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第二部第一章 ベリズリー
光灯火
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彼女は不安定な言い方をして、私には意味がわからなくなった。
けど、アンには重要なことなのだろう。
人の心とか考えを否定する気がないから、どんな意味か分からないけれど、問い詰める必要は今はない。
「ミアたち、前を見てみろ。灯火がベリズリーの前の前の村で光ってるぞ」
プランスは指を差す。
その先を見ると、賑やかな、灯火が見えて元の村のことを思い出してしまった。
今頃、リーナは何をしているのだろうっていうふうに思い出してしまう。
まるでフラッシュバックのように思い出す。
村の時だけの記憶だ。木の囁きも聞こえてきて、何か歌でも唄いたい気分に変化する。
何が何だかわからないのはどうしてだろうか、歌を唄いたい気分になった。
本を片手に持ちながら、ミルク多めの、コーヒーを片手に持って、三口飲む。恐らく、これが日常だったからだろう。
まあそれも一ヵ月程の日常とルーティン、だったのだが。
「プランス、いや上位聖騎士様、今日はあの村でお休みになるのでしょうか?」
なぜか、彼女はプランスを上位聖騎士様と呼んだ。恐らく、そういう時間帯なのだろう。
少し疑問に思いながらも、彼を抱きしめる。
優しい温もりに浸るとようやく、私はこの暗闇の中を照らす月に気付けた。
今日は満月ではない、けれど三日月という綺麗な月が上がっていた。
今日は三日月が私たちを、生き延びさせる唯一の光だ。
「まあそのつもりだ」
三日月がだんだんと姿表す時に私はいつも感動していたが、子供の頃はお母様の私情により、三日月が姿を表す瞬間を見たことがなかった、
「上位聖騎士様は、この地に詳しいのですか?」
「ぼちぼちって感じだ。本当に よく知ってるのは、ベリズリーだけだ」
プランスの言葉を聞いていると、妙に引っかかる部分があったけど、一旦落ち着き、続きの話を耳に通す。
「でもそれなら尚更どうして知っているのですか?」
「べつに、ただ知ってるだけさ」
プランスは頑なに教えてくれそうにないような言い方をした。
そんな時、シルバーがふうんとため息をつく。
そういえば、さっきから言葉を喋らない。もしかしたらまだ得体の知れない、アンがいるからかもしれない。
「プランスはもしかして、ベリズリーで生まれたのかも?」
「ミア、それはあるかもしれませんね」
アンが私の横に飛びながら並ぶと、そう言った。
何やら親近感があるのかもしれない。
まさか聖騎士の少女とこうして旅ができるなんて思っていなかったから嬉しい。
「ふうん。お前らかってに仮想を立てやがってぇえ」
なんんだか不機嫌そうな顔をする彼のことを見ていると、もう村に着いてしまった。
名前はベリズーという名前らしい。
少し変だと思いながらも、シルバーは村の門をくぐり、中に入ると、片手にはエールを持っている、男性達が団欒に会話していた。
なんの話をしているのかは、酔っ払いの話し声なので、分からなかった。
「なかなか、お酒臭いですね。ミアは私が守りましょう!」
何かと過保護かと思ってしまったけど、彼女も一人前の聖騎士だ、守るということは無意識にしてしまうのだろう。
けど、私と共に旅するというのは、常に戦場に居るようなものだ。
だから、私も死ぬ覚悟で旅している。
いつ、ルカが遥か彼方から来るか分からないし。
ルカが来たら多分全員死んでしまうことだろう、それほどにもルカは強い。
例えば、昔ダンジョンを一緒にクリアした時、彼が全ての魔獣を狂おしいほどに倒した。
あの時はやはり、恐怖だった。
理由は目の前のもの全てが消滅していくからだ、まるで最初っからいなかったように、魔獣は死んでいく。
そんな事を考えていると、宿に着いたらしい。
「っでここで本当にあってるの?」
彼女が宿に入ると壮絶な顔をして、出てきた。
相当中が壮絶なのだろう。
そう思って、プランスを見ると、笑っていた。何やら仕掛けていたらしい。
「ごめんまさか君が、ここを宿だと思うとは・・・・・。ここはただの酒場さ」
私自身もここが宿だと思っていたので図星という形で、ビクッと体が震えた。
図々しいように落ち込む私は、明らかに図星だったという顔をしているのだろう。
「酒場ってなんで知ってるんです?」
「だから、まあ立ち寄ったことが何度かあるからだよ」
初耳という形で私と彼女は目を輝かせる。
どうせ教えてくれないのだろうけど、知りたくなったら、質問するしかない。
「じゃあ、どんなふうに立ち寄ったの? プランスもしかして、旅好きだったの?」
「そんなところ・・・・・」
なぜか彼は悲しい笑みを浮かべて、苦笑をする。
そんな彼にはなんの、悩みがあるのだろう。
そう疑問に思うけど、いつかは忘れるのだろうと片付けた。
「まあ今も旅してるもんね」
「そうだな、いつか居座る場所も見つけたいのだが」
星空を三人で同時に眺める。
星の位置からして、今は夜の九時だろうな。今日は疲れたからただただベッドに眠りたいな。
「居座る場所ね・・・・・。そこまでないほうがいいよ、屋敷でもそう簡単に出れなかったし」
けど、アンには重要なことなのだろう。
人の心とか考えを否定する気がないから、どんな意味か分からないけれど、問い詰める必要は今はない。
「ミアたち、前を見てみろ。灯火がベリズリーの前の前の村で光ってるぞ」
プランスは指を差す。
その先を見ると、賑やかな、灯火が見えて元の村のことを思い出してしまった。
今頃、リーナは何をしているのだろうっていうふうに思い出してしまう。
まるでフラッシュバックのように思い出す。
村の時だけの記憶だ。木の囁きも聞こえてきて、何か歌でも唄いたい気分に変化する。
何が何だかわからないのはどうしてだろうか、歌を唄いたい気分になった。
本を片手に持ちながら、ミルク多めの、コーヒーを片手に持って、三口飲む。恐らく、これが日常だったからだろう。
まあそれも一ヵ月程の日常とルーティン、だったのだが。
「プランス、いや上位聖騎士様、今日はあの村でお休みになるのでしょうか?」
なぜか、彼女はプランスを上位聖騎士様と呼んだ。恐らく、そういう時間帯なのだろう。
少し疑問に思いながらも、彼を抱きしめる。
優しい温もりに浸るとようやく、私はこの暗闇の中を照らす月に気付けた。
今日は満月ではない、けれど三日月という綺麗な月が上がっていた。
今日は三日月が私たちを、生き延びさせる唯一の光だ。
「まあそのつもりだ」
三日月がだんだんと姿表す時に私はいつも感動していたが、子供の頃はお母様の私情により、三日月が姿を表す瞬間を見たことがなかった、
「上位聖騎士様は、この地に詳しいのですか?」
「ぼちぼちって感じだ。本当に よく知ってるのは、ベリズリーだけだ」
プランスの言葉を聞いていると、妙に引っかかる部分があったけど、一旦落ち着き、続きの話を耳に通す。
「でもそれなら尚更どうして知っているのですか?」
「べつに、ただ知ってるだけさ」
プランスは頑なに教えてくれそうにないような言い方をした。
そんな時、シルバーがふうんとため息をつく。
そういえば、さっきから言葉を喋らない。もしかしたらまだ得体の知れない、アンがいるからかもしれない。
「プランスはもしかして、ベリズリーで生まれたのかも?」
「ミア、それはあるかもしれませんね」
アンが私の横に飛びながら並ぶと、そう言った。
何やら親近感があるのかもしれない。
まさか聖騎士の少女とこうして旅ができるなんて思っていなかったから嬉しい。
「ふうん。お前らかってに仮想を立てやがってぇえ」
なんんだか不機嫌そうな顔をする彼のことを見ていると、もう村に着いてしまった。
名前はベリズーという名前らしい。
少し変だと思いながらも、シルバーは村の門をくぐり、中に入ると、片手にはエールを持っている、男性達が団欒に会話していた。
なんの話をしているのかは、酔っ払いの話し声なので、分からなかった。
「なかなか、お酒臭いですね。ミアは私が守りましょう!」
何かと過保護かと思ってしまったけど、彼女も一人前の聖騎士だ、守るということは無意識にしてしまうのだろう。
けど、私と共に旅するというのは、常に戦場に居るようなものだ。
だから、私も死ぬ覚悟で旅している。
いつ、ルカが遥か彼方から来るか分からないし。
ルカが来たら多分全員死んでしまうことだろう、それほどにもルカは強い。
例えば、昔ダンジョンを一緒にクリアした時、彼が全ての魔獣を狂おしいほどに倒した。
あの時はやはり、恐怖だった。
理由は目の前のもの全てが消滅していくからだ、まるで最初っからいなかったように、魔獣は死んでいく。
そんな事を考えていると、宿に着いたらしい。
「っでここで本当にあってるの?」
彼女が宿に入ると壮絶な顔をして、出てきた。
相当中が壮絶なのだろう。
そう思って、プランスを見ると、笑っていた。何やら仕掛けていたらしい。
「ごめんまさか君が、ここを宿だと思うとは・・・・・。ここはただの酒場さ」
私自身もここが宿だと思っていたので図星という形で、ビクッと体が震えた。
図々しいように落ち込む私は、明らかに図星だったという顔をしているのだろう。
「酒場ってなんで知ってるんです?」
「だから、まあ立ち寄ったことが何度かあるからだよ」
初耳という形で私と彼女は目を輝かせる。
どうせ教えてくれないのだろうけど、知りたくなったら、質問するしかない。
「じゃあ、どんなふうに立ち寄ったの? プランスもしかして、旅好きだったの?」
「そんなところ・・・・・」
なぜか彼は悲しい笑みを浮かべて、苦笑をする。
そんな彼にはなんの、悩みがあるのだろう。
そう疑問に思うけど、いつかは忘れるのだろうと片付けた。
「まあ今も旅してるもんね」
「そうだな、いつか居座る場所も見つけたいのだが」
星空を三人で同時に眺める。
星の位置からして、今は夜の九時だろうな。今日は疲れたからただただベッドに眠りたいな。
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