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第2章 王国と魔道
第48話 焼け落ちたギルド
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「……当分は冒険者ギルドを休みにせざる負えませんね」
リッテンが去った後、僕らは焼け落ちたギルドを見ていることしかできなかった。
クリスさんが大きなため息をついて苦笑いを浮かべる。
「ギルドを建て直すのにも冒険者ギルド本部に申請を出さないと。大事な物は出せたけど。一か月はかかるかも」
「……ギルドマスターが不在の時にこんなことになっちゃって」
クリスさんとミルティさんがそう言って、職員のみんなと項垂れている。
「とにかく、怪我人がでなくてよかったですよ」
「ムラタさん。そうですね。不幸中の幸いですね」
僕が慰めるように声を上げると、クリスさんが嬉しそうに答えてくれる。
「王都に応援に行ってるギルドマスターに話をしに行かないと」
「クリスは待ってて大丈夫。私達がいくよ」
「ミルティ? 大丈夫なの?」
「うん。クリスはここで色々やることあるでしょ?」
クリスさんが呟くと、ミルティさんが声を上げる。
ミルティさんと職員のみんなで王都に行くみたいだ。ここに居ても仕事はないし、王都で仕事を探すのかな?
「じゃあ、任せるわね。私は建築関係の人と話をつけておくわ」
「うん。早速旅の準備と馬車の手配ね」
クリスさんとミルティさんはてきぱきと予定を立てていく。
僕らはどうしようか。僕ら以外の冒険者たちもギルドがなくなっていて驚くだろう。仕事がなくなってしまって途方に暮れるだろうな。
「……泊るところを探さないと」
「それなら俺達と同じ宿にすればいいんじゃねえか? 安いし、飯も美味いし」
「そうですね。そうしておきます」
クリスさんが顎に手を当てて考え込む。彼女の呟きにルーザーさんが答える。
ルーザーさんに続いてクリスさんも僕と同じ宿に泊まることとなった。
不謹慎だけど、なんだか嬉しいな。
「おはようございますムラタさん」
「あ、え? ああ!? そうか。クリスさんも同じ宿になったんでしたっけ」
冒険者ギルドが焼け落ちて次の日。
いつも通り、朝起きて食堂にやってくる。するとクリスさんがエプロンをつけて厨房から料理を運んできてくれる。
「ははは、最近お客さんがくるようになったからね。丁度人手が欲しかったんだよ。クリスが来てくれて助かったよ」
「ギルドが出来るまでですが、一生懸命働きます」
ルルさんが豪快に笑ってクリスさんを褒める。彼女は嬉しそうに答えて料理をジャンジャン運んでいく。
美人な彼女のエプロン姿には他のお客さんも目を奪われる。僕ももちろん眼福だ。
「ははは、ギルド職員よりも似合ってるんじゃねえか?」
「ルーザーさんはご飯は抜きでいいんですね」
「おいおい! そりゃねえよ。褒めてるだけだろ」
ルーザーさんも起きてきた。クリスさんのエプロン姿を見て笑う。
彼女はその声で料理を厨房に戻していく。
「嘘ですよ。でも、私はギルド職員です。それだけは忘れないでもらいたいです」
「わ、わかってるよ。服装が似合ってるっていいたかったんだって」
「そ、そうですか。でも、ルーザーさんに褒められても……」
クリスさんは厨房から戻ってきて料理を並べていく。
彼女はなぜか僕を見つめてくる。
「ルーザーさんはもちろん素晴らしい人ですけど」
「俺じゃ不満ってことか。ってことはムラタに褒められれば違うか。どうだムラタ?」
クリスさんの答えにルーザーさんが僕へと投げかけてくる。僕は顔が熱くなるのを感じながら頷いて見せる。
彼女は顔を赤くさせて嬉しそうに微笑んでくれる。
「ははは、よかったじゃねえかクリス。でもな~、ムラタにはジャネットがいるからな~。それにルーンも。勝ち目は薄いぞ~」
「ちょ、ちょっとルーザーさん! べ、別にそういう意味では」
ルーザーさんは笑いながらクリスさんの肩を叩く。彼女は顔を更に赤くさせて僕に視線を向けてくれる。
ってジャネットもルーンも別に僕のことが好きで信頼してくれてるわけじゃない。僕のスキルの影響でしかないんだ。うぬぼれるつもりはない。
僕自身はとても弱くて頼りないしね。自分で思って悲しい。
「ムラタさん? 大丈夫ですか?」
「え? な、なんでもないですよ」
うつ向いているとクリスさんが心配してくれる。誤魔化すように手を振って答える。
僕ってダメな奴だな~っとしみじみ思ってしまうな。いつまでもジャネット達に頼った戦い方じゃダメだな。もっと強くならないと……なんだか当初の目的と違うような気がする。
そんなことを思っていると宿屋の扉が勢いよく開く。
「ハァハァ。おい! ムラタはいるか?」
「え? どうしたのエクス?」
エクスが勢いよく入ってくる。エミさん達もいて、みんな息を切らせてる。
「クリスもルーザーさんもいるのか」
「あ、はい。ギルドがあんなことになっちゃったので」
「そう! そのことで来たんだよ! 衛兵に聞いたらオルディナのリッテン教授とか言うのが来て焼いて行ったっていうしよ。みんな無事だったのか、って心配になって」
エクス達は空いている席に座って話始める。疲れていたみたいでルルさんが差し出したお茶を一気に飲み干した。
エクスは優しいからな。みんなの心配をしていたみたいだ。
「よかった~。留守の間にみんながやられてたら寝れなくなっちゃうところだったよ」
「ああ、本当によかった」
エミさんの呟きにエクスも同意してホッと胸を撫でおろす。
人の被害はなかったことを話すとみんな安心してくれる。
「エスメル様はまだ帰ってきてないんだよな?」
「はい。待っているんですけどね」
エクスの疑問に答える。
エスメル様はいつになったら帰ってくるんだろう。オルディナは待ってくれなさそうだし。困っちゃうな~。
リッテンが去った後、僕らは焼け落ちたギルドを見ていることしかできなかった。
クリスさんが大きなため息をついて苦笑いを浮かべる。
「ギルドを建て直すのにも冒険者ギルド本部に申請を出さないと。大事な物は出せたけど。一か月はかかるかも」
「……ギルドマスターが不在の時にこんなことになっちゃって」
クリスさんとミルティさんがそう言って、職員のみんなと項垂れている。
「とにかく、怪我人がでなくてよかったですよ」
「ムラタさん。そうですね。不幸中の幸いですね」
僕が慰めるように声を上げると、クリスさんが嬉しそうに答えてくれる。
「王都に応援に行ってるギルドマスターに話をしに行かないと」
「クリスは待ってて大丈夫。私達がいくよ」
「ミルティ? 大丈夫なの?」
「うん。クリスはここで色々やることあるでしょ?」
クリスさんが呟くと、ミルティさんが声を上げる。
ミルティさんと職員のみんなで王都に行くみたいだ。ここに居ても仕事はないし、王都で仕事を探すのかな?
「じゃあ、任せるわね。私は建築関係の人と話をつけておくわ」
「うん。早速旅の準備と馬車の手配ね」
クリスさんとミルティさんはてきぱきと予定を立てていく。
僕らはどうしようか。僕ら以外の冒険者たちもギルドがなくなっていて驚くだろう。仕事がなくなってしまって途方に暮れるだろうな。
「……泊るところを探さないと」
「それなら俺達と同じ宿にすればいいんじゃねえか? 安いし、飯も美味いし」
「そうですね。そうしておきます」
クリスさんが顎に手を当てて考え込む。彼女の呟きにルーザーさんが答える。
ルーザーさんに続いてクリスさんも僕と同じ宿に泊まることとなった。
不謹慎だけど、なんだか嬉しいな。
「おはようございますムラタさん」
「あ、え? ああ!? そうか。クリスさんも同じ宿になったんでしたっけ」
冒険者ギルドが焼け落ちて次の日。
いつも通り、朝起きて食堂にやってくる。するとクリスさんがエプロンをつけて厨房から料理を運んできてくれる。
「ははは、最近お客さんがくるようになったからね。丁度人手が欲しかったんだよ。クリスが来てくれて助かったよ」
「ギルドが出来るまでですが、一生懸命働きます」
ルルさんが豪快に笑ってクリスさんを褒める。彼女は嬉しそうに答えて料理をジャンジャン運んでいく。
美人な彼女のエプロン姿には他のお客さんも目を奪われる。僕ももちろん眼福だ。
「ははは、ギルド職員よりも似合ってるんじゃねえか?」
「ルーザーさんはご飯は抜きでいいんですね」
「おいおい! そりゃねえよ。褒めてるだけだろ」
ルーザーさんも起きてきた。クリスさんのエプロン姿を見て笑う。
彼女はその声で料理を厨房に戻していく。
「嘘ですよ。でも、私はギルド職員です。それだけは忘れないでもらいたいです」
「わ、わかってるよ。服装が似合ってるっていいたかったんだって」
「そ、そうですか。でも、ルーザーさんに褒められても……」
クリスさんは厨房から戻ってきて料理を並べていく。
彼女はなぜか僕を見つめてくる。
「ルーザーさんはもちろん素晴らしい人ですけど」
「俺じゃ不満ってことか。ってことはムラタに褒められれば違うか。どうだムラタ?」
クリスさんの答えにルーザーさんが僕へと投げかけてくる。僕は顔が熱くなるのを感じながら頷いて見せる。
彼女は顔を赤くさせて嬉しそうに微笑んでくれる。
「ははは、よかったじゃねえかクリス。でもな~、ムラタにはジャネットがいるからな~。それにルーンも。勝ち目は薄いぞ~」
「ちょ、ちょっとルーザーさん! べ、別にそういう意味では」
ルーザーさんは笑いながらクリスさんの肩を叩く。彼女は顔を更に赤くさせて僕に視線を向けてくれる。
ってジャネットもルーンも別に僕のことが好きで信頼してくれてるわけじゃない。僕のスキルの影響でしかないんだ。うぬぼれるつもりはない。
僕自身はとても弱くて頼りないしね。自分で思って悲しい。
「ムラタさん? 大丈夫ですか?」
「え? な、なんでもないですよ」
うつ向いているとクリスさんが心配してくれる。誤魔化すように手を振って答える。
僕ってダメな奴だな~っとしみじみ思ってしまうな。いつまでもジャネット達に頼った戦い方じゃダメだな。もっと強くならないと……なんだか当初の目的と違うような気がする。
そんなことを思っていると宿屋の扉が勢いよく開く。
「ハァハァ。おい! ムラタはいるか?」
「え? どうしたのエクス?」
エクスが勢いよく入ってくる。エミさん達もいて、みんな息を切らせてる。
「クリスもルーザーさんもいるのか」
「あ、はい。ギルドがあんなことになっちゃったので」
「そう! そのことで来たんだよ! 衛兵に聞いたらオルディナのリッテン教授とか言うのが来て焼いて行ったっていうしよ。みんな無事だったのか、って心配になって」
エクス達は空いている席に座って話始める。疲れていたみたいでルルさんが差し出したお茶を一気に飲み干した。
エクスは優しいからな。みんなの心配をしていたみたいだ。
「よかった~。留守の間にみんながやられてたら寝れなくなっちゃうところだったよ」
「ああ、本当によかった」
エミさんの呟きにエクスも同意してホッと胸を撫でおろす。
人の被害はなかったことを話すとみんな安心してくれる。
「エスメル様はまだ帰ってきてないんだよな?」
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