12 / 44
12.聖女の力
しおりを挟む
「本気で言っているのか?」
「はい」
アンディ様が驚きで目を見開いて言った。
「でもお嬢様、伝染ったらどうするんですか?」
抱きしめていたアネッタが顔を上げて訴えた。
「そうですね、私が倒れては意味がないですからね。無策では行きませんよ」
アッシュグレーの瞳を揺らし、私を見ていたアンディ様に向き直ると言った。
「その病について、詳しく教えていただけますか?」
私はお茶を淹れ直し、アンディ様とアネッタに出した。
私も席につき、アンディ様の説明を聞く。
「その病は、毎年この時期になると流行りだす」
「時期がわかっているのに、防げないんですか?」
「ああ……」
アンディ様の辛そうな表情に失言だったと反省する。
「すみません……よく知りもしないで」
「いや……俺たちも魔物討伐に追われ、役に立てていないからな」
アンディ様は苦しむ国民に心を痛めてきたのだろう。
(しかも、その元凶が婚約者ですもの)
魔物は冬を迎える前に活発化するようだ。
「アンディ様にはアンディ様のお仕事があります。魔物討伐は私たち国民を守ってくれているのですから」
彼を真っ直ぐに見て言えば、またアッシュグレーの瞳が揺れていた。
「それで、その病はどのような症状なのですか?」
「あ、ああ。皆、かなりの高熱を出す。高齢者はそれで命を落とす者も多い」
私の質問に表情を戻したアンディ様は淡々と説明をしていく。私は頷きながらメモを取る。
「あとは……喉の痛み、関節の痛み、頭痛を訴える者もいる」
(待ってください?)
思い当たる症状に、メモを取る手が止まる。
教会の式典で多くの人が集まり、蔓延する――――。
(それって、インフルエンザでは?)
この国のことはわからないし、私は医者でもない。でも聞く症状から、似たような病気だとはわかる。
「あの、薬とかは……」
一応、聞いてみる。
「薬は無い。中央の診療所では、聖女が順番に治癒魔法を施していき、二日ほどで快癒すると聞いた」
「二日!?」
アンディ様の説明に驚いた。これが本当にインフルエンザなら、熱が引いても体内にウイルスが残るはずだ。
(それとも、聖女の力はそれすら治してしまうのでしょうか?)
まだわからないことは多いけど、とりあえず対策はできる。あとは……。
「私、どうやって治癒魔法を使っていたんでしょう?」
リリーが大聖女と言われるほどの力の持ち主なら、私にも使えるはずだ。
「……どうするんだ?」
「もちろん、アネッタのお母様や、治療院の人たちに使うんです!」
「……治癒魔法は、患者に触れるんだぞ?」
「そうなのですね! それなら時間がかかるのも納得です」
何を言いたいのかわからないけど、アンディ様が見定めるように言った。
「待て、君一人で全員診るつもりか!?」
「必要ならそうするしかありませんが……他の聖女さんたちはどうしているのでしょう?」
驚くアンディ様に、私は人差し指を頭につけた。
「聖女は教会のトップしか動かせない」
(独占事業みたいなものですね)
「聖女は貴族たちが入る治療院でしか働いていない。外れの治療院に聖女が来るとしたら、その者も罹患しているときだ」
「……! 貴族を治療しているせいで感染ったんですよね!? 自身は無理でも、他の聖女に治せるはずでは!?」
人のために働いた聖女が、どうしてそんな仕打ちを受けるのか。私は憤った。
「……聖女は勝手に力を使うことも許されていない。そして、聖女をそんな使い捨てのようにしているのは君だ」
アンディ様の言葉に息を呑んだ。
私は屋敷の外で、聞いていた以上の非道な行いをしていたのだ。
「……幸い、聖女は君と同じ年代の女性が多い。体力のある彼女らは回復し、聖女業を続けている。……ただ、戻ってもまた同じ目に合うだけだがな」
「では……私はその方たちにも償いをしないといけませんね」
落ち込むのも、嘆くのも、全部後だ。
「アンディ様、私に治癒魔法を教えていただけないでしょうか? 私なら、好きに動けるはずです」
彼はしっかりと見据えた私の目を捕らえ、しばらく考え込んだ。
「……わかった。俺も聖魔法を使う騎士だ。治癒魔法は使えないが、魔力の使い方を教えることはできる」
「! ありがとうございます!」
こうして私はすぐにアンディ様と客間へ移動した。
アネッタには治療院訪問に必要な物を手配してもらうため、おつかいを頼んだ。
「時間がない。さっそく始めよう」
アンディ様はまた明日、魔物討伐に出る。
お忙しいのに私に付き合ってくれるのだ。
「まず、君の中に聖魔法が流れている。それを感じ取って欲しい」
「聖魔法が?」
私はうう~んと身体に力を入れてみるが、わからない。
そもそも、魔法なんて前世には当たり前になくて、そちらの感覚の方が強いのだ。
「……仕方ないな。ほら」
見かねたアンディ様が手を差し出す。
「?」
おず、と出した私の手を彼が引っ張った。
「聖魔法同士は魔力を受け渡しできるんだ。どうだ?」
強引に手を引かれ、アンディ様との距離が近い。
「集中しろ」
「は、はいっ!」
ドキドキする心臓を落ち着かせ、私は目を閉じて集中する。
握られた手からじわりと温かい物を感じ、そこに集中して目を向けると、白銀に輝いて見えた。
「見えたか。それが聖魔力だ。治癒魔法は相手を選ばず、その力を流すことができるらしい」
アンディ様の説明に、彼がやっている逆をやればいいとわかった。
自身の魔力をアンディ様に流し、唱える。
「回復」
呪文を唱えると同時に、白銀の光が散らばるようにアンデイ様の身体の周りを包んだ。
すうっとその光が消えると、アンデイ様が恐る恐る聞いた。
「――思い出したのか?」
「はい」
アンディ様が驚きで目を見開いて言った。
「でもお嬢様、伝染ったらどうするんですか?」
抱きしめていたアネッタが顔を上げて訴えた。
「そうですね、私が倒れては意味がないですからね。無策では行きませんよ」
アッシュグレーの瞳を揺らし、私を見ていたアンディ様に向き直ると言った。
「その病について、詳しく教えていただけますか?」
私はお茶を淹れ直し、アンディ様とアネッタに出した。
私も席につき、アンディ様の説明を聞く。
「その病は、毎年この時期になると流行りだす」
「時期がわかっているのに、防げないんですか?」
「ああ……」
アンディ様の辛そうな表情に失言だったと反省する。
「すみません……よく知りもしないで」
「いや……俺たちも魔物討伐に追われ、役に立てていないからな」
アンディ様は苦しむ国民に心を痛めてきたのだろう。
(しかも、その元凶が婚約者ですもの)
魔物は冬を迎える前に活発化するようだ。
「アンディ様にはアンディ様のお仕事があります。魔物討伐は私たち国民を守ってくれているのですから」
彼を真っ直ぐに見て言えば、またアッシュグレーの瞳が揺れていた。
「それで、その病はどのような症状なのですか?」
「あ、ああ。皆、かなりの高熱を出す。高齢者はそれで命を落とす者も多い」
私の質問に表情を戻したアンディ様は淡々と説明をしていく。私は頷きながらメモを取る。
「あとは……喉の痛み、関節の痛み、頭痛を訴える者もいる」
(待ってください?)
思い当たる症状に、メモを取る手が止まる。
教会の式典で多くの人が集まり、蔓延する――――。
(それって、インフルエンザでは?)
この国のことはわからないし、私は医者でもない。でも聞く症状から、似たような病気だとはわかる。
「あの、薬とかは……」
一応、聞いてみる。
「薬は無い。中央の診療所では、聖女が順番に治癒魔法を施していき、二日ほどで快癒すると聞いた」
「二日!?」
アンディ様の説明に驚いた。これが本当にインフルエンザなら、熱が引いても体内にウイルスが残るはずだ。
(それとも、聖女の力はそれすら治してしまうのでしょうか?)
まだわからないことは多いけど、とりあえず対策はできる。あとは……。
「私、どうやって治癒魔法を使っていたんでしょう?」
リリーが大聖女と言われるほどの力の持ち主なら、私にも使えるはずだ。
「……どうするんだ?」
「もちろん、アネッタのお母様や、治療院の人たちに使うんです!」
「……治癒魔法は、患者に触れるんだぞ?」
「そうなのですね! それなら時間がかかるのも納得です」
何を言いたいのかわからないけど、アンディ様が見定めるように言った。
「待て、君一人で全員診るつもりか!?」
「必要ならそうするしかありませんが……他の聖女さんたちはどうしているのでしょう?」
驚くアンディ様に、私は人差し指を頭につけた。
「聖女は教会のトップしか動かせない」
(独占事業みたいなものですね)
「聖女は貴族たちが入る治療院でしか働いていない。外れの治療院に聖女が来るとしたら、その者も罹患しているときだ」
「……! 貴族を治療しているせいで感染ったんですよね!? 自身は無理でも、他の聖女に治せるはずでは!?」
人のために働いた聖女が、どうしてそんな仕打ちを受けるのか。私は憤った。
「……聖女は勝手に力を使うことも許されていない。そして、聖女をそんな使い捨てのようにしているのは君だ」
アンディ様の言葉に息を呑んだ。
私は屋敷の外で、聞いていた以上の非道な行いをしていたのだ。
「……幸い、聖女は君と同じ年代の女性が多い。体力のある彼女らは回復し、聖女業を続けている。……ただ、戻ってもまた同じ目に合うだけだがな」
「では……私はその方たちにも償いをしないといけませんね」
落ち込むのも、嘆くのも、全部後だ。
「アンディ様、私に治癒魔法を教えていただけないでしょうか? 私なら、好きに動けるはずです」
彼はしっかりと見据えた私の目を捕らえ、しばらく考え込んだ。
「……わかった。俺も聖魔法を使う騎士だ。治癒魔法は使えないが、魔力の使い方を教えることはできる」
「! ありがとうございます!」
こうして私はすぐにアンディ様と客間へ移動した。
アネッタには治療院訪問に必要な物を手配してもらうため、おつかいを頼んだ。
「時間がない。さっそく始めよう」
アンディ様はまた明日、魔物討伐に出る。
お忙しいのに私に付き合ってくれるのだ。
「まず、君の中に聖魔法が流れている。それを感じ取って欲しい」
「聖魔法が?」
私はうう~んと身体に力を入れてみるが、わからない。
そもそも、魔法なんて前世には当たり前になくて、そちらの感覚の方が強いのだ。
「……仕方ないな。ほら」
見かねたアンディ様が手を差し出す。
「?」
おず、と出した私の手を彼が引っ張った。
「聖魔法同士は魔力を受け渡しできるんだ。どうだ?」
強引に手を引かれ、アンディ様との距離が近い。
「集中しろ」
「は、はいっ!」
ドキドキする心臓を落ち着かせ、私は目を閉じて集中する。
握られた手からじわりと温かい物を感じ、そこに集中して目を向けると、白銀に輝いて見えた。
「見えたか。それが聖魔力だ。治癒魔法は相手を選ばず、その力を流すことができるらしい」
アンディ様の説明に、彼がやっている逆をやればいいとわかった。
自身の魔力をアンディ様に流し、唱える。
「回復」
呪文を唱えると同時に、白銀の光が散らばるようにアンデイ様の身体の周りを包んだ。
すうっとその光が消えると、アンデイ様が恐る恐る聞いた。
「――思い出したのか?」
121
あなたにおすすめの小説
お堅い公爵様に求婚されたら、溺愛生活が始まりました
群青みどり
恋愛
国に死ぬまで搾取される聖女になるのが嫌で実力を隠していたアイリスは、周囲から無能だと虐げられてきた。
どれだけ酷い目に遭おうが強い精神力で乗り越えてきたアイリスの安らぎの時間は、若き公爵のセピアが神殿に訪れた時だった。
そんなある日、セピアが敵と対峙した時にたまたま近くにいたアイリスは巻き込まれて怪我を負い、気絶してしまう。目が覚めると、顔に傷痕が残ってしまったということで、セピアと婚約を結ばれていた!
「どうか怪我を負わせた責任をとって君と結婚させてほしい」
こんな怪我、聖女の力ですぐ治せるけれど……本物の聖女だとバレたくない!
このまま正体バレして国に搾取される人生を送るか、他の方法を探して婚約破棄をするか。
婚約破棄に向けて悩むアイリスだったが、罪悪感から求婚してきたはずのセピアの溺愛っぷりがすごくて⁉︎
「ずっと、どうやってこの神殿から君を攫おうかと考えていた」
麗しの公爵様は、今日も聖女にしか見せない笑顔を浮かべる──
※タイトル変更しました
喪女なのに狼さんたちに溺愛されています
和泉
恋愛
もふもふの狼がイケメンなんて反則です!
聖女召喚の儀で異世界に呼ばれたのはOL・大学生・高校生の3人。
ズボンを履いていた大学生のヒナは男だと勘違いされ、説明もないまま城を追い出された。
森で怪我をした子供の狼と出会ったヒナは狼族の国へ。私は喪女なのに狼族の王太子、No.1ホストのような武官、真面目な文官が近づいてくるのはなぜ?
ヒナとつがいになりたい狼達の恋愛の行方は?聖女の力で国同士の争いは無くすことができるのか。
虐げられた私が姉の策略で結婚させられたら、スパダリ夫に溺愛され人生大逆転しました。
専業プウタ
恋愛
ミリア・カルマンは帝国唯一の公爵家の次女。高貴な皇族の血を引く紫色の瞳を持って生まれたワガママな姉の陰謀で、帝国一裕福でイケメンのレナード・アーデン侯爵と婚約することになる。父親であるカルマン公爵の指示のもと後継者としてアカデミーで必死に勉強してきて首席で卒業した。アカデミー時代からの恋人、サイラスもいる。公爵になる夢も恋人も諦められない。私の人生は私が決めるんだから、イケメンの婚約者になど屈しない。地位も名誉も美しさも備えた婚約者の弱みを握り、婚約を破棄する。そして、大好きな恋人と結婚してみせる。そう決意して婚約者と接しても、この婚約者一筋縄ではいかない。初対面のはずなのに、まるで自分を知っていたかのような振る舞い。ミリアは恋人を裏切りたくない、姉の思い通りになりたくないと思いつつも彼に惹かれてく気持ちが抑えられなくなっていく。
【完結】たれ耳うさぎの伯爵令嬢は、王宮魔術師様のお気に入り
楠結衣
恋愛
華やかな卒業パーティーのホール、一人ため息を飲み込むソフィア。
たれ耳うさぎ獣人であり、伯爵家令嬢のソフィアは、学園の噂に悩まされていた。
婚約者のアレックスは、聖女と呼ばれる美少女と婚約をするという。そんな中、見せつけるように、揃いの色のドレスを身につけた聖女がアレックスにエスコートされてやってくる。
しかし、ソフィアがアレックスに対して不満を言うことはなかった。
なぜなら、アレックスが聖女と結婚を誓う魔術を使っているのを偶然見てしまったから。
せめて、婚約破棄される瞬間は、アレックスのお気に入りだったたれ耳が、可愛く見えるように願うソフィア。
「ソフィーの耳は、ふわふわで気持ちいいね」
「ソフィーはどれだけ僕を夢中にさせたいのかな……」
かつて掛けられた甘い言葉の数々が、ソフィアの胸を締め付ける。
執着していたアレックスの真意とは?ソフィアの初恋の行方は?!
見た目に自信のない伯爵令嬢と、伯爵令嬢のたれ耳をこよなく愛する見た目は余裕のある大人、中身はちょっぴり変態な先生兼、王宮魔術師の溺愛ハッピーエンドストーリーです。
*全16話+番外編の予定です
*あまあです(ざまあはありません)
*2023.2.9ホットランキング4位 ありがとうございます♪
転生したら地味ダサ令嬢でしたが王子様に助けられて何故か執着されました
古里@3巻電子書籍化『王子に婚約破棄され
恋愛
皆様の応援のおかげでHOT女性向けランキング第7位獲得しました。
前世病弱だったニーナは転生したら周りから地味でダサいとバカにされる令嬢(もっとも平民)になっていた。「王女様とか公爵令嬢に転生したかった」と祖母に愚痴ったら叱られた。そんなニーナが祖母が死んで冒険者崩れに襲われた時に助けてくれたのが、ウィルと呼ばれる貴公子だった。
恋に落ちたニーナだが、平民の自分が二度と会うことはないだろうと思ったのも、束の間。魔法が使えることがバレて、晴れて貴族がいっぱいいる王立学園に入ることに!
しかし、そこにはウィルはいなかったけれど、何故か生徒会長ら高位貴族に絡まれて学園生活を送ることに……
見た目は地味ダサ、でも、行動力はピカ一の地味ダサ令嬢の巻き起こす波乱万丈学園恋愛物語の始まりです!?
小説家になろうでも公開しています。
第9回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作品
契約結婚の相手が優しすぎて困ります
みみぢあん
恋愛
ペルサル伯爵の婚外子リアンナは、学園に通い淑女の教育を受けているが、帰宅すれば使用人のような生活をおくっていた。 学園の卒業が近くなったある日、リアンナは父親と変わらない年齢の男爵との婚約が決まる。 そんなリアンナにフラッドリー公爵家の後継者アルベールと契約結婚をしないかと持ちかけられた。
愛を知らない「頭巾被り」の令嬢は最強の騎士、「氷の辺境伯」に溺愛される
守次 奏
恋愛
「わたしは、このお方に出会えて、初めてこの世に産まれることができた」
貴族の間では忌み子の象徴である赤銅色の髪を持って生まれてきた少女、リリアーヌは常に家族から、妹であるマリアンヌからすらも蔑まれ、その髪を隠すように頭巾を被って生きてきた。
そんなリリアーヌは十五歳を迎えた折に、辺境領を収める「氷の辺境伯」「血まみれ辺境伯」の二つ名で呼ばれる、スターク・フォン・ピースレイヤーの元に嫁がされてしまう。
厄介払いのような結婚だったが、それは幸せという言葉を知らない、「頭巾被り」のリリアーヌの運命を変える、そして世界の運命をも揺るがしていく出会いの始まりに過ぎなかった。
これは、一人の少女が生まれた意味を探すために駆け抜けた日々の記録であり、とある幸せな夫婦の物語である。
※この作品は「小説家になろう」「カクヨム」様にも短編という形で掲載しています。
キズモノ転生令嬢は趣味を活かして幸せともふもふを手に入れる
藤 ゆみ子
恋愛
セレーナ・カーソンは前世、心臓が弱く手術と入退院を繰り返していた。
将来は好きな人と結婚して幸せな家庭を築きたい。そんな夢を持っていたが、胸元に大きな手術痕のある自分には無理だと諦めていた。
入院中、暇潰しのために始めた刺繍が唯一の楽しみだったが、その後十八歳で亡くなってしまう。
セレーナが八歳で前世の記憶を思い出したのは、前世と同じように胸元に大きな傷ができたときだった。
家族から虐げられ、キズモノになり、全てを諦めかけていたが、十八歳を過ぎた時家を出ることを決意する。
得意な裁縫を活かし、仕事をみつけるが、そこは秘密を抱えたもふもふたちの住みかだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる