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第三章 守るべきもの
第64話 恐怖
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「って偉そうなことをいってしまいました~!」
「GYAaaaa!」
『疾走を習得しました』
偉そうに終焉を終わらせると思って空へと上ってきましたが、私に気が付いた終焉さんに追いかけられています。
思わず走ったら空を走ることが出来るようになって逃げられていますが追いつかれそうです。
彼は私よりもステータスが高い様子です。これは困りました。
「あ~、剣のように鋭いくちばし~。痛い、痛いですよ~!」
飛んでくる終焉さんがおしりをくちばしでつついてくる。おしりから血が出ています。おしりが割れてしまいましたよ~。って元から割れていました。
「お~い! シゲル~! 町の外への誘導ご苦労さん! こっちに降りてこ~い」
「ああ! ルドラさん!」
囮をしていたつもりはなかったのですが、終焉さんを町の上から移動させることが出来ました。
ルドラさんが声を上げている場所へ降りると皆さんが嬉しそうに迎えてくれる。
「お父さん!」
「ははは、お久しぶりですねエチルちゃん。それにリリスさん。皆さんも」
エチルちゃんが抱き着いてきたのでくるっと回って見せる。
リリスさんとルッソ君達を見つめて感慨深げに声をかける。
「心配しました。母さんばっかり顔を見せに行って」
「おかげさまで寂しくなかったですよ」
「私達は寂しかったです」
私の強がりの言葉がリリスさんの涙腺を刺激してしまいました。彼女は目に涙を浮かべて抱き着いてくる。エチルちゃんと一緒に抱きしめられて、とても温かい。
「あ~、ちょっと、君たち? 今の状況分かってるか!?」
「GYAaaaa!」
ルドラさんが焦ったように声をかけてくる。それと同時に空から終焉さんが直滑降で降りてくる。ツインブリューナクで受け止めようとするとルドラさんに『馬鹿! 避けるんだよ!』と止められる。
終焉さんを避けると彼は地面を大きく抉って空に帰っていった。抉られた大地を見るととてもじゃないですが受け止めることはできないと悟りました。
「馬鹿正直に受けてどうする。まったく、アシュラの時とおなじでてんで成長してねえな」
「ははは、面目ない」
「ああいう輩はな。能無しだ。それなら知性で勝つんだよ」
そう言って彼は城壁に立てかけられていた大きな斧を指さす。あれは確かアシュラさんの斧ですね。誰も使えないので記念に飾っておいたんでしたよね。
ゾンビになったアシュラさんが持っていなかったのはあそこにあったからです。
「まずはシゲルがエチルを抱いて、おとりになって空を飛ぶ。尻を傷つける程近づいてきたらエチルを奴の背中に飛ばす。その凄い切れ味の剣で翼を切るんだ。そうしたら落ちてくるからそこへ俺とリリスで斧をぶちかます。作戦はわかったか?」
ルドラさんの作戦を聞いてみんなが頷く。ルッソ君達が無言になっていますが、こんな戦いに参加できるわけもなく。トボトボと遠く離れていきます。
「よし! じゃあ」
「え? あれはなに!?」
ルドラさんが号令をあげようとするとリリスさんが何かに気が付く。彼女の指さす方向を見ると魔物が列をなして襲い掛かってくるのが見えます。
「これは私の失敗です」
唖然としていると空からエインが降りてきました。彼は悲しい表情で話し出す。
「この地に命を落とさせるために魔物を集める香を炊いた。これでおしまいにするためにやってしまった。その尻ぬぐいは私がする。多くの笑顔を作るために」
エインはそう言って黒い靄を体に纏いだす。そして魔物の群れに突撃していく。
「シーちゃん! 出番です。全機出撃です!」
「了解ご主人様!」
私はエインをこのまま行かせまいと声を上げる。彼は罪を償わなくてはいけません。このまま死で終わらせてしまったらダメだ。死は償いにはならない! 死は終わりでしかないんですから!
私の声でシーちゃんがマナゴーレムを全機出撃させる。エイベルグの周囲に黒い穴が現れて、そこからマナゴーレムが出現する。魔物の群れに反応するとマナゴーレムが攻撃を開始する。
「す、すげぇ……ミラ! 俺達も行くぞ!」
「そ、そうだね! あのドラゴンとは戦えないけど、あの魔物くらいなら!」
ルッソ君達が感嘆の声を上げて魔物の群れに向かっていく。少し心配ですね。シーちゃんに援護をさせましょう。
「シーちゃん。エインはもちろんのこと、ルッソ君達も援護してあげてください。私は皆さんがいるので大丈夫です」
「了解だ。じゃあ、行ってくるぜ。死ぬなよご主人様」
シーちゃんを見送ると再度空を見上げる。エチルちゃんを抱っこして空へと駆けあがる。
「さあ! 終焉さん! 一緒に空をかけましょう」
終焉さんは騒ぎ立てていた魔物の群れから何かを吸収していた。緑色のガスのようなものを吸い上げている? よく見るとマナゴーレムにやられている魔物から出ているように感じます。あれが命というやつなのでしょうか?
私達に攻撃をしてこないと思ったらエネルギーを吸収していて忙しかったみたいですね。
「終焉さんは燃費悪いみたいですね」
「燃費?」
「はは、すぐに疲れてしまうということですよ。これなら勝てるかも」
終焉さんの悪口を言っていると彼が大きく口を開いた。
彼は大きく開いた口に白く光るエネルギーを貯め始める。あれはまさか。そう思った瞬間、遠くに見える山が一つ消し飛んだ。
まさかと思ったそれは高出力のエネルギー弾だった。消し飛んだ山の破片が町とその周辺まで飛び散る。まるで大火山が噴火したような、そんな風景を作り出してしまう。
この方は本当に終焉へといざなう者なんですね。私はこの時、恐怖に支配されてしまった。
「GYAaaaa!」
『疾走を習得しました』
偉そうに終焉を終わらせると思って空へと上ってきましたが、私に気が付いた終焉さんに追いかけられています。
思わず走ったら空を走ることが出来るようになって逃げられていますが追いつかれそうです。
彼は私よりもステータスが高い様子です。これは困りました。
「あ~、剣のように鋭いくちばし~。痛い、痛いですよ~!」
飛んでくる終焉さんがおしりをくちばしでつついてくる。おしりから血が出ています。おしりが割れてしまいましたよ~。って元から割れていました。
「お~い! シゲル~! 町の外への誘導ご苦労さん! こっちに降りてこ~い」
「ああ! ルドラさん!」
囮をしていたつもりはなかったのですが、終焉さんを町の上から移動させることが出来ました。
ルドラさんが声を上げている場所へ降りると皆さんが嬉しそうに迎えてくれる。
「お父さん!」
「ははは、お久しぶりですねエチルちゃん。それにリリスさん。皆さんも」
エチルちゃんが抱き着いてきたのでくるっと回って見せる。
リリスさんとルッソ君達を見つめて感慨深げに声をかける。
「心配しました。母さんばっかり顔を見せに行って」
「おかげさまで寂しくなかったですよ」
「私達は寂しかったです」
私の強がりの言葉がリリスさんの涙腺を刺激してしまいました。彼女は目に涙を浮かべて抱き着いてくる。エチルちゃんと一緒に抱きしめられて、とても温かい。
「あ~、ちょっと、君たち? 今の状況分かってるか!?」
「GYAaaaa!」
ルドラさんが焦ったように声をかけてくる。それと同時に空から終焉さんが直滑降で降りてくる。ツインブリューナクで受け止めようとするとルドラさんに『馬鹿! 避けるんだよ!』と止められる。
終焉さんを避けると彼は地面を大きく抉って空に帰っていった。抉られた大地を見るととてもじゃないですが受け止めることはできないと悟りました。
「馬鹿正直に受けてどうする。まったく、アシュラの時とおなじでてんで成長してねえな」
「ははは、面目ない」
「ああいう輩はな。能無しだ。それなら知性で勝つんだよ」
そう言って彼は城壁に立てかけられていた大きな斧を指さす。あれは確かアシュラさんの斧ですね。誰も使えないので記念に飾っておいたんでしたよね。
ゾンビになったアシュラさんが持っていなかったのはあそこにあったからです。
「まずはシゲルがエチルを抱いて、おとりになって空を飛ぶ。尻を傷つける程近づいてきたらエチルを奴の背中に飛ばす。その凄い切れ味の剣で翼を切るんだ。そうしたら落ちてくるからそこへ俺とリリスで斧をぶちかます。作戦はわかったか?」
ルドラさんの作戦を聞いてみんなが頷く。ルッソ君達が無言になっていますが、こんな戦いに参加できるわけもなく。トボトボと遠く離れていきます。
「よし! じゃあ」
「え? あれはなに!?」
ルドラさんが号令をあげようとするとリリスさんが何かに気が付く。彼女の指さす方向を見ると魔物が列をなして襲い掛かってくるのが見えます。
「これは私の失敗です」
唖然としていると空からエインが降りてきました。彼は悲しい表情で話し出す。
「この地に命を落とさせるために魔物を集める香を炊いた。これでおしまいにするためにやってしまった。その尻ぬぐいは私がする。多くの笑顔を作るために」
エインはそう言って黒い靄を体に纏いだす。そして魔物の群れに突撃していく。
「シーちゃん! 出番です。全機出撃です!」
「了解ご主人様!」
私はエインをこのまま行かせまいと声を上げる。彼は罪を償わなくてはいけません。このまま死で終わらせてしまったらダメだ。死は償いにはならない! 死は終わりでしかないんですから!
私の声でシーちゃんがマナゴーレムを全機出撃させる。エイベルグの周囲に黒い穴が現れて、そこからマナゴーレムが出現する。魔物の群れに反応するとマナゴーレムが攻撃を開始する。
「す、すげぇ……ミラ! 俺達も行くぞ!」
「そ、そうだね! あのドラゴンとは戦えないけど、あの魔物くらいなら!」
ルッソ君達が感嘆の声を上げて魔物の群れに向かっていく。少し心配ですね。シーちゃんに援護をさせましょう。
「シーちゃん。エインはもちろんのこと、ルッソ君達も援護してあげてください。私は皆さんがいるので大丈夫です」
「了解だ。じゃあ、行ってくるぜ。死ぬなよご主人様」
シーちゃんを見送ると再度空を見上げる。エチルちゃんを抱っこして空へと駆けあがる。
「さあ! 終焉さん! 一緒に空をかけましょう」
終焉さんは騒ぎ立てていた魔物の群れから何かを吸収していた。緑色のガスのようなものを吸い上げている? よく見るとマナゴーレムにやられている魔物から出ているように感じます。あれが命というやつなのでしょうか?
私達に攻撃をしてこないと思ったらエネルギーを吸収していて忙しかったみたいですね。
「終焉さんは燃費悪いみたいですね」
「燃費?」
「はは、すぐに疲れてしまうということですよ。これなら勝てるかも」
終焉さんの悪口を言っていると彼が大きく口を開いた。
彼は大きく開いた口に白く光るエネルギーを貯め始める。あれはまさか。そう思った瞬間、遠くに見える山が一つ消し飛んだ。
まさかと思ったそれは高出力のエネルギー弾だった。消し飛んだ山の破片が町とその周辺まで飛び散る。まるで大火山が噴火したような、そんな風景を作り出してしまう。
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