺めてる。ローズさん辺りから鉱石を受け取ったみたいだ。銅のような鉱石に見える。
「サンプルとして銅の鉱石をもらいましたが他にはミスリルや銀などもありましたよ。間違いなく、この村は発展するでしょうね」
にこやかに話すトルトさん。商人さんにそんなことを言われると本気にしちゃうな。どんな鉱脈があるのか知らなかったけど、いつの間にかミスリルなんかも取れてたんだな。
「ありがとうございます。早速で悪いのですが、食料を中心とした行商人に来てほしいのですが」
「そうですか。食料ですか。畑も見させていただきましたが取れるのはだいぶ後でしょうね。では急ぎ王都に向かいましょう」
「助かります。じゃあ、護衛をお連れください。来るときにもその人達に守ってもらえば安全です」
「これはこれは! 至れり尽くせりですね。本当にありがとうございました。すぐに向かいますね」
お父さんの要望にすぐに応えてくれるトルトさん。騎士団の人が3人程トルトさんの馬車に乗り込んで村から離れていく。
「ローズさんありがとうございます」
「いえいえ、わたくし共はあなたの私兵ですからね。ご自由にお使いください」
「私兵って……」
トルトさんを見送りながらお父さんがお礼を言うとローズさんは敬礼をして答えてくれた。お父さんっていつから騎士団を持てるほどの人になったんだ? 私兵ってことは国に属してないはずだもんな……もしかして、ローズさんって騎士団を脱退してるのか? そ、そんなわけないか。
「トルト様のおかげでこれから行商人が来るようになるでしょう。鉱石をどんどん準備していきますね」
「あ、ありがとうございます……。お願いします」
ローズさんはそういって洞窟の方へ歩いていく。
「ん~、ブランド様にはめられてる感が凄いな」
「そうね~。私兵って言ったものね。ブランド様がローズさんを騎士団から脱退させてジークにあげたのかも……」
「……騎士団の人達って給料いくらくらいなんだろうか?」
お父さんの呟きに僕を抱きかかえるお母さんが答える。ローズさんはブランド様と息が合ってた。騎士団が嫌になって僕らのところに来たのかもしれないな。お父さんもそう思って給料の話をしてるのかな。
「ジーク様、そんなこと気にしなくていいよ」
「そうそう、団長が自分で来たんだから。私達もね~」
話を密かに聞いていたラミルダさんとミルファさんがそういってくれた。
「給料を考えるなら俺と訓練してくれよ。鉱石相手は飽きちまったし、実戦訓練をしねえとどうも鈍っちまうからよ」
「それでいいならいいですけど」
「よっしゃ!」
「ははは……。でも皆さんがそう思ってるわけじゃないでしょ?」
ラミルダさんの提案をお父さんが承諾する。嬉しそうにガッツポーズをするラミルダさんを見てお父さんが騎士団の女性達の心配を口にする。
「大丈夫よ。私達ってさ、騎士団の面汚しだから」
「え?」
「ブレインっていたでしょ。あいつが第一騎士団団長になってから女は弱いから騎士ではないって声をあげてたのよ。それで私達は肩身が狭くなってね。嫌気がさしてたの」
ミルファさんが怪訝な表情で説明してくれた。確かにあの人ならやりそうだな。難民を肉の壁にするとか、やばい人の発想だもんな。
「ラミルダ、そろそろ行かないと団長に怒られる」
「おっと、そうだった。じゃあ今度付き合ってくれよなジーク様。楽しみにしてるぜ!」
ミルファさんとラミルダさんはそういって洞窟の方へ歩いていった。
「モテモテね、ジーク……」
「エリアス……。今の会話聞いてただろ?」
「どうだかね? さあ、ジーニ。浮気性なお父さんは無視して夕食にしましょ~」
「バブ」
お母さんがジト目で話すとお父さんが呆れて答えた。それでもお母さんは嫉妬して僕の頬をツンツンしながら家に入る。
こんなに険悪なムードだけど、食事を終えるころにはラブラブでイチャイチャ……。どんなにイケメン美女のイチャイチャも両親ってだけで嬉しくないな。
「やあ、みんな。こちらの方は?」
外から声が聞こえてくる。お父さんが帰ってきたみたいだ。外でデシウスさんが自己紹介してるのが聞こえてくる。すでに彼女の中では僕のメイドになってるみたいだ。外で『メイドになりましたご主人様』と言ってる。戸惑うお父さんの顔が浮かぶな~。
「ただいま。何があったんだエリアス?」
お父さんが家に入ってきて疑問に首を傾げる。お母さんが説明すると僕へと視線を向ける。
「本当なのか、ジーニアス! 凄いな! ヴァンパイアなんて最低でもAランクの魔物だぞ! ははは、流石は俺の息子だ!」
「バブ!」
お父さんは大喜びで僕を抱き上げてクルクル回る。子供のように喜んでくれて僕も嬉しい。
そうか~、ヴァンパイアはAランクの魔物なのか……。ってことはそれが引き金で試練にAランクの魔物が出てきたのか? となるともしかするとAランク以上の魔物を倒すとそれがトリガーになるのかも?
「とても温かいご家庭をお持ちで。流石はジーク様ですね」
「あら? お客様?」
お父さんと話していると知らないおじさんが家に入ってきた。お母さんが疑問を口にするとお父さんが紹介してくれる。
「この人は行商人のトルトさんだ。狩りに行ったときに魔物に襲われてたところを助けたんだ。ついでに鉱石の行商を頼もうと思ってついてきてもらった」
「ほほほ、ジーク様のおかげで命拾いしました。まさか、狼の魔物に襲われるとは」
おお、早速行商人と出会うなんてお父さんは運がいいな。これで、この町の特産品が王都や別の町に知らせられる。
「早速、騎士団の方にお話を伺いました。いや~、ジーク様はかなり信頼にたるかたのようですね。ブランド様の知り合いとは」
ローズさん達が何か言ったみたいだな。トルトさんは何の疑いもなく信じてくれてるみたいだ。まあ、ローズさんが言うんだったら真実なんだろうけどね。
「ジーク様の奥方様もお美しいし、外で待っている方々も美しい。この村は楽園と言っても過言ではありません。ぜひとも取引させていただきます」
トルトさんはそういって紋章の入った木の板を取り出す。
「こちらは商人ギルドの手形です。これを村の入口にでも飾っていただければ行商できるという合図になっております。私の率いる一団はもちろんのこと、別の方々も気軽に寄るようになるでしょう」
「そんな仕組みになっているんですね。ありがとうございます。早速、飾っておきます」
トルトさんは一団のリーダーみたいな人なのかな? お父さんが素直に受け取って手形を見回す。
「礼は要りません。こちらは命を助けられたのですから。改めて、私はトルト商会をまとめさせていただいております。トルトと申します」
「よろしくお願いします。ジーニアスベルの長、ジークです」
トルトさんは社長さんってことか。お父さんと握手を交わすトルトさん。とても優しそうなふくよかなおじさん。笑顔がとっても似合うおじさんだな。
「しかし、凄いですね。鉱石ががっぽがっぽ。ゴールドラッシュといっても過言ではないでしょう」
トルトさんはそういって手に握る鉱石を眺めてる。ローズさん辺りから鉱石を受け取ったみたいだ。銅のような鉱石に見える。
「サンプルとして銅の鉱石をもらいましたが他にはミスリルや銀などもありましたよ。間違いなく、この村は発展するでしょうね」
にこやかに話すトルトさん。商人さんにそんなことを言われると本気にしちゃうな。どんな鉱脈があるのか知らなかったけど、いつの間にかミスリルなんかも取れてたんだな。
「ありがとうございます。早速で悪いのですが、食料を中心とした行商人に来てほしいのですが」
「そうですか。食料ですか。畑も見させていただきましたが取れるのはだいぶ後でしょうね。では急ぎ王都に向かいましょう」
「助かります。じゃあ、護衛をお連れください。来るときにもその人達に守ってもらえば安全です」
「これはこれは! 至れり尽くせりですね。本当にありがとうございました。すぐに向かいますね」
お父さんの要望にすぐに応えてくれるトルトさん。騎士団の人が3人程トルトさんの馬車に乗り込んで村から離れていく。
「ローズさんありがとうございます」
「いえいえ、わたくし共はあなたの私兵ですからね。ご自由にお使いください」
「私兵って……」
トルトさんを見送りながらお父さんがお礼を言うとローズさんは敬礼をして答えてくれた。お父さんっていつから騎士団を持てるほどの人になったんだ? 私兵ってことは国に属してないはずだもんな……もしかして、ローズさんって騎士団を脱退してるのか? そ、そんなわけないか。
「トルト様のおかげでこれから行商人が来るようになるでしょう。鉱石をどんどん準備していきますね」
「あ、ありがとうございます……。お願いします」
ローズさんはそういって洞窟の方へ歩いていく。
「ん~、ブランド様にはめられてる感が凄いな」
「そうね~。私兵って言ったものね。ブランド様がローズさんを騎士団から脱退させてジークにあげたのかも……」
「……騎士団の人達って給料いくらくらいなんだろうか?」
お父さんの呟きに僕を抱きかかえるお母さんが答える。ローズさんはブランド様と息が合ってた。騎士団が嫌になって僕らのところに来たのかもしれないな。お父さんもそう思って給料の話をしてるのかな。
「ジーク様、そんなこと気にしなくていいよ」
「そうそう、団長が自分で来たんだから。私達もね~」
話を密かに聞いていたラミルダさんとミルファさんがそういってくれた。
「給料を考えるなら俺と訓練してくれよ。鉱石相手は飽きちまったし、実戦訓練をしねえとどうも鈍っちまうからよ」
「それでいいならいいですけど」
「よっしゃ!」
「ははは……。でも皆さんがそう思ってるわけじゃないでしょ?」
ラミルダさんの提案をお父さんが承諾する。嬉しそうにガッツポーズをするラミルダさんを見てお父さんが騎士団の女性達の心配を口にする。
「大丈夫よ。私達ってさ、騎士団の面汚しだから」
「え?」
「ブレインっていたでしょ。あいつが第一騎士団団長になってから女は弱いから騎士ではないって声をあげてたのよ。それで私達は肩身が狭くなってね。嫌気がさしてたの」
ミルファさんが怪訝な表情で説明してくれた。確かにあの人ならやりそうだな。難民を肉の壁にするとか、やばい人の発想だもんな。
「ラミルダ、そろそろ行かないと団長に怒られる」
「おっと、そうだった。じゃあ今度付き合ってくれよなジーク様。楽しみにしてるぜ!」
ミルファさんとラミルダさんはそういって洞窟の方へ歩いていった。
「モテモテね、ジーク……」
「エリアス……。今の会話聞いてただろ?」
「どうだかね? さあ、ジーニ。浮気性なお父さんは無視して夕食にしましょ~」
「バブ」
お母さんがジト目で話すとお父さんが呆れて答えた。それでもお母さんは嫉妬して僕の頬をツンツンしながら家に入る。
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