薬師の名門ブレルスクに入学した私は、退学するまで暴れます。〜少年アレクの倫理で殴る学園ファンタジー〜

鮒捌ケコラ

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2章-4節. 停学期間を折り返した私は…

12.光源から逃げます。

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〈ヴォン〉

 次の階層フロアに着いた。

「(キョロキョロ)……明るいな。」
「だな。なんか、逆に眩しいくらいだ。」

 もちろん、日中の街道かいどう程ではない。せいぜいが月明かり程度の薄明かりだろう。だが、今回の階層フロアはこれまでと比べて圧倒的に明るい。

 と言うのも、この階層フロアの至る所に松明たいまつの様な光源があるからだ。

「何で、こんなに松明たいまつが?」
「……松明たいまつにしては、随分明るいですね。」
「まっ、歩きやすくて良いけどな。」

 けど、これって……転移陣ワープゲートの放つ光より明るいから逆に見つけにくくなってないか?

 あぁ、もしかしたらそういう意図で大量に配置されてるのかな。若しくは、謎解き系の階層フロアなのかもしれないな。

「取り敢えず、この階層フロアを探知してみるわ。」
「あぁ、頼む。」

 まぁ、例え隠されていたとしてもテルマに探知して貰えば概ね問題は無いな。

「……おっ!さっそく………………は?」
「ん?どうしたテルマ?」
「ん?……んん……?」
「まさか、転移陣ワープゲートが見つからないのか?」
「いやぁ……見つけたは見つけたんだけどよぉ……」
「もう見つかったんですか。じゃあ、取り敢えず……」
「けど……なんか……動いてんだよ。」
転移陣ワープゲートが?」
「いや……松明たいまつが。」
「「は?」」
「しかも……こっちに寄って来てる。」
「えっ……と……そういう仕掛けか何かでしょうかね。」
「わかんねぇ。」
「とにかく、転移陣ワープゲートの方……へっ!?」

 その時、近づいて来た松明たいまつの一つをこの目で確認した。

"「(ボワワァァァ……)」"

 ……いいや、違う。松明たいまつなんかじゃない。

“「(ボゥッ…ボボゥッ…ボゥッ……)」“

 宙に浮いている。しかも、一つや二つではない。無数の炎が揺らめきながら、こちらへと迫って来る。

 その動きは、不規則でまばらで彷徨さまよう様で……例えるなら、そのほのお一つ一つが………を持っているかの様だった。

「お…おいおい…あれって……」
鬼火ウィルオーウィスプ……っ!?しかもあんなに?!」

 どうやら、オルブの知っている……魔物かトラップの様だ。

「オルブ、知っているのか?」
「えぇ…えぇ…そりゃあもちろん。何たって、冒険者の死因ワースト5に入る凶悪な魔物ですからね。」

 へぇ、そんなにやばいのか。てか、魔物なんだな。どういう生態なんだろうか。

「急ぎましょう。幸いにも連中の動きは極めて遅いから、充分振り切れます!(タタッ)」
「だな。さっさと転移陣ワープゲートで次の階層フロアに行っちまおう。(タタッタッ)」
「わかった。(タタタッ)確かに、わざわざ倒す理由も必要も無いからな。」

 どんな魔物なのか個人的に興味はあるが、今はこの迷宮ダンジョンから出る事が最優先事項だ。

「……アレクさん、残念ながらは倒せませんよ。」
「へぇ……前にも同じ様な事を聞いたな。前例が無いのか?」
「えぇ、そうです。ただ、まぁ……別の意味ではあるんですよ。が。」
「えっ……と………?」

 どういう意味?
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