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魔の森
8話
しおりを挟む「うぅん…、くあー」
日が昇る頃にハルが起きた。
「よく寝たぁ。なんかいつもよりスッキリしてる…?
ん?毛布盛り上がってる?」
仰向けに寝てるハルの上に掛かってる毛布のお腹辺りが盛り上がってる。
「なに?」
ぺら
「あ、アキちゃん…?」
ハルのお腹の上にアキが居た。
昨夜ハルに毛布を掛けた時自分も一緒に掛けてしまって、暖かくてそのまま眠ってしまったみたい。
「あのあと、アキちゃんも寝ちゃったんだ。
でも、よかった。なんか人キライそうだったからぼくの上で寝れて。」
「んにゃー」
ハルが独り言を言っててお腹が動いたからか、アキが起きた。
「アキちゃん、おはよう。」
「んにゃん、んにゃう?」
「アキちゃん、寝ぼけてる?」
「うにゃ?」
〔あれ、ハル…?〕
「うん。おはよう。」
〔おはよう…。〕
「アキちゃんって、寝起き悪いの?」
〔んー?なんでー?〕
「アキちゃんが起きたから声掛けたんだけど、しばらく『うにゃうにゃ』って猫語言ってたよ。」
〔へ、ほんとに?〕
「うん。」
〔ごめん。しばらく1人だったから喋るって事してなくて、頭の中で色々思うことはあるけど声に出す事が基本ないから。それに、ハルと喋るのは念話だから寝起きですぐに発動出来なかったんだと思う。ごめんね。〕
「そうゆうことなら納得。可愛かったから大丈夫!
とりあえず、起き上がって顔洗お?」
〔そだね。てか、可愛いは余計!〕
「いいじゃん、事実だし。」
〔むー…〕
「あははっ、アキちゃんむくれてるー。ふふっ」
〔もう、(出会ってからやっと笑ってくれた…。)〕
アキはようやくハルの上から降り、テントの外に出た。
〔んんー、いい天気ー。はふぅー。〕
「スーハー、スーハー、ほんと、いい天気だねー。それに空気が綺麗。」
〔でしょ。此処はヴィオ様の神域だからね。〕
「そうなの?」
〔うん。〕
「そんなすごい所ぼく、居てもいいの?」
〔もちろん!私が良いと思った人なら入れていいって言われてるから。〕
「そっか、アキちゃん、ヴィオ様、ありがとう。」
〔いえいえー。てか、ヴィオ様にも?〕
「うん。ヴィオ様の事アキちゃんに聞いた限りでだけど、凄く良い人だから。ぼくの事も此処に居るの許してくれそうだからお礼言いたくなったの。」
〔そっか。
さて、水出すから顔洗お。〕
「うん。」
ジャー
バシャバシャ
「ふう、ありがとう。」
〔はい、タオル。〕
「ありがとう。ってこのタオルふわふわー。」
ジャー
バシャバシャ
〔ふう、でしょー、それもヴィオ様からのー。〕
「すごーい。」
顔を洗い終わった2人は、朝ごはんを食べることにした。
〔朝ごはんにしようか。〕
「うん。今日は、ぼくが作る。」
〔ハルが?いいけど、うーん、〕
「ダメ?」
〔ううん、いいんだけど、昨日此処を離れるのに壊してっちゃったからさ。〕
「壊したってなにを?」
〔かまど。〕
「かまど!?」
〔うん。なんでびっくりしてるの?〕
「いや、だって、かまどなんて作れるの?」
〔もちろん。簡単だよ。〕
「簡単なの?」
〔うん。魔力練って、形を想像して、土で形成すると出来る。〕
「いや、無理だよ!」
〔なんでよー。ハルだったら魔力解放されれば絶対出来るよー。〕
「嘘だぁ」
〔ホントだよ。作るものが分かってれば簡単!今から作ってみるから見ててー。〕
「分かった…。」
アキは、魔力を練って頭に思い浮かべた形を前回作って壊した時に出来た土の山で形を形成した。
〔《アース》〕
ゴゴゴゴゴ……
〔出来たー〕
「まじか…、ありえない…。」
〔ね、簡単でしょ!〕
「いやいやいや!全然簡単じゃないからね!」
〔そお?〕
「うん!」
〔ま、いーや、このかまど使ってなに作る?
とりあえず火起こそうか?〕
「そーだね、とりあえず、火起こす。」
〔りょーかい。《ウインドー》《水分抜いてー》《ファイアー》〕
サーー
カラン…
ボーー
風を起こし木を集めて、木の水分を抜き、かまどに入れ、火をつけた。
「…………はあ?」
〔ん?出来たよー。何作るー?〕
「待て待て待て!」
〔んにゃ?〕
「そんなあっさりと何個も魔法使わないでよ、びっくりするから。」
〔そっか、ごめん…。〕
しゅん…
「っ…、今度から、『こうゆう魔法使うよ』とか言ってもらえると助かる。」
〔分かった…。気を付けます…。〕
「よし、スープ作ろっか。」
〔うん。とりあえず、テーブルとイスと鍋と野菜、包丁とか料理に使うのある程度出しとくね。〕
「……、うん、ありがとう。(びっくりしすぎて時間足んないからびっくりするのやめよ…。疲れるし…。アキちゃんは、神様の知り合いだから規格外なのは当たり前!って思っとこ。)」
ハルはスルースキルを覚えた……。
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