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7話
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翌日
今日はカーラと女神に魔物の素材をお供えして加護を授かる方法を試すことになった
ルーシーの自室にカーラが来る
「ルーちんきたよー!」
「どうぞ、入って」
カーラが入ってくる
「魔物の素材ってさー、魔王の目が出た時くらいしか戦いに行かないから手に入んないんだよねー」
「ん?どういうこと?」
「えっとねー、英雄クラスって魔王の目の鎮圧が最優先だから学園の外に出られないんだよ、いつ出るかわからないから。常時待機してなきゃいけないの」
(なるほど、そのせいで勇者が育たないんだな。戦闘機会が少なすぎる、しかし復興支援な
んかも仕事に含まれていたはず、それも魔王の目が出ないといけないのか?)
「復興支援なんかも仕事なんだろ?それは誰がやってるの?」
「それは兵士クラスと戦士クラスが中心になってる」
「兵士クラス?英雄クラス以外のクラスって何があるの?」
「あーそうか、まだ習ってないんだね。えっと」
英雄 20ウェーブを突破した者たちだけのクラス
毎年学園トップの勇者が在籍する。最も数が少なくそれぞれの勇者に個別の担当がつく
騎士 15~19ウェーブ到達者
惜しくもトップに慣れなかった勇者が在籍する
戦士 10~14ウェーブ到達者
騎士より下だけどそこそこ強い
兵士 5~9ウェーブ到達者
もはや雑魚、最も数が多いが腐っても勇者
支援
20歳を過ぎ実力が落ちたり、負傷して以前の能力が維持できなくなった人達
「こんな感じで成績毎にクラスわけされてるの。毎年試験は実施される。試験の内容は毎回一緒だよ」
(意外と細かいな、20ウェーブの時だけやたらデカいのがいたのも英雄クラスを絞るためか)
「そんでねー、伝説武器は英雄クラスの人だけが持てるの。試験で降格しちゃうと没収されるよー」
「伝説武器をくれた老人が言ってたな」
「そうそう、適正に応じて渡すものが決められてるらしいんだけどあの爺さんの気分だって噂もある、後日女神神殿で加護と勇者名を授かるんだよ。英雄はだいたい伝説武器に由来される名前なんだ。ボクの武器はカラドボルグ」
「なるほど、それでカーラ=ボルグなのか。本名は名乗れないの?」
「うん、ボクたちは女神に命を捧げて加護を貰っているからね。それまでの自分は死んで女神の使徒として生まれ変わる、っていう事なんだって。古い名を名乗ることは背信を意味するから罰が下るって言われてる」
(そういえば俺はまだその儀式やってないな…いつやるんだろうか)
「ルーちんは僕たちの知らない女神に既に仕えているでしょ?どこで誓約をしたの?」
(う…無理な設定がここにきて響いてきた…)
「…うーん、名前と場所やその他誓約を明かせない。隠れ神だから詳しい事は言えないの」
「へぇー。面白いねーボクもその女神様と出会えていたらルーちんみたいになれたのかなぁ」
(単純な娘でよかった…教師にもこれで通じるんだろうか…)
「なれたかもね、俺は素材を捧げなくても魔物を殺しまくるだけでよかった」
「あっ、そういえば魔物の素材どうしよっかー」
「そうだね、強くなれる機会が減るのは勇者的にもまずいよな。誰かに聞けないかなぁ」
「そうだなぁ、教員室で聞いてみよっか」
「そうだね、そうしよう」
…
教員室
教員室は教師毎に研究室が割り当てられており、それぞれの研究室に普段はいるそうだ
ルーシーは今のところゾットしか面識がないのでゾットの研究室に行くことにした
ゾットの研究室に到着し、ノックをする
コンコン
「入っていいぞー」
ゾットの研究室に入ると筋肉によいとされる薬と重量器具が大量に並んでいた
カーラは目を輝かせてゾットの研究室に釘付けになっている
ゾットがルーシーに話しかける
「おう、どうした?筋トレしたくなったのか?」
「うら若い女子を研究室に連れ込んで汗を流すとか問題になるんじゃねーのか?」
「ダーッハッハッハ!こりゃ一本取られたな、長居させるわけにはいかねーじゃねーか。要件はなんだ?」
「女神に捧げるための魔物の素材が欲しいんだが、英雄クラスは常時待機する必要があると聞いている。外に出る方法はないのか?」
「あぁ、そういう事なら俺のとこで間違ってないぞ。申請して手続きすれば出られる、だが魔王の目を鎮圧するのは常に最優先だ」
「あんまり遠くへ行けないって事か?」
「いや、学園側が任意で強制起動させられる帰還石を貸与する。それを常に身に着ける事が条件だ。もし何らかの方法で魔王の目鎮圧を回避した場合、加護を失い学園を追放される事になるから気をつけろよ」
(相談してみるもんだな、それなら距離の問題は解決しそうだ)
「お前ら二人とも遠征希望って事でいいのか?」
「それで頼む」
「オーケーブラザー!魔物退治は勇者の本分だ。頑張って来いよ」
カーラが口を挟んでくる
「あ、ちょっと待って。アンテも誘いたい」
「オーケーオーケー、3人分の遠征申請しといてやるよ」
「やった!ありがとうー」
(アンテは回復と支援だったか。ミストとラミアは誘わないんだな。ラミアは特に足を引っ張りそうだし置いてっていいか…)
今日はカーラと女神に魔物の素材をお供えして加護を授かる方法を試すことになった
ルーシーの自室にカーラが来る
「ルーちんきたよー!」
「どうぞ、入って」
カーラが入ってくる
「魔物の素材ってさー、魔王の目が出た時くらいしか戦いに行かないから手に入んないんだよねー」
「ん?どういうこと?」
「えっとねー、英雄クラスって魔王の目の鎮圧が最優先だから学園の外に出られないんだよ、いつ出るかわからないから。常時待機してなきゃいけないの」
(なるほど、そのせいで勇者が育たないんだな。戦闘機会が少なすぎる、しかし復興支援な
んかも仕事に含まれていたはず、それも魔王の目が出ないといけないのか?)
「復興支援なんかも仕事なんだろ?それは誰がやってるの?」
「それは兵士クラスと戦士クラスが中心になってる」
「兵士クラス?英雄クラス以外のクラスって何があるの?」
「あーそうか、まだ習ってないんだね。えっと」
英雄 20ウェーブを突破した者たちだけのクラス
毎年学園トップの勇者が在籍する。最も数が少なくそれぞれの勇者に個別の担当がつく
騎士 15~19ウェーブ到達者
惜しくもトップに慣れなかった勇者が在籍する
戦士 10~14ウェーブ到達者
騎士より下だけどそこそこ強い
兵士 5~9ウェーブ到達者
もはや雑魚、最も数が多いが腐っても勇者
支援
20歳を過ぎ実力が落ちたり、負傷して以前の能力が維持できなくなった人達
「こんな感じで成績毎にクラスわけされてるの。毎年試験は実施される。試験の内容は毎回一緒だよ」
(意外と細かいな、20ウェーブの時だけやたらデカいのがいたのも英雄クラスを絞るためか)
「そんでねー、伝説武器は英雄クラスの人だけが持てるの。試験で降格しちゃうと没収されるよー」
「伝説武器をくれた老人が言ってたな」
「そうそう、適正に応じて渡すものが決められてるらしいんだけどあの爺さんの気分だって噂もある、後日女神神殿で加護と勇者名を授かるんだよ。英雄はだいたい伝説武器に由来される名前なんだ。ボクの武器はカラドボルグ」
「なるほど、それでカーラ=ボルグなのか。本名は名乗れないの?」
「うん、ボクたちは女神に命を捧げて加護を貰っているからね。それまでの自分は死んで女神の使徒として生まれ変わる、っていう事なんだって。古い名を名乗ることは背信を意味するから罰が下るって言われてる」
(そういえば俺はまだその儀式やってないな…いつやるんだろうか)
「ルーちんは僕たちの知らない女神に既に仕えているでしょ?どこで誓約をしたの?」
(う…無理な設定がここにきて響いてきた…)
「…うーん、名前と場所やその他誓約を明かせない。隠れ神だから詳しい事は言えないの」
「へぇー。面白いねーボクもその女神様と出会えていたらルーちんみたいになれたのかなぁ」
(単純な娘でよかった…教師にもこれで通じるんだろうか…)
「なれたかもね、俺は素材を捧げなくても魔物を殺しまくるだけでよかった」
「あっ、そういえば魔物の素材どうしよっかー」
「そうだね、強くなれる機会が減るのは勇者的にもまずいよな。誰かに聞けないかなぁ」
「そうだなぁ、教員室で聞いてみよっか」
「そうだね、そうしよう」
…
教員室
教員室は教師毎に研究室が割り当てられており、それぞれの研究室に普段はいるそうだ
ルーシーは今のところゾットしか面識がないのでゾットの研究室に行くことにした
ゾットの研究室に到着し、ノックをする
コンコン
「入っていいぞー」
ゾットの研究室に入ると筋肉によいとされる薬と重量器具が大量に並んでいた
カーラは目を輝かせてゾットの研究室に釘付けになっている
ゾットがルーシーに話しかける
「おう、どうした?筋トレしたくなったのか?」
「うら若い女子を研究室に連れ込んで汗を流すとか問題になるんじゃねーのか?」
「ダーッハッハッハ!こりゃ一本取られたな、長居させるわけにはいかねーじゃねーか。要件はなんだ?」
「女神に捧げるための魔物の素材が欲しいんだが、英雄クラスは常時待機する必要があると聞いている。外に出る方法はないのか?」
「あぁ、そういう事なら俺のとこで間違ってないぞ。申請して手続きすれば出られる、だが魔王の目を鎮圧するのは常に最優先だ」
「あんまり遠くへ行けないって事か?」
「いや、学園側が任意で強制起動させられる帰還石を貸与する。それを常に身に着ける事が条件だ。もし何らかの方法で魔王の目鎮圧を回避した場合、加護を失い学園を追放される事になるから気をつけろよ」
(相談してみるもんだな、それなら距離の問題は解決しそうだ)
「お前ら二人とも遠征希望って事でいいのか?」
「それで頼む」
「オーケーブラザー!魔物退治は勇者の本分だ。頑張って来いよ」
カーラが口を挟んでくる
「あ、ちょっと待って。アンテも誘いたい」
「オーケーオーケー、3人分の遠征申請しといてやるよ」
「やった!ありがとうー」
(アンテは回復と支援だったか。ミストとラミアは誘わないんだな。ラミアは特に足を引っ張りそうだし置いてっていいか…)
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