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しおりを挟む「・・・今日、暇?」
「・・・え?」
「お願い、愛ちゃん。私をクラブに連れてって」
なぜか頼み込んでいた。相当、家に帰るのがいやだったようだ。
愛ちゃんは、大爆笑。
「いいけど、そのぼさぼさの格好はなし。だから、あたしん家着替えて。ほんで、化粧してあげる。で、いこう」
そう言ってバイト終わり、速攻で愛ちゃんの家に向かう。愛ちゃんは一人暮らしだったか、とてつもなく足の踏み場のない家で笑ってしまった。
愛ちゃんが一生懸命かきわけながら足の踏み場を作ってくれて、その優しさに嬉しくなった。
膝より上のワンピースにミュール。こんな靴なんて履いたことなかった。人生でこんな肌を露出したことなんてない。
そして、つけまつげなんて初めてつけてもらった。私の服とかはショップバッグに入れられて持ち帰ることに。
愛ちゃんは終始嬉しそうにしていた。
「妹が出来たみたいだよ、夜楽しもう」
明日は早朝バイトはない。
13時からのコンビニバイトだし、夜遊びを初めてした。
ーーー
重点音が響く、きれいな子たちがお酒を飲みながらおどっていたり叫んでいたり。
男の人が話しかけに行ったり、、、逆に女の子が話しかけにいったり。
日常では、見られない景色に驚きの連続だった。
愛ちゃんは、耳元で私に話しかけてくる。
「お酒どうする?」
・・・お酒・・・そういえば飲んだことがないレベル。お母さんが飲んでるのを一口もらっただけ。
「あそこでお酒飲めるよ、一緒に行こう」
そういって有無も言わさず私の手を引っ張って行ってくれた。
「はい、どうぞ~」
バーのお兄さんから可愛い色したお酒をもらう。
私は、小さな一口を飲む。
「お、おいしい」
「でしょ。楽しんで。」
愛ちゃんは、もう3回目のおかわり。
「ね。あたしクラブ行ったら絶対ナンパされるの」
「え、そうなの?」
「こんな可愛い、湊音も連れてきてんのにーなんで話しかけられないわけ。意味不明~」
たしかに。私たちには、一切話かけてこない。
やっぱギャルのメイクしてても、芋っぽさはぬぐえないのか。 でも、ここで男と出会ってもろくな奴はいないと思うんだけどな。
そう思ってた矢先。
「あ、いた。はーーー」
見知らぬ男の人2人が話しかけてきた。
どちらも、髪の毛を明るく染めていてここの場所にあった顔が整った部類の男の人だった。
愛ちゃんの表情はガラッと変わる。
「え、うちらのこと探してた?」
そうノリ良く話しかけに行くと、
「うん。ちょー探した。平日なのにこのクラブ激混みだわ」
「ほんとそれ。土日だとやばいの?」
気さくに話しかけてくれる。
「とりあえず、えっと・・・俺ら2階に部屋とってるからさ、そこいこ」
「まじ?!VIPルーム!?」
「そそそ。シャンパン頼んでるから、とりあえず行こう!」
シャンパンだって・・・あのお酒より美味しいのかな。なんだか、たった1杯飲んだだけでほわほわする。
2階に上がって、男の人と愛ちゃんとでシャンパンで乾杯をする。
愛ちゃんは、嬉しそうに男の人にくっついていく。
「え、名前さ湊音ちゃんだっけ?」
「・・・え、言いましたっけ」
「・・・言ってましたよ」
「お兄さんは??名前なんだっけ」
「俺はーー・・・」
私は、そのままソファーで寝てしまったのであった。こんなうるさいクラブで寝れてしまう私は、疲れていたに違いない。
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