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第36話 - 全面戦争
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俺はすかさず背中を見せた戦士に対して炎の刃を纏った右腕を振りぬいた
戦士の体は二つに分かれ、残りの英雄は騎士1、神官1となる
「甘く見ていたな、腕がこの通りだ」
不思議なことに痛みはない、俺は左腕の傷口と落ちた腕を氷漬けにし
英雄たちと向かい合う
継承で魔力と身体能力は飛躍的に向上しているがさすがに一騎当千の英雄たち
強力なマジックアイテムを多数装備し、思っていた以上に手ごわかった
俺は杖を呼び、手元に戻すと騎士へ向かって炎の玉を作り出す
ゴウゴウと音を立て火の玉が大きくなっていく
騎士は盾を構え、ジリジリと寄ってくる
シュゴッ という音と共に炎の玉から大きな熱線を放つと、騎士は盾で受け止めた
重装備なせいか?性格か?騎士は逃げない
「なぜ避けない、それでは神官を守れまい」
俺は炎の玉をその場に留めると、神官の後ろへ転移した
神官を杖で貫くと電撃を流し込み、トドメを刺す
声もなく神官は崩れ落ちる、こちらに気づいた騎士は熱線を押しのけ盾を捨てる
「おのれ、卑劣な」
騎士はそう言うと、剣を両手で構え、走りこんでくる
「子供たちを攫うお前たちが言う事か」
俺は杖をかざし、重力魔術を使った
騎士はその装備の重さもあって一瞬で動けなくなり、ギリギリと音を立てて徐々に体が沈み
片膝をつきながら剣を地面に突き立てた
偶然にもそれは騎士が王に忠誠を誓う姿のようだ
俺は騎士を見下し、嫌味たっぷりな冗談を言った
「どうした、仲間を裏切り俺に忠誠を誓うのか?」
「外道め!魔物ごときが人の姿を真似て偉くなったつもりか!」
魔物として見られていたか、魔王だしな、仕方ない
俺はため息をついた
「俺は人間だよ、人の姿が偉いと思うほど傲慢ではない、謙虚さがある」
「ぐっ...くっ、人間がそれほどの魔力を持つものか!」
俺は杖に重力魔術を維持するよう魔力を込め、杖を宙に浮かせた
「お前たちの勇者様と同じ転生者だからな、そういうスキルを授かった」
「なっ...ではなぜ我々と戦う」
傲慢だが正直な男だ、こいつが生きて帰り、俺が人間であることが伝われば国家間の待遇は改善するだろうか
「最初から戦う気はなかったさ。お前たちが魔物を敵として襲うから、抵抗したんだ」
「...魔物だって、人を殺す」
そう、だなぁ、俺たちが一方的に被害者って事もない、人と魔物で分ければ、だが
魔物も話せるやつがいるし、手を取り合う事が出来ることも知ってほしい
俺は騎士の側へ行き、かがんで話しかけた
「お前、俺が人間であることを国へ帰って話してくれないか?そうすれば、このくだらない戦争は終わると思うんだ」
騎士は重力に耐えながら考え、俺を見る
「今更...無理な話だ、魔物は昔から敵として認識されている。俺一人訴えたところで異端扱いされるのがオチだろう」
一理あるな、元凶はルクフォントデュー
俺を魔王と決めつけ、魔物として討伐する意思を掲げたのもあの国だ
俺はため息をつきながら立ち上がった
「お前うちに来ないか?多少傲慢だが正直なところは好感もてる。英雄がこちらにつけば魔物たちを見直す機会にならないだろうか」
騎士は鼻で笑い、トドメを刺せと言わんばかりに首を垂れた
「冗談を言うな、殺せ。俺は魔物に屈しない」
「...」
「残念だ」
シルヴァン帝国は許せないが、この男は正直で、高潔だったな。こいつが王なら子供なんて誘拐しない国だったかもしれない
苦しまないよう、風の刃で首を落とした
…
切断され凍らせた腕をもって支援部隊の所で治療を受けようとすると、大騒ぎになった
四肢が千切れるくらいは戦場では当たり前の怪我だと思っていたし長時間放置しなければ繋がると思うのだが、いかんせん魔王が怪我をしたというのが騒ぎの原因だ
バタバタと獣人たちが駆けまわり、ひたすら慌ただしい
落ち着いて治療を始めてくれるまで10分近くかかった、よく今まで治療できてたな
...
治療が終わって指令室へ戻ると、右翼の戦線はまだ英雄たちと戦っている
右翼の英雄たちも同じような編成だったが、神官と戦士が倒れ、数的有利になっている
しばらく眺めていたが、残った英雄たちが倒れ、勝負がついた
帰ってきたアヌビスたちの様子を見るとボロボロだ
アヌビスは傷が増え、リッチは頭が半分欠けている、右側の手足もない
リリアナは多少擦り傷などがあるが大きな怪我はしていないようだ
俺はリリアナに話しかけた
「激しい戦いだったか?」
「はい、リッチさまが敵の攻撃を受け止めてくださらなければどうなっていたことか」
リッチが口を挟む
「あの犬がワシを盾に使うのだ、ワシは犬と飼い主を非難するぞ!」
アヌビスが笑いながら話し出す
「ハハ、どうせ死なないくせにケチケチすんなよ」
「それはそれは大変な働きをしたようだなリッチ殿、此度はお主の働きによって勝利がもたらされたと言えよう」
俺は笑いながらリッチに冗談を言うと、リッチは俺の左腕の傷に気づきいたようだ
「フン!その左腕...お主を傷つける相手をぜひ我が眷属としたいものだ」
リッチはそういうとどこかへ消えていく
リリアナはリッチの話を聞くと慌てて俺の左腕を見た
「お見せください!」
「やめろ!治療は終わったんだよ」
このあとひと悶着あったが人間軍の英雄はもう戦えない
英雄がいなくなった戦場は一方的だった
あと数時間で終わるだろう
…
戦争は魔王軍の勝利に終わった
----- 戦況 -----
連合軍 4,000
魔王軍 7,000
連合軍は敗走をはじめ、散っていく、遊撃部隊を中心に掃討戦となり、連合軍はさらに数を減らしていった
シルヴァン帝国の首都を占領し、奴隷たちを解放すると魔王城から攫われた子供たちは王宮の奴隷として働かされていた事がわかった
攫われた子供たちを全員城へ返す手配を済ませ、今後シルヴァン帝国の領土をどう扱うか会議をした
「シルヴァン帝国攻め落としたのはいいけど、どうしようね」
リリアナが手を挙げた
「魔王城に住む魔道塔の者たちに管理させてはいかがでしょう?同じ人間ですし、抵抗は少ないと思われます」
「なるほど、獣人たちはどうする?奴隷ではなくなったがいきなり主従関係の意識は変わらないだろう」
「一度雇用という形に切り替え、徐々に文化をすり替えていかねばなりませんね、とても時間がかかると思います」
思った以上にめんどくさそうだ、魔王城のルールをいきなり持ってくるとすぐ崩壊しそうだな、魔物に対しての敵対意識もすぐには改善できないだろう
「わかった、当面ここはリリアナに任せよう、好きなようにやってみてくれ」
「承りました、問題が発生したら相談させてください」
「わかった」
…
諸々の準備をするため、城に戻ってきた
「リリアナ、悪いがリリアナはここに残って諜報を続けてくれ、シルヴァンへは使者を送って指示をしてほいし」
「わかりました、どのような情報をお求めですか?」
「セドリオンとルクフォントデューの動向を注視してくれ」
「承りました」
本来ならシルヴァンへリリアナが行って指揮したほうが効率がいいんだろうが、情報は鮮度が命だ、シルヴァンからここへ情報が届くまでに手遅れになる恐れがあるかもしれない
リリアナには無理をしてでも残ってもらおう
俺は広間へ行き、テーブルで果物をかじりながらくつろいだ
庭で遊んでいた子供たちが広間へ入ってくる
クルハが俺を見つけ駆け寄ってきた
「父上!おかえりなさい!」
「ただいま、今日はフリートはいないのか?」
「おじい様は今日は来てないよ、皆と遊んでたんだ」
くるみが走りながら近づいてくる
「ちちうえー!今日はおおかみさんとあそんだよー!」
「おお、何して遊んだんだ?」
くるみは側に来ると左腕にしがみついた
激痛のあまり変な声が出る
「ウイィィィィ!!!」
治療してもらったとはいえ、完治しているわけではない
激痛に顔が歪んでしまった
クルハ、くるみは驚いて腕を見る、ミクロとリクも集まってきた
くるみが腕の傷に気づく
「ちちうえ、おてて怪我してる」
俺の叫び声を聞いてティルやまめい、ミミも集まってきてまた大騒ぎになった
…
そういえばここに来てから傷を負ったのは初めてだったな
竜の素材を使ったローブは想像以上に丈夫だ、だけど相手が英雄ともなるとこれだけでは足りないんだろうか
衣服、木製武器の産業はあるが防具に関する産業がまだない
武器、防具ともに竜の素材が一番高級で効果も高いが数も少なく討伐するなど言語道断
俺のローブはドラグが脱皮したときのものをフリートがもっており、それを利用させてもらっている
竜の素材に頼らないような防具に使えるものはないものか
物流を担当しているティルに聞いてみることにした
「ティル、竜の素材に匹敵するような物って何かないか?」
「どうしたんですか?急に」
ティルは不思議そうに聞き返してきた
「ローブの下に着るような防具とかな、そういうのがないかと思って」
ティルは上を見上げ、考え込んだ
「うーん、そうですね、リザードマンの鱗とかが帷子に使われていたりしますが...。そうねぇ、玄人の帷子に使う程度なら私の鱗を使えると思うわよ」
ティルの鱗?はぎ取るのか?
「いやいや、無理やりはぎ取るとかやだぞ」
「まさか、私たちにも代謝があるからたまに生え変わるのよ、クルハのもたまに手入れしてあげてるの」
へぇぇ、竜の鱗って生え変わるんだ
「なるほどな、俺のはまぁそれでいいとしても竜は貴重だろ?皆が身に着けられるようなものって何かないか?」
ティルは腕を組んで考える
「今は取引がないけど、ヨルムンガンドの抜け殻なんて量もあるし使えないかしら?」
「ヨルムンガンドってのは巨大な蛇か?」
「ええ、そうね、トレントの森のずっと西にダンジョンがあるわ、そこにいるはずよ」
なるほど、準備をして訪れてみよう
戦士の体は二つに分かれ、残りの英雄は騎士1、神官1となる
「甘く見ていたな、腕がこの通りだ」
不思議なことに痛みはない、俺は左腕の傷口と落ちた腕を氷漬けにし
英雄たちと向かい合う
継承で魔力と身体能力は飛躍的に向上しているがさすがに一騎当千の英雄たち
強力なマジックアイテムを多数装備し、思っていた以上に手ごわかった
俺は杖を呼び、手元に戻すと騎士へ向かって炎の玉を作り出す
ゴウゴウと音を立て火の玉が大きくなっていく
騎士は盾を構え、ジリジリと寄ってくる
シュゴッ という音と共に炎の玉から大きな熱線を放つと、騎士は盾で受け止めた
重装備なせいか?性格か?騎士は逃げない
「なぜ避けない、それでは神官を守れまい」
俺は炎の玉をその場に留めると、神官の後ろへ転移した
神官を杖で貫くと電撃を流し込み、トドメを刺す
声もなく神官は崩れ落ちる、こちらに気づいた騎士は熱線を押しのけ盾を捨てる
「おのれ、卑劣な」
騎士はそう言うと、剣を両手で構え、走りこんでくる
「子供たちを攫うお前たちが言う事か」
俺は杖をかざし、重力魔術を使った
騎士はその装備の重さもあって一瞬で動けなくなり、ギリギリと音を立てて徐々に体が沈み
片膝をつきながら剣を地面に突き立てた
偶然にもそれは騎士が王に忠誠を誓う姿のようだ
俺は騎士を見下し、嫌味たっぷりな冗談を言った
「どうした、仲間を裏切り俺に忠誠を誓うのか?」
「外道め!魔物ごときが人の姿を真似て偉くなったつもりか!」
魔物として見られていたか、魔王だしな、仕方ない
俺はため息をついた
「俺は人間だよ、人の姿が偉いと思うほど傲慢ではない、謙虚さがある」
「ぐっ...くっ、人間がそれほどの魔力を持つものか!」
俺は杖に重力魔術を維持するよう魔力を込め、杖を宙に浮かせた
「お前たちの勇者様と同じ転生者だからな、そういうスキルを授かった」
「なっ...ではなぜ我々と戦う」
傲慢だが正直な男だ、こいつが生きて帰り、俺が人間であることが伝われば国家間の待遇は改善するだろうか
「最初から戦う気はなかったさ。お前たちが魔物を敵として襲うから、抵抗したんだ」
「...魔物だって、人を殺す」
そう、だなぁ、俺たちが一方的に被害者って事もない、人と魔物で分ければ、だが
魔物も話せるやつがいるし、手を取り合う事が出来ることも知ってほしい
俺は騎士の側へ行き、かがんで話しかけた
「お前、俺が人間であることを国へ帰って話してくれないか?そうすれば、このくだらない戦争は終わると思うんだ」
騎士は重力に耐えながら考え、俺を見る
「今更...無理な話だ、魔物は昔から敵として認識されている。俺一人訴えたところで異端扱いされるのがオチだろう」
一理あるな、元凶はルクフォントデュー
俺を魔王と決めつけ、魔物として討伐する意思を掲げたのもあの国だ
俺はため息をつきながら立ち上がった
「お前うちに来ないか?多少傲慢だが正直なところは好感もてる。英雄がこちらにつけば魔物たちを見直す機会にならないだろうか」
騎士は鼻で笑い、トドメを刺せと言わんばかりに首を垂れた
「冗談を言うな、殺せ。俺は魔物に屈しない」
「...」
「残念だ」
シルヴァン帝国は許せないが、この男は正直で、高潔だったな。こいつが王なら子供なんて誘拐しない国だったかもしれない
苦しまないよう、風の刃で首を落とした
…
切断され凍らせた腕をもって支援部隊の所で治療を受けようとすると、大騒ぎになった
四肢が千切れるくらいは戦場では当たり前の怪我だと思っていたし長時間放置しなければ繋がると思うのだが、いかんせん魔王が怪我をしたというのが騒ぎの原因だ
バタバタと獣人たちが駆けまわり、ひたすら慌ただしい
落ち着いて治療を始めてくれるまで10分近くかかった、よく今まで治療できてたな
...
治療が終わって指令室へ戻ると、右翼の戦線はまだ英雄たちと戦っている
右翼の英雄たちも同じような編成だったが、神官と戦士が倒れ、数的有利になっている
しばらく眺めていたが、残った英雄たちが倒れ、勝負がついた
帰ってきたアヌビスたちの様子を見るとボロボロだ
アヌビスは傷が増え、リッチは頭が半分欠けている、右側の手足もない
リリアナは多少擦り傷などがあるが大きな怪我はしていないようだ
俺はリリアナに話しかけた
「激しい戦いだったか?」
「はい、リッチさまが敵の攻撃を受け止めてくださらなければどうなっていたことか」
リッチが口を挟む
「あの犬がワシを盾に使うのだ、ワシは犬と飼い主を非難するぞ!」
アヌビスが笑いながら話し出す
「ハハ、どうせ死なないくせにケチケチすんなよ」
「それはそれは大変な働きをしたようだなリッチ殿、此度はお主の働きによって勝利がもたらされたと言えよう」
俺は笑いながらリッチに冗談を言うと、リッチは俺の左腕の傷に気づきいたようだ
「フン!その左腕...お主を傷つける相手をぜひ我が眷属としたいものだ」
リッチはそういうとどこかへ消えていく
リリアナはリッチの話を聞くと慌てて俺の左腕を見た
「お見せください!」
「やめろ!治療は終わったんだよ」
このあとひと悶着あったが人間軍の英雄はもう戦えない
英雄がいなくなった戦場は一方的だった
あと数時間で終わるだろう
…
戦争は魔王軍の勝利に終わった
----- 戦況 -----
連合軍 4,000
魔王軍 7,000
連合軍は敗走をはじめ、散っていく、遊撃部隊を中心に掃討戦となり、連合軍はさらに数を減らしていった
シルヴァン帝国の首都を占領し、奴隷たちを解放すると魔王城から攫われた子供たちは王宮の奴隷として働かされていた事がわかった
攫われた子供たちを全員城へ返す手配を済ませ、今後シルヴァン帝国の領土をどう扱うか会議をした
「シルヴァン帝国攻め落としたのはいいけど、どうしようね」
リリアナが手を挙げた
「魔王城に住む魔道塔の者たちに管理させてはいかがでしょう?同じ人間ですし、抵抗は少ないと思われます」
「なるほど、獣人たちはどうする?奴隷ではなくなったがいきなり主従関係の意識は変わらないだろう」
「一度雇用という形に切り替え、徐々に文化をすり替えていかねばなりませんね、とても時間がかかると思います」
思った以上にめんどくさそうだ、魔王城のルールをいきなり持ってくるとすぐ崩壊しそうだな、魔物に対しての敵対意識もすぐには改善できないだろう
「わかった、当面ここはリリアナに任せよう、好きなようにやってみてくれ」
「承りました、問題が発生したら相談させてください」
「わかった」
…
諸々の準備をするため、城に戻ってきた
「リリアナ、悪いがリリアナはここに残って諜報を続けてくれ、シルヴァンへは使者を送って指示をしてほいし」
「わかりました、どのような情報をお求めですか?」
「セドリオンとルクフォントデューの動向を注視してくれ」
「承りました」
本来ならシルヴァンへリリアナが行って指揮したほうが効率がいいんだろうが、情報は鮮度が命だ、シルヴァンからここへ情報が届くまでに手遅れになる恐れがあるかもしれない
リリアナには無理をしてでも残ってもらおう
俺は広間へ行き、テーブルで果物をかじりながらくつろいだ
庭で遊んでいた子供たちが広間へ入ってくる
クルハが俺を見つけ駆け寄ってきた
「父上!おかえりなさい!」
「ただいま、今日はフリートはいないのか?」
「おじい様は今日は来てないよ、皆と遊んでたんだ」
くるみが走りながら近づいてくる
「ちちうえー!今日はおおかみさんとあそんだよー!」
「おお、何して遊んだんだ?」
くるみは側に来ると左腕にしがみついた
激痛のあまり変な声が出る
「ウイィィィィ!!!」
治療してもらったとはいえ、完治しているわけではない
激痛に顔が歪んでしまった
クルハ、くるみは驚いて腕を見る、ミクロとリクも集まってきた
くるみが腕の傷に気づく
「ちちうえ、おてて怪我してる」
俺の叫び声を聞いてティルやまめい、ミミも集まってきてまた大騒ぎになった
…
そういえばここに来てから傷を負ったのは初めてだったな
竜の素材を使ったローブは想像以上に丈夫だ、だけど相手が英雄ともなるとこれだけでは足りないんだろうか
衣服、木製武器の産業はあるが防具に関する産業がまだない
武器、防具ともに竜の素材が一番高級で効果も高いが数も少なく討伐するなど言語道断
俺のローブはドラグが脱皮したときのものをフリートがもっており、それを利用させてもらっている
竜の素材に頼らないような防具に使えるものはないものか
物流を担当しているティルに聞いてみることにした
「ティル、竜の素材に匹敵するような物って何かないか?」
「どうしたんですか?急に」
ティルは不思議そうに聞き返してきた
「ローブの下に着るような防具とかな、そういうのがないかと思って」
ティルは上を見上げ、考え込んだ
「うーん、そうですね、リザードマンの鱗とかが帷子に使われていたりしますが...。そうねぇ、玄人の帷子に使う程度なら私の鱗を使えると思うわよ」
ティルの鱗?はぎ取るのか?
「いやいや、無理やりはぎ取るとかやだぞ」
「まさか、私たちにも代謝があるからたまに生え変わるのよ、クルハのもたまに手入れしてあげてるの」
へぇぇ、竜の鱗って生え変わるんだ
「なるほどな、俺のはまぁそれでいいとしても竜は貴重だろ?皆が身に着けられるようなものって何かないか?」
ティルは腕を組んで考える
「今は取引がないけど、ヨルムンガンドの抜け殻なんて量もあるし使えないかしら?」
「ヨルムンガンドってのは巨大な蛇か?」
「ええ、そうね、トレントの森のずっと西にダンジョンがあるわ、そこにいるはずよ」
なるほど、準備をして訪れてみよう
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