仮面の下の素顔 ~君と出会って世界が変わった~

nekoron.nemumu

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「親に頼りたくないの?」


「・・・そうだね。バイトもここあわせて3つしてるし、学費も自分で出さなきゃなんですよね」


「ふーん・・・」


ちょっとの沈黙
私は、サンドイッチをいただくことにして沈黙の時間をちょっとでも耐えるようにした。

でも、我慢できなくて

「あ、なんちゃら荘みたいなところあった家賃ちょー安いけどお風呂なしとか。こういうときってネカフェとかでシャワー借りたらいいのかな。社割とか使いたいからネカフェで4つ目のバイトしようかな」




「俺のとこくれば?」




「・・・え、なん、なんて?」


「なんでさ、湊音ちゃんの大切な時間をバイトで費やすの?いいよ、バイトなんか辞めて俺のとこおいでよ」


彼は、真顔だ。本気のように思える。


「あー、じゃ部屋の掃除とか料理とかしてくれるのでいいよ。全然。プラスアルファーでお金も出す。」

「そんなの悪いです。会って間もない私を・・・」

「いいよ、湊音ちゃんだから」


彼は、どんどん優しい表情になる。
なんでこんな優しい表情をするの、とてつもなくぽかぽかした暖かい気持ちになってくる。


「就職決まったりしたら出たらいいじゃん。」

「あー・・・」


本当にいいのかな?迷惑じゃないのかな?
でも、ちょっとだけ甘えてもいいのかな?

住んでるあいだ、しっかり働かせてもらおう。で、お金を貯めて出ていくことにしよう。

いやでも、ホストと同棲だなんて。大丈夫??




彼は、右手を差し出した。


「はい、手出して」


「手?」


私は手を出すと、彼は私の手を握りしめた。


「交渉成立・・・ね?」


ーーードキッ・・・!


私は、無意識に頷いてしまった。



手を握ったまま、離さずにカフェをあとにした。
手を繋いだまま、着いたのは高層マンション。


「ここ、俺ん家」

「さすが・・・ホスト。」

「ま、ホスト前からずっと住んでるんだけどね。いこ」



そう行って高層マンションのエレベーターに乗る。 エレベーターなんて久しぶりに乗る。

色々な状況でドキドキしてしまう。


最上階の彼の部屋は、朝日が入ってとてもまぶしかった。 部屋に全然物がなくモノトーンで統一されていた。

なにより、彼の甘い香りがいっぱいの部屋。


「俺の部屋。湊音ちゃんの荷物このあと取りに行こっか。こっから家遠くないよね?」

「あ、はい。ぼちぼち・・・」

「タメ口でいいから」


タメ口だなんて、滅相もない。
そう思っていたけど、彼との距離を少しでも縮ませるために少し甘えたいから・・・


「わ、分かった」


そうタメ口で答えると彼は嬉しそうに微笑む。


「じゃ、今日の湊音ちゃんのお仕事は3つ。」

「え、3つ?」

「ここへの引越しすること、バイトを辞めること、俺との約束事を決めること。以上」

「おっけー・・・です」

「じゃ、ごめん。俺眠いから寝るわ。俺が起きたら、湊音ちゃん家いこ。いい?」

「わ、わかった」


そう言って彼は、浴室に行ってシャワーを浴びに出ていった。


モノトーンで統一したこの部屋に女がいる様子はあまり見られない。
床になに1つ物も転がっておらず、なによりきれいすぎる。生活感がなさすぎる。


私は、ソファーに座る。合皮素材の黒いソファー。 私の家なんてソファーはなかったな・・・


本当に私住んでいいのかな。
住んじゃったら、恋なんて始まっちゃダメだよね。
こんなの好きになっちゃうよ・・・


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