23 / 40
第一章 落とされたもの
第23話 デーモン
しおりを挟む
「ぐっ。なんでこんなに重く!」
「きゃ!」
圧力は僕らを地面に押し付けようとしてくる。僕は何とか持ちこたえられるけど、スティナさんやイーマちゃん、ルルスさんは顔を地面に押し付けられてる。
「はっ!」
「おっと~……。ほ~、三倍に耐えるどころか切りかかってくるとは」
そんな中、シエルさんは現れた黒い魔物に切りかかっていく。
「奴がデーモンだ。闇の魔法を無音で使ってくる。魔法名を言うこともない。私達に使っているのは重力を扱う闇魔法だ。奴の話からして体重が三倍になるのだろう」
ルルスさんの説明に頷いて答え、僕は立ち上がってやつに手をかざす。
「【ファイアボルト】」
シエルさんを少しでも援護する。重さで震える手をもう片方の手で支えて放つとデーモンの顔に見事に当たる。
「ほう、戦えるのがもう一人いたか。幼い見た目だが、面白い」
僕のファイアボルトをものともしないデーモンは僕とシエルさんを交互に見て笑みをこぼす。
「では、これにも耐えられるかな?」
デーモンが僕らに両手を向けてくる。少しすると一瞬で目のまえが暗くなる。意識が遠くなって行くのを感じた。
『アート。もういいのよ。眠ってなさい』
「……エマさん?」
真っ暗な中、エマさんの声が聞こえてくる。
あれ? 僕はダンジョンにみんなを助けに来たはず。
『眠って一緒に楽になりましょ。天国へ行きましょ』
エマさんの声が更に聞こえてきた。僕は思わず拳に力が入る。
エマさんの声、だけど。
「エマさんの声で僕を惑わすなんて、許せない」
これは幻聴だ。デーモンの魔法なんだ。
『アート、もういいのよ』
「うるさい! 僕はそんなエマさんの言葉聞きたくない。許さないぞ!」
一瞬で視界が晴れる。デーモンが笑みをこぼしているのが見えると僕は白銀の剣で切り付けていた。
「許さないぞ! エマさんを穢したお前を!」
「ぐっ。ほ~銀の武器か。これは怖い。しかし、いいのか? そちらの獣人は幻惑から逃れられていないぞ」
「シエル!?」
不意に放たれた僕の剣を腕でガードするデーモン。剣はやつの腕の半分ほどで止まった。
やつは笑みをこぼしてシエルさんを指さす。彼女を見ると震えながら立ち尽くしてる。
彼女の目から涙が流れて地面に落ちていく。どんな幻惑を見ればあんな悲しい顔になるんだ。
「くく、ははは。楽しいな人間ってよ~。あの顔を見ろ。今にも精神が崩壊して魂を手放してしまうぞ」
デーモンは楽しそうに声をあげてシエルさんを指さす。僕の剣が刺さっているのも無視をして笑い声をこぼす。僕は怒りに身が震える。
「やめろ! 【ファイアボルト】」
「おっと~。流石に至近距離でそれは受け入れられないな」
ゼロ距離で放ったファイアボルトを躱される。デーモンみたいに何も言わずに放てれば当たってたはずだ。
「動ける!? 私も援護するぞ!」
ルルスさん達が動けるようになった。デーモンが離れたことで魔法を両立できなかったみたいだな。よく見ると傷ついた腕が塞がってる。治すことにも魔法を使っていたのか。
「騎士が加わっても無駄だぞ。おっと、そういっていると獣人の心が折れたようだな」
「シエル!?」
デーモンが余裕の声をあげるとシエルさんが座り込んでしまって目の輝きがなくなってる。ユラさん達と同じだ。
「ふはは、これはいいものを見せてもらった。記念にその獣人をもらうか」
デーモンは嬉しそうに笑うとシエルさんの背後に回って頭を掴む。そんなことさせるわけがない。僕はすぐに駆け付けて剣を振り上げる。
「させるか!」
「おっと。剣筋は良いがお前の剣は単純で避けやすいな」
「ぐっ」
剣を振り下ろすと躱されて腕を掴まれる。凄い力で握られて痛みが走る。
「くくく、俺の腕を傷つけたお返しに折ってやろう」
「こっちもいるんだぞ!」
「ふん。ただの剣、それもお前のような低レベルの奴の剣など痛くもないわ!」
更に強い力で握ってくるデーモン。ルルスさんが切りかかってくれるけど無視を続けるやつは僕の腕を握る力を込めていく。骨の軋む音とルルスさんの斬撃の音が響く。
「痛っ。ぐあっ!」
「そらそら! 折れてしまうぞ」
痛みで膝をついてしまう僕へと更に力を込めるデーモン。
このままじゃ本当に腕が折られる。折られてもポーションを飲めば治るけど、そんな時間を与えてくれるとも思えない。そうだ!
「ルルスさん。この剣を使って」
「了解だ!」
白銀の剣を手放して声をあげる。ルルスさんはすぐに反応してくれて剣を拾ってデーモンに切りつける。奴の背中についていた羽根が切り落とされる。
「ちぃ、その剣は素晴らしいな。しかし、その獣人を守りながら戦えるかな?」
「!?」
羽根を切り落とされたデーモンは僕らから距離を取ると、大きな黒い球の魔法を放ってきた。
「あれはグーゼス様に使われた魔法、グラビティボール!? 触れたらダメだ!」
「で、でも避けたらシエルに!」
黒い球が迫ってくる中、ルルスさんが声をあげる。
グーゼス様は普通の冒険者より強いって言われていた人だったはず。そんな人を倒した魔法は絶対に危険だ。今のシエルさんに当たったらどうなってしまうか。考えたくもない。
「シエルお姉ちゃんは私が守る!」
「い、イーマちゃん! 危ない!」
「大丈夫、私は魔族だから。こんな魔法おやつだもん」
「え?」
イーマちゃんが黒い球の前に駆けていく。そして、声と共に大きく口を開いて黒い球を吸い込んでいく。
驚きのあまり、口が開きっぱなしになる僕とルルスさん。
「お返し」
「なっ!?」
イーマちゃんが手をデーモンにかざすとまったく同じ魔法を放つ。それもデーモンが放った時よりもかなり早くて躱せずに腕が吹き飛んでいた。
「なっ!? あなた様はもしや……エンシェントデーモンのご息女!?」
腕を抑えるデーモンが変なことを言って来た。
「何それ? 知らない。それよりも後ろに気をつけたほうがいいよ~」
「へっ?」
イーマちゃんが首を傾げてデーモンへと忠告するとやつの首が宙を舞った。
いつの間にか目を覚ましていたシエルさんが、やつの背後に回って大きく槍を振りかぶって横なぎに切りつけていた。白き閃光の一線が見えたと思ったら首が飛んでた、さすがシエルさんだ。
間抜けな声を最後にデーモンは絶命した。
「きゃ!」
圧力は僕らを地面に押し付けようとしてくる。僕は何とか持ちこたえられるけど、スティナさんやイーマちゃん、ルルスさんは顔を地面に押し付けられてる。
「はっ!」
「おっと~……。ほ~、三倍に耐えるどころか切りかかってくるとは」
そんな中、シエルさんは現れた黒い魔物に切りかかっていく。
「奴がデーモンだ。闇の魔法を無音で使ってくる。魔法名を言うこともない。私達に使っているのは重力を扱う闇魔法だ。奴の話からして体重が三倍になるのだろう」
ルルスさんの説明に頷いて答え、僕は立ち上がってやつに手をかざす。
「【ファイアボルト】」
シエルさんを少しでも援護する。重さで震える手をもう片方の手で支えて放つとデーモンの顔に見事に当たる。
「ほう、戦えるのがもう一人いたか。幼い見た目だが、面白い」
僕のファイアボルトをものともしないデーモンは僕とシエルさんを交互に見て笑みをこぼす。
「では、これにも耐えられるかな?」
デーモンが僕らに両手を向けてくる。少しすると一瞬で目のまえが暗くなる。意識が遠くなって行くのを感じた。
『アート。もういいのよ。眠ってなさい』
「……エマさん?」
真っ暗な中、エマさんの声が聞こえてくる。
あれ? 僕はダンジョンにみんなを助けに来たはず。
『眠って一緒に楽になりましょ。天国へ行きましょ』
エマさんの声が更に聞こえてきた。僕は思わず拳に力が入る。
エマさんの声、だけど。
「エマさんの声で僕を惑わすなんて、許せない」
これは幻聴だ。デーモンの魔法なんだ。
『アート、もういいのよ』
「うるさい! 僕はそんなエマさんの言葉聞きたくない。許さないぞ!」
一瞬で視界が晴れる。デーモンが笑みをこぼしているのが見えると僕は白銀の剣で切り付けていた。
「許さないぞ! エマさんを穢したお前を!」
「ぐっ。ほ~銀の武器か。これは怖い。しかし、いいのか? そちらの獣人は幻惑から逃れられていないぞ」
「シエル!?」
不意に放たれた僕の剣を腕でガードするデーモン。剣はやつの腕の半分ほどで止まった。
やつは笑みをこぼしてシエルさんを指さす。彼女を見ると震えながら立ち尽くしてる。
彼女の目から涙が流れて地面に落ちていく。どんな幻惑を見ればあんな悲しい顔になるんだ。
「くく、ははは。楽しいな人間ってよ~。あの顔を見ろ。今にも精神が崩壊して魂を手放してしまうぞ」
デーモンは楽しそうに声をあげてシエルさんを指さす。僕の剣が刺さっているのも無視をして笑い声をこぼす。僕は怒りに身が震える。
「やめろ! 【ファイアボルト】」
「おっと~。流石に至近距離でそれは受け入れられないな」
ゼロ距離で放ったファイアボルトを躱される。デーモンみたいに何も言わずに放てれば当たってたはずだ。
「動ける!? 私も援護するぞ!」
ルルスさん達が動けるようになった。デーモンが離れたことで魔法を両立できなかったみたいだな。よく見ると傷ついた腕が塞がってる。治すことにも魔法を使っていたのか。
「騎士が加わっても無駄だぞ。おっと、そういっていると獣人の心が折れたようだな」
「シエル!?」
デーモンが余裕の声をあげるとシエルさんが座り込んでしまって目の輝きがなくなってる。ユラさん達と同じだ。
「ふはは、これはいいものを見せてもらった。記念にその獣人をもらうか」
デーモンは嬉しそうに笑うとシエルさんの背後に回って頭を掴む。そんなことさせるわけがない。僕はすぐに駆け付けて剣を振り上げる。
「させるか!」
「おっと。剣筋は良いがお前の剣は単純で避けやすいな」
「ぐっ」
剣を振り下ろすと躱されて腕を掴まれる。凄い力で握られて痛みが走る。
「くくく、俺の腕を傷つけたお返しに折ってやろう」
「こっちもいるんだぞ!」
「ふん。ただの剣、それもお前のような低レベルの奴の剣など痛くもないわ!」
更に強い力で握ってくるデーモン。ルルスさんが切りかかってくれるけど無視を続けるやつは僕の腕を握る力を込めていく。骨の軋む音とルルスさんの斬撃の音が響く。
「痛っ。ぐあっ!」
「そらそら! 折れてしまうぞ」
痛みで膝をついてしまう僕へと更に力を込めるデーモン。
このままじゃ本当に腕が折られる。折られてもポーションを飲めば治るけど、そんな時間を与えてくれるとも思えない。そうだ!
「ルルスさん。この剣を使って」
「了解だ!」
白銀の剣を手放して声をあげる。ルルスさんはすぐに反応してくれて剣を拾ってデーモンに切りつける。奴の背中についていた羽根が切り落とされる。
「ちぃ、その剣は素晴らしいな。しかし、その獣人を守りながら戦えるかな?」
「!?」
羽根を切り落とされたデーモンは僕らから距離を取ると、大きな黒い球の魔法を放ってきた。
「あれはグーゼス様に使われた魔法、グラビティボール!? 触れたらダメだ!」
「で、でも避けたらシエルに!」
黒い球が迫ってくる中、ルルスさんが声をあげる。
グーゼス様は普通の冒険者より強いって言われていた人だったはず。そんな人を倒した魔法は絶対に危険だ。今のシエルさんに当たったらどうなってしまうか。考えたくもない。
「シエルお姉ちゃんは私が守る!」
「い、イーマちゃん! 危ない!」
「大丈夫、私は魔族だから。こんな魔法おやつだもん」
「え?」
イーマちゃんが黒い球の前に駆けていく。そして、声と共に大きく口を開いて黒い球を吸い込んでいく。
驚きのあまり、口が開きっぱなしになる僕とルルスさん。
「お返し」
「なっ!?」
イーマちゃんが手をデーモンにかざすとまったく同じ魔法を放つ。それもデーモンが放った時よりもかなり早くて躱せずに腕が吹き飛んでいた。
「なっ!? あなた様はもしや……エンシェントデーモンのご息女!?」
腕を抑えるデーモンが変なことを言って来た。
「何それ? 知らない。それよりも後ろに気をつけたほうがいいよ~」
「へっ?」
イーマちゃんが首を傾げてデーモンへと忠告するとやつの首が宙を舞った。
いつの間にか目を覚ましていたシエルさんが、やつの背後に回って大きく槍を振りかぶって横なぎに切りつけていた。白き閃光の一線が見えたと思ったら首が飛んでた、さすがシエルさんだ。
間抜けな声を最後にデーモンは絶命した。
24
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
縫剣のセネカ
藤花スイ
ファンタジー
「ぬいけんのせねか」と読みます。
--
コルドバ村のセネカは英雄に憧れるお転婆娘だ。
幼馴染のルキウスと共に穏やかな日々を過ごしていた。
ある日、セネカとルキウスの両親は村を守るために戦いに向かった。
訳も分からず見送ったその後、二人は孤児となった。
その経験から、大切なものを守るためには強さが必要だとセネカは思い知った。
二人は力をつけて英雄になるのだと誓った。
しかし、セネカが十歳の時に授かったのは【縫う】という非戦闘系のスキルだった。
一方、ルキウスは破格のスキル【神聖魔法】を得て、王都の教会へと旅立ってゆく。
二人の道は分かれてしまった。
残されたセネカは、ルキウスとの約束を胸に問い続ける。
どうやって戦っていくのか。希望はどこにあるのか⋯⋯。
セネカは剣士で、膨大な魔力を持っている。
でも【縫う】と剣をどう合わせたら良いのか分からなかった。
答えは簡単に出ないけれど、セネカは諦めなかった。
創意を続ければいつしか全ての力が繋がる時が来ると信じていた。
セネカは誰よりも早く冒険者の道を駆け上がる。
天才剣士のルキウスに置いていかれないようにとひた向きに力を磨いていく。
遠い地でルキウスもまた自分の道を歩み始めた。
セネカとの大切な約束を守るために。
そして二人は巻き込まれていく。
あの日、月が瞬いた理由を知ることもなく⋯⋯。
これは、一人の少女が針と糸を使って世界と繋がる物語
(旧題:スキル【縫う】で無双します! 〜ハズレスキルと言われたけれど、努力で当たりにしてみます〜)
聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!
さくしゃ
ファンタジー
職業「聖女」としてお勤めに忙殺されるクミ
祈りに始まり、一日中治療、時にはドラゴン討伐……しかし、全てタダ働き!
も……もう嫌だぁ!
半狂乱の最強聖女は冒険者となり、軟禁生活では味わえなかった生活を知りはっちゃける!
時には、不労所得、冒険者業、アルバイトで稼ぐ!
大金持ちにもなっていき、世界も救いまーす。
色んなキャラ出しまくりぃ!
カクヨムでも掲載チュッ
⚠︎この物語は全てフィクションです。
⚠︎現実では絶対にマネはしないでください!
俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
追放されたので田舎でスローライフするはずが、いつの間にか最強領主になっていた件
言諮 アイ
ファンタジー
「お前のような無能はいらない!」
──そう言われ、レオンは王都から盛大に追放された。
だが彼は思った。
「やった!最高のスローライフの始まりだ!!」
そして辺境の村に移住し、畑を耕し、温泉を掘り当て、牧場を開き、ついでに商売を始めたら……
気づけば村が巨大都市になっていた。
農業改革を進めたら周囲の貴族が土下座し、交易を始めたら王国経済をぶっ壊し、温泉を作ったら各国の王族が観光に押し寄せる。
「俺はただ、のんびり暮らしたいだけなんだが……?」
一方、レオンを追放した王国は、バカ王のせいで経済崩壊&敵国に占領寸前!
慌てて「レオン様、助けてください!!」と泣きついてくるが……
「ん? ちょっと待て。俺に無能って言ったの、どこのどいつだっけ?」
もはや世界最強の領主となったレオンは、
「好き勝手やった報い? しらんな」と華麗にスルーし、
今日ものんびり温泉につかるのだった。
ついでに「真の愛」まで手に入れて、レオンの楽園ライフは続く──!
のほほん素材日和 ~草原と森のんびり生活~
みなと劉
ファンタジー
あらすじ
異世界の片隅にある小さな村「エルム村」。この村には魔物もほとんど現れず、平和な時間が流れている。主人公のフィオは、都会から引っ越してきた若い女性で、村ののどかな雰囲気に魅了され、素材採取を日々の楽しみとして暮らしている。
草原で野草を摘んだり、森で珍しいキノコを見つけたり、時には村人たちと素材を交換したりと、のんびりとした日常を過ごすフィオ。彼女の目標は、「世界一癒されるハーブティー」を作ること。そのため、村の知恵袋であるおばあさんや、遊び相手の動物たちに教わりながら、試行錯誤を重ねていく。
しかし、ただの素材採取だけではない。森の奥で珍しい植物を見つけたと思ったら、それが村の伝承に関わる貴重な薬草だったり、植物に隠れた精霊が現れたりと、小さな冒険がフィオを待ち受けている。そして、そんな日々を通じて、フィオは少しずつ村の人々と心を通わせていく――。
---
主な登場人物
フィオ
主人公。都会から移住してきた若い女性。明るく前向きで、自然が大好き。素材を集めては料理やお茶を作るのが得意。
ミナ
村の知恵袋のおばあさん。薬草の知識に詳しく、フィオに様々な素材の使い方を教える。口は少し厳しいが、本当は優しい。
リュウ
村に住む心優しい青年。木工職人で、フィオの素材探しを手伝うこともある。
ポポ
フィオについてくる小動物の仲間。小さなリスのような姿で、実は森の精霊。好物は甘い果実。
※異世界ではあるが
インターネット、汽車などは存在する世界
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる