転生してしまったので服チートを駆使してこの世界で得た家族と一緒に旅をしようと思います

カムイイムカ(神威異夢華)

文字の大きさ
73 / 113
第二章 海へ

第三十一話 またまた市場へ

しおりを挟む
 みんなの服を作るために俺は市場の布地を売っている店にやってきた。こういった素材を売っている店は市場に入ってすぐ辺りに乱立しているので木材を買いに来た時にすでに見つけていたんだよね。裁縫が好きだったからと言うのもあると思うけど覚えておいてよかった。

「すいません。布地が欲しいんですけど」

「はいはい、どのくらいほしいんだい?」

 店を切り盛りしているのは恰幅の良いおばさん。顔は結構美人なんだけど太っているせいで残念といった感じだ。

「子供服を30着程作るんですけど」

「30着!!」

 おばさんが30着と聞いて大きな声を上げて驚いている。あんまり目立ちたくないんですが。

「布屋の姉さん。兄ちゃんは孤児院の人なんだよ」

 おばさんの驚いた声に向かいの木材屋のおっちゃんが大きな声で話してきた。これで名実ともに俺は孤児院のお兄ちゃんだな。お兄ちゃんと言われるのは嬉しいのだが、あんまり目立ちたくないんだよな~。

「あ~なるほどね。それなら納得だよ。ここにある量じゃ足りないね。この幅の布地がこのくらいで一人分だから・・・。めんどくさいから金貨一枚でいいよ」

「そんな適当でいいんですか?」

「じゃあ、あんた計算してよ。あたしはそんなに頭良くないんだよ」

 お店をやっているのにそんな適当でいいのか?

「一人分の布地でいくらですか?」

「えっと、一番安い布地だから銅貨五枚だね」

「っていう事は金貨二枚ですね」

「あんた計算早いね~。じゃあ金貨一枚と銀貨八枚にまけとくよ」

 木材屋のおっさんもそうだけど、この市場の人達はすぐに安くしてくれるな。経営は大丈夫なのか?まあ、こっちは助かるけど。

「毎度~。残りの布地は孤児院に運んでおくよ」

 お金を渡すとおばさんはにこやかに笑って布地を渡してきた。配送までやってくれるのは正直助かる。

「兄ちゃんは買い物上手だな~」

「普通に買い物してるだけなんだが?」

「あんたと違ってカッコいいからだよ。あんただったらまけないよ」

 木材屋のおっちゃんに揶揄われているとおばちゃんがおっちゃんを揶揄い始めた。この界隈では普通の事なのだろう、みんな気にせずに買い物を続けている。すっごい言い合いし始めても通常運転だ。俺は早々に離れよう。

「おっと忘れてた。服を作っている人って誰か知らない?」

「え?布地売ってるけど店は服屋だよ」

 おっと布地やのおばさんの本職は服屋のようだな。という事は。

「孤児院を管理することになりました、タツミです」

「ああ、そういえば自己紹介してなかったね。あたしは服屋のトヤだよ」

 俺は自己紹介をして、握手を求めた。これで握手をしてくれない人などいないよな。しかし、おばさんは何故か頬が赤く染まっている。これで無事に裁縫職人の服をゲットだ。

 孤児院にもどってきて、早速裁縫職人の服に着替えて手でもてるだけ持ってきた布地を服に加工していく。

 色はできるだけ色々な物を頼んでおいたのでこの青だけではないはずだ。裁縫職人の服に着替えたことで女の子の服も製作できるようだ。フリフリの付いたスカート何かも製作していく、

「おっ、やってるね」

 三着ほど作った時に布地を売ってくれたおばさんがやってきた。何人かの女性と共に布地を担いで持ってきてくれたようだ。木材屋と違うのは台車ではない事かな。

「あと一往復するけど、布以外に必要なものはあるかい?」

「ベッドも作りたいんですけど、綿ってあります?」

「タツミさんは王族みたいな事を言うね~。一般の家じゃ綿なんか使わないよ。藁を敷き詰めたベッドが大体さ。藁を細かく切ったりそのまま使ったりして布地に敷き詰めるのさ」

 綿の方がいいと思っていたけど一般の人達は藁を使っているみたいだな。それなら藁でも大丈夫か。自分で納得して必要なものはないと思いおばさんには大丈夫だと伝えた。おばさんは「そうかい?」と言って布地の風呂敷を置いて市場の方へと歩いて行った。

「あっと、ちょっと待ってください」

 おばさん達にばかり労働させても何なので俺はおばさんを引き留めた。サンとトラの方を見て俺はこっちに来るように手招きする。

「この子達を使ってください」

「ええ!いいのかい?」

「はい、サンとトラはとても賢いので。なっ」

「キャン」「ガウガウ!」

 サンとトラにおばさんを手伝うように促すとサンとトラは喜んでと鳴いた。おばさんは「本当に賢い子達だねー」と言ってサンとトラを撫でている。おばさんの同僚さん達も触りたそうにしていたので頷いて見せるとサンとトラを撫でまわしていた。しばらく、撫でまわすとおばさんに促されて市場の方へと歩いて行った。布と言ってもかなりの量だったから大変そうだった、サンとトラがいればかなり楽になるだろう。

「よし、俺は製作製作~」

 三着出来ていたが、子供達にいうとうるさくなりそうなので黙ったまま製作していく。本当はルキアの服を作って着せたいのだけど、着せたらみんなにバレるので我慢我慢。
 女の子用にスカートとズボン、上着はTシャツと長袖シャツ。男の子も上着は一緒でズボンは半ズボンと長ズボンだな。夏服と冬服で作っておきたいが、ここら辺は四季はあるのかな?寒くもなく熱くもなくといった感じで夜になると肌寒い程度なのであんまり考えたことなかったが、とりあえず作っておけば安心か。

 
しおりを挟む
感想 47

あなたにおすすめの小説

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

無能と呼ばれたレベル0の転生者は、効果がチートだったスキル限界突破の力で最強を目指す

紅月シン
ファンタジー
 七歳の誕生日を迎えたその日に、レオン・ハーヴェイの全ては一変することになった。  才能限界0。  それが、その日レオンという少年に下されたその身の価値であった。  レベルが存在するその世界で、才能限界とはレベルの成長限界を意味する。  つまりは、レベルが0のまま一生変わらない――未来永劫一般人であることが確定してしまったのだ。  だがそんなことは、レオンにはどうでもいいことでもあった。  その結果として実家の公爵家を追放されたことも。  同日に前世の記憶を思い出したことも。  一つの出会いに比べれば、全ては些事に過ぎなかったからだ。  その出会いの果てに誓いを立てた少年は、その世界で役立たずとされているものに目を付ける。  スキル。  そして、自らのスキルである限界突破。  やがてそのスキルの意味を理解した時、少年は誓いを果たすため、世界最強を目指すことを決意するのであった。 ※小説家になろう様にも投稿しています

僕だけレベル1~レベルが上がらず無能扱いされた僕はパーティーを追放された。実は神様の不手際だったらしく、お詫びに最強スキルをもらいました~

いとうヒンジ
ファンタジー
 ある日、イチカ・シリルはパーティーを追放された。  理由は、彼のレベルがいつまでたっても「1」のままだったから。  パーティーメンバーで幼馴染でもあるキリスとエレナは、ここぞとばかりにイチカを罵倒し、邪魔者扱いする。  友人だと思っていた幼馴染たちに無能扱いされたイチカは、失意のまま家路についた。  その夜、彼は「カミサマ」を名乗る少女と出会い、自分のレベルが上がらないのはカミサマの所為だったと知る。  カミサマは、自身の不手際のお詫びとしてイチカに最強のスキルを与え、これからは好きに生きるようにと助言した。  キリスたちは力を得たイチカに仲間に戻ってほしいと懇願する。だが、自分の気持ちに従うと決めたイチカは彼らを見捨てて歩き出した。  最強のスキルを手に入れたイチカ・シリルの新しい冒険者人生が、今幕を開ける。

最底辺の転生者──2匹の捨て子を育む赤ん坊!?の異世界修行の旅

散歩道 猫ノ子
ファンタジー
捨てられてしまった2匹の神獣と育む異世界育成ファンタジー 2匹のねこのこを育む、ほのぼの育成異世界生活です。 人間の汚さを知る主人公が、動物のように純粋で無垢な女の子2人に振り回されつつ、振り回すそんな物語です。 主人公は最強ですが、基本的に最強しませんのでご了承くださいm(*_ _)m

収納魔法を極めた魔術師ですが、勇者パーティを追放されました。ところで俺の追放理由って “どれ” ですか?

木塚麻弥
ファンタジー
収納魔法を活かして勇者パーティーの荷物持ちをしていたケイトはある日、パーティーを追放されてしまった。 追放される理由はよく分からなかった。 彼はパーティーを追放されても文句の言えない理由を無数に抱えていたからだ。 結局どれが本当の追放理由なのかはよく分からなかったが、勇者から追放すると強く言われたのでケイトはそれに従う。 しかし彼は、追放されてもなお仲間たちのことが好きだった。 たった四人で強大な魔王軍に立ち向かおうとするかつての仲間たち。 ケイトは彼らを失いたくなかった。 勇者たちとまた一緒に食事がしたかった。 しばらくひとりで悩んでいたケイトは気づいてしまう。 「追放されたってことは、俺の行動を制限する奴もいないってことだよな?」 これは収納魔法しか使えない魔術師が、仲間のために陰で奮闘する物語。

神様の忘れ物

mizuno sei
ファンタジー
 仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。  わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。

悪役令息に転生したけど、静かな老後を送りたい!

えながゆうき
ファンタジー
 妹がやっていた乙女ゲームの世界に転生し、自分がゲームの中の悪役令息であり、魔王フラグ持ちであることに気がついたシリウス。しかし、乙女ゲームに興味がなかった事が仇となり、断片的にしかゲームの内容が分からない!わずかな記憶を頼りに魔王フラグをへし折って、静かな老後を送りたい!  剣と魔法のファンタジー世界で、精一杯、悪足搔きさせていただきます!

【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~

シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。 前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。 その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。

処理中です...