辺境伯家次男は転生チートライフを楽しみたい

ベルピー

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第十章 家族の時間

第312話 ナリアとの時間 1

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セリーヌ、ユーナとの二人の時間を楽しんだクリフは、次に一緒に旅に出かけるナリアとの事を考えていた。

ナリアとの出会いは、学生時代帝国で行われた三大国交流戦だ。その時はパインとともに帝国代表として参加していた。パインが邪神の力を取り込んで、ナリアを洗脳していたのだが、パインを倒し洗脳を解いたのが始まりだ。

その後、学校を卒業して魔王の核を取りに行くために帝国に行った時にナリアと再会した。帝国最古のダンジョン『奈落の底ダンジョン』を一緒に攻略した時に仲を深めてそのまま結婚した形だ。

ナリアとの間には、ヨウコという名の子供もいる。生まれたばかりだが、良く泣く元気な女の子だ。

ナリアとはあまり二人の時間を作った事がなかった。帝国に行った時はセリーヌやユーナも一緒だったし、魔国に行った時もどちらかと言えばゆっくりできるような状況ではなかった。

(そういや俺ってユーナの時と一緒で、帝国も帝都以外はほとんど行った事ないな。パインに会うのだって帝都だし・・・帝国をゆっくり見るのもいいかもしれないな。まあそれだとセリーヌやユーナの時と一緒かもしれないけど、なんだかんだでどっちも楽しかったしな。)

「おまたせクリフ。」

「ああ大丈夫だよ。どこに行くかは決めてるのか?」

「もちろんよ。プランはばっちりだわ。さあ早く行きましょ。目指すは帝都テキサスよ。」

「わかった。じゃあ移動は・・・っとそうだよね。」

移動という言葉をクリフが言うと同時に、ナリアは両手を広げた。さあ準備は大丈夫よいつでも抱きかかえてもと言っているのが伝わってる来るほどだ。

「さあ早く行くわよ。セリーヌとユーナから聞いてるわ。クリフとの移動が実は一番幸せだったって。さすがに一日中移動する訳には行かないけど、私との移動は全部空を飛んで行くわよ。」

(一番幸せってどんだけお姫様抱っこが好きなんだよ。まあセリーヌもユーナもすごい喜んでたけど・・・それに特に重いわけでもないから別に負担はないんだけど・・・二度ある事は三度あるよな~。盗賊か・・・)

クリフは、ナリアをお姫様抱っこし、帝都へと向かった。そして、魔の森を抜けて帝国に入った所でやはりそれは起こった。

「クリフ?あそこで隠れてるのって盗賊じゃない?」

ナリアが指さす方を見ると、岩陰に10名ほどの人が隠れていた。やはり盗賊はだれもかもが同じ服装をしているのか、見ただけで盗賊だと予想できる。

「多分そうだね。誰かを狙ってるのかな?」

(出たよ。空飛んで移動すると盗賊に遭遇するヤツ。今の所100%で出て来るな。王国でも聖国でも出たし、やっぱり帝国でも出たか。でも今回はまだ事を起こす前みたいだな。今すぐそこに向かってもいいけど、現状はまだ何もしてないんだよな~。向こうが何もしてないのに、こっちがいきなり戦闘を仕掛けたらこっちが悪者になる可能性も・・・まあ多分大丈夫だと思うけど少し様子を見るか。)

「放っておくと危ないわ。倒しておきましょ。」

「待ってナリア。俺もあれは盗賊だと思うけど、まだ何もしてない。何もやってない。っていわれたらこっちが困るよ。盗賊の場所は覚えたから、その周辺で襲いそうな人がいるかもしれない。その人達を先に探そう。待ち伏せしてるなら、別の盗賊がターゲットを先に見つけて見張ってるだろうし。」

「なるほど。たしかにそうね。わかったわ。探しましょ。」

「ああ。っとその前に。ナリア、今回は変装とかはどうする?このまま行くか、変装して別人として行動するのか。」

「ああそうだったわ。変装して行動しましょ。ちゃんと冒険者証も持ってるしただのクリフとナリアが良いわ。」

(今回は変装バージョンね。一応、変に絡まれない様にクリフのランクはCランクまで上げてもらってる。バレたら無駄に時間がとられるもんな。)

クリフとナリアは変装して、盗賊が待ち伏せしてる場所を通りそうな馬車を探した。すると・・・

「何台かここを通りそうな馬車があるから、どの馬車を襲うのかわからないな。盗賊が襲う瞬間を狙った方がいいかもしれないね。ほら?今のあそこの馬車がこっちに向かってるよ。後10分ぐらいかな?待ち伏せ場所に到着するのは。」

「あの馬車は!?クリフ・・・盗賊が狙うのってやっぱりお金とか持ってる商人とか貴族とかよね?」

「ああまあそりゃ襲うなら、メリットのある相手を狙うだろう。」

「ならあの馬車が襲われる可能性が高いわ。」

「あの馬車に乗ってる人を知ってるの?」

「ええ。誰が乗ってるかまではわからないけど、あの馬車がどの貴族のモノかはわかるわ。あの馬車はカリフォル伯爵家の馬車よ。あそこにはフラワーっていう令嬢もいるの。もしかしたら・・・」

「たしかに金品以外に、女性を狙うのも盗賊の定番だね。貴族の馬車なら先に合流しても今の俺達なら話を聞いてもらえないかもしれないから、盗賊が出てきた瞬間に俺達も出るようにしよう。その伯爵の護衛達に盗賊の仲間と思われない様にしないとね。」

「そうね。フラワーが乗ってるなら守りたいわ。それにしてもセリーヌの時もユーナの時も盗賊が出たって聞いたわよ。さすがクリフね。トラブルメーカーなのか、それとも悪人にアンテナが反応するのか・・・。」

「本当に何でだろうね。俺も不思議だよ。」

そうして、隠れてる盗賊達とそこに向かう豪華な馬車を眺めていると、馬車の前に隠れている盗賊と思われる人達が立ちふさがったのだった。
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