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緋色の螢 2
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※ 連れ立って歩くのは藍の色に沈んだ細い路地。
街灯は昔ながらの琺瑯の傘を被った裸電球。
夜道を照らすには役立っていないが蛾や夜虫たちが逢瀬を求めて舞い踊る。
暗がりに目が慣れてくると月明かりだけでも十分明るく、少し離れた互いの姿を確認できるので特に不便はない。
先頭は鬼灯の入った籠を持ったアカリだ。
(カッパと付喪のお供って、人型なだけ犬やサルを連れた桃太郎よりマシ?)
どちらにせよ人外なので、五十歩百歩だろう。
「ホタル狩り~。ホタルどこ~?」
ご機嫌で自作の歌を披露中。お世辞にも上手ではないが、本人は楽しそう。
蛍が声に驚いて逃げてしまいそうだが、なによりへたくそなスキップに籠の鬼灯がいつこぼれ落ちるのかの方が心配だ。
「こら、ツクモ。鬼灯を落とすんじゃねぇぞ」
なにもない場所ですっ転びそうになったアカリを掬い上げて、たまらず河野が諭す。
「ツクモじゃない、ア・カ・リ!」
「うるせぇ、熊のくせに」
「熊の方がカッパよりふわふわで可愛いもん」
アカリが舌を突き出してしかめっ面になると河野も負けじと額を突き合わせて吼えた。
「オレがカッパなのは生まれつき、お前はもともと化繊のポリエステルだ」
「カッパのくせにアカリが可愛いからってヒガんでる~、カッコ悪い~」
言い合うカッパと熊のヌイグルミの付喪。
分類はどちらも妖怪だ、と喉元まで出かかった心の声は敢えて飲み込んだ。
目の前で繰り広げられる不毛な言い争いだが、見ていてちょっとだけ楽しい。
「真夏に蛍ってイメージないんだけど?」
「まあ、そうだな。本来は梅雨……六月ごろがシーズンだ。この町に出るのは特別な蛍らしくて寿命は長くて一週間。盆を過ぎるとあっという間に消えちまう。盆の藪入りにお宿下がりした魂だって教わったな」
盆はあの世からの里帰りの日。
ご先祖様はキュウリの馬に乗って帰ってくると聞いたことはあったが、まさか蛍になるとは初めて聞いた。
「先祖の霊ってみんな家に帰るんじゃなかったっけ?」
「家があるヤツはな。中には祀る人や家がなかったり、帰る場所がない魂も一定数いる。最近になってまた増えた気がするな。蛍は遠くに行かずに黄泉寺の周辺にいることが多い」
道の両脇にはひざ丈ほどに伸びた夏草。
生ぬるい風に乗る夜蝉の声に名も知らぬ虫の頓珍漢の合いの手。
遠く目をやれば藍より遠くに見える濃い山の稜線、宿の裏手の竹林も藍に沈んでいる。
空には薄い雲の紗を脱いだ月。そして、
「……わぁ!」
無意識に感嘆の声を上げていた。つられて二人も並んで空を仰ぐ。
綺麗な物を前にしてため息が出る、というのは嘘ではないようだ。
満天の藍の海に宝石箱をひっくり返したかのよう。
熱のない銀のきらめきは数えきれない。
「星ぐらいでオーバーな。どこでも見えるだろ? ……お、流れた」
東に向けて一筋。瞬きほどの間に消えた。
目を凝らせば幾筋かの銀の軌跡が藍の海を渡り、夜空を駆ける。
「流れ星~」
「全部落ちちゃうんじゃない?」
そんな心配をしてしまうほど次々と流れ落ちるのが見える。
テンションが上がった菜月に呆れた河野の声は届かない。
「……星が流れてる間に願い事をするなんて無理っぽい」
「そりゃ、叶えてくれと願う努力より叶える努力をしろってことだろ?」
――ごもっとも。試しにやってみたのだが、ダメだった。
一度言うのができるかできないか。
まさかカッパに正論を諭されるとは思わなかったが、その通りだ。
「……口、閉じろよ。間抜け面してるとカナブンが入っちまうぞ」
星の洪水は夏の大三角すら見つけるのが困難なほど。
(たぶん、あれが北極星のはず)
あんぐり口を開けて空を見上げる菜月を見て笑う。
もちろん慌てて口は閉じた。
「星ぐらいでオーバーな……もっと他のことで感動することはないのか?」
「あるわよ。スーパーの卵の特売で最後の一個をゲットした時は感動したわ」
「そりゃ、意味が違う」
楽しそうにからからと笑う河野に合わせるような虫の声。
「ところで、お嬢は――」
「菜月です。菜っ葉の菜にお月さまの月。虫ぐらい大丈夫です。長い触角のアレはさすがに苦手だけど。カブトムシもカナブンも問題なし」
「へぇ、菜月は大丈夫なのか。女の子ってそういうのは苦手だろ」
「そういう子もいるけど。噛みつかないって分かればだいたい平気よ」
ぼそぼそと答えながら身をかがめてすっかり闇に沈んだ草むらをのぞき込んで、すぐさまため息を落とした。
「いない」
蛍が、である。光っている虫などすぐに見つかるものだと思っていた。
「あん? そりゃ、蛍は小さな虫だから……」
口の端を曲げる菜月の横をすり抜け、田んぼのあぜ道を覆い隠すような茂みをのぞき込む。
そっと音を立てないように手でかき分けて探る。
河野でもすぐには見つからないようで、腰をかがめて幾度か繰り返す。
ようやくなにかを見つけて声を潜めて菜月を手招きする。
「ほら、この葉っぱの裏」
身体がくっつきそうなほど肩を寄せて河野が指さす葉っぱに目を凝らす。
「あっ……!」
小さな瞬きに慌てて口を手で覆って声を潜めた。
菜月が想像したものとは違った。
震えるように光る、弱々しいそれ。
実際に蛍を見るのも蛍狩りも今回が初めてだ。
幼い子供が夜に出歩くのは夢の国で外ではなかった。
「……小さっ」
大きさは数センチ。
声に驚いて茂みから舞い上がった蛍は小さな豆電球ほどの瞬き。
蛍光ペンの緑と黄色を合わせたような光。
図鑑や映像で見たことはあっても実際に見る機会はなかった。
「デカい声を出すなって、驚いて逃げるだろ。飛びながらアピールしてんのはオスで葉っぱに止まって合図してるのがメスだ。小さな虫だから光ってない時に見つけるのは難しい」
「だってこんなに小さいなんて思わなかったもん」
「蛍の飛ぶエネルギーを考えると小さくて当然だろ。だいたいカブトムシみたいにデカい虫が鬼灯の中に入るわけがないだろ? パンクしちまう」
――確かに。その通りである。
「なんかもっと派手に光って大きいものだと思ってたんだもん」
河野の呆れた声に口を尖らせた。
菜月のすぐそばを光の筋を引いて蛍が舞い上がる。
街灯は昔ながらの琺瑯の傘を被った裸電球。
夜道を照らすには役立っていないが蛾や夜虫たちが逢瀬を求めて舞い踊る。
暗がりに目が慣れてくると月明かりだけでも十分明るく、少し離れた互いの姿を確認できるので特に不便はない。
先頭は鬼灯の入った籠を持ったアカリだ。
(カッパと付喪のお供って、人型なだけ犬やサルを連れた桃太郎よりマシ?)
どちらにせよ人外なので、五十歩百歩だろう。
「ホタル狩り~。ホタルどこ~?」
ご機嫌で自作の歌を披露中。お世辞にも上手ではないが、本人は楽しそう。
蛍が声に驚いて逃げてしまいそうだが、なによりへたくそなスキップに籠の鬼灯がいつこぼれ落ちるのかの方が心配だ。
「こら、ツクモ。鬼灯を落とすんじゃねぇぞ」
なにもない場所ですっ転びそうになったアカリを掬い上げて、たまらず河野が諭す。
「ツクモじゃない、ア・カ・リ!」
「うるせぇ、熊のくせに」
「熊の方がカッパよりふわふわで可愛いもん」
アカリが舌を突き出してしかめっ面になると河野も負けじと額を突き合わせて吼えた。
「オレがカッパなのは生まれつき、お前はもともと化繊のポリエステルだ」
「カッパのくせにアカリが可愛いからってヒガんでる~、カッコ悪い~」
言い合うカッパと熊のヌイグルミの付喪。
分類はどちらも妖怪だ、と喉元まで出かかった心の声は敢えて飲み込んだ。
目の前で繰り広げられる不毛な言い争いだが、見ていてちょっとだけ楽しい。
「真夏に蛍ってイメージないんだけど?」
「まあ、そうだな。本来は梅雨……六月ごろがシーズンだ。この町に出るのは特別な蛍らしくて寿命は長くて一週間。盆を過ぎるとあっという間に消えちまう。盆の藪入りにお宿下がりした魂だって教わったな」
盆はあの世からの里帰りの日。
ご先祖様はキュウリの馬に乗って帰ってくると聞いたことはあったが、まさか蛍になるとは初めて聞いた。
「先祖の霊ってみんな家に帰るんじゃなかったっけ?」
「家があるヤツはな。中には祀る人や家がなかったり、帰る場所がない魂も一定数いる。最近になってまた増えた気がするな。蛍は遠くに行かずに黄泉寺の周辺にいることが多い」
道の両脇にはひざ丈ほどに伸びた夏草。
生ぬるい風に乗る夜蝉の声に名も知らぬ虫の頓珍漢の合いの手。
遠く目をやれば藍より遠くに見える濃い山の稜線、宿の裏手の竹林も藍に沈んでいる。
空には薄い雲の紗を脱いだ月。そして、
「……わぁ!」
無意識に感嘆の声を上げていた。つられて二人も並んで空を仰ぐ。
綺麗な物を前にしてため息が出る、というのは嘘ではないようだ。
満天の藍の海に宝石箱をひっくり返したかのよう。
熱のない銀のきらめきは数えきれない。
「星ぐらいでオーバーな。どこでも見えるだろ? ……お、流れた」
東に向けて一筋。瞬きほどの間に消えた。
目を凝らせば幾筋かの銀の軌跡が藍の海を渡り、夜空を駆ける。
「流れ星~」
「全部落ちちゃうんじゃない?」
そんな心配をしてしまうほど次々と流れ落ちるのが見える。
テンションが上がった菜月に呆れた河野の声は届かない。
「……星が流れてる間に願い事をするなんて無理っぽい」
「そりゃ、叶えてくれと願う努力より叶える努力をしろってことだろ?」
――ごもっとも。試しにやってみたのだが、ダメだった。
一度言うのができるかできないか。
まさかカッパに正論を諭されるとは思わなかったが、その通りだ。
「……口、閉じろよ。間抜け面してるとカナブンが入っちまうぞ」
星の洪水は夏の大三角すら見つけるのが困難なほど。
(たぶん、あれが北極星のはず)
あんぐり口を開けて空を見上げる菜月を見て笑う。
もちろん慌てて口は閉じた。
「星ぐらいでオーバーな……もっと他のことで感動することはないのか?」
「あるわよ。スーパーの卵の特売で最後の一個をゲットした時は感動したわ」
「そりゃ、意味が違う」
楽しそうにからからと笑う河野に合わせるような虫の声。
「ところで、お嬢は――」
「菜月です。菜っ葉の菜にお月さまの月。虫ぐらい大丈夫です。長い触角のアレはさすがに苦手だけど。カブトムシもカナブンも問題なし」
「へぇ、菜月は大丈夫なのか。女の子ってそういうのは苦手だろ」
「そういう子もいるけど。噛みつかないって分かればだいたい平気よ」
ぼそぼそと答えながら身をかがめてすっかり闇に沈んだ草むらをのぞき込んで、すぐさまため息を落とした。
「いない」
蛍が、である。光っている虫などすぐに見つかるものだと思っていた。
「あん? そりゃ、蛍は小さな虫だから……」
口の端を曲げる菜月の横をすり抜け、田んぼのあぜ道を覆い隠すような茂みをのぞき込む。
そっと音を立てないように手でかき分けて探る。
河野でもすぐには見つからないようで、腰をかがめて幾度か繰り返す。
ようやくなにかを見つけて声を潜めて菜月を手招きする。
「ほら、この葉っぱの裏」
身体がくっつきそうなほど肩を寄せて河野が指さす葉っぱに目を凝らす。
「あっ……!」
小さな瞬きに慌てて口を手で覆って声を潜めた。
菜月が想像したものとは違った。
震えるように光る、弱々しいそれ。
実際に蛍を見るのも蛍狩りも今回が初めてだ。
幼い子供が夜に出歩くのは夢の国で外ではなかった。
「……小さっ」
大きさは数センチ。
声に驚いて茂みから舞い上がった蛍は小さな豆電球ほどの瞬き。
蛍光ペンの緑と黄色を合わせたような光。
図鑑や映像で見たことはあっても実際に見る機会はなかった。
「デカい声を出すなって、驚いて逃げるだろ。飛びながらアピールしてんのはオスで葉っぱに止まって合図してるのがメスだ。小さな虫だから光ってない時に見つけるのは難しい」
「だってこんなに小さいなんて思わなかったもん」
「蛍の飛ぶエネルギーを考えると小さくて当然だろ。だいたいカブトムシみたいにデカい虫が鬼灯の中に入るわけがないだろ? パンクしちまう」
――確かに。その通りである。
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