結婚してるのに、屋敷を出たら幸せでした。

恋愛系

文字の大きさ
141 / 170
第五部第四章 始まる戦争

神族

しおりを挟む
 お食事場に改めて瞬間移動をすると、女神族がたくさんいた。
 中には魔界を襲った天使もいて、少し腹が立ったが、戦争を起こしにきたわけでもない。

 だから必死に堪えてルミの隣に立つ。
 今は私は楽屋にいる。

 執事達は楽屋じゃなくて、普通にお食事を楽しんでいる、姿が見えた。
 これもルミの言葉によりなっているらしい。

 なんだかんだで、彼女も平和を願っていることがわかる。これは好かれても当然。

 私が下僕なら、絶対に好きになる主人だ。

「ミア、これから自己紹介をお願いね!」

 彼女はそう言ったが、自己紹介などする必要があるのだろうか?
 確かに信用を買うことは絶対的に必要なのだろうけど、それ以前の問題で私は化け物として皆に知れ渡っている。

 丸太のような椅子に座った。真っ直ぐ前には会場が見えて、私はど真ん中で、自己紹介をするらしい。
 
 もちろんプランスもアンもシルバーもだ。
 
 最初は私からということになったけど、まあいいだろう。
 心の準備はできた。
 戦争に出る時の方がよっぽど辛い、怖いでも今は戦場に行くわけでもなくて、平和に行くんだ!
 もう戦争には行きたくないけど! ゼレーナ王国を潰すまで頑張るけど!
 今は平和に行って見せる!
 石を投げられても関係ない。そんなのただの石だ!
 だって石なんか、痛いだけで、戦争になるわけでもない。だから大丈夫!

 私は意を決して前へと歩いていく。誰しも私の顔をみるがもう関係ない!
 どうせ私はそんなヘタレだということだ。

 だからもう何も思わないし、何も感じないように歩くことが大事だ! いまは単なる平和を尊重するだけでいい。

「あいつが、女王だって・・・・・何か怖い感じがしない?」

「慥になんだか不気味だわ・・・・・・」

 悪口の囁き声ですらも無視できるようになった気がする。だけど、心が傷つかないわけでもないから、あまり言わないで欲しい。

 女神族が道を開けてくれる。
 これは、ルミの命令により仕方なくやっているだけらしい。
 
 だけど、なんだか嬉しい気分にもなった。
 女神族の王国に足を踏み入れた時から心が躍るのだ。
 なんだか、この世が一変もするように感じ、もうそろそろで出来上がるものがありそうだ。

 何千年とかけて作り上げられたものとはなんだろうか?

 あ、そういえばルカはどうなっているのだろうか? いまこの場に来てそうで怖い。
 まあ、わたしにはちかずけないようになっているているから、大丈夫なのよね・・・・?
 でも、ルカとってどんなことでもできちゃうから、ちょっと怖い。だけど、彼が守ってくれるから大丈夫だし安心安心!
 
 そう思い、私は再び歩き出す。
 すると真ん中が見えてきた。全員に声は届かないけど、周りの人々には届くだろう。

「皆さん、出迎えてくださり光栄に存じます」

 真ん中に立ちそう言ったら不思議と、声が反響して、遠くまで声が届くようになっていた。
 もしかして!
 これもまた結界なのかな?
 だとしたら、今度この結界を張ってもらうよう依頼しようかしら?

「あの女の言葉に耳を貸すと、催眠術で操られるぞ」

「まじか、耳を塞がないと」

 皆の悪口も光栄に思ってくれる人も同時いた。だから、言葉を続けれてここに立つことができた。

「私が同盟国家を結んだのは、あなた方ならば平和になれると思ったからです。もちろん戦争状態に何千年となっていました。ですがそれは、古代の魔王により戦争状態になっていただけであり、現在の魔王はそんなことを望むような魔王ではありません。もちろん私も戦争はしたくありません。ですが、そちらから仕掛けてきた場合、全面戦争になりますのでご注意ください。それと、同盟国家を結んでおりますので、私達ができることならなんでも協力させていただきます。逆にあなた方にも同じことをしていただきたいです。これで私からの言葉は以上です。次は私の妹アン・アネリアです」

 私は楽屋には戻らず、ただ前に進むんだ。自己紹介が終わったら楽屋に戻らず、バイキングが置いてある場所に歩いてもらうように言われたからだ。
 その間に、石を投げられるかもしれない。だけど、大丈夫。
 私は強い、他の者に負けないくらい強い、だから大丈夫。

 そんなことで、自己肯定感を得て再び歩く。バイキングに着けばなんでも食べていいということだ。
 毒が入っていないか鑑定したいところだけど、失礼だよね・・・・・・?

「このクソ野郎!」

 石を持った、女神族が私に目の前に立ちはだかる。
 一歩も動かないことに集中した。石が当たれば気が済むのだろう?
 だから、石を投げてくれ、私に文句があるのなら早く殺してもいいよ。何も抵抗しないよ。
 
「どうぞ、殺してください。魔界の平和はあなた方に任せます。なので早く、殺してください、抵抗などしません」

 両手を広げて笑みを浮かべた。
彼等は笑って石を投げる。
 直行してくるこの石を、よければ何もしていない神に当たる。
 女神と神はほぼ一緒。

 そう思った時には、私の顔に石は当たっていた。連続で当たる石。
 とても痛い。
しおりを挟む
感想 6

あなたにおすすめの小説

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

三年の想いは小瓶の中に

月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。 ※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

存在感のない聖女が姿を消した後 [完]

風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは 永く仕えた国を捨てた。 何故って? それは新たに現れた聖女が ヒロインだったから。 ディアターナは いつの日からか新聖女と比べられ 人々の心が離れていった事を悟った。 もう私の役目は終わったわ… 神託を受けたディアターナは 手紙を残して消えた。 残された国は天災に見舞われ てしまった。 しかし聖女は戻る事はなかった。 ディアターナは西帝国にて 初代聖女のコリーアンナに出会い 運命を切り開いて 自分自身の幸せをみつけるのだった。

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

完結 辺境伯様に嫁いで半年、完全に忘れられているようです   

ヴァンドール
恋愛
実家でも忘れられた存在で 嫁いだ辺境伯様にも離れに追いやられ、それすら 忘れ去られて早、半年が過ぎました。

処理中です...