34 / 40
第一章 落とされたもの
第34話 隠された力
しおりを挟む
「ルルスさん。勝ちましたね!」
「ああ、何とか。うっ」
舞台から降りるルルスさんに声をあげると彼が倒れて膝をついてジェシイさんが介抱するけど、結構のダメージみたいだ。すぐにポーションを手渡して回復させる。
「ありがとうアート君」
「いえ」
ルルスさんがお礼を言ってくると僕は首を横に振って答えた。
「シロト! 負けるとは何事だ!」
「……ごめんなさい」
ルルスさんの無事を喜んでいると怒号が聞こえてくる。ブロガが声を荒らげて木の棒でシロトを叩いているのが見える。衣服が破れるほど強く叩きつけて白かった彼の体が赤や青に変わっていく。
「やめぬか! これ以上は死んでしまうぞ!」
「アームストロング様。これは私の所有物です。何をしようと口だししないでいただきたい」
アームストロング様の声にも負けじと声をあげるブロガ。再度叩きだすと顔をニヤつかせる。
「ブロガ様! もういいでしょ。次は俺が行くんだからさ!」
「ん? おお、そうだったな。ゼパードお前の力を存分に見せて見よ」
勢いよく席から立ち上がるゼパードが声をあげるとブロガの手が止まった。息も絶え絶えのシロトを、ゼパードは一瞥すると拳に力を込めていた。
「次は俺だ! 卑しい獣人出てきやがれ!」
ゼパードが階段を勢いよく駆け下って飛び上がると舞台の中央に着地する。
司会が戸惑いながらも僕らを見るとシエルさんが舞台にあがって行く。
「シエル! 頑張って!」
「シエルお姉ちゃん頑張れ~!」
「はい!」
シエルさんを応援するとイーマちゃんも一緒に応援してくれた。僕らに答えて微笑むと槍を振り回して構える。
「へへへ、俺は最初から本気で行く。司会! 早く合図をしろ!」
「す、すみません。では、開始!」
ゼパードがニヤニヤしながら司会の男に声をあげる。すぐに振り下ろされる合図にゼパードが詠唱を始める。
「【神の私兵よ。我がマナを喰らい、我が身に降りかかる災難から守り戦わん】……ん? 何してやがる? 詠唱を邪魔しねえのか?」
ゼパードが詠唱をしているのにシエルさんは何もせずに見ているだけ。おかしいと思った彼が問いかけると彼女は首を横に振って答えた。
「【アークナイト】を呼ぶのでしょ? 好きにしなさい。あなたの本気と言うのを完膚なきまでに叩きのめして差し上げます」
「!? 言ってくれるね~。じゃあ見せてやるよ! 【アークナイトMK2】」
シエルさんの声にいら立ちを見せて召喚を行使していく。
シロトと同じように彼の足元に光の円が描かれていく。光の中から翼の生えたゴーレムが現れる。
「俺様のアークナイトMK2はさっきみたいにはいかないぜ!」
ゼパードもアークナイトの肩に乗ると威勢よく声をあげる。両手にメイスを持ったゴーレムはシエルさんへと幾度もメイスを落としていく。
「オラオラ! これで終わりか!」
肩の上から見下ろすだけのゼパード。土煙でまったく見えないけど、僕は心配していなかった。だって、アークナイトのメイスがどんどん小さくなっていくから。
「オラオラ~。ん? メイスがなくなってやがる?」
やっと気が付いたゼパード。でも、時すでに遅し。
「うわっ!? な、なんで肩が落ちるんだよ」
次の瞬間、ゼパードの乗っていたアークナイトの肩が崩れ落ちた。
「これで終わりですか?」
「ひぃ!? ど、どうなってんだ?」
土煙を引っ張りながらシエルさんがゼパードに槍を突きつける。凄いスピードで煙から出てきたのか。
「アート様から頂いたこの白銀の槍に切れないものはありません。降参しなさい」
シエルさんは槍を抱きしめながら話す。
「こ、降参なんかするか! まだ終わってねえ! 我が身に宿れアークナイト~!」
ゼパードは負けじと声を張り上げる。すると、アークナイトがバラバラになって行って、ゼパードに張り付いていく。白き鎧を纏ったような彼はニヤリと笑うとシエルさんの背後を取った。
大きくなったから遅くなるなんて言うことはないみたいだ。だけど、シエルさんにスピードで挑むのは自殺行為だ。
「どこを見ているんです?」
「はぁ? ど、どこに行きやがった!」
目の前にいたシエルさんを見失うゼパード。決闘場にいた誰もが彼女を見失うことはなかったがゼパードは自分の背後に気が付くことはなかった。そして、シエルさんが彼の背後で拳に力を込め始める。
「これでおしまいです!」
「!?」
シエルさんの拳が淡く光りだすと同時にゼパードの腹部を強打。場外へと吹き飛ばされた彼はそのまま応援席の壁に叩きつけられる。
「司会。終わりでしょ?」
「え? あ……」
壁にめり込みピクリとも動かないゼパードを見てシエルさんが声をあげると司会の男はブロガに視線を泳がせる。ブロガは悔しそうに拳を握り締めて頷く。
「待て! ……待ちやがれ」
勝負がついたと思ってシエルさんが舞台から降りようとするとゼパードが声をあげた。
「まだ終わっちゃいねえ」
「ゼパード! 使っちゃダメ! それは僕たちの命を」
「うるせぇ! あんな卑しい獣人に負けちゃ生きてる意味ねえんだよ!」
ゼパードが腰のポシェットから果実を取り出した。シロトが声をあげるけど、聞く耳を持たない彼は果実を一口口に含んだ。
「命の果実か」
「アームストロング様」
あれは何だろうと思ってみていると背後から声が聞こえる。応援席から降りてきたアームストロング様が腕組みをして話す。
「別名禁断の果実。人類が神の忠告を聞かずに食べてしまったとされている果実だ。神の力を宿している。若い頃は儂も食べたいと思ったもんじゃがな。寿命を縮め、一時的な効果で終わることもあるからな。儂はとどまることが出来たがあの子は負けてしまったか」
アームストロング様の説明を聞いていると黒い風が会場を包み込んだ。
「さあ、これからが本番だ!」
「!?」
黒い風を身に纏ってゼパードがシエルさんに襲い掛かる。舞台の中央で衝突する二人。黒い風が呼応するように集まって行くと上昇気流を作り出す。あれじゃまるで竜巻だ。
「シエル!」
「シエルお姉ちゃん!」
イーマちゃんと共に心配で口を開く。薄っすらと見えるシエルさんは笑っていた。
「大丈夫。少しおいたがすぎる子供が騒いでいるだけです。私とこの槍が、この【グングニル】が揃えば怖いものはないんです」
風の吹き抜ける音を遮るようにシエルさんの声が聞こえてくる。グングニル? あの白銀の槍が?
「さあ、私を悪夢から救ってくれたアート様から頂いた槍、【グングニル】。あなたの真の姿を見せて!」
「な、なんだってんだ!?」
シエルさんが叫ぶ。眩い光が彼女とゼパードを包み込んでいく。
「深淵をも切り裂く閃光……か」
アームストロング様が呟く。眩い光が天へと軌道を変えて昇ってく。煌々と輝いていて雲さえも切り裂いていく。そして、気が付くとゼパードは元に姿に戻って気を失っていた。
「ああ、何とか。うっ」
舞台から降りるルルスさんに声をあげると彼が倒れて膝をついてジェシイさんが介抱するけど、結構のダメージみたいだ。すぐにポーションを手渡して回復させる。
「ありがとうアート君」
「いえ」
ルルスさんがお礼を言ってくると僕は首を横に振って答えた。
「シロト! 負けるとは何事だ!」
「……ごめんなさい」
ルルスさんの無事を喜んでいると怒号が聞こえてくる。ブロガが声を荒らげて木の棒でシロトを叩いているのが見える。衣服が破れるほど強く叩きつけて白かった彼の体が赤や青に変わっていく。
「やめぬか! これ以上は死んでしまうぞ!」
「アームストロング様。これは私の所有物です。何をしようと口だししないでいただきたい」
アームストロング様の声にも負けじと声をあげるブロガ。再度叩きだすと顔をニヤつかせる。
「ブロガ様! もういいでしょ。次は俺が行くんだからさ!」
「ん? おお、そうだったな。ゼパードお前の力を存分に見せて見よ」
勢いよく席から立ち上がるゼパードが声をあげるとブロガの手が止まった。息も絶え絶えのシロトを、ゼパードは一瞥すると拳に力を込めていた。
「次は俺だ! 卑しい獣人出てきやがれ!」
ゼパードが階段を勢いよく駆け下って飛び上がると舞台の中央に着地する。
司会が戸惑いながらも僕らを見るとシエルさんが舞台にあがって行く。
「シエル! 頑張って!」
「シエルお姉ちゃん頑張れ~!」
「はい!」
シエルさんを応援するとイーマちゃんも一緒に応援してくれた。僕らに答えて微笑むと槍を振り回して構える。
「へへへ、俺は最初から本気で行く。司会! 早く合図をしろ!」
「す、すみません。では、開始!」
ゼパードがニヤニヤしながら司会の男に声をあげる。すぐに振り下ろされる合図にゼパードが詠唱を始める。
「【神の私兵よ。我がマナを喰らい、我が身に降りかかる災難から守り戦わん】……ん? 何してやがる? 詠唱を邪魔しねえのか?」
ゼパードが詠唱をしているのにシエルさんは何もせずに見ているだけ。おかしいと思った彼が問いかけると彼女は首を横に振って答えた。
「【アークナイト】を呼ぶのでしょ? 好きにしなさい。あなたの本気と言うのを完膚なきまでに叩きのめして差し上げます」
「!? 言ってくれるね~。じゃあ見せてやるよ! 【アークナイトMK2】」
シエルさんの声にいら立ちを見せて召喚を行使していく。
シロトと同じように彼の足元に光の円が描かれていく。光の中から翼の生えたゴーレムが現れる。
「俺様のアークナイトMK2はさっきみたいにはいかないぜ!」
ゼパードもアークナイトの肩に乗ると威勢よく声をあげる。両手にメイスを持ったゴーレムはシエルさんへと幾度もメイスを落としていく。
「オラオラ! これで終わりか!」
肩の上から見下ろすだけのゼパード。土煙でまったく見えないけど、僕は心配していなかった。だって、アークナイトのメイスがどんどん小さくなっていくから。
「オラオラ~。ん? メイスがなくなってやがる?」
やっと気が付いたゼパード。でも、時すでに遅し。
「うわっ!? な、なんで肩が落ちるんだよ」
次の瞬間、ゼパードの乗っていたアークナイトの肩が崩れ落ちた。
「これで終わりですか?」
「ひぃ!? ど、どうなってんだ?」
土煙を引っ張りながらシエルさんがゼパードに槍を突きつける。凄いスピードで煙から出てきたのか。
「アート様から頂いたこの白銀の槍に切れないものはありません。降参しなさい」
シエルさんは槍を抱きしめながら話す。
「こ、降参なんかするか! まだ終わってねえ! 我が身に宿れアークナイト~!」
ゼパードは負けじと声を張り上げる。すると、アークナイトがバラバラになって行って、ゼパードに張り付いていく。白き鎧を纏ったような彼はニヤリと笑うとシエルさんの背後を取った。
大きくなったから遅くなるなんて言うことはないみたいだ。だけど、シエルさんにスピードで挑むのは自殺行為だ。
「どこを見ているんです?」
「はぁ? ど、どこに行きやがった!」
目の前にいたシエルさんを見失うゼパード。決闘場にいた誰もが彼女を見失うことはなかったがゼパードは自分の背後に気が付くことはなかった。そして、シエルさんが彼の背後で拳に力を込め始める。
「これでおしまいです!」
「!?」
シエルさんの拳が淡く光りだすと同時にゼパードの腹部を強打。場外へと吹き飛ばされた彼はそのまま応援席の壁に叩きつけられる。
「司会。終わりでしょ?」
「え? あ……」
壁にめり込みピクリとも動かないゼパードを見てシエルさんが声をあげると司会の男はブロガに視線を泳がせる。ブロガは悔しそうに拳を握り締めて頷く。
「待て! ……待ちやがれ」
勝負がついたと思ってシエルさんが舞台から降りようとするとゼパードが声をあげた。
「まだ終わっちゃいねえ」
「ゼパード! 使っちゃダメ! それは僕たちの命を」
「うるせぇ! あんな卑しい獣人に負けちゃ生きてる意味ねえんだよ!」
ゼパードが腰のポシェットから果実を取り出した。シロトが声をあげるけど、聞く耳を持たない彼は果実を一口口に含んだ。
「命の果実か」
「アームストロング様」
あれは何だろうと思ってみていると背後から声が聞こえる。応援席から降りてきたアームストロング様が腕組みをして話す。
「別名禁断の果実。人類が神の忠告を聞かずに食べてしまったとされている果実だ。神の力を宿している。若い頃は儂も食べたいと思ったもんじゃがな。寿命を縮め、一時的な効果で終わることもあるからな。儂はとどまることが出来たがあの子は負けてしまったか」
アームストロング様の説明を聞いていると黒い風が会場を包み込んだ。
「さあ、これからが本番だ!」
「!?」
黒い風を身に纏ってゼパードがシエルさんに襲い掛かる。舞台の中央で衝突する二人。黒い風が呼応するように集まって行くと上昇気流を作り出す。あれじゃまるで竜巻だ。
「シエル!」
「シエルお姉ちゃん!」
イーマちゃんと共に心配で口を開く。薄っすらと見えるシエルさんは笑っていた。
「大丈夫。少しおいたがすぎる子供が騒いでいるだけです。私とこの槍が、この【グングニル】が揃えば怖いものはないんです」
風の吹き抜ける音を遮るようにシエルさんの声が聞こえてくる。グングニル? あの白銀の槍が?
「さあ、私を悪夢から救ってくれたアート様から頂いた槍、【グングニル】。あなたの真の姿を見せて!」
「な、なんだってんだ!?」
シエルさんが叫ぶ。眩い光が彼女とゼパードを包み込んでいく。
「深淵をも切り裂く閃光……か」
アームストロング様が呟く。眩い光が天へと軌道を変えて昇ってく。煌々と輝いていて雲さえも切り裂いていく。そして、気が付くとゼパードは元に姿に戻って気を失っていた。
23
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
縫剣のセネカ
藤花スイ
ファンタジー
「ぬいけんのせねか」と読みます。
--
コルドバ村のセネカは英雄に憧れるお転婆娘だ。
幼馴染のルキウスと共に穏やかな日々を過ごしていた。
ある日、セネカとルキウスの両親は村を守るために戦いに向かった。
訳も分からず見送ったその後、二人は孤児となった。
その経験から、大切なものを守るためには強さが必要だとセネカは思い知った。
二人は力をつけて英雄になるのだと誓った。
しかし、セネカが十歳の時に授かったのは【縫う】という非戦闘系のスキルだった。
一方、ルキウスは破格のスキル【神聖魔法】を得て、王都の教会へと旅立ってゆく。
二人の道は分かれてしまった。
残されたセネカは、ルキウスとの約束を胸に問い続ける。
どうやって戦っていくのか。希望はどこにあるのか⋯⋯。
セネカは剣士で、膨大な魔力を持っている。
でも【縫う】と剣をどう合わせたら良いのか分からなかった。
答えは簡単に出ないけれど、セネカは諦めなかった。
創意を続ければいつしか全ての力が繋がる時が来ると信じていた。
セネカは誰よりも早く冒険者の道を駆け上がる。
天才剣士のルキウスに置いていかれないようにとひた向きに力を磨いていく。
遠い地でルキウスもまた自分の道を歩み始めた。
セネカとの大切な約束を守るために。
そして二人は巻き込まれていく。
あの日、月が瞬いた理由を知ることもなく⋯⋯。
これは、一人の少女が針と糸を使って世界と繋がる物語
(旧題:スキル【縫う】で無双します! 〜ハズレスキルと言われたけれど、努力で当たりにしてみます〜)
聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!
さくしゃ
ファンタジー
職業「聖女」としてお勤めに忙殺されるクミ
祈りに始まり、一日中治療、時にはドラゴン討伐……しかし、全てタダ働き!
も……もう嫌だぁ!
半狂乱の最強聖女は冒険者となり、軟禁生活では味わえなかった生活を知りはっちゃける!
時には、不労所得、冒険者業、アルバイトで稼ぐ!
大金持ちにもなっていき、世界も救いまーす。
色んなキャラ出しまくりぃ!
カクヨムでも掲載チュッ
⚠︎この物語は全てフィクションです。
⚠︎現実では絶対にマネはしないでください!
俺に王太子の側近なんて無理です!
クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。
そう、ここは剣と魔法の世界!
友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。
ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。
追放されたので田舎でスローライフするはずが、いつの間にか最強領主になっていた件
言諮 アイ
ファンタジー
「お前のような無能はいらない!」
──そう言われ、レオンは王都から盛大に追放された。
だが彼は思った。
「やった!最高のスローライフの始まりだ!!」
そして辺境の村に移住し、畑を耕し、温泉を掘り当て、牧場を開き、ついでに商売を始めたら……
気づけば村が巨大都市になっていた。
農業改革を進めたら周囲の貴族が土下座し、交易を始めたら王国経済をぶっ壊し、温泉を作ったら各国の王族が観光に押し寄せる。
「俺はただ、のんびり暮らしたいだけなんだが……?」
一方、レオンを追放した王国は、バカ王のせいで経済崩壊&敵国に占領寸前!
慌てて「レオン様、助けてください!!」と泣きついてくるが……
「ん? ちょっと待て。俺に無能って言ったの、どこのどいつだっけ?」
もはや世界最強の領主となったレオンは、
「好き勝手やった報い? しらんな」と華麗にスルーし、
今日ものんびり温泉につかるのだった。
ついでに「真の愛」まで手に入れて、レオンの楽園ライフは続く──!
のほほん素材日和 ~草原と森のんびり生活~
みなと劉
ファンタジー
あらすじ
異世界の片隅にある小さな村「エルム村」。この村には魔物もほとんど現れず、平和な時間が流れている。主人公のフィオは、都会から引っ越してきた若い女性で、村ののどかな雰囲気に魅了され、素材採取を日々の楽しみとして暮らしている。
草原で野草を摘んだり、森で珍しいキノコを見つけたり、時には村人たちと素材を交換したりと、のんびりとした日常を過ごすフィオ。彼女の目標は、「世界一癒されるハーブティー」を作ること。そのため、村の知恵袋であるおばあさんや、遊び相手の動物たちに教わりながら、試行錯誤を重ねていく。
しかし、ただの素材採取だけではない。森の奥で珍しい植物を見つけたと思ったら、それが村の伝承に関わる貴重な薬草だったり、植物に隠れた精霊が現れたりと、小さな冒険がフィオを待ち受けている。そして、そんな日々を通じて、フィオは少しずつ村の人々と心を通わせていく――。
---
主な登場人物
フィオ
主人公。都会から移住してきた若い女性。明るく前向きで、自然が大好き。素材を集めては料理やお茶を作るのが得意。
ミナ
村の知恵袋のおばあさん。薬草の知識に詳しく、フィオに様々な素材の使い方を教える。口は少し厳しいが、本当は優しい。
リュウ
村に住む心優しい青年。木工職人で、フィオの素材探しを手伝うこともある。
ポポ
フィオについてくる小動物の仲間。小さなリスのような姿で、実は森の精霊。好物は甘い果実。
※異世界ではあるが
インターネット、汽車などは存在する世界
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる