140 / 193
第三章 アルプス王国のお姫様
第140話 目指せ地下50階
しおりを挟む
オリハルコンをギルドに収めて、報酬の金貨500枚を受け取ったカインは、金貨500枚全て教会で女神様に寄付していた。
神の軌跡が三分の一だけ解放された転移魔法を更に解放する為だ。
結果はもちろん、転移魔法はよりチートな魔法になった。距離の制限が解除されたのだ。今までは10メートル以内しか転移出来なかったが、今までに行った事のある場所であれば距離関係なく、転移できるようになったのだ。
だが、カインの表情は優れなかった。なぜならカインは、距離の制限解除ではなく、回数の制限解除を望んでいたからだ。
距離の制限が解除された事で、いつでも王国に戻る事ができるが、カイン達の直近の目的は、黄亀ダンジョンを完全攻略する事だ。魔物の攻撃を転移魔法で躱したり、魔物の背後に転移して、攻撃を仕掛けたりと、回数制限が解除された方が、現状では役立つと思っていたからだ。
しかし、悔やんでばかりもいられない。更に金貨500枚寄付できるかといえば、そうでもない。現状の力をうまく使って攻略していくしかないからだ。もちろん時間を掛けれるのならば、寄付をして、万全の体制を整えてから最下層に挑むのがベストかもしれないが、今回帝都にきているのは、ジェーンの護衛として来ている。
残り3ヶ月程で護衛依頼の期間が終わるのだ。それはつまり、帝都は離れて王国に戻る事を意味する。もちろん転移魔法を使えば帝都への移動もすぐだが、カインは帝都にいる間に黄亀ダンジョンは攻略すると決めていた。
残りの期間で、完全攻略する為に、カイン達は今日も黄亀ダンジョンに足を運んでいた。
「ゴルちゃん、今日も帽子似合ってるっすね。」
最近ダンジョンのスタートは、カインの転移魔法から始まっていた。外からダンジョンの中へは転移出来なかったが、ダンジョンに入れば、ダンジョン内は転移魔法が使えるので、ゴルちゃんのいる隠し部屋へと移動していた。
最下層を目指すなら、転移魔法陣を使って地下41階からスタートするのがベストではあるが、黄亀ダンジョンに来る時は会いに行く。とスズがゴルちゃんと約束していたので、毎回隠し部屋からスタートしているのだ。
隠し部屋は地下31階から地下39階のどこかにある。地下34階よりも上にあった場合は、ゴルちゃんと会った後にシシルちゃんに会う流れだった。
ゴルちゃんとシシルちゃんは、スズがプレゼントした白い帽子をいつも被っていた。おかげで、銀色スライムを見つけた時に、シシルちゃんかそうでないかが瞬時にわかるようになった。
シシルちゃん以外の銀色スライムに何度か遭遇したが、シシルちゃん以外と会話は出来なかった。シシルちゃんにその事を聞いてみると、皆人見知りで知らない人とは話さないようしているとの事だった。
スライムは基本人見知りらしい・・・
ゴールドスライムはゴルちゃん以外には出会っていない。と言っても、はじめにゴルちゃんのいる隠し部屋からスタートするので、他に隠し部屋への入り口が全く見つからないのが現状だ。
もしかしたら地下41階から下の階にも、隠し部屋があるかもしれないと注意深く見ているが未だ見つかっていない。他にゴールドスライムがいるか、ゴルちゃんに聞いてみると、わからない。との事だった。
そんなこんなで、いつものように、ゴルちゃんの帽子を誉めて、白いパンをお土産に渡すとカイン達のダンジョン攻略が始まる。
「スズは今日も張り切ってるな。」
「もちろんっす。いっぱい魔物を倒して、いっぱいお金を稼ぐっす。そしてゴルちゃんとシシルちゃんにお腹いっぱいのパンを買ってあげるっす。」
「まあ癒しのスズちゃんパンが美味しいのは認めるけど、他にも美味しいものはたくさんあるぞ?」
「そうにゃ。この前食べたプリンアラモードなんて絶品だったにゃ。」
「たしかにあのデザートは美味しかったっす。だけど白パンにはかなわないっす。」
(スズの中で、白パンどんだけなんだよ!!たしかにスズちゃんもシシルちゃんも白パンを持ってくるスズを神のように崇めてるけど。)
「カイン様、最下層までもうすぐっす。」
「そうだな。とりあえず地下49階まで行ったら現状確認だ。魔物を倒しながらボスに行くか考える。と言っても挑むのはまだ先にはなるけどな。」
「なんでにゃ?」
「準備が足りない。地下50階に出る魔物の情報はギルドでわかってるが、楽勝って訳じゃない。ボスを倒して終わりならいつ挑んでもいいが、俺達は完全攻略を目指している。エクストラステージの事を考えると、レベルも連携もまだ不安だ。というかボスに挑む挑まないの話をしてるけど、俺達の攻略記録はまだ地下45階。出てくる魔物も手強いの多い。1週間に2階分進むぐらい安全に行った方が良い。」
「そう言うもんかにゃ?」
「ああ。」
「わかったにゃ。ならアタシはカインを信じるにゃ。」
「僕もっす。カイン様にずっとついて行くっすよ。」
カイン達は、最下層50階を目指して、今日も黄亀ダンジョンの中を下へ下へと進んで行くのだった。
神の軌跡が三分の一だけ解放された転移魔法を更に解放する為だ。
結果はもちろん、転移魔法はよりチートな魔法になった。距離の制限が解除されたのだ。今までは10メートル以内しか転移出来なかったが、今までに行った事のある場所であれば距離関係なく、転移できるようになったのだ。
だが、カインの表情は優れなかった。なぜならカインは、距離の制限解除ではなく、回数の制限解除を望んでいたからだ。
距離の制限が解除された事で、いつでも王国に戻る事ができるが、カイン達の直近の目的は、黄亀ダンジョンを完全攻略する事だ。魔物の攻撃を転移魔法で躱したり、魔物の背後に転移して、攻撃を仕掛けたりと、回数制限が解除された方が、現状では役立つと思っていたからだ。
しかし、悔やんでばかりもいられない。更に金貨500枚寄付できるかといえば、そうでもない。現状の力をうまく使って攻略していくしかないからだ。もちろん時間を掛けれるのならば、寄付をして、万全の体制を整えてから最下層に挑むのがベストかもしれないが、今回帝都にきているのは、ジェーンの護衛として来ている。
残り3ヶ月程で護衛依頼の期間が終わるのだ。それはつまり、帝都は離れて王国に戻る事を意味する。もちろん転移魔法を使えば帝都への移動もすぐだが、カインは帝都にいる間に黄亀ダンジョンは攻略すると決めていた。
残りの期間で、完全攻略する為に、カイン達は今日も黄亀ダンジョンに足を運んでいた。
「ゴルちゃん、今日も帽子似合ってるっすね。」
最近ダンジョンのスタートは、カインの転移魔法から始まっていた。外からダンジョンの中へは転移出来なかったが、ダンジョンに入れば、ダンジョン内は転移魔法が使えるので、ゴルちゃんのいる隠し部屋へと移動していた。
最下層を目指すなら、転移魔法陣を使って地下41階からスタートするのがベストではあるが、黄亀ダンジョンに来る時は会いに行く。とスズがゴルちゃんと約束していたので、毎回隠し部屋からスタートしているのだ。
隠し部屋は地下31階から地下39階のどこかにある。地下34階よりも上にあった場合は、ゴルちゃんと会った後にシシルちゃんに会う流れだった。
ゴルちゃんとシシルちゃんは、スズがプレゼントした白い帽子をいつも被っていた。おかげで、銀色スライムを見つけた時に、シシルちゃんかそうでないかが瞬時にわかるようになった。
シシルちゃん以外の銀色スライムに何度か遭遇したが、シシルちゃん以外と会話は出来なかった。シシルちゃんにその事を聞いてみると、皆人見知りで知らない人とは話さないようしているとの事だった。
スライムは基本人見知りらしい・・・
ゴールドスライムはゴルちゃん以外には出会っていない。と言っても、はじめにゴルちゃんのいる隠し部屋からスタートするので、他に隠し部屋への入り口が全く見つからないのが現状だ。
もしかしたら地下41階から下の階にも、隠し部屋があるかもしれないと注意深く見ているが未だ見つかっていない。他にゴールドスライムがいるか、ゴルちゃんに聞いてみると、わからない。との事だった。
そんなこんなで、いつものように、ゴルちゃんの帽子を誉めて、白いパンをお土産に渡すとカイン達のダンジョン攻略が始まる。
「スズは今日も張り切ってるな。」
「もちろんっす。いっぱい魔物を倒して、いっぱいお金を稼ぐっす。そしてゴルちゃんとシシルちゃんにお腹いっぱいのパンを買ってあげるっす。」
「まあ癒しのスズちゃんパンが美味しいのは認めるけど、他にも美味しいものはたくさんあるぞ?」
「そうにゃ。この前食べたプリンアラモードなんて絶品だったにゃ。」
「たしかにあのデザートは美味しかったっす。だけど白パンにはかなわないっす。」
(スズの中で、白パンどんだけなんだよ!!たしかにスズちゃんもシシルちゃんも白パンを持ってくるスズを神のように崇めてるけど。)
「カイン様、最下層までもうすぐっす。」
「そうだな。とりあえず地下49階まで行ったら現状確認だ。魔物を倒しながらボスに行くか考える。と言っても挑むのはまだ先にはなるけどな。」
「なんでにゃ?」
「準備が足りない。地下50階に出る魔物の情報はギルドでわかってるが、楽勝って訳じゃない。ボスを倒して終わりならいつ挑んでもいいが、俺達は完全攻略を目指している。エクストラステージの事を考えると、レベルも連携もまだ不安だ。というかボスに挑む挑まないの話をしてるけど、俺達の攻略記録はまだ地下45階。出てくる魔物も手強いの多い。1週間に2階分進むぐらい安全に行った方が良い。」
「そう言うもんかにゃ?」
「ああ。」
「わかったにゃ。ならアタシはカインを信じるにゃ。」
「僕もっす。カイン様にずっとついて行くっすよ。」
カイン達は、最下層50階を目指して、今日も黄亀ダンジョンの中を下へ下へと進んで行くのだった。
7
あなたにおすすめの小説
ReBirth 上位世界から下位世界へ
小林誉
ファンタジー
ある日帰宅途中にマンホールに落ちた男。気がつくと見知らぬ部屋に居て、世界間のシステムを名乗る声に死を告げられる。そして『あなたが落ちたのは下位世界に繋がる穴です』と説明された。この世に現れる天才奇才の一部は、今のあなたと同様に上位世界から落ちてきた者達だと。下位世界に転生できる機会を得た男に、どのような世界や環境を希望するのか質問される。男が出した答えとは――
※この小説の主人公は聖人君子ではありません。正義の味方のつもりもありません。勝つためならどんな手でも使い、売られた喧嘩は買う人物です。他人より仲間を最優先し、面倒な事が嫌いです。これはそんな、少しずるい男の物語。
1~4巻発売中です。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
バーンズ伯爵家の内政改革 ~10歳で目覚めた長男、前世知識で領地を最適化します
namisan
ファンタジー
バーンズ伯爵家の長男マイルズは、完璧な容姿と神童と噂される知性を持っていた。だが彼には、誰にも言えない秘密があった。――前世が日本の「医師」だったという記憶だ。
マイルズが10歳となった「洗礼式」の日。
その儀式の最中、領地で謎の疫病が発生したとの凶報が届く。
「呪いだ」「悪霊の仕業だ」と混乱する大人たち。
しかしマイルズだけは、元医師の知識から即座に「病」の正体と、放置すれば領地を崩壊させる「災害」であることを看破していた。
「父上、お待ちください。それは呪いではありませぬ。……対処法がわかります」
公衆衛生の確立を皮切りに、マイルズは領地に潜む様々な「病巣」――非効率な農業、停滞する経済、旧態依然としたインフラ――に気づいていく。
前世の知識を総動員し、10歳の少年が領地を豊かに変えていく。
これは、一人の転生貴族が挑む、本格・異世界領地改革(内政)ファンタジー。
初期スキルが便利すぎて異世界生活が楽しすぎる!
霜月雹花
ファンタジー
神の悪戯により死んでしまった主人公は、別の神の手により3つの便利なスキルを貰い異世界に転生する事になった。転生し、普通の人生を歩む筈が、又しても神の悪戯によってトラブルが起こり目が覚めると異世界で10歳の〝家無し名無し〟の状態になっていた。転生を勧めてくれた神からの手紙に代償として、希少な力を受け取った。
神によって人生を狂わされた主人公は、異世界で便利なスキルを使って生きて行くそんな物語。
書籍8巻11月24日発売します。
漫画版2巻まで発売中。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる