結婚してるのに、屋敷を出たら幸せでした。

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第六部第一章 運命の時

十一話

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 あれから数年と時が経ち、プランス達は他種族との交流も増えてきて、平和に近づいていたが、たまに魔界に悪魔が入ってくる。だけど怪我人はゼロだ。
 これも全て、プランスやミアの黙示力に加えて、各々の努力や実力により誰も怪我をしないのだ。

 巨人族も魔族と友好関係になって、今までとは違う光景を見れている。なぜなら巨人族が魔界に住み着いているからだ。理由は悪魔により巨人族の村は全て除去されたからだ。

 だからやり返したい一心で力のある魔族に助けを求めたら、何気に意気投合してしまい、魔界が心地良いと感じたから魔界に住んでいる巨人族もいる。
 勿論故郷の復旧のため、駆り出す者も多いというか、全員だ。魔界に住みながら故郷に瞬間移動で向かうのだ。
 
 巨人族は故郷に帰ると、更地になっていたけど、最初見た時の燃滓は全て除去されていた。
 巨人族の皆はすぐに、作業を始めて、普通じゃありえないほど高い木を普通の木と同じくらい大きい斧でどんどん斬っていく。
 そしてその木の樹皮を剥がして、大岩で木を叩くことにより、木の質感を上げてツルツルの丸太へと変えるが、大岩をハンマーのように持ち上げるから、体力が消耗してしまう。
 巨人族の額には、常にあるように汗が滲み出ている。疲労による汗でもあるし、希望の世界を見ているような汗でもある。涙とはまた別に領域にいる。

 目的のために命に似た物すなわち、人生の時間を費やしているのだ。

「俺たちは頑張るぜ!」

 木を叩いている巨人が言った。とても気合が入っているように、叫ぶとみんなが一斉に「おおおお!」と叫んで、斧で木を斬る者や樹皮を丁寧に引き剥がす、職人も気合があらためて入ったように、スピードが上昇しながらも綺麗に削がれているのは、見ている側からしても、爽快な気分だった。

 斧で木を斬っている者もさっきよりも力の入れ方が違うのか、早く木が斬れる。これが一言で人を変えるという現象なんだろうか?
 と考えてしまうようなくらい、みんなのステータスが上昇している。
 これが良き目的を以った証拠なのかもしれはい。だけどそれだけではないだろう。一致団結と子供っぽい事が、出来たからこそこのような実力を見せつける事ができたのだろう。
 
 けれどそんな、最高潮にステータスが上昇するのは最初だけで、だんだん力がなくなってきている。確かに最初の時よりはスピードが上昇しているものの、さっきよりはスピードが落ちてきている。

「俺たちは頑張るぜぇ・・・・・・・」

 そんな時だった。後ろから大きなおにぎりを片手に持っているプランスがいた。勿論何かで包まれているため、汚れてはいないし、今さっきまで異世界袋の中にしまっていた。

 プランスの元に、巨人族が走っていく。お腹が空いているのか一斉に走った。斧は木に刺さったまま、プランスの方へと走っていてって、大岩は地面に置いたままだ。

「お腹すいたぁー」

 だらしない声をプランスに言うと、プランスはおにぎりを、巨人に渡した。やっぱり、プランスと巨人では体格差があるから、手を伸ばしても、巨人が座らなければ、おにぎりを渡すことはできないらしい。
 プランスは自分の前に座る、巨人全員におにぎりを渡す。するとみんな一斉に、おにぎりを齧る。
 おにぎりの中には酸っぱい果実が入っているから、普通の白米よりも美味しく感じて、みんなはすごいスピードでおにぎりを貪るように食べる。
 プランスはその姿を見ながら、普通の大きさのおにぎりを食べる。巨人族のような、大きいおにぎりは、プランスにとって十日分くらいで食べ切る、量だ。

 プランスはゆっくりおにぎりを食べていると、早速おかわりと、口周りに白米を付けながら言った。

 プランスは異世界袋から再び、大きなおにぎりを出すと、巨人に渡した。するとまたしても巨人は大きな口を開けて、一口齧った。
 するとどんどん「おかわり」と言い出すようになって、しょうがないなぁー、とプランスは言いながら、おにぎりを出してみんなに分け与えた。

 プランス再び、ゆっくりとおにぎりを食べ始める。

「今日はどれくらい進んだんだ?」

 プランスが訊くと自慢げに巨人はニヤリと口元をさせた。まだ傲慢さが出ている事がわかるが、最初会った時よりも大人しくなっているような気がする。とプランスは感心を抱いた。

「木を斬って、丸太をいくつか作ったぜ! どうだすげえだろ?」

 口調はまだまだ悪ようだけど、前みたいな殺気は感じられないから、やはりプランスを信用しているのだろう。

 プランスは頷いて、手伝おうかと言ったけど「何を言っている、俺らがやりたいんだ! ここは俺らの故郷だ、俺らがやらなくてどうする・・・・・?」

 巨人は漢を見せるように、立ち上がって残りのおにぎりを丸呑みすると、再び作業に戻っていく。プランスも立ち上がって、魔界に帰ろうと、立ち上がると、後ろから巨人族のみんなが、手を振っていたからプランスも笑いながら、手を振返した。

 (あいつらも頑張ってるんだなぁー)

 プランスは瞬間移動で、魔界に戻るといつも通りの魔界が広がっており、誰もが家庭を持っているようだった。
 勿論アンとルドラは結婚した。
 プランスは一瞬驚いたものの、そんな事だろうと思っていたのか、すんなり良いよと言った。だけど困惑していたのはやはりルドラだった。
 これからまさかの、プランスが兄になるのだからと。プランスはそう言うことをあまり考えていなかったのか、全然大丈夫みたいな感じのことを言ったのだ。

 そして、今に至る。
 今日は別にやることはないが、ミアとちょっとした、散歩をしようと言いに行くため、ミアの部屋へと歩いていく。どうやらミアは、自分の部屋で本を読んでいるらしい。
 ミアらしい。

「この本面白いなぁー」

 ミアは自分の部屋で呟くと、本を捲る。またしても金のドレスを身につけており、本を読んでいた。暇な時にはいつも本を読むのが日課になっているらしい。

 創造の力で新たな本も作ることはできるけど、誰かが頑張って書いた本を好む。ミアは笑いながら、誰かが汗水流して書いた本を読む。

 それがなんだか心地良いのだ。
 
 今日ミアが読んでいる本は、ラノベ小説で、旅に出るという小説だ。

 別にこのジャンルが好きというわけではないが直感で、この本を読むと決めたのだ。

 すると、部屋のドアが開いた。そこにはプランスの姿があり、ミアは振り返り、笑って見せた。本を閉じてベッドの上に置き、立ち上がった。

「どうしたの?」

 ミアはスリッパを履き、プランスにの方へと歩き出す。
 プランスがここにきた理由は、一瞬に散歩しない? という提案だ。だけどミアは散歩というよりも旅に出たいと思っていた。それは本の影響もあるのだろうけど、昔人間界で旅をして、魔界に行くという旅が楽しかったからだ。
 今となっては、ルカに邪魔されることもないから、平和に旅できるかもしれないと、考えているのだ。それに大人姿で会えると今でも信じているリーナという昔仲が良かった女の子のことを、ミアは最近になって思い出した。

 リーナのことをプランスも覚えているのだろうか? でも仲が良かった感じだから、覚えているのかもしれない。
 けれど今リーナに会ってもミア達のことを覚えているとは限らない。
 それに今あったらリーナはお姉さんのような姿になっているだろう。見分けがつかないかもしれない。

「散歩に行かないか?」

 それでもミアは、ルーナに再び会いたかった。

「いや旅に出かけましょうよ! 昔リーナって女の子いたじゃん? だからも一回会いたなって!」
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