転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います

カムイイムカ(神威異夢華)

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第一章 異世界

第三十五話 アリプソの町に帰ってきた

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 軽食? を済まして俺達はここまでと同じような編隊で馬車を走らせる。
 少しだけ違うのはルキアがトラに跨っていることだろうか。もちろん、トライホーンの着ぐるみを着ている。今のトラは角がないので少し違うような印象を受けるが確かにあの着ぐるみはトラの着ぐるみだ。
 着ぐるみも魔物の力が含まれるようでルキアがトラに跨る時、大きく跳躍して乗っていたのを見て改めてチートなのが伺えた。
 トライホーンの着ぐるみは本物より小さな角がフードの部分についていて歩くたんびにピョコピョコとお辞儀をするものだから、いちいち俺達は可愛いと思ってしまう。ルキアと着ぐるみは最強だな。
 そんなこんなで楽しい日々は終わりが来るのが早いものでアリプソの街に到着してしまいました。お客さん達もとても楽しかったようだ。握手を求めてきたので笑顔で応える。子供たちはサンとトラを撫でて大人たちと街にはいっていった。

「俺達も入りましょ」

「ああ、従魔登録にも行かないとな」

「そうだね。たぶんラウラさんはびっくりするだろうな~」

 アルフレドの馬車を降りて馬車を見送る。俺達は街に入ってギルドに向かう、街の入り口の衛兵さんにはサンとトラの事を伝えるとスカーフを付けていれば大丈夫だけど色々と因縁付けてくる輩がいるから気をつけろと言われた。付けていなくてもいちゃもんを付けてくる奴もいるらしい、そんなチンピラみたいなやつもいるんだな。

 ギルドに着くと俺達を見つけたラウラさんが受付に座ってこちらに手招きしてきた。オッズ達も別々の受付で報告しに行ったので俺はラウラさんの待つ受付に向かった。

「お帰りなさい。依頼はどうでしたか?」

「戻りました、俺の依頼はヒール草でしたよね。持ってきました」

 予めポロロちゃんから受け取っていた物をラウラさんに渡す。

「依頼の量は5本でしたよね?」

「はい、なので倍の10本とってきました」

 サンとトラが集めて冒険者達との訓練に使っていたアイテムの中にはあと倍以上あったのだが、あまり目立つのもなんなので二倍の量だけ出すことにした。他にも納品依頼があったらそれを納品して終わりにできれば簡単だしな。

「そうですか、では依頼主に掛け合ってみます。とりあえず5本の依頼達成の報酬です」

「ありがとうございます」

 ブロンズランクの納品依頼なのでとても安い、ヒール草1本で銅貨一枚だ。なので報酬は銅貨五枚、子供のお小遣いだな。下積み生活はこんなもんだよな。

「それで外の三眼熊とトライホーンはタツミさんの従魔になったんですか?」

「はい」

「そうですか・・。では銅貨五枚で登録いたしますね」

 今回はおまけしてくれないようだ。流石にサンとトラの二人の登録だからな、致し方ないか。
 ラウラさんは俺に渡そうとしていた銅貨五枚をそのまま俺に渡さずに回収していく。

「これで登録は完了です。どうですか?首輪も買われますか?それにトライホーンに鞍はついていますけど三眼熊用の鞍も用意できますが?」

「えっ、そんなものもあるんですか?」

「はい、従魔の熊ではなくて動物の熊用のがあるのでそれを使えばできると思いますよ。ちょっと調整する必要はあるかもしれませんけど」

 という事はサンにも乗れるって事か。トライホーンに跨った時は最高の気分だったからな、サンにも乗ってみたい気はするな。

「じゃあ、お願いします」

「では、鞍の方はサービスしますね」

「えっ?いいんですか?」

「ええ、初依頼で依頼納品を倍持ってきてくれたのでタツミさんには期待しているという事で」

 ラウラさんはウインクをしてそう言った。ルキアの頭も撫でてくれて何ともいい人だな。

「じゃあ、遠慮なくいただきます」

 遠慮できるほど余裕もないので厚意はそのまま受ける。今、俺の所持金は正直宿屋に泊まれるか泊まれないかといったほどしかない。まあ、カイネンの婆さんに料理を作ると言えばまた泊めてくれるだろうけどな。

「では熊の鞍を持ってきますね」

「じゃあ、依頼を見て待ってます」

 ラウラさんが笑顔で奥の部屋へと向かった。
 俺は受付の椅子から立ち上がって依頼板に向かう。

「ブロンズの依頼は」

 茶色の印鑑が紙いっぱいにおされている依頼の紙、手触りは和紙のようなけばけばがついている。上質とは言いずらいな。
 ブロンズの依頼は納品が主で魔物の討伐はシルバーからが本番といった感じだ。ブロンズはゴブリン狩ってろってことかな。

「ゲドキノコ納品がまたあるな」

 すでに持っているアイテムの依頼書があった。これはあとでオッズ達に言ってみるか。

「約束と違うじゃないか!」

 依頼書を見ていると併設されている酒場から大きな声が聞こえてきた。オッズの声だったように思えるが、何があったんだ?

「約束通り金貨一枚の利息が付くんだよ」

「だから、前回金貨一枚分は払っただろ。それで今回の依頼の報酬で一枚だせば終わりだろ」

「いやいや、違う違う。お前が借金をしたのは半年前だろ。だから、それから十日で金貨一枚ずつ利息が増えるんだよ。だから、金貨十八枚の利息が発生してんだよ」

 オッズとハゲの話はヒートアップして酒場の外まで声が漏れている。しかし、暴利だな。今の話から察するにこの世界も12か月で一か月四週間なのはわかった。オッズ達を見捨てるわけにはいかないな。

「そんな事が許されるはずがない。もう俺は返済しないぞ」

「おいおい、そんなこと言っていいのかよ。サゲスさんが怒るぜ」

「そんな事知ったことか」

「おい、オッズ落ち着けよ」

「タツミさん・・」

 ヒートアップするオッズを止めるために二人の間に入った。こういった輩にはキレたら負けだ。

「なんだてめー」

「オッズとパーティーを組んでいるタツミといいます。以後お見知りおきを」

「はん、そんなこた~いいからよ。金だしな」

「その話ですが、あなたのような末端の者ではなくて、あなたの上司であるサゲスさんを呼んでいただけますか?」

「サゲス様に会う~? プッハハハハ、いいぜ。会わせてやるよ」

 ハゲは取り巻きと一緒になって笑い出した。素直に会わせてもらえると思っていなかったのだが好都合だな。
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