「俺、女子高生になります

あさき のぞみ

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番外編

花奈のその後 第1話 独立

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斎藤みゆきが聖ヶ丘女子学園を去ってから、二年後。

香山花奈は、Atelier Miyamaのオフィスで、美山崇子理事長と向き合っていた。

「独立したい、ですか」

美山理事長は、紅茶のカップを置いた。

「はい」

花奈は、真っ直ぐ前を見た。

「ここで学んだことを活かして、自分のブランドを立ち上げたいんです」

「……理由を聞かせてください」

「美山さんのブランドは、大人の女性向け。洗練されていて、上品で、素晴らしいです」

花奈は、少し間を置いて――

「でも、私がやりたいのは……高校生向けなんです」

「高校生向け?」

「はい。もっと身近で、手が届く価格で、でも品質は妥協しない」

花奈の目が、輝いている。

「あの時……」

「あの時?」

「佐伯さん……いえ、名前は覚えていませんが、帰国子女の女の子にメイクを教えた時」

美山理事長の表情が、わずかに変わった。

「あの子、すごく一生懸命だった。メイクも、ファッションも、全部吸収しようとしていた」

「……」

「高校生って、そういう時期なんですよね。自分を作っていく時期」
花奈は、続けた。
「私、その手伝いをしたいんです」

美山理事長は、しばらく黙っていた。

そして――

「わかりました」

「……本当ですか?」

「ええ。応援します」

美山理事長は、微笑んだ。

「ただし、条件があります」

「何でも」

「資金援助はします。でも、経営には口を出しません」

「……」

「あなたの力で、成功させてください」
「はい!」

花奈は、深く頭を下げた。
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