★ある調教物語★

あさき のぞみ

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一つになる

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二人の身体は絡み合った。それは、顧客と店員の関係を遥かに超えた、支配者と従順な被支配者による、精神的な契約の成就だった。
萱野が求めているのは、育美の完璧な服従だ。一方、育美が求めているのは、その服従によって得られる**「承認」という名の究極の自己肯定**だった。
萱野は育美の全身を這い、貪るように撫でた。そして、避妊のためのスキンを付けることなく、何も言わない育美を良いことに、そのまま挿入した。
育美に抵抗の意思は全くなかった。彼が望むことは、全てが正しい。彼女の精神は、すでに**「萱野の身体の一部」**となることを歓喜していた。
「あぁっ……!」
身体の内側に響く、自慰行為の心地よさを遥かに超えた衝撃。その刺激は、彼女の孤独と承認欲求の渇きを、一気に満たしていく甘い毒のようだった。育美の口からは、制御できない甘い喘ぎ声が止まらなかった。
「……さま、あ、ぁ……」
その声は、歓喜であり、感謝であり、そして完全な降伏の証だった。
萱野は、その甘い声を征服者のBGMとして聞きながら、育美の中に自己を解き放った。彼は、この声が、育美の心底から湧き出る**「純粋な快感」**の表れだと信じていた。彼の孤独は満たされ、彼の支配は完璧に完成した。
しかし、萱野だけが知らなかった。
育美の甘い喘ぎ声、恍惚の表情、全身の震え。その全てが、彼からより強い承認を引き出し、彼により深い愛情を錯覚させるために、育美の精神の深い部分で計算された、**無意識の「演技」**であることを。
彼女は、SNSで**「品位ある女性」を演じたように、今、このベッドの上で「最高の愛しい女」を演じることで、彼の支配下に「生き延びよう」**としていた。
一つになったのは、二人の身体ではない。萱野の支配欲と、育美の歪んだ承認欲求という、二つの病的な精神だけだった。
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