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第一章 ジーニアスベル
第21話 三人娘
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「ジーニ様」
「バブ?」
エリカちゃんと遊んだ次の日。シリカちゃんが我が家に遊びに来た。
彼女は僕を抱き上げて席に座る。
「今日はお休みをいただきました。ジーニ様と遊ぼうと思って来たのですが、遊んでいただけますか?」
「アイ!」
赤ん坊の僕に了承を得るシリカちゃん。優しいというかなんというか。
「ふふ、昨日はエリカちゃんと一緒に屋根に飛んでいましたね。見ていましたよジーニ様」
「アイ!」
「いいなエリカちゃんは。私じゃ抱えられないですもんね」
寂しそうに机を指でなぞりながら呟くシリカちゃん。僕もやってあげたいけど、身長差で流石に担げないな~。
「私は逆に抱き上げられるからいいですけどね」
抱き上げて頬を合わせるシリカちゃん。柔らかな頬がこすり付けられる。
「ふふ、ジーニは本当に人気者ね。そうだわ、シリカ、散歩に行ってくれば? 天気もいいし」
「いいんですか?」
お母さんの提案に瞳をキラキラさせるシリカちゃん。僕を見つめてきたから頷いて承諾するとすぐに外へと出る。
「本当にいい天気ですね~」
「ア~イ!」
お日様を見上げて声をあげるシリカちゃん。村も活気づいてきたから結構にぎやかだ。こっちが元気になっちゃうな。
「お嬢さん。どうだい?」
「そうね~」
行商人の開く出店にグッツさんの奥さんのグレースさんがいる。緑に光る宝石の首飾りをお勧めしてるみたいだ。後ろにいるグッツさんがてにもつと彼女につけてあげてる。
「グッツさん達も仲いいですね」
「アイ!」
羨ましそうに呟くシリカちゃん。ほんと、僕らの村の夫婦はみんな仲がいい。いいことだけど、なんだかな~。
「ん? シリカ~、ジーニ様~」
村を散歩してるとララちゃんが僕らに気が付いて声をかけてきた。
「冒険者の仕事はお休みですか?」
「ん、あの洞窟は深いから休憩が大事。お休みはたっぷりとらないと」
シリカちゃんの疑問に答えながら僕の頬をつついてくるララちゃん。こう見えても凄腕の冒険者な彼女。シリカちゃんよりも幼く見えるのに凄いな~。
「あっ! そうだ」
声をあげるとララちゃんは短剣をバッグから取り出す。
「シリカにあげる!」
「えっ! そ、そんな高価そうなもの無理です」
鋭く光る短剣を見てシリカちゃんが断る。
「高価じゃないよ。それに守ってもらうばかりじゃダメ。自分の身は守れるようにならないと。シリカならなれるよ」
ララちゃんはそういって短剣を差し出してくる。シリカちゃんは僕の顔と短剣を何度も見て頷く。
「分かった。訓練してみるね」
「ん、今見てあげるよ」
「えっ!? 今ですか?」
ということでララちゃんの指導が始まる。逆手に持たせたり、突きを練習したり。しばらくはシリカちゃんを取られちゃったな~。
「ん、思っていた通り、すじがいい。練習すればいい斥候になる。魔法も今度教えるね」
「ハァハァ。ありがとうございます」
仰向けに倒れて息を切らせるシリカちゃんを褒めるララちゃん。魔法も使えるなんて本当に優秀だな~。
「ん……じゃあ、次はジーニ様。どのくらい強いのか知りたい」
「バブ?」
ララちゃんが僕を見て呟く。一瞬で僕の背後に回って鋭い手刀を繰り出してくる。でも、僕はそこにはいない。
「ざ、残像!?」
一瞬の姿が残り彼女の手刀が素通りする。ララちゃんはあたりを見回してるけど、僕を見つけることは出来ない。
「ど、どこ?」
「バブ!」
「下!?」
キョロキョロしてるララちゃんの股下から声をあげる。驚き戸惑って後ろに飛んでいく。その跳躍からも普通の人じゃないのが分かる。
「ん、分かった。私よりもかなり上。ローズ様よりも上かも。違うか、ジーク様よりもかな?」
「バ~ブ~」
ララちゃんはそういって僕のおでこをつついてきた。僕は首を横に振って答える。本当のところは知らないしね~。
「ジーニ様~」
そうこうしているとデシウスさんが駆け寄ってくる。見事にメイドの姿になってる。行商人さんが来て、丁度メイド服が売ってたんだよな。デシウスさんはそれなりにお金を持っていたからすぐに買ったらしい。
「バブ?」
「聞いてくださいよ~。城壁の工事を手伝うことになったんですけど~。私はああいった土を扱うような仕事よりも鉄を叩く方が得意って言ったんです。そうしたらグッツさんに『そんなひらひらしたもの着てるやつが?』って言って来たんです。なのでぶっ叩いて出てきました」
ん? デシウスさんの話を直訳すると服を侮辱されたので仕事放棄してきました、だよね。うん、お仕置きだ。
「痛い! な、何をするのですか~」
「バブ!」
「ん、お仕置きだって」
「そ、そんな~」
デシウスさんのお尻を引っぱたく。僕の声を翻訳してくれるララちゃんの声に情けない声をあげるデシウス。
鎧を着ていただけあって痛みに耐性がついていないみたいだ。大げさにいたがってくれる。
でも、彼女は鍛冶の心得があるのかな? それなら鉄鉱石をインゴットにして売れば鉱石を売るよりも儲かるんじゃないかな?
「デシウスさん。鍛冶の心得があるなら鍛冶場を作ることも可能ですか?」
「え? はい。故郷ではミスリルを加工したりしていたので作れますけど。でも、魔石がないと難しいですね」
「魔石なら大丈夫です。ね? ジーニ様」
「アイ!」
シリカちゃんの問いにデシウスさんは首を傾げて答えた。可愛らしく僕へと声をかけるシリカちゃんに元気に答えて魔石をマジックバッグから取り出す。
「これだけあれば十分です。まさか、城壁用で底をつかないとは……ジーニ様には恐れ入ります」
デシウスさんは僕に感服したみたいで頭を下げてくる。
毎晩、みんなが寝静まったころに洞窟に入って試練をやってるんだよね。そのおかげで魔石はもちろんのこと、秘薬もそこそこたまってきた。偶にララちゃんに見つかっていたけど、彼女は快くいかせてくれてたんだよな~。
懐が深いララちゃんでよかった。お胸は控えめだけどね。
「ん? ジーニちゃん何か言った?」
「バ~ブ~?」
「……」
ララちゃんのことを考えていると勘のいい彼女に怪しまれてしまった。視線でお胸のことだと悟ったみたいで自分の胸を見てる。
シリカちゃんやデシウスさんの胸を見てため息をついているな。大丈夫、需要はすべてに平等にあるものだから。
「バブ?」
エリカちゃんと遊んだ次の日。シリカちゃんが我が家に遊びに来た。
彼女は僕を抱き上げて席に座る。
「今日はお休みをいただきました。ジーニ様と遊ぼうと思って来たのですが、遊んでいただけますか?」
「アイ!」
赤ん坊の僕に了承を得るシリカちゃん。優しいというかなんというか。
「ふふ、昨日はエリカちゃんと一緒に屋根に飛んでいましたね。見ていましたよジーニ様」
「アイ!」
「いいなエリカちゃんは。私じゃ抱えられないですもんね」
寂しそうに机を指でなぞりながら呟くシリカちゃん。僕もやってあげたいけど、身長差で流石に担げないな~。
「私は逆に抱き上げられるからいいですけどね」
抱き上げて頬を合わせるシリカちゃん。柔らかな頬がこすり付けられる。
「ふふ、ジーニは本当に人気者ね。そうだわ、シリカ、散歩に行ってくれば? 天気もいいし」
「いいんですか?」
お母さんの提案に瞳をキラキラさせるシリカちゃん。僕を見つめてきたから頷いて承諾するとすぐに外へと出る。
「本当にいい天気ですね~」
「ア~イ!」
お日様を見上げて声をあげるシリカちゃん。村も活気づいてきたから結構にぎやかだ。こっちが元気になっちゃうな。
「お嬢さん。どうだい?」
「そうね~」
行商人の開く出店にグッツさんの奥さんのグレースさんがいる。緑に光る宝石の首飾りをお勧めしてるみたいだ。後ろにいるグッツさんがてにもつと彼女につけてあげてる。
「グッツさん達も仲いいですね」
「アイ!」
羨ましそうに呟くシリカちゃん。ほんと、僕らの村の夫婦はみんな仲がいい。いいことだけど、なんだかな~。
「ん? シリカ~、ジーニ様~」
村を散歩してるとララちゃんが僕らに気が付いて声をかけてきた。
「冒険者の仕事はお休みですか?」
「ん、あの洞窟は深いから休憩が大事。お休みはたっぷりとらないと」
シリカちゃんの疑問に答えながら僕の頬をつついてくるララちゃん。こう見えても凄腕の冒険者な彼女。シリカちゃんよりも幼く見えるのに凄いな~。
「あっ! そうだ」
声をあげるとララちゃんは短剣をバッグから取り出す。
「シリカにあげる!」
「えっ! そ、そんな高価そうなもの無理です」
鋭く光る短剣を見てシリカちゃんが断る。
「高価じゃないよ。それに守ってもらうばかりじゃダメ。自分の身は守れるようにならないと。シリカならなれるよ」
ララちゃんはそういって短剣を差し出してくる。シリカちゃんは僕の顔と短剣を何度も見て頷く。
「分かった。訓練してみるね」
「ん、今見てあげるよ」
「えっ!? 今ですか?」
ということでララちゃんの指導が始まる。逆手に持たせたり、突きを練習したり。しばらくはシリカちゃんを取られちゃったな~。
「ん、思っていた通り、すじがいい。練習すればいい斥候になる。魔法も今度教えるね」
「ハァハァ。ありがとうございます」
仰向けに倒れて息を切らせるシリカちゃんを褒めるララちゃん。魔法も使えるなんて本当に優秀だな~。
「ん……じゃあ、次はジーニ様。どのくらい強いのか知りたい」
「バブ?」
ララちゃんが僕を見て呟く。一瞬で僕の背後に回って鋭い手刀を繰り出してくる。でも、僕はそこにはいない。
「ざ、残像!?」
一瞬の姿が残り彼女の手刀が素通りする。ララちゃんはあたりを見回してるけど、僕を見つけることは出来ない。
「ど、どこ?」
「バブ!」
「下!?」
キョロキョロしてるララちゃんの股下から声をあげる。驚き戸惑って後ろに飛んでいく。その跳躍からも普通の人じゃないのが分かる。
「ん、分かった。私よりもかなり上。ローズ様よりも上かも。違うか、ジーク様よりもかな?」
「バ~ブ~」
ララちゃんはそういって僕のおでこをつついてきた。僕は首を横に振って答える。本当のところは知らないしね~。
「ジーニ様~」
そうこうしているとデシウスさんが駆け寄ってくる。見事にメイドの姿になってる。行商人さんが来て、丁度メイド服が売ってたんだよな。デシウスさんはそれなりにお金を持っていたからすぐに買ったらしい。
「バブ?」
「聞いてくださいよ~。城壁の工事を手伝うことになったんですけど~。私はああいった土を扱うような仕事よりも鉄を叩く方が得意って言ったんです。そうしたらグッツさんに『そんなひらひらしたもの着てるやつが?』って言って来たんです。なのでぶっ叩いて出てきました」
ん? デシウスさんの話を直訳すると服を侮辱されたので仕事放棄してきました、だよね。うん、お仕置きだ。
「痛い! な、何をするのですか~」
「バブ!」
「ん、お仕置きだって」
「そ、そんな~」
デシウスさんのお尻を引っぱたく。僕の声を翻訳してくれるララちゃんの声に情けない声をあげるデシウス。
鎧を着ていただけあって痛みに耐性がついていないみたいだ。大げさにいたがってくれる。
でも、彼女は鍛冶の心得があるのかな? それなら鉄鉱石をインゴットにして売れば鉱石を売るよりも儲かるんじゃないかな?
「デシウスさん。鍛冶の心得があるなら鍛冶場を作ることも可能ですか?」
「え? はい。故郷ではミスリルを加工したりしていたので作れますけど。でも、魔石がないと難しいですね」
「魔石なら大丈夫です。ね? ジーニ様」
「アイ!」
シリカちゃんの問いにデシウスさんは首を傾げて答えた。可愛らしく僕へと声をかけるシリカちゃんに元気に答えて魔石をマジックバッグから取り出す。
「これだけあれば十分です。まさか、城壁用で底をつかないとは……ジーニ様には恐れ入ります」
デシウスさんは僕に感服したみたいで頭を下げてくる。
毎晩、みんなが寝静まったころに洞窟に入って試練をやってるんだよね。そのおかげで魔石はもちろんのこと、秘薬もそこそこたまってきた。偶にララちゃんに見つかっていたけど、彼女は快くいかせてくれてたんだよな~。
懐が深いララちゃんでよかった。お胸は控えめだけどね。
「ん? ジーニちゃん何か言った?」
「バ~ブ~?」
「……」
ララちゃんのことを考えていると勘のいい彼女に怪しまれてしまった。視線でお胸のことだと悟ったみたいで自分の胸を見てる。
シリカちゃんやデシウスさんの胸を見てため息をついているな。大丈夫、需要はすべてに平等にあるものだから。
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