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第六部第一章 運命の時
十三話
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意味のないまま、ミアは旅の準備に入っていた。昔していた旅なのだから持って行く物なんて、ほぼないのだろうけど、気持ちの準備と言わんばかりに服とかを漁っている。
人間界のどこかなんてわからないけど、まずはリーナと合流を果たすのが大事だろう。だからあの村へと向かうのが必要なのだが、瞬間移動で一っ飛びなのだから、意味のわからないまま旅が終了してしまう。
そのため今旅に出ようなんて馬鹿が考えることと言っても、おかしくないのだ。だからどんな旅になるのか、もう面白みがない旅になってしまった。
だけど何かまた楽しい旅ができる気がしてきた。
そのため、プランスもアンもシルバーも旅に参加するようになったのだろう。
瞬間移動で旅するなんてそりゃあ、どこへでも行けてしまうのだから、旅になんて出る必要性はないだけど、もしかしたら創造神と同等級の力を持つ、生物や霊体がいるのかもしれないと、希望を思ったように、ミアは笑った。
「よーし! もうそろそろだね!」ミアは独り言のように言葉を吐き捨てると、立ち上がって再び本を読み始めた。
さっきまで読んでいた本と同じ本。これから旅に出るのだから旅の知識を蓄えないと、と、元から知っている知識をまたメモをとるかのように、本を読み頭の中に入れておく。
それが必要なのだろうか。
そうプランスは扉少し開いていたから気配消して覗きながら思った。けれどミアは単に本を読みたいという思いもあるのでプランスは気になる部分はあったものの、邪魔しようとは思わなかった。
「あいつ、可愛いじゃねえか」
ふんとプランスは鼻息を漏らすと流石にミアに気づかれてしまい、呼び止められた。
プランスは渋々、部屋に中に入ると、ミアが、「本一緒に読もうよ! 別に私が音読してあげてもいいよ?」ミアもみんな呑気に暮らしており、音読をする暇すらもある。
こんなことしてる間に時間が過ぎて行くことにもミアとプランスは知らない。それにリーナが今四十代ということにも気付かずに・・・。
だけど、四十代といってもとても美しいからまるで二十代くらいにしか見えない。
「俺はいいよ。コーヒーでも飲んで、外でも眺めておくよ」
この落ち着きようと、この自然の穏やかさをプランスは眺めたかったのだろう。けれどまた何か新しい敵が現れそうな勘が発動していて、何が起こっているのかわからないまま、コーヒーをプランスは淹れた。
「そう? じゃあ私にもコーヒー作ってお願いねー!」
ミアの言葉にプランスは予想したのか、眉を細めながら「分かったよ」と弱音を吐くこともなく言葉を返すと、ミアは嬉しそうにニッコリと立ち上がって、栞を挟んだページには愛しているという文字が書いてあってこれからの展開を楽しみになるように埃が立つ。
カーテンから紅光が見えるが、ミアの仄かな微笑みに吹き飛ばされた。プランスからコーヒーを受け取るとプランスに微笑みをかけて、角砂糖をもらい、コーヒーの中に入れた。
するとミアはホットコーヒーを少し飲み、火傷しないか試して、火傷しないことがわかったから、ベッドの隣にある椅子と机の場所の机の上にコーヒーを置き、窓から見える自然の景色を見て立ち上がると、ベッドの上に置いてある本を持ち再び椅子に座った。カーテンも開いているから、綺麗に外が見えるしプランスもちゃんと外が見れる。それに平和だなぁー、と、ため息を吐いてしまいそうになるほど有頂天の世界を見つめられることができた。安寧な日常に厭うこともないまま、本を読んだりコーヒーを飲んだりしていた。それが心踊るのだ、今までの努力の結晶が今この世界を作り出しているといってもおかしくない。
「私達、瞬間移動でどこにでも行けるのに、なんで旅に出ようとか思ってるんだろうね?」
唐突な言葉に、プランスは思わず笑いながら応える。「そうだな、でも何かあるんじゃねえか? 何せお前がいるんだから」
その言葉に、ミアはカチンと頭に来たが、本に集中してなんとか怒りを抑えれることができた。けれどまだ頭に血が昇っている。プランスとしては怒髪天のような感じになるのかと夢見ていたが、別にそんなことはなくてただ頬を紅くするだけだった。
すると淡い紅光がミアとプランスの目に映る。これは何かの前触れのような、気がした。けれどミアとプランスの前に立ちはだかるものなど、すぐに砕け散る。
そんな思いをミアとプランスは同時に思っていた。けれどそんな思いも砕け散ることもこの世には起こる可能性がある、それがこの世界を創ったものにもわからない現状なのだ。つまりミアとプランスを創った者がいるという可能性だってあるのだ。
それはミアやプランスよりも強い者となるのだろう。何せ創造したのだから。ミアやプランスが誰より強いのは創造したからであって、その情報を取るにミアとプランスを創った者はミアとプランスより強くなるのだ。
「やっぱり俺達より、強い奴なんていないよな! 大丈夫大丈夫」
プランスは自己肯定感と言わんばかりに、自分の気持ちを安定させるが、実際はどうだろうか、とプランスは感じていた。
人間界のどこかなんてわからないけど、まずはリーナと合流を果たすのが大事だろう。だからあの村へと向かうのが必要なのだが、瞬間移動で一っ飛びなのだから、意味のわからないまま旅が終了してしまう。
そのため今旅に出ようなんて馬鹿が考えることと言っても、おかしくないのだ。だからどんな旅になるのか、もう面白みがない旅になってしまった。
だけど何かまた楽しい旅ができる気がしてきた。
そのため、プランスもアンもシルバーも旅に参加するようになったのだろう。
瞬間移動で旅するなんてそりゃあ、どこへでも行けてしまうのだから、旅になんて出る必要性はないだけど、もしかしたら創造神と同等級の力を持つ、生物や霊体がいるのかもしれないと、希望を思ったように、ミアは笑った。
「よーし! もうそろそろだね!」ミアは独り言のように言葉を吐き捨てると、立ち上がって再び本を読み始めた。
さっきまで読んでいた本と同じ本。これから旅に出るのだから旅の知識を蓄えないと、と、元から知っている知識をまたメモをとるかのように、本を読み頭の中に入れておく。
それが必要なのだろうか。
そうプランスは扉少し開いていたから気配消して覗きながら思った。けれどミアは単に本を読みたいという思いもあるのでプランスは気になる部分はあったものの、邪魔しようとは思わなかった。
「あいつ、可愛いじゃねえか」
ふんとプランスは鼻息を漏らすと流石にミアに気づかれてしまい、呼び止められた。
プランスは渋々、部屋に中に入ると、ミアが、「本一緒に読もうよ! 別に私が音読してあげてもいいよ?」ミアもみんな呑気に暮らしており、音読をする暇すらもある。
こんなことしてる間に時間が過ぎて行くことにもミアとプランスは知らない。それにリーナが今四十代ということにも気付かずに・・・。
だけど、四十代といってもとても美しいからまるで二十代くらいにしか見えない。
「俺はいいよ。コーヒーでも飲んで、外でも眺めておくよ」
この落ち着きようと、この自然の穏やかさをプランスは眺めたかったのだろう。けれどまた何か新しい敵が現れそうな勘が発動していて、何が起こっているのかわからないまま、コーヒーをプランスは淹れた。
「そう? じゃあ私にもコーヒー作ってお願いねー!」
ミアの言葉にプランスは予想したのか、眉を細めながら「分かったよ」と弱音を吐くこともなく言葉を返すと、ミアは嬉しそうにニッコリと立ち上がって、栞を挟んだページには愛しているという文字が書いてあってこれからの展開を楽しみになるように埃が立つ。
カーテンから紅光が見えるが、ミアの仄かな微笑みに吹き飛ばされた。プランスからコーヒーを受け取るとプランスに微笑みをかけて、角砂糖をもらい、コーヒーの中に入れた。
するとミアはホットコーヒーを少し飲み、火傷しないか試して、火傷しないことがわかったから、ベッドの隣にある椅子と机の場所の机の上にコーヒーを置き、窓から見える自然の景色を見て立ち上がると、ベッドの上に置いてある本を持ち再び椅子に座った。カーテンも開いているから、綺麗に外が見えるしプランスもちゃんと外が見れる。それに平和だなぁー、と、ため息を吐いてしまいそうになるほど有頂天の世界を見つめられることができた。安寧な日常に厭うこともないまま、本を読んだりコーヒーを飲んだりしていた。それが心踊るのだ、今までの努力の結晶が今この世界を作り出しているといってもおかしくない。
「私達、瞬間移動でどこにでも行けるのに、なんで旅に出ようとか思ってるんだろうね?」
唐突な言葉に、プランスは思わず笑いながら応える。「そうだな、でも何かあるんじゃねえか? 何せお前がいるんだから」
その言葉に、ミアはカチンと頭に来たが、本に集中してなんとか怒りを抑えれることができた。けれどまだ頭に血が昇っている。プランスとしては怒髪天のような感じになるのかと夢見ていたが、別にそんなことはなくてただ頬を紅くするだけだった。
すると淡い紅光がミアとプランスの目に映る。これは何かの前触れのような、気がした。けれどミアとプランスの前に立ちはだかるものなど、すぐに砕け散る。
そんな思いをミアとプランスは同時に思っていた。けれどそんな思いも砕け散ることもこの世には起こる可能性がある、それがこの世界を創ったものにもわからない現状なのだ。つまりミアとプランスを創った者がいるという可能性だってあるのだ。
それはミアやプランスよりも強い者となるのだろう。何せ創造したのだから。ミアやプランスが誰より強いのは創造したからであって、その情報を取るにミアとプランスを創った者はミアとプランスより強くなるのだ。
「やっぱり俺達より、強い奴なんていないよな! 大丈夫大丈夫」
プランスは自己肯定感と言わんばかりに、自分の気持ちを安定させるが、実際はどうだろうか、とプランスは感じていた。
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