58 / 69
第二章 プチ旅行
第58話 新たな遺跡
しおりを挟む
「ここがベンツ君のお母さんが捕まっていた場所ですね」
洞窟を歩いてくると部屋にたどり着く。ドワーフの里にあった遺跡はとても大きかったもしかするとこの先に道が続いているのかも。
「お父さん。道が塞がってるよ」
エチルちゃんが先を歩いていくと報告してくれる。
土砂でしょうか。完全に道を塞いでしまってる。この先にあの大きな遺跡の町が広がっているのでしょうか。
ドワーフの軍隊がいてくれれば道を作ってもらうんですが……。
「ご主人様。マナゴーレムに掘らせればいいんだよ。呼ぶぞ」
「あ! そうですね!」
悩んでいるとシーちゃんが教えてくれます。早速マナゴーレムを呼ぶと彼の手がドリルに変わっています。形状変化もお手の物、シーちゃんはかなり頼りになりますね~。
「10体で掘っても少し時間かかるな」
シーちゃんはそういうと周りを見回す。
壁に貼り付けられた地図を見つけると訝し気に首を傾げる。
「どうしたんですか?」
「ん? ああ、俺達の作られた時の話なんだけどよ。俺達は人の敵である魔物を倒すのが使命だったんだ。4つの俺達が作られて、競い合うように争い合った。人っていうのは強欲でな。ご主人様同士でも戦争したってわけだ」
先ほども言っていた戦争の道具というやつですね。
私が頷いて聞いていると彼は更に話し続ける。
「俺達を作ったマスターはそれをさせたくなくて、天変地異を起こして破壊したんだ。埋もれてるのはそれだな。だけど、この地図は変だ」
「変?」
世界地図のような地図。それは現在地を中心にして描かれているようで丸い点が書かれてる。
「ここは人の町か? すべての遺跡の中心に据えられてる。まるで図ったかのように作ってる。力が集まるようになってるのか?」
「そんなことまでわかるんですか?」
「俺を作った方の知識を使ってるのさ。【ベラルド様】っていうんだけどな。天変地異を計算して作り出すことも出来たお人なんだ。地の流れを呼んで少し刺激するだけで大地を動かした。凄いお方だ」
「ベラルド様……」
そんな凄い方がいたんですね。この遺跡もその人が作ったというわけですか。
死霊を操って遺跡の建築や大地を動かす地理を知る。神と言われても納得してしまう知識ですね。もしかしてその人は【旅人】なのではないでしょうか?
私よりも先に来た【旅人】。大地を動かすなんて言うのは現代人でも無理ですが建築ならばその分野の人が来れば行けますしね。
「お? 終わったみたいだ。見てみようぜ!」
しばらく考えているとシーちゃんが声を上げる。マナゴーレムはある程度の採掘を終わらせたみたいです。流石はドリルですね。早い。
「わあ~」
「あの遺跡と同じだ」
ミラちゃんとルッソ君が感嘆の声を上げる。
大きく開けた遺跡が姿を現しました。中央に噴水が作られている遺跡。ドワーフさん達の町の近くにあった遺跡とは建物は一緒ですが作りが人を意識している作りになっていますね。景観が綺麗です。
「多分この塔の上に俺と同じ奴がいるはずだ。壊れてなければだけどな。壊れててほしいな~」
「シーちゃん」
「わかってるよ。はぁ~、生きててくれないかな~……って言ってみる」
「はぁ~……」
シーちゃんは大きなため息をつきながら思ってもいないことを呟く。
私も思わずため息をついてしまいますよ。そんなに仲間が死んでくれていた方がいいんですね。ほんと悲しいです。
「あ! ああ~!」
「ど、どうしました?」
シーちゃんを先頭に塔を登っていくとそこには黒い球がありました。彼の声で近づくと黒い球がひび割れていました。
「やったぜ!」
「シーちゃん!」
「あ~、はいはい。お悔やみ申し上げます~っだ」
まるでベロでも出しているかのように言ってくるシーちゃん。まったくというかなんというか。
競争相手と共に高め合うような間柄にならないとダメですよ。自分だけでは必ず限界が来るんですからね。
「可哀そう……」
「そうね」
エチルちゃんが割れた黒い球を抱きしめる。リリスさんも彼を触ってあげています。最後まで一人でいたんですね。
「今の人間達は変わってるんだな。敵対していたであろう相手を敬う。俺なんかにも優しいしよ」
「はは、昔の人ではなくてよかったですよ。因みになんですが、あなたを作った人っていうのは人なんですか?」
私は疑問に思ったことをシーちゃんに聞いた。ベラルドという方の種族が気になってしまったんです。
すると彼は少し考えてから答えてくれる。
「魔族だよ。他は人族が多かったけどな」
ベラルドさんは魔族で他が人族だったと、それはなんだか凄い人ですね。
ん? なんだかエイベルグの町と似ていますね。忌み嫌っている間柄のはずなのに共に町を作ってる。
「他は何もないですね。ベンツ君達に有効活用してもらいますか」
「おお、ここにもマナゴーレムを作って置いておこうぜ!」
「更に増えるんですか? そんなにいらないと思いますが」
シーちゃんの提案に首を傾げる。
マナを使って作るので私が凄い疲れるんですよね。出来ればやりたくないんですが。
「何言ってんだよ! 上の人間達が何かに襲われた時は自動で撃退するようにしておけばいいんだろ! 防衛も考えるのが戦争兵器の本領だ」
「な、なるほど」
シーちゃんの圧に負けて頷かされてしまいました。まあ、それなら致し方ないですね。
洞窟を歩いてくると部屋にたどり着く。ドワーフの里にあった遺跡はとても大きかったもしかするとこの先に道が続いているのかも。
「お父さん。道が塞がってるよ」
エチルちゃんが先を歩いていくと報告してくれる。
土砂でしょうか。完全に道を塞いでしまってる。この先にあの大きな遺跡の町が広がっているのでしょうか。
ドワーフの軍隊がいてくれれば道を作ってもらうんですが……。
「ご主人様。マナゴーレムに掘らせればいいんだよ。呼ぶぞ」
「あ! そうですね!」
悩んでいるとシーちゃんが教えてくれます。早速マナゴーレムを呼ぶと彼の手がドリルに変わっています。形状変化もお手の物、シーちゃんはかなり頼りになりますね~。
「10体で掘っても少し時間かかるな」
シーちゃんはそういうと周りを見回す。
壁に貼り付けられた地図を見つけると訝し気に首を傾げる。
「どうしたんですか?」
「ん? ああ、俺達の作られた時の話なんだけどよ。俺達は人の敵である魔物を倒すのが使命だったんだ。4つの俺達が作られて、競い合うように争い合った。人っていうのは強欲でな。ご主人様同士でも戦争したってわけだ」
先ほども言っていた戦争の道具というやつですね。
私が頷いて聞いていると彼は更に話し続ける。
「俺達を作ったマスターはそれをさせたくなくて、天変地異を起こして破壊したんだ。埋もれてるのはそれだな。だけど、この地図は変だ」
「変?」
世界地図のような地図。それは現在地を中心にして描かれているようで丸い点が書かれてる。
「ここは人の町か? すべての遺跡の中心に据えられてる。まるで図ったかのように作ってる。力が集まるようになってるのか?」
「そんなことまでわかるんですか?」
「俺を作った方の知識を使ってるのさ。【ベラルド様】っていうんだけどな。天変地異を計算して作り出すことも出来たお人なんだ。地の流れを呼んで少し刺激するだけで大地を動かした。凄いお方だ」
「ベラルド様……」
そんな凄い方がいたんですね。この遺跡もその人が作ったというわけですか。
死霊を操って遺跡の建築や大地を動かす地理を知る。神と言われても納得してしまう知識ですね。もしかしてその人は【旅人】なのではないでしょうか?
私よりも先に来た【旅人】。大地を動かすなんて言うのは現代人でも無理ですが建築ならばその分野の人が来れば行けますしね。
「お? 終わったみたいだ。見てみようぜ!」
しばらく考えているとシーちゃんが声を上げる。マナゴーレムはある程度の採掘を終わらせたみたいです。流石はドリルですね。早い。
「わあ~」
「あの遺跡と同じだ」
ミラちゃんとルッソ君が感嘆の声を上げる。
大きく開けた遺跡が姿を現しました。中央に噴水が作られている遺跡。ドワーフさん達の町の近くにあった遺跡とは建物は一緒ですが作りが人を意識している作りになっていますね。景観が綺麗です。
「多分この塔の上に俺と同じ奴がいるはずだ。壊れてなければだけどな。壊れててほしいな~」
「シーちゃん」
「わかってるよ。はぁ~、生きててくれないかな~……って言ってみる」
「はぁ~……」
シーちゃんは大きなため息をつきながら思ってもいないことを呟く。
私も思わずため息をついてしまいますよ。そんなに仲間が死んでくれていた方がいいんですね。ほんと悲しいです。
「あ! ああ~!」
「ど、どうしました?」
シーちゃんを先頭に塔を登っていくとそこには黒い球がありました。彼の声で近づくと黒い球がひび割れていました。
「やったぜ!」
「シーちゃん!」
「あ~、はいはい。お悔やみ申し上げます~っだ」
まるでベロでも出しているかのように言ってくるシーちゃん。まったくというかなんというか。
競争相手と共に高め合うような間柄にならないとダメですよ。自分だけでは必ず限界が来るんですからね。
「可哀そう……」
「そうね」
エチルちゃんが割れた黒い球を抱きしめる。リリスさんも彼を触ってあげています。最後まで一人でいたんですね。
「今の人間達は変わってるんだな。敵対していたであろう相手を敬う。俺なんかにも優しいしよ」
「はは、昔の人ではなくてよかったですよ。因みになんですが、あなたを作った人っていうのは人なんですか?」
私は疑問に思ったことをシーちゃんに聞いた。ベラルドという方の種族が気になってしまったんです。
すると彼は少し考えてから答えてくれる。
「魔族だよ。他は人族が多かったけどな」
ベラルドさんは魔族で他が人族だったと、それはなんだか凄い人ですね。
ん? なんだかエイベルグの町と似ていますね。忌み嫌っている間柄のはずなのに共に町を作ってる。
「他は何もないですね。ベンツ君達に有効活用してもらいますか」
「おお、ここにもマナゴーレムを作って置いておこうぜ!」
「更に増えるんですか? そんなにいらないと思いますが」
シーちゃんの提案に首を傾げる。
マナを使って作るので私が凄い疲れるんですよね。出来ればやりたくないんですが。
「何言ってんだよ! 上の人間達が何かに襲われた時は自動で撃退するようにしておけばいいんだろ! 防衛も考えるのが戦争兵器の本領だ」
「な、なるほど」
シーちゃんの圧に負けて頷かされてしまいました。まあ、それなら致し方ないですね。
315
あなたにおすすめの小説
社畜おっさんは巻き込まれて異世界!? とにかく生きねばなりません!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はユアサ マモル
14連勤を終えて家に帰ろうと思ったら少女とぶつかってしまった
とても人柄のいい奥さんに謝っていると一瞬で周りの景色が変わり
奥さんも少女もいなくなっていた
若者の間で、はやっている話を聞いていた私はすぐに気持ちを切り替えて生きていくことにしました
いや~自炊をしていてよかったです
【村スキル】で始まる異世界ファンタジー 目指せスローライフ!
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は村田 歩(ムラタアユム)
目を覚ますとそこは石畳の町だった
異世界の中世ヨーロッパの街並み
僕はすぐにステータスを確認できるか声を上げた
案の定この世界はステータスのある世界
村スキルというもの以外は平凡なステータス
終わったと思ったら村スキルがスタートする
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活
空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。
最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。
――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に……
どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。
顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。
魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。
こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す――
※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。
本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜
あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい!
ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット”
ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで?
異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。
チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。
「────さてと、今日は何を読もうかな」
これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。
◆小説家になろう様でも、公開中◆
◆恋愛要素は、ありません◆
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる