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4章 ナイトフォール編
ミアVSレイズ②
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魔人化。
禍々しい闇の魔力を纏ったレイズが、瞬速で蹴りこんできた。
「うっ!! 」
間一髪、纏った水エネルギーを盾のように活用し威力を抑えたが、それをも貫き彼の足底が私の腹部に触れた。
数十メートルは飛ばされたんじゃないかな。
直撃を免れたとしてもこの威力、何発も喰らってられないよ。
「へぇ。 そうこなくっちゃ 」
「水神級魔法【 オーシャンズ・タイタン 】」
私がそう唱えると、魔法により生み出された水のエネルギーが集まり、巨人の上半身を創りだした。
上半身のみといっても片手で人なんて握れるほど大きい。
こんな魔法もパワーアップしたおかげで、ポンポンと頭に浮かんでくる。
ただし得意な水魔法だけで他はからっきし。
全ての魔法を使える春陽さんがどんだけすごいことか、このレベルになってようやく足元くらいは分かるようになってきた。
「いいねぇ。 でも当たるかな? 」
たしかに彼はタイタンの掴み攻撃を華麗に避け続けている。
これじゃあ当たらないなぁ。
でもそんな時のために、
「氷神級魔法【 アイス・オブ・タイタン 】」
氷魔法だけは水魔法に類似する。
あれから実は氷も扱えるようになっていた。
この魔法は【 オーシャンズ・タイタン 】の使用後のみに使うことができるみたい。
そしてこの巨人を創った水エネルギー全てを鋭利な氷の粒子に変換し、ターゲットに最速で飛ばす。
「なっ!! 」
水の巨人によるスロウリーな攻撃を呑気に避けていたレイズは、突然の変化についてこれず、大量の氷の餌食となった。
つまり直撃したのだ。
「これで倒せた……かな? 」
そんなことを思えたのはほんの一瞬だった。
「へへへっ! こんなにダメージ受けたの久しぶりだァ! 」
大量の氷直撃により、水蒸気が舞っていて彼の姿が見えないが、さっきの無邪気な感じの声が気のせいだったと思わせるほどの狂気的な声が聞こえてきた。
ようやく水蒸気が消え去った。
あれ? 弟くんがいない!?
ドンッ――
突如、右横腹に衝撃が走る。
そして私は数十メートルほどぶっ飛ばされた。
強烈な痛みと感覚で答えを導き出すとすれば、おそらく魔人化したレイズに蹴り飛ばされたのだろう。
「い、痛い…… 」
ようやく声を絞り出したが、痛みで気を失いそうだ。
息も苦しい……。
エーテルバフも解けちゃってる。
春陽さんごめんなさい、私もうダメかも。
「僕にこんな痛い目あわせだんだ。 君にはもっと苦痛を味わわせてあげるよ――っ! アハハハハハッ――! 」
(何勝手に諦めてるの? )
この声、ミッドナイト?
呼んでもないのに?
「だめ、ミッドナイトまで操られて…… 」
「アハッ! それいいね。 自分の慕っている精霊に殺される……。 なんて素晴らしい死に方なんだぁ。 そうだ、そうしよう! 」
「だめ……。 早く逃げて…… 」
「闇魔法【 オーバーロード 】」
(ったくあなたって他人のことばかり……。 少しは自分のことも心配しなさいよ )
私に向けて微笑みかけてくれたミッドナイトに、その魔法は直撃した。
(――――――――。)
彼女もまたイフリートの時同様に無表情へと変わる。
「いいか、ミッドナイト! そこに這いつくばっている女を殺せ――! 」
(――――――――。)
ミッドナイトは黙って私に近づいてくる。
あ――、彼女になら殺されてもいいかもしれない。
ちょうど彼女が目前になったところで私は、
「ミッドナイト、ここまで一緒に戦ってくれてありがとう。 短い間だったけど楽しかったよ。 これからはさ、1人で過ごすんじゃなくてせっかくだしイフリート達と過ごしなよ。 まだ会わせてなかったけどシルフィードもいるんだよ。 ふふっ。 みんなで話したら楽しかっただろうな~ 」
(何1人で感傷に浸っているの? まだその夢、叶うんじゃない? )
!?
今ミッドナイトがしゃべった?
禍々しい闇の魔力を纏ったレイズが、瞬速で蹴りこんできた。
「うっ!! 」
間一髪、纏った水エネルギーを盾のように活用し威力を抑えたが、それをも貫き彼の足底が私の腹部に触れた。
数十メートルは飛ばされたんじゃないかな。
直撃を免れたとしてもこの威力、何発も喰らってられないよ。
「へぇ。 そうこなくっちゃ 」
「水神級魔法【 オーシャンズ・タイタン 】」
私がそう唱えると、魔法により生み出された水のエネルギーが集まり、巨人の上半身を創りだした。
上半身のみといっても片手で人なんて握れるほど大きい。
こんな魔法もパワーアップしたおかげで、ポンポンと頭に浮かんでくる。
ただし得意な水魔法だけで他はからっきし。
全ての魔法を使える春陽さんがどんだけすごいことか、このレベルになってようやく足元くらいは分かるようになってきた。
「いいねぇ。 でも当たるかな? 」
たしかに彼はタイタンの掴み攻撃を華麗に避け続けている。
これじゃあ当たらないなぁ。
でもそんな時のために、
「氷神級魔法【 アイス・オブ・タイタン 】」
氷魔法だけは水魔法に類似する。
あれから実は氷も扱えるようになっていた。
この魔法は【 オーシャンズ・タイタン 】の使用後のみに使うことができるみたい。
そしてこの巨人を創った水エネルギー全てを鋭利な氷の粒子に変換し、ターゲットに最速で飛ばす。
「なっ!! 」
水の巨人によるスロウリーな攻撃を呑気に避けていたレイズは、突然の変化についてこれず、大量の氷の餌食となった。
つまり直撃したのだ。
「これで倒せた……かな? 」
そんなことを思えたのはほんの一瞬だった。
「へへへっ! こんなにダメージ受けたの久しぶりだァ! 」
大量の氷直撃により、水蒸気が舞っていて彼の姿が見えないが、さっきの無邪気な感じの声が気のせいだったと思わせるほどの狂気的な声が聞こえてきた。
ようやく水蒸気が消え去った。
あれ? 弟くんがいない!?
ドンッ――
突如、右横腹に衝撃が走る。
そして私は数十メートルほどぶっ飛ばされた。
強烈な痛みと感覚で答えを導き出すとすれば、おそらく魔人化したレイズに蹴り飛ばされたのだろう。
「い、痛い…… 」
ようやく声を絞り出したが、痛みで気を失いそうだ。
息も苦しい……。
エーテルバフも解けちゃってる。
春陽さんごめんなさい、私もうダメかも。
「僕にこんな痛い目あわせだんだ。 君にはもっと苦痛を味わわせてあげるよ――っ! アハハハハハッ――! 」
(何勝手に諦めてるの? )
この声、ミッドナイト?
呼んでもないのに?
「だめ、ミッドナイトまで操られて…… 」
「アハッ! それいいね。 自分の慕っている精霊に殺される……。 なんて素晴らしい死に方なんだぁ。 そうだ、そうしよう! 」
「だめ……。 早く逃げて…… 」
「闇魔法【 オーバーロード 】」
(ったくあなたって他人のことばかり……。 少しは自分のことも心配しなさいよ )
私に向けて微笑みかけてくれたミッドナイトに、その魔法は直撃した。
(――――――――。)
彼女もまたイフリートの時同様に無表情へと変わる。
「いいか、ミッドナイト! そこに這いつくばっている女を殺せ――! 」
(――――――――。)
ミッドナイトは黙って私に近づいてくる。
あ――、彼女になら殺されてもいいかもしれない。
ちょうど彼女が目前になったところで私は、
「ミッドナイト、ここまで一緒に戦ってくれてありがとう。 短い間だったけど楽しかったよ。 これからはさ、1人で過ごすんじゃなくてせっかくだしイフリート達と過ごしなよ。 まだ会わせてなかったけどシルフィードもいるんだよ。 ふふっ。 みんなで話したら楽しかっただろうな~ 」
(何1人で感傷に浸っているの? まだその夢、叶うんじゃない? )
!?
今ミッドナイトがしゃべった?
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