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第一章 新たな地で
第5話 商人ギルド
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「ここが商人ギルドか。真っ白でなんか高貴な威圧感があるな」
商人ギルドは冒険者ギルドと違う。まるでどこかの神殿のような真っ白な建物。緊張して入口に向かうと衛兵に止められる。
「ちょっと待て、商人ギルドに何の用だ?」
「お前のようなガキが来るところじゃないぞ」
二人の衛兵が声をあげる。僕は身なりもそんなに良くないから冷やかしだと思われちゃったのかな。
「アイテム登録に来ました」
「お前が登録?」
「本当か?」
僕の言葉に首を傾げる衛兵さん達。グミも見せると更に首を傾げる。
「なんだこりゃ? わかるか?」
「見たことねえな。ただのゴミみたいだ」
衛兵たちは初めて見るグミに困惑してる。
「分からないのは当たり前です。だから登録に来たんです。入っていいですか?」
「お、おう……」
僕はそう言って衛兵たちの間を通って商人ギルドに入る。中に入ると豪華な受付が五つ並んでいる。開いている受付に座ると受付係の男の人が気が付いて対面に座る。
「本日はどういったご用件で?」
衛兵さん達とは違い、僕の容姿で対応を変える様子のない受付の男の人。ニッコリと微笑む青年にグミを見せる。
「これを登録したくて」
「これですか? えっと、調べますがどういったものかを聞いてもいいですか?」
青年はそう言ってグミを革袋から一つ取り出して聞いてくる。
「冒険者ギルドで既に買い取ってもらったことがあるんですが、HPを500回復してくれる食べ物です」
「食べ物!? これがですか。それもHPを500も回復する?」
僕の説明を聞いて首を傾げる青年。改めて鑑定が出来る眼鏡をかけてグミを見ていく。
「これは……本当のようですね。冒険者ギルドはいくらで買い取りましたか?」
「えっと一つ金貨2枚です」
「!? 金貨2枚ですか。流石に高すぎますね」
やっぱり金貨2枚は高すぎだよな~。ヴィラさんが高く買ってくれたんだろうな。
僕が諦めて金貨1枚でいいやと思っていると青年は考え込んで目を瞑る。
「冒険者ギルドが金貨2枚を出した。となると欠損も治る可能性がありますね。決めました。金貨2枚で手をうちましょう。私の名前はセインです。以後お見知りおきを」
自分で答えを導き出してポンと手を叩く青年。握手を求めてくる青年は名前を名乗ってくれる。
「あ、僕はシンと言います。よろしくお願いします」
「シン様ですね。ではこちらの登録書に名前を書いてください。最後にこのアイテムの名前を書いて、アイテムを名前の上においてください。それで登録が出来ます」
綺麗な白い紙に契約が書かれてる。名前を書いてグミを置くと光り輝いて消えていく。
「これであなたが認めたもの以外がそのアイテムを売るとすぐに我々が知ることとなります。それでシン様。本日はどのくらい売っていただけますか?」
早速買い取ってくれるみたいでセインさんは金貨の入った革袋を取り出す。中の金貨は大金貨だ……流石は商人ギルド。
「じゃ、じゃあ100個分」
「ありがとうございます! では大金貨二枚で」
大金貨を2枚手渡してくれるセインさん。僕はグミを100個革袋に入れ替えて手渡す。
「では本日はありがとうございます。また何かご用がありましたら、わたくしセインにお申し付けください」
「あ、はい。……それであの。早速話があるんですが」
「はい? なんでしょう?」
お辞儀をして終わろうとするセインさんに声をあげると首を傾げながらも再度話を聞いてくれる。
「孤児院で借金があったのですが、返済が完了して」
「それはおめでとうございます。それが話ですか?」
「はい。その借金をした相手が少し問題があって」
「この町の借金取りですか。確かに問題がある話はちらほらと」
セインさんも少し話を聞いたことがあるみたいだ。僕の話を聞いて頷いてくれる。
「その人達が土地を欲しがっていて、ちょっかいをかけてきそうで」
「なるほど。孤児院の後ろ盾になればいいんですか?」
「はい、出来れば」
セインさんは察しが良くて僕の考えを話した。頷いて答えると少し考え込んで口を開く。
「分かりました。商人ギルドが孤児院の後ろ盾となりましょう。ただ一つ条件があります」
「条件?」
セインさんはそう言って人差し指を立てる。
「はい、新たにアイテム登録をするときに多めに卸してほしいのです。あなたには特別な何かを感じます。必ず新たなアイテムを携えてきていただけますよね?」
「うっ。わ、分かりました。頑張ります」
「はは、期待しています。では改めて、私はセインです」
「あ、シンです。よろしくお願いします」
再度握手を求められて答えながら自己紹介をする。セインさんは結構若く見えるけど、人を見た目で判断しない成熟した目を持っているな。
「シン様。借金取りの名前はグスコーと言う男です。地上げ屋としても有名な男ですから用心してください」
「あっ、はい。グスコーですね。分かりました。ありがとうございます」
既に商人ギルドでは知ってる人みたいだな。それでも取り締まれないってことはそれなりに力があるってことか。早速セインさんには感謝だな。
「じゃあ、これで」
「あ!? シン様!」
「え?」
受付の椅子から立ち上がって離れようと思ったらセインさんに呼び止められる。なんで呼び止められたのかと思ったら、セインさんが視線を出口に一度向けて無言で頷いた。
「あれがグスコーです」
耳元でセインさんが教えてくれる。
真っ赤な髪を逆立てている男、あれがグスコーか。取り巻きと一緒に肩で風を切って歩いてくる。
「あいつですグスコー様」
げっ、取り巻きの男が僕を見つけて声をあげてる。よく見ると孤児院でお金を渡した男達だ。
ツカツカツカと近づいてくるグスコー達。僕の目の前に着くと睨みつけてくる。
「お前が金貨20枚を叩きつけてきたって言う男か?」
「は、はい」
威圧的なグスコーに思わず素直に答える。するとやつはニヤッと笑うと大きく後ろにのけぞる。そして、次の瞬間。奴の頭が僕の頭に叩きつけられた。
「痛!」
急な頭突きで痛みが走る。僕が頭を抑えて声をあげているとグスコーは口角をあげて話し出した。
「お前中々やるじゃねえか。今ので気絶しないなんて。どうだ? 俺の下につかないか? こき使ってやるぞ?」
手を差し出してくるグスコー。僕はそれを無言で叩き返す。
「つくわけないだろ!」
「ははは、そう言うと思ったぜ。じゃあ、勝負だ。俺はあの孤児院の土地が欲しいからな。金で勝負って言うのも面白くねえ。俺が勝つに決まってるからな。さて、何にするか?」
僕が答えるとグスコーはまるで玩具でも見つけた子供のようにはしゃいで勝負の内容を考えてる。
「お前、冒険者か?」
「そ、そうだけど……」
「そうか、なら決まりだな。剣で勝負だ」
「え?」
グスコーは僕が冒険者だとわかると取り巻きから剣を受け取って鞘から剣を引き抜いた。振り上げられる剣、奴は楽しそうに力を込め始める。
「ちょっとお待ちくださいグスコー様」
「あ? なんだよ商人野郎? 今面白くなるところだったのによ」
すかさずセインさんが間に入って声をあげてくれた。
「ここは商人ギルドの敷地内です。もめごとはご法度。これ以上なさるならばこちらも黙っていませんよ。それにこちらのシン様は大切な生産者です。新たなアイテムを卸してくれるお方。傷つけるのならば出るところに出ましょうか?」
セインさんはそう言ってグスコーを睨みつける。
「なるほど、こいつは中々優秀ってことか。商人ギルドが肩を持つ程の……。命拾いしたな、今日のところは退散してやるよ」
セインさんの言葉で素直にきびすを返すグスコー。
「おっと忘れてた。俺のことは忘れるなよ!」
「!?」
グスコーが急に僕へと向き直って殴りかかってきた。奴の拳が僕のお腹に深く突き刺さる。
「ははは、じゃあな。シン!」
グスコーは満足した様子で去っていく。痛いけど、まだまだ大丈夫だ。普通は気絶してしまう攻撃だった。グミを食べたおかげでHPはかなり上がってた、そのおかげで気絶せずに済んだんだな。
「すみませんシン様。あとで商人ギルドからグスコーには抗議を致します」
「い、いえ。大丈夫です。セインさんには感謝してるので頭をあげてください。それにこんな傷、グミを食べればすぐに回復します」
セインさんが深くお辞儀をして謝ってくれる。グミを食べるとすぐに体調がよくなる。
しかし、グスコーから身を守るためにもレベルをあげないといけない。グミをいっぱい食べて、HPを爆上げしてしまうか?
商人ギルドは冒険者ギルドと違う。まるでどこかの神殿のような真っ白な建物。緊張して入口に向かうと衛兵に止められる。
「ちょっと待て、商人ギルドに何の用だ?」
「お前のようなガキが来るところじゃないぞ」
二人の衛兵が声をあげる。僕は身なりもそんなに良くないから冷やかしだと思われちゃったのかな。
「アイテム登録に来ました」
「お前が登録?」
「本当か?」
僕の言葉に首を傾げる衛兵さん達。グミも見せると更に首を傾げる。
「なんだこりゃ? わかるか?」
「見たことねえな。ただのゴミみたいだ」
衛兵たちは初めて見るグミに困惑してる。
「分からないのは当たり前です。だから登録に来たんです。入っていいですか?」
「お、おう……」
僕はそう言って衛兵たちの間を通って商人ギルドに入る。中に入ると豪華な受付が五つ並んでいる。開いている受付に座ると受付係の男の人が気が付いて対面に座る。
「本日はどういったご用件で?」
衛兵さん達とは違い、僕の容姿で対応を変える様子のない受付の男の人。ニッコリと微笑む青年にグミを見せる。
「これを登録したくて」
「これですか? えっと、調べますがどういったものかを聞いてもいいですか?」
青年はそう言ってグミを革袋から一つ取り出して聞いてくる。
「冒険者ギルドで既に買い取ってもらったことがあるんですが、HPを500回復してくれる食べ物です」
「食べ物!? これがですか。それもHPを500も回復する?」
僕の説明を聞いて首を傾げる青年。改めて鑑定が出来る眼鏡をかけてグミを見ていく。
「これは……本当のようですね。冒険者ギルドはいくらで買い取りましたか?」
「えっと一つ金貨2枚です」
「!? 金貨2枚ですか。流石に高すぎますね」
やっぱり金貨2枚は高すぎだよな~。ヴィラさんが高く買ってくれたんだろうな。
僕が諦めて金貨1枚でいいやと思っていると青年は考え込んで目を瞑る。
「冒険者ギルドが金貨2枚を出した。となると欠損も治る可能性がありますね。決めました。金貨2枚で手をうちましょう。私の名前はセインです。以後お見知りおきを」
自分で答えを導き出してポンと手を叩く青年。握手を求めてくる青年は名前を名乗ってくれる。
「あ、僕はシンと言います。よろしくお願いします」
「シン様ですね。ではこちらの登録書に名前を書いてください。最後にこのアイテムの名前を書いて、アイテムを名前の上においてください。それで登録が出来ます」
綺麗な白い紙に契約が書かれてる。名前を書いてグミを置くと光り輝いて消えていく。
「これであなたが認めたもの以外がそのアイテムを売るとすぐに我々が知ることとなります。それでシン様。本日はどのくらい売っていただけますか?」
早速買い取ってくれるみたいでセインさんは金貨の入った革袋を取り出す。中の金貨は大金貨だ……流石は商人ギルド。
「じゃ、じゃあ100個分」
「ありがとうございます! では大金貨二枚で」
大金貨を2枚手渡してくれるセインさん。僕はグミを100個革袋に入れ替えて手渡す。
「では本日はありがとうございます。また何かご用がありましたら、わたくしセインにお申し付けください」
「あ、はい。……それであの。早速話があるんですが」
「はい? なんでしょう?」
お辞儀をして終わろうとするセインさんに声をあげると首を傾げながらも再度話を聞いてくれる。
「孤児院で借金があったのですが、返済が完了して」
「それはおめでとうございます。それが話ですか?」
「はい。その借金をした相手が少し問題があって」
「この町の借金取りですか。確かに問題がある話はちらほらと」
セインさんも少し話を聞いたことがあるみたいだ。僕の話を聞いて頷いてくれる。
「その人達が土地を欲しがっていて、ちょっかいをかけてきそうで」
「なるほど。孤児院の後ろ盾になればいいんですか?」
「はい、出来れば」
セインさんは察しが良くて僕の考えを話した。頷いて答えると少し考え込んで口を開く。
「分かりました。商人ギルドが孤児院の後ろ盾となりましょう。ただ一つ条件があります」
「条件?」
セインさんはそう言って人差し指を立てる。
「はい、新たにアイテム登録をするときに多めに卸してほしいのです。あなたには特別な何かを感じます。必ず新たなアイテムを携えてきていただけますよね?」
「うっ。わ、分かりました。頑張ります」
「はは、期待しています。では改めて、私はセインです」
「あ、シンです。よろしくお願いします」
再度握手を求められて答えながら自己紹介をする。セインさんは結構若く見えるけど、人を見た目で判断しない成熟した目を持っているな。
「シン様。借金取りの名前はグスコーと言う男です。地上げ屋としても有名な男ですから用心してください」
「あっ、はい。グスコーですね。分かりました。ありがとうございます」
既に商人ギルドでは知ってる人みたいだな。それでも取り締まれないってことはそれなりに力があるってことか。早速セインさんには感謝だな。
「じゃあ、これで」
「あ!? シン様!」
「え?」
受付の椅子から立ち上がって離れようと思ったらセインさんに呼び止められる。なんで呼び止められたのかと思ったら、セインさんが視線を出口に一度向けて無言で頷いた。
「あれがグスコーです」
耳元でセインさんが教えてくれる。
真っ赤な髪を逆立てている男、あれがグスコーか。取り巻きと一緒に肩で風を切って歩いてくる。
「あいつですグスコー様」
げっ、取り巻きの男が僕を見つけて声をあげてる。よく見ると孤児院でお金を渡した男達だ。
ツカツカツカと近づいてくるグスコー達。僕の目の前に着くと睨みつけてくる。
「お前が金貨20枚を叩きつけてきたって言う男か?」
「は、はい」
威圧的なグスコーに思わず素直に答える。するとやつはニヤッと笑うと大きく後ろにのけぞる。そして、次の瞬間。奴の頭が僕の頭に叩きつけられた。
「痛!」
急な頭突きで痛みが走る。僕が頭を抑えて声をあげているとグスコーは口角をあげて話し出した。
「お前中々やるじゃねえか。今ので気絶しないなんて。どうだ? 俺の下につかないか? こき使ってやるぞ?」
手を差し出してくるグスコー。僕はそれを無言で叩き返す。
「つくわけないだろ!」
「ははは、そう言うと思ったぜ。じゃあ、勝負だ。俺はあの孤児院の土地が欲しいからな。金で勝負って言うのも面白くねえ。俺が勝つに決まってるからな。さて、何にするか?」
僕が答えるとグスコーはまるで玩具でも見つけた子供のようにはしゃいで勝負の内容を考えてる。
「お前、冒険者か?」
「そ、そうだけど……」
「そうか、なら決まりだな。剣で勝負だ」
「え?」
グスコーは僕が冒険者だとわかると取り巻きから剣を受け取って鞘から剣を引き抜いた。振り上げられる剣、奴は楽しそうに力を込め始める。
「ちょっとお待ちくださいグスコー様」
「あ? なんだよ商人野郎? 今面白くなるところだったのによ」
すかさずセインさんが間に入って声をあげてくれた。
「ここは商人ギルドの敷地内です。もめごとはご法度。これ以上なさるならばこちらも黙っていませんよ。それにこちらのシン様は大切な生産者です。新たなアイテムを卸してくれるお方。傷つけるのならば出るところに出ましょうか?」
セインさんはそう言ってグスコーを睨みつける。
「なるほど、こいつは中々優秀ってことか。商人ギルドが肩を持つ程の……。命拾いしたな、今日のところは退散してやるよ」
セインさんの言葉で素直にきびすを返すグスコー。
「おっと忘れてた。俺のことは忘れるなよ!」
「!?」
グスコーが急に僕へと向き直って殴りかかってきた。奴の拳が僕のお腹に深く突き刺さる。
「ははは、じゃあな。シン!」
グスコーは満足した様子で去っていく。痛いけど、まだまだ大丈夫だ。普通は気絶してしまう攻撃だった。グミを食べたおかげでHPはかなり上がってた、そのおかげで気絶せずに済んだんだな。
「すみませんシン様。あとで商人ギルドからグスコーには抗議を致します」
「い、いえ。大丈夫です。セインさんには感謝してるので頭をあげてください。それにこんな傷、グミを食べればすぐに回復します」
セインさんが深くお辞儀をして謝ってくれる。グミを食べるとすぐに体調がよくなる。
しかし、グスコーから身を守るためにもレベルをあげないといけない。グミをいっぱい食べて、HPを爆上げしてしまうか?
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