13 / 44
13.目が離せない婚約者(アンディ視点)
しおりを挟む
「……身体が覚えていたみたいです」
目の前の彼女も、驚いたように自身の手を見つめ、答えた。
俺は彼女が記憶を取り戻したのではないかと、一瞬焦った。
(何を焦る必要がある!? 記憶を取り戻したほうが、好都合だろう!)
自身の考えに驚き、言い聞かす。
「あの、それで、お身体は何ともないですか?」
「あ、ああ……」
心配そうにこちらを見る彼女に我に返る。
治癒魔法は悪い物ではない。それなのに不安そうな彼女の瞳に心がざわついた。
「大丈夫だ、ほら――」
元気な姿を見せようとして、自身の変化に気付く。
それは、まだ父の下に付いていたころの傷。自身が未熟だったときを戒めるかのような古傷。
「無い……」
傷一つない綺麗な腕を見渡す。
「どうかされたのですか!?」
顔色を変えた俺に、リリーの顔が青くなった。
『私の婚約者なら、その傷は隠してくださいね? 騎士団長が過去でも傷を負わされたなんて、恥ずかしいもの』
そう蔑みながら、彼女は一度も俺の傷を癒そうとはしなかった。
目の前で俺を心配そうに見つめている彼女とは、まるで別人だ。
(俺も、治す気はなかったんだがな)
今にも泣きそうな表情のリリーにふっと笑みがこぼれる。
「君が俺の古傷を治してくれたんだ」
「本当ですか!? 良かったです……!」
リリーが安心したように表情を崩す。
(本気で俺を心配して、喜んで……?)
急激に恥ずかしくなった。
手で自身の顔を覆い、隠す。
「アンディ様!? やっぱり痛かったりとか、弊害が!?」
「違う……ありがとう、リリー」
目の前で表情をコロコロ変えるリリーに、胸の中から感情が湧き上がり、俺は頭を彼女の肩に乗せた。
「アンディ様?」
彼女の身体が強張るのがわかった。
俺たちは婚約しているが、互いに触れ合ったことはない。
(思えば、彼女を抱き上げたときも顔を真っ赤にしていたな)
耳を真っ赤にし、いじらしい彼女に、持ってはいけない感情が俺を支配していく。
「……これで治療院の人たちを救えますかね?」
「ああ。君ならきっとできる」
自信なさげな彼女の背中を押すように答えた。
――――彼女は変わった。
記憶をなくし、まるで聖女が憑りついたようだ。
(それでも、彼女は彼女だ)
リリーのしてきたことは、決して許されることではない。
でも彼女にだってやり直す機会があって良いと思う。
(彼女ほどの力があって、それを国のために使おうというのだ)
「ありがとうございます、アンディ様」
穏やかに礼を言う彼女に、俺も心の中で礼を言った。
「リリー、俺が最後まで見届けてやる」
顔を上げ、目を見て言えば、彼女は寂しそうに笑った。
「また婚約者殿のところですか」
騎士団に戻ると、ライリーが俺の執務室で待ち構えていた。
「団長、あまり深入りして取り込まれませんよう」
「わかっている! 彼女が記憶を取り戻したとき側にいたほうが、都合がいいだろう!」
ライリーの苦言に、つい苛立って答えてしまった。
驚き、目を点にするライリーに、俺は咳払いをして続けた。
「リリーは今日、使用人たちと同じテーブルで楽しそうに食事をしていた」
「えっ‼」
「記憶は戻らないが、治癒魔法は身体に染み付いていたらしく、俺の古傷を治してみせた」
「ええ⁉」
「そのあと、メイドの身体の傷も治していた」
「ええええ⁉」
リリーは俺の古傷を治した後、すぐにアネッタの元へ走って行った。
アネッタのムチによる傷を治してやりたいと思っていたらしい。
アネッタは涙ながらに礼を言っていたが、リリーはずっと彼女に謝っていた。
「……明日から外れの治療院に行くらしい」
「ちょ、ちょ、ちょ、待ってください、団長‼ どなたのお話をされているのですか⁉」
使用人たちを慈しむ彼女を思い出していると、興奮したライリーの顔が近くにあった。
「……リリーの話をしている」
「最近、婚約者殿のことを悪女とは呼ばないのですね」
ムッとした俺の顔を見て、ライリーはジト目で言った。
「今の彼女は記憶を無くしている。それに、今の行いを悪女としてくくるのは……」
「あー、はい! わかりました! すみませんでした!」
ライリーに抗議するように前のめりになれば、彼から話を遮られる。
「団長、今の婚約者殿が本当に記憶を無くし、本気で償いをしようとしていたとして。で? 団長はどうなさるのですか?」
「どうとは?」
眉根を寄せたライリーが俺をじっと見て言った。
「団長は、まだ彼女を捕まえる気はありますか?」
「……! 当たり前だ!」
一瞬息を呑み、それでも即答した。
「それなら良かったです。彼女がいくら罪を償おうが、罪人です。これ以上の情をお持ちにならないよう……。婚約破棄、なさるのでしょう?」
ライリーの問に俺は即答できなかった。
「……監視、代わりましょうか?」
俺の様子を眉尻を下げて提案するライリーに、俺は顔を上げて言った。
「いや、最後まで見守ると彼女と約束したからな。お前が心配することはない。リリーは俺の手で捕らえる」
「そうですか。それなら私は何も言いません。団長が苦労されてきた日々をお忘れになりませんよう……」
「ああ」
ライリーは俺の返事を聞くと、部屋を出て行った。
俺の父は、リリーの猫にすっかり騙されていた。ライリーは俺もそうなるのではと、心配しているのだろう。
(彼女の手に縄をかけるのは俺だ)
他の誰にも任せられない。
それが執念によるものなのか、リリーとの約束だからなのか、わからない。
「リリー……」
最後まで見届けると最初に言ったとき、彼女は嬉しそうだった。しかし今日の彼女は別れを惜しむかのように寂しそうな表情を見せた。
「……これが演技だったら恐ろしいな」
目が離せない、俺の婚約者。
俺は父のように騙されてなどいない。彼女は本当に変わった。でも、遅い。
「せめて、俺の手で牢に送ってやる」
脳裏に焼き付く彼女の穏やかな笑顔をかき消すように、俺は自身の拳を力いっぱい握りしめた。
目の前の彼女も、驚いたように自身の手を見つめ、答えた。
俺は彼女が記憶を取り戻したのではないかと、一瞬焦った。
(何を焦る必要がある!? 記憶を取り戻したほうが、好都合だろう!)
自身の考えに驚き、言い聞かす。
「あの、それで、お身体は何ともないですか?」
「あ、ああ……」
心配そうにこちらを見る彼女に我に返る。
治癒魔法は悪い物ではない。それなのに不安そうな彼女の瞳に心がざわついた。
「大丈夫だ、ほら――」
元気な姿を見せようとして、自身の変化に気付く。
それは、まだ父の下に付いていたころの傷。自身が未熟だったときを戒めるかのような古傷。
「無い……」
傷一つない綺麗な腕を見渡す。
「どうかされたのですか!?」
顔色を変えた俺に、リリーの顔が青くなった。
『私の婚約者なら、その傷は隠してくださいね? 騎士団長が過去でも傷を負わされたなんて、恥ずかしいもの』
そう蔑みながら、彼女は一度も俺の傷を癒そうとはしなかった。
目の前で俺を心配そうに見つめている彼女とは、まるで別人だ。
(俺も、治す気はなかったんだがな)
今にも泣きそうな表情のリリーにふっと笑みがこぼれる。
「君が俺の古傷を治してくれたんだ」
「本当ですか!? 良かったです……!」
リリーが安心したように表情を崩す。
(本気で俺を心配して、喜んで……?)
急激に恥ずかしくなった。
手で自身の顔を覆い、隠す。
「アンディ様!? やっぱり痛かったりとか、弊害が!?」
「違う……ありがとう、リリー」
目の前で表情をコロコロ変えるリリーに、胸の中から感情が湧き上がり、俺は頭を彼女の肩に乗せた。
「アンディ様?」
彼女の身体が強張るのがわかった。
俺たちは婚約しているが、互いに触れ合ったことはない。
(思えば、彼女を抱き上げたときも顔を真っ赤にしていたな)
耳を真っ赤にし、いじらしい彼女に、持ってはいけない感情が俺を支配していく。
「……これで治療院の人たちを救えますかね?」
「ああ。君ならきっとできる」
自信なさげな彼女の背中を押すように答えた。
――――彼女は変わった。
記憶をなくし、まるで聖女が憑りついたようだ。
(それでも、彼女は彼女だ)
リリーのしてきたことは、決して許されることではない。
でも彼女にだってやり直す機会があって良いと思う。
(彼女ほどの力があって、それを国のために使おうというのだ)
「ありがとうございます、アンディ様」
穏やかに礼を言う彼女に、俺も心の中で礼を言った。
「リリー、俺が最後まで見届けてやる」
顔を上げ、目を見て言えば、彼女は寂しそうに笑った。
「また婚約者殿のところですか」
騎士団に戻ると、ライリーが俺の執務室で待ち構えていた。
「団長、あまり深入りして取り込まれませんよう」
「わかっている! 彼女が記憶を取り戻したとき側にいたほうが、都合がいいだろう!」
ライリーの苦言に、つい苛立って答えてしまった。
驚き、目を点にするライリーに、俺は咳払いをして続けた。
「リリーは今日、使用人たちと同じテーブルで楽しそうに食事をしていた」
「えっ‼」
「記憶は戻らないが、治癒魔法は身体に染み付いていたらしく、俺の古傷を治してみせた」
「ええ⁉」
「そのあと、メイドの身体の傷も治していた」
「ええええ⁉」
リリーは俺の古傷を治した後、すぐにアネッタの元へ走って行った。
アネッタのムチによる傷を治してやりたいと思っていたらしい。
アネッタは涙ながらに礼を言っていたが、リリーはずっと彼女に謝っていた。
「……明日から外れの治療院に行くらしい」
「ちょ、ちょ、ちょ、待ってください、団長‼ どなたのお話をされているのですか⁉」
使用人たちを慈しむ彼女を思い出していると、興奮したライリーの顔が近くにあった。
「……リリーの話をしている」
「最近、婚約者殿のことを悪女とは呼ばないのですね」
ムッとした俺の顔を見て、ライリーはジト目で言った。
「今の彼女は記憶を無くしている。それに、今の行いを悪女としてくくるのは……」
「あー、はい! わかりました! すみませんでした!」
ライリーに抗議するように前のめりになれば、彼から話を遮られる。
「団長、今の婚約者殿が本当に記憶を無くし、本気で償いをしようとしていたとして。で? 団長はどうなさるのですか?」
「どうとは?」
眉根を寄せたライリーが俺をじっと見て言った。
「団長は、まだ彼女を捕まえる気はありますか?」
「……! 当たり前だ!」
一瞬息を呑み、それでも即答した。
「それなら良かったです。彼女がいくら罪を償おうが、罪人です。これ以上の情をお持ちにならないよう……。婚約破棄、なさるのでしょう?」
ライリーの問に俺は即答できなかった。
「……監視、代わりましょうか?」
俺の様子を眉尻を下げて提案するライリーに、俺は顔を上げて言った。
「いや、最後まで見守ると彼女と約束したからな。お前が心配することはない。リリーは俺の手で捕らえる」
「そうですか。それなら私は何も言いません。団長が苦労されてきた日々をお忘れになりませんよう……」
「ああ」
ライリーは俺の返事を聞くと、部屋を出て行った。
俺の父は、リリーの猫にすっかり騙されていた。ライリーは俺もそうなるのではと、心配しているのだろう。
(彼女の手に縄をかけるのは俺だ)
他の誰にも任せられない。
それが執念によるものなのか、リリーとの約束だからなのか、わからない。
「リリー……」
最後まで見届けると最初に言ったとき、彼女は嬉しそうだった。しかし今日の彼女は別れを惜しむかのように寂しそうな表情を見せた。
「……これが演技だったら恐ろしいな」
目が離せない、俺の婚約者。
俺は父のように騙されてなどいない。彼女は本当に変わった。でも、遅い。
「せめて、俺の手で牢に送ってやる」
脳裏に焼き付く彼女の穏やかな笑顔をかき消すように、俺は自身の拳を力いっぱい握りしめた。
151
あなたにおすすめの小説
二度目の召喚なんて、聞いてません!
みん
恋愛
私─神咲志乃は4年前の夏、たまたま学校の図書室に居た3人と共に異世界へと召喚されてしまった。
その異世界で淡い恋をした。それでも、志乃は義務を果たすと居残ると言う他の3人とは別れ、1人日本へと還った。
それから4年が経ったある日。何故かまた、異世界へと召喚されてしまう。「何で!?」
❋相変わらずのゆるふわ設定と、メンタルは豆腐並みなので、軽い気持ちで読んでいただけると助かります。
❋気を付けてはいますが、誤字が多いかもしれません。
❋他視点の話があります。
そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?
氷雨そら
恋愛
結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。
そしておそらく旦那様は理解した。
私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。
――――でも、それだって理由はある。
前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。
しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。
「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。
そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。
お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!
かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。
小説家になろうにも掲載しています。
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
【完結】すり替わられた小間使い令嬢は、元婚約者に恋をする
白雨 音
恋愛
公爵令嬢オーロラの罪は、雇われのエバが罰を受ける、
12歳の時からの日常だった。
恨みを持つエバは、オーロラの14歳の誕生日、魔力を使い入れ換わりを果たす。
それ以来、オーロラはエバ、エバはオーロラとして暮らす事に…。
ガッカリな婚約者と思っていたオーロラの婚約者は、《エバ》には何故か優しい。
『自分を許してくれれば、元の姿に戻してくれる』と信じて待つが、
魔法学校に上がっても、入れ換わったままで___
(※転生ものではありません) ※完結しました
酒飲み聖女は気だるげな騎士団長に秘密を握られています〜完璧じゃなくても愛してるって正気ですか!?〜
鳥花風星
恋愛
太陽の光に当たって透けるような銀髪、紫水晶のような美しい瞳、均整の取れた体つき、女性なら誰もが羨むような見た目でうっとりするほどの完璧な聖女。この国の聖女は、清楚で見た目も中身も美しく、誰もが羨む存在でなければいけない。聖女リリアは、ずっとみんなの理想の「聖女様」でいることに専念してきた。
そんな完璧な聖女であるリリアには誰にも知られてはいけない秘密があった。その秘密は完璧に隠し通され、絶対に誰にも知られないはずだった。だが、そんなある日、騎士団長のセルにその秘密を知られてしまう。
秘密がばれてしまったら、完璧な聖女としての立場が危うく、国民もがっかりさせてしまう。秘密をばらさないようにとセルに懇願するリリアだが、セルは秘密をばらされたくなければ婚約してほしいと言ってきた。
一途な騎士団長といつの間にか逃げられなくなっていた聖女のラブストーリー。
◇氷雨そら様主催「愛が重いヒーロー企画」参加作品です。
【完結】たれ耳うさぎの伯爵令嬢は、王宮魔術師様のお気に入り
楠結衣
恋愛
華やかな卒業パーティーのホール、一人ため息を飲み込むソフィア。
たれ耳うさぎ獣人であり、伯爵家令嬢のソフィアは、学園の噂に悩まされていた。
婚約者のアレックスは、聖女と呼ばれる美少女と婚約をするという。そんな中、見せつけるように、揃いの色のドレスを身につけた聖女がアレックスにエスコートされてやってくる。
しかし、ソフィアがアレックスに対して不満を言うことはなかった。
なぜなら、アレックスが聖女と結婚を誓う魔術を使っているのを偶然見てしまったから。
せめて、婚約破棄される瞬間は、アレックスのお気に入りだったたれ耳が、可愛く見えるように願うソフィア。
「ソフィーの耳は、ふわふわで気持ちいいね」
「ソフィーはどれだけ僕を夢中にさせたいのかな……」
かつて掛けられた甘い言葉の数々が、ソフィアの胸を締め付ける。
執着していたアレックスの真意とは?ソフィアの初恋の行方は?!
見た目に自信のない伯爵令嬢と、伯爵令嬢のたれ耳をこよなく愛する見た目は余裕のある大人、中身はちょっぴり変態な先生兼、王宮魔術師の溺愛ハッピーエンドストーリーです。
*全16話+番外編の予定です
*あまあです(ざまあはありません)
*2023.2.9ホットランキング4位 ありがとうございます♪
召喚とか聖女とか、どうでもいいけど人の都合考えたことある?
浅海 景
恋愛
水谷 瑛莉桂(みずたに えりか)の目標は堅実な人生を送ること。その一歩となる社会人生活を踏み出した途端に異世界に召喚されてしまう。召喚成功に湧く周囲をよそに瑛莉桂は思った。
「聖女とか絶対ブラックだろう!断固拒否させてもらうから!」
ナルシストな王太子や欲深い神官長、腹黒騎士などを相手に主人公が幸せを勝ち取るため奮闘する物語です。
「お前を愛するつもりはない」な仮面の騎士様と結婚しました~でも白い結婚のはずなのに溺愛してきます!~
卯月ミント
恋愛
「お前を愛するつもりはない」
絵を描くのが趣味の侯爵令嬢ソールーナは、仮面の英雄騎士リュクレスと結婚した。
だが初夜で「お前を愛するつもりはない」なんて言われてしまい……。
ソールーナだって好きでもないのにした結婚である。二人はお互いカタチだけの夫婦となろう、とその夜は取り決めたのだが。
なのに「キスしないと出られない部屋」に閉じ込められて!?
「目を閉じてくれるか?」「えっ?」「仮面とるから……」
書き溜めがある内は、1日1~話更新します
それ以降の更新は、ある程度書き溜めてからの投稿となります
*仮面の俺様ナルシスト騎士×絵描き熱中令嬢の溺愛ラブコメです。
*ゆるふわ異世界ファンタジー設定です。
*コメディ強めです。
*hotランキング14位行きました!お読みいただき&お気に入り登録していただきまして、本当にありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる